昔の茨城弁集
昭和35年〜45年頃の茨城弁集
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◆印:『土浦の方言・続土浦の方言』掲載語。■印:『土浦市史・民族編』掲載語。▲印:『茨城方言集覧』掲載語。印:新編常陸国誌掲載語。印:茨城方言民俗語辞典掲載語。印:茨城弁今昔掲載語。印:物類称呼掲載語。●印:『国立国語研究所・日本語情報資料館・電子資料館・日本言語地図・方言文法全国地図』掲載語。▼印:日本方言大辞典掲載語。印:日本方言辞典掲載語。浪花聞書掲載語。印:俚言集覧掲載語。★印:使用例とその標準語訳。黒太文字:標準語。
茨城弁 標準語訳 備考・解説・使用例
(き) 方言理解のための必須用語。(広辞苑)。
1)き【寸】
@古代の長さの単位。ほぼ今の寸(スン)に相当。景行紀「五(イツ)―」
A馬のたけを計るのに用いる語。四尺を標準とし、それを超す高さを一寸(ヒトキ)・二寸(フタキ)…と数え、五尺を十寸(トキ)という。九寸以上を「丈(タケ)に余る」という。宇津保吹上上「さまざまの斑(フチ)馬の、たけ八(ヤ)―ばかり、年六つばかりなる」
2)き【匹・疋】
@反物の布帛を数える語。後撰秋「幾―ともえこそ見わかね秋山の紅葉の錦」
A馬などを数える語。詞花秋「幾―の駒といかで知らまし」
3)き【牙】:きば。万九「―喫(カ)みたけびて」
4)き【杵】:きね。出雲風土記「―築(ツ)きたまひき」
5)き【柵・城】:敵を防ぐための構築物。垣や堀など。城塞。垂仁紀「稲を積みて―を作る」。播磨風土記「―を掘りし処は」
6)き【酒】:さけの古称。続紀二六「黒(クロ)―白(シロ)―」。「み―」
7)き【棺】:死体をおさめる木造の箱。ひつぎ。孝徳紀「―は以て骨を朽(クタ)すに足るばかり」
8)き【葱】:ねぎの古称。季・冬。仁賢紀「秋―」
9)き【几】
@机。「―案」「―帳」
A脇息(キヨウソク)。→おしまずき
10)き【己】:(呉音はコ)
@おのれ。自分。「知―」「克―心」「自―(ジコ)」
A十干(ジツカン)の第六。つちのと。
11)き【希】(呉音はケ)
@(「稀」の通用字)
A少ないこと。まれ。「―少」「―代」「珍―」「―有(ケウ)」
Bうすいこと。「―薄」「―硫酸」
Cねがいのぞむこと。「―望」「―求」
D希臘(ギリシア)の略。「―土戦争」
12)き:【助動】(活用は特殊型) 原則として動詞・助動詞の連用形に付く。ただしカ変動詞には「こし」「こしか」「きし」「きしか」、サ変動詞には「せし」「せしか」「しき」のように付く。確実な記憶にある過去の事実についての回想を表す。後世、連体形「し」で文が終止することが多い。江戸時代には擬古文の中でのみ用いられた。『(せ)・○・き・し・しか・○』と活用。
@過去にあって現在はなくなっている事態の回想。…た。…だった。記上「わがゐ寝し妹は忘れじ世のことごとに」。万一○「あしひきの山に白きはわが宿に昨日の夕べ降りし雪かも」
Aある時点で確実に起きたと認められる事態を表す。…た。百二十句本平家「切られたりと聞えしかば」
B未然形「せ」に助詞「ば」が続き、過去の仮定を表す。もし…だったならば。多く助動詞「まし」と呼応する。現実とは反対のことを望む発想が多い。(なお「せ」はサ変の未然形とする説もある) 万二「高光るわが日の皇子のいましせば島の御門は荒れざらましを」。万八「筑波嶺(ネ)にわが行けりせばほととぎす山彦とよめ鳴かましやそれ」
カ行音第2音 日本語のK音は比較的あっさり発音されるが、英語の場合は擦過音に近く茨城でも同じである。また、母音は曖昧で『き』『け』の中間の音。口蓋化しない『き』の発音であり、英語の『ki』とほぼ同じ。
この特徴は東北方言も同様で、さらに東北では『き』『ち』に近く聞こえることがある。茨城方言でもその傾向があり、時速を示す『キロ』『ちろ』に聞こえるとよく言われる。東北方言ではさらに著しく表記上『き』『ち』と表現されることがある。
心、気持ち、気分 『気』。単語では標準語に見えるが異なる。
いーきしねー:好い気分ではない・満足できない。
やなきんなっちまーど:気分を害するぞ。
茎の語源は諸説がある。『く』と『き』は同源で重語であることも考えられる。『架』も同類だろう。
英語の『skeleton』と『frame』の関係にも似ていなくも無い。
茨城には草本類の植物の名前に『〜のき』を使っているものがある。
:茎・サツマイモの蔓:神奈川。
きー @木、A気持ち、気味 A『気』。
きー
(きー) 鹿児島。
(きー) 【複】来い 静岡。関西方言の流れ。
〜き 【助】〜きり 茨城弁の『き』は、かつて津軽あたりの『き』に近く、『きゅ』と『きぇ』の間のようにも聞こえる。その時の摩擦音は標準語よりずっと口先に近いので、『ち』に聞こえることがある。以下全てそう考えて良い。
〜ぎ:鹿児島。
〜ぎー:鹿児島。
〜ぎ
ぎぇ
〜き
〜きぇ
【助】〜け 『〜き』は過去や伝聞を指す助動詞で中世の古語に由来する。古語の『〜き』は『(せ)・○・き・し・しか・○』と変化する。現代語にも『ここにありき』等の慣用句が残っている。回想、経験、過去の事実等を表す。過去を示す現代語の『〜け』の語源である助動詞の『ける』は、伝承した過去の事実を回想するのに用いられるのに対し、『き』は話し手の直接体験した過去の事実を回想するのに用いられる(大辞林)。
現代語も古い茨城弁も古語からすると混乱しているが、『き』は単なる訛ではないことが重要である。『〜きぇ・〜ぎぇ』は古い表現で次第に無くなって行く。イ段とエ段の混乱は茨城方言の特徴であるが、標準語にもある。むしろ、この場合は茨城方言の方が古語をそのまま残している。
きたっきー:来たっけ:静岡。
あんとぎやうまぐいったっきな:あの時はうまく行ったっけな。
んだっきや:そうだったよ。
★『土』:俺(お)ら作日等(きのうら)見てえじゃどうすべと思ったっきや:俺は昨日みたいじゃあどうしようと思ったっけな。
★『土』:途中(とちう)で行逢(いきや)ったんだんべ、直(す)ぐ來(き)たっきや
:途中で行き会ったんだろう。直ぐ来たよ。
★『土』:俺(お)らどうしたんだか知(し)んねえから桶(をけ)ん中(なか)さ明(あ)けて置(お)いたっきや
一方、主に九州で仮定の意味で使う地域もある。実態は係助詞の『か』の変形と思われる。
このハヤトウリはどがんして食べいよっぎ(食べたら)よかかんた(良いですか):佐賀市。
粕ん中入れて、突っこんでおくぎよかと。
どいでん気に入っさい、安かぎなたー(安ければね)。三枚〔さんみゃー〕買うぎなーと(買うから)三千円にでけんかにゃー」〈有田町〉【佐賀】。
そいぎん(それで;それじゃあ)さ、あのさ、富貴ちゃんさ、休み一日だけ?」〈佐世保市〉。
そいぎったねー・そいぎ:さようなら。
【助】〜に 『〜。30年代の古い言い回し。
に・〜〜がえ
中国語由来の可能性もある。
〜ぎ:鹿児島。
〜ぎー:〜(する)時:鹿児島。みなもろたぎーなにたーしやっかもよ:みんなもらったときは喜ぶかもよ。
(〜きー) 【接尾】愛称を示す接尾語 静岡。
太郎きー:静岡。
きあい 気配、空模様 『気配』が訛ったものと思われる。
きあい:東京。
きあい @いき。呼吸。Aこころもち。きもち。気分。B気が合うこと。気が合う人。Cあることに精神を集中してかかるときの気持ちの勢い。また、それを表すかけ声。 『気合』。あまり使われなくなった標準語。
A・きあい:気性・気前:東京。
C『気合を入れる』は今でも使われる。
Dその他。
きあい:空模様:東京。
きあ 【動】@のぼせる、上気する、A逆上する 短縮化。『きがあがる』。
きあ 一番醤油 いちばんしょーゆ:神奈川。
きあ:神奈川。
きあぢわるい
きあぢわりー
きあぢわれー
【形】心象を悪くする様、気分を悪くする様 『気持ち』→きおぢきあぢと訛ったか『気味悪い』の意味か。
★『土』相続人の気味(きあぢ)悪くしねえ樣にやんなくっちゃおえねーよ:相続人の心象を悪くしないようにやらないといけないよ。
きあめ 木から落ちてくる雨 『木雨』の意味。
きあめつき 極め付き 最近はしばしば『極めつけ』と言うが、広辞苑には無い。同じように『幕開き』は『幕開け』と言うことが多いがこれは双方共広辞苑にある。いずれも本来は『極め付き』『幕開き』が正しいとされるが、言葉の変化は止められない。
きいぢ クサイチゴ、モミジイチゴ
きいっ 人の気持がまっすぐで、策略を用いないでうちこんでゆく性格。 『生一本』。
きいん 縁、きっかけ 『機縁』。
(きう) 今日 鹿児島。
きうづり 気持が集中せず、他に心が移り動くこと 『気移り』。
きうり キュウリ 『黄瓜・木瓜・胡瓜』。
きうい:鹿児島。
きゆい:鹿児島。
きうるさい 【形】鬱陶しい、くどくどしい 『気うるさい』意味。何故か辞書には無い言葉。『気塞い(きぶさい)』が訛った可能性もある。
きうろい 【形】黄色い きか:鹿児島。
きえー 呼吸、気分、気が合うこと 『気合』。
きえーあー 【複】気が合う
(きぇーる) 【動】帰る 静岡。
きえーわりー
きえーわれー
【形】気分が悪い 『気合が悪い』。
きえーわりー:千葉。
ぎえん 議員 『集覧:無記載』。
きおい 渡世人、侠客 『集覧:稲』。『競い・勢・気負い』の意味のうち『勇み立つ』意味が転じたのだろう。
きおいだづ 【動】意気込む 濁音化。『気負い立つ・競い立つ』。
きおしみ 出し惜しみ
きおぢわりー
きょーじわりー
【形】気持ち悪い
ある 【複】関心がある
いる 【動】着替える 『が』は鼻濁音。
うどい 【動】不愉快だ、煩わしい、疎ましい 『気が疎い』意味。文語の『気疎い』(けうとい)と同じ意味。
がり 気掛かり きがかい:鹿児島。
【形動】心配な様 標準語では通常『気が気でない』と言う。
ぎがぎが 【形動】ぎざぎざ ぎがらぎがら:偏屈な様:山形。
【形動】ぎらぎら、きらきら、ぴかぴか :雪の表面などがつるつるの様:山形。
:青森。
:腫れて色づいた様:山形。
あつえだ:?:山形。
きんごきんご:鹿児島。
きになる 【複】気にかかって落ちついていられない。 標準語では通常『気が気でない』と言う。
@来る途中。来るついで。A来るとすぐ。着く早々。 濁音化。『来掛け』。
:宮城。
きーかげる 【複】気にする 『気に掛ける』。
きっかげ:気がかり:山形。
きにかげる:山形。
きがさいる 【動】聞かされる、教えられる r音の欠落。
きがさいる:宮城。
さむぐなる 【慣】気が乗らなくなる、嫌な感じになる、不安になる 茨城弁の中で屈指の慣用句。標準語に無いのが不思議な位の豊かな表現。
きがーしねー
きかーしねー
きぎやしねー
きぎゃーしねー
ききゃーしねー
【複】聞きはしない 『聞かんとせぬ』『聞かんともしない』。
きかーしねー:東京西部。
ききゃーしねー:東京西部。
きかず 言うことを聞かないこと(子供)、きかん坊 『ゆーごどきかず』
きかず:宮城。
ちかず:宮城。
(きかず) つんぼ 北海道・青森・秋田・山形・岩手・宮城。
きんか:岩手・山形・新潟。
みみきんか:秋田。
きかずぼー
きがずんぼ
きかん坊 『きかんぼ』。『聞かず坊』の意味。標準語の語源を思わせる方言。
きかずがき:宮城。
せぐ 【複】気があせる 『気が急く』。濁音化。
たづ 【慣】心が苛立つ、興奮する 『気が立つ』。濁音化。
ぎーがだ
ぎーがだん
シーソー
きかっしょ
きかっせ
きかっせー
【複】聞きなさい 『集覧:多・那』。丁寧語。
広辞苑には『助動詞「しゃる」の命令形「しゃれ」「しゃい」に、次に「せえ」に、さらに「し」と転化したもの。四段活用の動詞の未然形に促音「つ」の伴った形に接続する。「しゃる」の表した尊敬の意はなくなり、ほぼ対等の相手への命令を表す。』とある。
きかっし:福島。近世語。
きかっしー:福島。
(きかっと) 【複】聞くな 静岡。
きかっ 聞かん坊、乱暴者 『集覧:行』。茨城方言らしい訛り。秋田では『きがっこ』と言う。
つめたい 【形】冷酷な様、情の無い様
きがない
きかない
きがね
きかね
きがねー
◆▲きかねー
【複】@気が強い、喧嘩っ早い、A▲許さない、ただではおかない、B効かない、C言う事を聞かない @A『聞かない・利かない』。連母音変形。『集覧:西』。
@・きかない:宮城・福島・栃木・東京。
きがね:宮城。
きかね:青森・山形・福島。
きかねー:福島。
★『土』:俺(お)れ目玉(めだま)の黒(くれ)え内(うち)やさうはえねえぞっちんだから、いや本當(ほんたう)に俺(お)ら聽(き)かねえだから
A・きかない:東京。
はーやったらきがねがんな:もう遣ったら許さないからね。
B『新方言』には『キガネ 「効かない」;東北方言でのカ/タ子音有声化の音韻環境による例外としてキカネが保たれたが,文法的類推によって連用形キキ終止形キグと語幹が整えられた例;今は東北地方各地に広がった。』とある。
C『聞かない』。
きかない:宮城・東京。
きがね:青森。
きかね:福島。
きかねー:山梨。
きがない
きがね
きかね
きかねー
【複】それ以上ある、足りない 『利かない』。連母音変形。
きがね:宮城。
きげね:宮城。
ちがね:宮城。
ない

ねー
【複】興味がない、好意を感じない 『が』は鼻濁音。『気がない』。
きがねがんな
きがねーがんな
きかねど
きがねーど
【副】承知しないからな、承知しないぞ 子供を怒る時の決まり言葉。『お前の言うことなんて聞かない』意味。
ゆーごどきがねがんな:(お前の)言うことは聞かないからね。
まだやったらきかねがんな:またやったら(お前の言うことは)聞かないからね。
やったらきかねーど:やったら承知しないよ。
子供の頃は、単純に『してはいけない』と理解していた。良く考えると、標準語では『何やってんの、そんなことしちゃ駄目でしょ。』と言うのが普通だが、『何やってんの、今度そんなことしたら言い訳は聞きませんよ。』と言う奥ゆかしい方言だった。
きかぶり 衣装、着姿 辞書にあっても良いと思われるが何故か不掲載。
ふれる 【複】気が変になる。発狂する。 『気が触れる』。
ほでる
ほどる
【動】気をそそる、やる気満々になる 『気が火照る』意味。
らいしーはうんどーかいだっかそーぎょうれづやっこどになってっな、んだけんとなにやんだーあー、かんーでだんだけんとおもいつがねーんだよんだら、てれびでやってるなしょなるきっどのちてーあんこでもやったらどーだあんこっつったっておめー、あのいげーくぢどーすんだんだなー、あれはたいへんだどな。つぐれっかな。いやだいだ。んだらおめ、ちろりんむらのくるみになったらどーだ。あれっちばかんたんだど。あだまのういにおんこみてーなないをくっつげればいーんだねーが。おめ、そーゆったっておんこみてーなもんちゃどーすんだよおれにもわがんね。どーすっがなー。:来週は運動会でしょう。仮装行列をすることになってるよね。だけど、何をやるの?。−んー、考えていたんだけれど思いつかないんだよ、−そうならテレビでやってるナショナルキッドの地底のアンコウでもやってみたらどうだい?−アンコウって言ったってお前、あの大きい口はどうすんの?。−そうだね、あの大きい口はどうすんのかな。−そうね、あれは大変だね。作れるかなあ。いや無理だね。−そうならチロリン村のクルミになったらどうだい。あれは簡単だよ。うんちみたいなイガを上に付ければ良いんじゃないの。−あのね、そんなこと言ったってウンチみたいなものってどうすんのよ。−俺にも解らない。どうする?
まし 【形動】気が楽な様 『気が増し』の意味。
ます 【動】気持ちが楽になる 『気が増す』意味。
きがまん 我慢 『気我慢』の意味。
きがまんする 【動】我慢する 『気我慢する』意味。
める
めーる
【複】気が弱くなる滅入る、いじける 単音形は、『気が滅る』意味。古い標準語と言っても良い。長音形は『気が滅入る』。
なーんだがさいぎんきめっちゃって:何故か最近気が滅入っちゃって
やげる 【複】気をもむ、心配する 『気が焼ける』意味。『気をもむ』意味。
ーり
わり
心がわり、きうつり 『気変り』。
わるい
わりー
われー
【慣】@気分が悪い、A気味が悪い、B気が重い、C意地が悪い、D刺激されてその気になる様 『気が悪い』。標準語の中のやや古い慣用句、意味の巾が広すぎるためか、あまり使われなくなってきている。
(きらちゃめし) 醤油と酒とをまぜて炊いた飯 『茶飯。さくらめし。味付飯。』とも言う。
らちゃ:神奈川。
きかんかお 知らない振り 『聞かぬ顔』。
きかんき 負けん気 『利かぬ気』。
きかんきつよい 【複】負けん気が強い、勝気 『利かぬ気』。慣用句では『負けん気が強い』と言う。
んさい @五穀豊穣の祭り、A豊作感謝の祈願祭 @『祈願祭』。手野では2月22日に行なわれる。村の代表が明神様に集まり、神主を伴って式典が開かれる。
A11月26日の手野の行事。
きかんしょ 【複】聞きなさい
きかんぼ
きかんぼう
気性が激しい人、喧嘩っ早い人、悪戯者、言う事を聞かない人 『利かん坊』。
きかんぼ:福島。
『集覧:猿・北』。きね→きに→き。あるいは杵の古形は『き』であるから『木杵』『杵木』か。
:東北全県・茨城・千葉・栃木・神奈川・山梨・静岡。
:山梨。
きねんぼー:静岡。
きーきー @ゆとりのないほどに強く詰めこんだり押しつけたりするさま、A貧困で暮しに余裕のないさま、B一つの事にとらわれてゆとりなくそれだけにつとめるさま @『きゅうきゅう』。
ちゅーちゅー:神奈川。
A『きゅうきゅう』。
B『汲汲』。
きーき
きーきー
きーきめ
百舌(モズ) きーきー:千葉。
ぎーぎー
ぎーぎめ
ぎーぎーめ
ムクドリ、カケス、百舌(モズ) きーきー:ムクドリ:愛知。
ぎーぎ
ぎーぎー
ぎーぎーむし
きーきーむし
カミキリムシ
きぎあわす
きぎあわせる
【動】@同一の事柄について、あれこれと問い合せる。いろいろ聞いて考え合せる。
A問い合せる。照会する。
『聞き合わす』『聞き合せる』。
きっきゃわすい:鹿児島。
きぎいんない
きぎいんね
きぎいんに
きぎいんにぇ
きぎんね
きぎんねー
【複】聞き入れない
いんない
いんね
いんに
いんにぇ
きぎんね
んねー
【複】気に入らない 『に』を『ぎ』と発音している。
きぎ
きき
聞いたことを書き留めること。 『聞書』。
きぎ
きき
他人の話を聞いて物を知ること。聞きかじって得た知識。 『耳学問』。
きーきぐ 【動】気が利く ききぐ:青森。
にしのいんとごのよめはきーきぐな:西の家の奥さんは気が利くね。
きーきーしゃ
きーきゅーしゃ
きゅーきーしゃ
救急車
ききずらし
ききぞらし
聞き流し
きぎずらす
ききずらす
きぎぞらす
ききぞらす
ききそらす
【動】聞き流す 『聞きずらす』『聞きそらす』意味。
ぎーぎーづめ ぎゅうぎゅう詰め
きぎだぐね
きぎだぐねー
ききだぐね
ききだぐねー
【複】聞きたくない きっともんね:鹿児島。
ちぐだぐね:宮城。
きぎどる 【動】@聞いて心にとどめる。A聞いて理解する。また、聞いて学びとる。B音や声を耳でとらえる。 『聞き取る』。
きっとっ:鹿児島。
ひとのゆーごどはよーぐきぎでんねどだいだ:人の言うことは良く聞かないと駄目だ。
ききとんに
ききとんにぇ
ききとんにぇー
ききとんねー
【複】聞き取れない
きぎまぢ
きぎまぢ
【複】聞き間違い ちぢまづ:宮城。
きぎみみたでる 【動】聞き耳を立てる 濁音化。
(ぎきゃー) 議会 静岡。
(きゃー) 着替え 静岡。
きーきり 木を切ること 秋田・岩手・静岡・東京都大島では、きこりを『ききり』と言う。何故か標準語では万葉の時代に使われた『樵る(こる)』を今に残している。恐らく、明治期の中央部では林業の生活実感がなく、古代語をそのまま使ったのではないかと思われる。古くは木を切ることを『きこる』とも言った。
木のきれはし 『木切れ』。
きっちき:静岡。
きっちり:静岡。
きん:山梨。元は『木のきれ』か。
きぎわげ 聞分け きっわき:鹿児島。
きっわけ:鹿児島。
んねー 【動】気に入らない 『に』と『ぎ』はしばしば音通する。
きぐ 【動】それ位ある、優にある 濁音化。『利く・効く』。一般には否定形が使われる。
きぐ:青森・宮城。
ちぐ:宮城。
これはいっかんめはきぐべよ:これは一貫目位はあるよ。
これはいっかんめではきがねーべよ:これは一貫目以上あるよ。
きぐ 【動】@(身や心に)利く、A(身や心に)応える、B参る、困る 『利く』。
『参る・困る』意味は標準語に無いが、利き過ぎる意味でもある。
きぐ:青森。
きける:力がある・顔が利く:広島・鹿児島。『利く』の擬似自動詞形。
きける:ひどく疲れる:大阪・奈良・三重・和歌山・福岡・長崎。『利けり』の現代語形。
きぐ 【動】聞く きぐ:青森。
すり 生薬、漢方薬 すり:山梨。
きーくづ 窮屈
ぎぐつぐ
ぎくつく
【動】ぎくしゃくする 清音なら標準語。
ぎぐつぐ
ぎくつく
【動】がたつく
きーくった 【複】気分を害した 北茨城市。『気を食う』意味か、『気が後れる』意味か。
きくっちゃない
きくっちゃねー
【複】@(言うことを)聞かない、A聞くとはとんでもない @『聞くことはない』意味。
きくっちゃねー:栃木。
あのやろめは、いいだしたらきくっちゃねーがんな:あいつ等は、言い出したら聞かないからね。
A『聞くことなんてない』意味。『きくっちゃあんめ』とも言う。
そーたごどきくっちゃねーべ:そんな事を聞いては駄目だよ。
きぐのはな 菊の花 きっのはな:鹿児島。
きんのはな:鹿児島。
(きくば・きょくば) 竈の脇にある薪置き場 佐渡島。『木置き場』の意味とされる。訛りの変遷が解る典型例。訛りは重なると原型が見えなくなる事がある。
材木を積んで置く小屋 『木小屋』。
きけー @機械、A機会 @きけ:青森。
きーけー 休憩、球形
ーる
きけーる
【動】着替える ーる:群馬。
きーけづぎ
きーけつき
吸血鬼
きげねー
きけね
きけねー
【複】(言うことを)聞けない
きけね
きげーねー
きけーねー
【複】聞こえない きけね:青森。
きける 【動】載せる 『いっける』。『着ける』が訛ったと見られる。
きける:神奈川・静岡・東京都大島。
きげーる
きけーる
【動】聞こえる きける:青森・秋田。
きけーる:山梨。
ーる 【動】着替える 『げ』が鼻濁音なら江戸言葉だが、茨城では濁音の事もある。
ーる:山梨。
(きんうり) お天気や 神奈川。
標準語には『機嫌買い(相手の機嫌をうかがい、うまく取り入ろうとすること。また、その人。)』『機嫌変え(その時の気分のよしあしによって他人に対する好悪の感情が変り易いこと。また、そういう性質の人。)』がある。
(きんけー) 気の変わりやすい人 東京多摩。
『機嫌変え(その時の気分のよしあしによって他人に対する好悪の感情が変り易いこと。また、そういう性質の人。)』。
きこ
きこう
【代】貴公、貴方 『貴公』。今では硬い文書でもなければ使われない言葉。土浦ではあまり良くない関係の場合に多く用いられた。
きこ:餓鬼:栃木。

ぎこ

【形動】頑固、意地っ張り 『集覧:猿』。『義強』。
:栃木・群馬・埼玉。
きこ:島根。
ぎごわ:宮城。
きこいる 【動】聞こえる
きーこー 急行
きーこーが
きーこーか
急降下
ぎごぎご
ぎこぎこ
ぎーこぎーこ
【副】物を切る様
ぎごぎご
ぎこぎこ
【形動】ぎざぎざ、でこぼこ ぎごぎご:山形。
ぎごぎご
ぎこぎこ
ぎごしゃご
しゃ
【副】ぎくしゃく、がたがた、ぎくぎく、きしむ様
◎きござ 日光・雨露をしのぐために身にまとう茣蓙 『着茣蓙』。
きござ:群馬・神奈川。
きーしらい 急ごしらえ
ちない
ちねー
っちねー
【形】@動作や言葉がなめらかでない、A服等が体に合わない 『ぎごちない・ぎこちない』。古語では『ぎこつなし』『ぎごとなし』とも言う。『ご』は濁音・鼻濁音。茨城方言集覧では旧真壁郡・水戸市の方言で『具合悪しこと』とある。
近年の標準語では清音が多く使われる。
@・ぎごちなえ:山形。
ぎこっちない:神奈川。
ぎごわちなえ:山形。
こわちなえ:山形。
A・ぎこつな:窮屈な:静岡。
ぎもっちなし:静岡。
ぎごっと 【副】体の関節等がおかしくなる様、ぎくぎく 『がくっと』。
コマ
△▽き 薪や枯れ枝、藁類を収容する納屋、木屋 『木小屋』。
当時どの家の屋敷内にあった典型的な建物は、母屋、隠居(老夫婦宅)、蔵(味噌小屋を含む)、までや・あまや(作業小屋を兼ねる)、木小屋、馬小屋(んま)、牛小屋、豚小屋(ぶだごや)、鳥小屋、兎小屋、灰小屋(へーごや)、せーろ(サイロ)等。
標準語では物置小屋を『毛小屋・褻小屋』と言う。
きびや:神奈川。
:埼玉。
:物置・納屋:群馬・山梨・愛媛。
:納屋:山形・長野。『毛小屋・褻小屋』。
けみや:納屋:長野。
きこら
◎きこうら
【代】あなた方 『貴公等』。
きーこり 木こり 茨城弁らしい訛り。『こり』は『樵る、伐る』の名詞形。『集覧:久』。
【動】気負う
ぎごる 【動】ぎくしゃくする、戸などがうまく動かない 『ぎごちない』の動詞形と考えられる。
ぎごる:東京三鷹。
ぎごわ:ぎごち無い:秋田。
きこん 【名】気力、根気、【形動】根気のある様 『気根、機根』。やや古い標準語。
きこん @▲お気のままに、御自由に、A魂。精神。気魄 @古い標準語の『気根・機根』(お気のままに、御自由に)。『御気根に』のように使う。茨城方言集覧では旧久慈郡の方言で『気随気儘にといふこと』とある。
A根気。気魂。
きこんと:根気良く:山形。
きこんに:根気良く:山形。
きーこん @球根、A求婚
ぎーこばったん シーソー
きざ 気障りなこと、動作や服装がいやみなこと 標準語。『気障り』の転で標準語の訛とも言える言葉。
(きざい) 階段 鹿児島。
きさぎ
◎きさき
人の気力のすすむ所。気勢。気がまえ。 『気先』。
きさ シラミの卵
きさぐ 【形動】気さく
きさぐい 【形】気さくな様 『気がさくい』意味。
◆▲きさざ
きさだ
きそず
シラミの卵 上代の古語では、シラミの子を『木佐々』と書いたと言う。標準語では一般に『きささ』と発音する。『集覧:真』。
かし:奄美大島。
ぎーかし:沖縄。
きかぜ:和歌山・壱岐。
きさじ:東京・神奈川・佐渡・石川・和歌山。
ぎさし:沖縄与論島。
きさし:和歌山・種子島。
きさぜ:和歌山。
きさだ:千葉・群馬。
ぎしゃし:沖縄。
ぎしゃーし:沖縄。
ぎっさ:沖縄宮古島。
きびす:長野。
きらじ:石川。
けがし:淡路島・徳島。
けらじ:石川。
じしゃし:沖縄。
むしのこ:青森・秋田・山形・千葉・長野・種子島。
きささき 梓の木 『梓』は広辞苑に『@キササゲの別称。Aヨグソミネバリの別称。弓の材に用いたという。万一四「持ちて行く―の弓の」B巫女(ミコ)が神霊を呼び寄せるのに用いる梓弓。また、そのわざ、その巫女。謡、葵上「照日の巫とて隠れなき―の上手」C(中国では古く梓の材を用いたのでいう) 版木(ハンギ)。』とある。
きざし 気持ち、こころざし やや古い標準語『気ざし』。
きさっしゃい
きさっせ
きさっしょ
【複】来なさい、お出でなさい 広辞苑に『さっしゃる:【助動】(サシャルの転。上一・上二・下一・下二段の動詞の未然形、カ変・サ変動詞の連用形に接続して、尊敬の意を表す。室町時代には主に下二段型に活用するが、江戸時代に入ると四段型に移る傾向を示す) …なさる。@下二段型用例。狂、薩摩守「茶代を忘れさつしやれた」A四段型用例。浄、傾城二河白道「とめさつしやつてもとどまらぬ」。浄、御所桜堀川夜討「親の冥加に尽きさつしやろ」Bサ変・カ変接続例。伎、大雑書伊勢白粉「如何にも心許ない程に送つて進じさつしやれ」。洒、吉原談語「せめて七さんでもきさつしやると」』とある。
こさっさい:群馬。
きさま (卑下して)お前 やや古い標準語。『貴様』。
きざむい
きさむい
【形】気が乗らない、嫌な感じ 『気が寒い』かあるいは『気障に向く』意味。
あいづはすーきさむぐなんだよな:あいつは直ぐ嫌になってしまうんだよね。
きざむぐなる
きさむぐなる
【動】気が乗らなくなる、嫌になる 『気が寒くなる』意味。
きざーり
きざわり
気に障ること、気障り きさわり:青森。
(きさんじ) 気晴らし 静岡。『気散じ』。近世語。
〜ぎし

〜きし
〜っぎし
〜っきし
【助】@〜しか、〜だけ、A辺り、際 @『切り』の転。明治期まで使われた『〜ぎり』の転。
〜きし:群馬・静岡。促音を伴う。
こーごっきしねー:お新香しかない。
A『岸』。
〜きしゃ:静岡。しぬきしゃ:死に際:静岡。
『土』に以下の用例が有る。
★『土』:うっかりすっと乳(ちち)っ岸(ぎし)までへえるような深ん坊(ふかんばう):うっかりすると胸まで入るような深いところ。
(きじ) 鹿児島。
きーしー 九州 『集覧:無記載』。
きしぇ
きしぇー
【感】へっ、ちぇっ、いやー参った もともとは『きしょ』だったのではないかと思われる。
いやーっきしぇ、まいった:やあ、もう参った。
きしぇーだ:へーだ。
(きしかやす) 【動】言う 鹿児島。
きーしぎ 旧式
ぎしぎし ぎずぎす、とげとげしい
ぎじぎじ ゲジゲジ
(きしくらめ) 【複】行け 鹿児島。
(擬似長音化) 大半が逆行同化によって発生するもの。いずれも茨城だけに特徴的なものではなく他県にもある。
@主格を示す格助詞『は』が『あ』に変化し、長音化したように聞こえる。。江戸言葉か。
・少しは・ちっとは:すこしゃあ・ちったあ
・実は:じつあ・じつぁあ・じづあ・じざあ
・中は:なかあ・ながあ
・ここは:こかあ・こがー
・明日は行かない:あしたはいがねーあしたーいがねー
・俺はやらない:おれはやんねーおれあやんねーおらーやんねー
このさきゃー:この先は。
これやおもしれ:これはは面白い:青森。
そりゃーそーだ:それはそうだ。
・花は:はなあはなーさいた:青森。
そーたやざーっとばっしめ:そんな奴は殴ってしまえ。
そったこたーねー:そんなことは無い。
A目的格の格助詞『を・をは・をば』が名詞と一体化したもの。
とーたたく:戸を叩く:青森。
さるーしんだ:猿が死んだ:青森。『猿をは死んだ』意味。
はなーおる:花を折る。
B名詞・動詞中の『わ』が『あ』に変化し長音化したように聞こえる。
・川:かー
・北側:きたっかー
・変わる:かーる
・合わせる:あーせる
C格助詞『へ』が『え』に変化する。
・ここへ:こけー・こげー
・山へ行く:やめーい
D上記以外の格助詞が前の語の母音と同じになって見かけ上長音になるもの。連母音変形を伴うこともある。格助詞が未発達な時代の名残の可能性もある。
・嘘をつく:ちぐをぬぐちぐーぬぐ
・そこを行く:そごをいぐそごーいぐ
・どこに行く:どごさにいぐどごさーいぐ
・木を切る:きーきる
・気味が悪い:きみーわりー
・蝉取りをする:せみとりーやる
・手紙を出す:みーだす
・靴を履く:くづーはぐ
きーじづ 休日
きしっと
きしっきしっと
【副】きちんと
ぎしっと 【副】ぎっしり、ぎっちり、きっちり 『ぎしりと』。
きじっーねー 【形】素っ気無い、愛嬌が無い 『集覧:真』。素っ気無いはもともと『すげなし』を『素気無し』と当てたため生まれたという。また古い言葉の『そっぱい(味わい、素っ気)』に『気』がついたと思われる。
きして
きっして
【副】決して 『集覧:久』。
きーしなう
きーしなー
【動】気を失う きゅーすなっちまう:機を失ってしまう:埼玉。
きしなに 【複】来がけに 標準語。
きしま:青森。
きしね 自家食用の穀物、飯米 『褻稲(けしね)』。
(ぎしばし) 【形動】あがく様 神奈川。
きじぶぢ
きじうち
@野ぐそ、A賭博 @『キジ打ち』『キジ打ちに行く』なら現代の登山用語で男性の用便を指す。『大』の場合は『大キジ打ち』、『小』の場合は『小キジ打ち』と言う。地面にしゃがんだ姿がキジを撃つ姿に似ているからだと言われる。ちなみに、登山用語では女性の用便は『花摘み』である。
何故登山用語が茨城にあるかは不明だが、もともと広く使われていたものが、登山用語として残り、また茨城に残ったのではないか。
A当時の賭博と言えば花札だったので、『いのしかちょう』の鳥をさしてそう読んだと思われる。
きしむ 【動】@出し惜しみする、A欲しがる、B倹約する、C残念がる @A『気』を『惜しむ』ような意味合い。
きしむ:福島。
B『気を締む』意味か。
C『気を』『染む・沁む・浸む・滲む』か?。
きしむ 【動】物と物とがこすれ合って音をたてる 『軋む』。何故か方言扱いになっている。
(きじむなー) 木に宿る妖精、座敷わらし 沖縄。
きじめ キジ 八丈方言共通語。
きしめぐ 【動】物と物とがこすれ合って音をたてる 『軋めく』。近年は『軋む』を使う事が多い。
(きしめんどか) 【形】面倒な様 鹿児島。
きしゃ 電車 電化されてからもしばらくは『きしゃ』と呼んだ。山の手線が一時『E電』と名を変えたが、結局誰も『E電』と呼んでくれなかったことに似ている。言葉は生きている一方一度浸透したものはなかなか変えられるものではない。
きしゃ:青森。
(きしゃ) 静岡。
〜ぎしゃ
〜きしゃ
【助】〜しか、〜だけ 『〜きりしか』→きりっしか→〜きっしゃ→〜きしゃ。『しきゃ』の倒語とも思える。
ぎしゃぐ
ぎしゃく
磁石 『集覧:猿・水・行・久』。
『ぎしゃく』『浮世風呂』二編下にあり近世語であった。
ぎしゃく:青森・秋田・茨城・千葉・栃木・群馬・神奈川・八丈島・佐渡島・新潟・富山・石川・長野・静岡・岐阜・愛知・福岡。
◎きしゃ オハジキ 『細螺・喜佐古・扁螺(きさご、きしゃご)』は、巻貝の一種でオハジキに使われた。
きしゃ:山梨。
きーしやす 【複】来ます
(ぎしゃばる) 【動】道理を立ててりきむ。いばる。 『義者張る』。
@力を入れる・力む:秋田・山形。
A威張る:福島・佐渡島・富山・石川・山梨。
B主張する:新潟・佐渡島。
Cでしゃばる:新潟・富山・石川・長崎。
きしゃみぢ 線路 今や『汽車道』と言う人はいない。
きしゃわりー
きしゃわるい
【複】気持ちが悪い、不快を感ずる様、いやみのある様 県北部の方言。『気障り』が訛ったと思われる。
きさわるい:心配になる・気にかかる:青森。
きし:気持ち:群馬。
きしゃわるい:うるさい:鳥取・島根。
きしゃわるい:うるさい:秋田・山形。
きーしゅー 九州、吸収
きーしょ 急所
きしょ
きしょー
【感】畜生、罵倒語 『ちきしょう』の短縮化。独り言で言うことが多い。『ちき』が無声音のため一体化したか、『糞』との混交語か。
きしょー:埼玉。
きしょー 胸章 『記章』。『胸章』は胸につける記章のこと。『むねしょー』とも言う。
きじょ
きじょう
【形動】気丈、しっかりしている人 長音ならやや古い標準語。
きしょわりー
きしょーわりー
【形】性格が悪い 『気性が悪い』か。『きしゃわるい』というところもあり、『気障り』が訛った可能性もあると思われる。
きーじょー 球状、休場、球場
きしょぐ @気持。気分。A様子。外見。態度。
きーしょぐ 休職、給食
きーじょくんりん 救助訓練
きしょぐわるい
きしょぐわりー
きしょぐわれー
【形】気色が悪い、心持が悪い
きしょめ 【慣】畜生め
きしょめこのー
きしょめんのー
きしょめんのやろー
【慣】畜生め、こいつ(この野郎) この場合の『んの』『うの』(お前)がさらに訛ったものだろう。
◎きじり
きじろ
囲炉裏の下座、主婦の座 『木尻』は広辞苑に『炉辺の、炉に焚く薪の尻を出しておく側。また、炉辺の下座。』とある。転じて、カマドの近くの薪置場を言う地域がある。
きじぐち:神奈川。
きじら:炉端の薪置き場:長野。
きじり:福島・神奈川。
きじり:薪入・木入:山形。
きじれ:神奈川。
きじろ:囲炉裏端:東京多摩。
きじろ:神奈川。
ぎーじる
ーじる
【動】牛耳る
きじるし 狂人、きちがい 広辞苑に『き印:(「きちがい」の「き」を採った隠語) 』とある。
□きじんそう ユキノシタ 古語。
(きしんめ) 裏表 鹿児島。
△ぎす @キリギリス、Aバッタ @『俚言』には『ぎす(京):きりきりす(畿内・伊勢)、こほろぎ(南部)、ぎりちょう(江戸)、ぎっちょう(尾張・三河)、きり(讃岐)、きいす(出雲)、うりい(水戸)、きりきりす(東国)、ぎっす(東国))、ぎっちょ(東国)、やまきす(伊勢)、うりす(近江)。原野に多し。児童籠に入れ瓜の?を与へ自ら鳴しめて玩具とす。一種あぶらっちょう(尾張)、ほんっちょうあぶらきりきりす(阿波)。』とある。
『ぎす』は一般に上方語とされ、関東では『きりぎりす』である。茨城にはさらにきりす、きりきす』があるのが面白い。『ぎっす』『ぎっちょ』の存在も興味深い。鳴き声を模したと思われる『うりい』も面白い。
古い呼称は『ぎす』であり、『ぎっす』『ぎっちょ』は鳴き声に由来すると考えた方が良いのだろう。
『こほろぎ』の由来は『こほろと鳴く虫』と言われる。『こほろ』とは、『物のころび鳴る音。今昔二七「人も寄らぬに―と鳴りて、蓋の開きければ」』とある。上代には、バッタ類の中でコオロギ科もキリギリス科も区別されず、夏の虫としてして総括して扱われていたのだろう。
『日本語源大辞典』には、『ぎす:キリギリスの約、A鳴き声から』とあり、ジレンマに陥るが、鳴き声からと考えるのが妥当なのではないか。
一方、遠く離れた古い京言葉と、東の外れの茨城の古い言葉が一致するのは、ここでも、日本語のルーツは上方にあり、古い時代には関東でも上方語を使っていたのが、やがて江戸を中心に新しい言葉が生まれ東西対立語の発生を生み、一方では古い言葉を良く残す茨城に残った言葉と言えるかもしれない。
ところで、現代の都市生活者は、日常生活の中でキリギリスとウマオイムシの鳴き声の違いを知っている人はどれだけいるだろうか。私の耳には、キリギリスは『ぎーっちょ・じーっちょ』、マツムシは『すいーっちょ・しーっちょ』と聞こえる。夏の虫の名前は大半が鳴き声で名前が付けられ、コオロギは形で名前がつけられているようである。
ぎす:群馬・長野・静岡・愛媛。
ぎーす:静岡以西四国付近まで。
ぎすっちょ:群馬。
ぎっつ:群馬。
A・ぎす:岐阜・大分。
Bその他。
ぎす:やせっぽち:群馬・静岡。『痩せぎす』。
(ぎす) 腫れ物 静岡。
ぎす キス
(きす) まぜもののない純粋の酒。醇酒。 長野。『生酒』。
きーす 急須 祖母がよく使っていた言葉。
(きずい) 自分の思いのままにふるまうこと。きまま。わがまま。 静岡。『気随』。
(きずき) 塵紙 静岡。『生漉き:楮(コウゾ)・三椏(ミツマタ)、また雁皮(ガンピ)だけで、他の物を混ぜないで紙を漉くこと。また、その漉いた和紙。』。
きすきす 【形動】@▲服装の埒なきこと、A貧相な人 @『服装が乱れていること』の意味。『集覧・水戸・真壁』。そのままだと『しまりがない』意味になってしまうが、きつきつ→きちきち→きすきす、と転じたか、『すきすき』が転じたのだろうか。
A『ぎすぎす』が転じたと思われる。
Bその他。
きすきす:意気昂然とした様:岩手。
きずく 【形動】頑固な様 『集覧:那』。『気尽』の意味。『尽(ずく)』は、は長野の代表的方言だが、茨城にもある。
きすじ 心の構え 『気筋』の意味。
(きずっしょっこにかるい) 【複】傷だらけの様 神奈川。
きすなう
きすなー
きーすなー
きすなる
【動】気を失う 東北方言に似ている。
きゅーすなう:埼玉。
きゅーすなっちまう:気を失ってしまう:埼玉深谷市。
きすなった 【複】気を失った 『集覧:北』。
ぎすばる 【動】痩せる ぎすばる:食べ物や成績に強くこだわる:神奈川。
ぎすばってる:痩せている:神奈川。
きす 【複】来るだろう。 古い言い回し。
きずやみ 傷のためになやみ苦しむこと。 『傷病み』。近世語。
きずやみ:栃木。
〜きーすらしねー
〜きーそらしねー
【複】〜(した)気すらしない 『そら』は『すら』の意味で、中古末から中世前期へかけての言葉。
ぎする
ぎっする
【動】ふざける、適当にあてはめる、嘘をつく、決まってもいないことに当てはめる 古い標準語。『擬する』。
ぎする:のぼせ上がりふざける:福島。
それにぎっしてきめだらあぶねーど:それに従って決めたらあぶないよ。
きーする 【動】気にする、気にかける 『気にする』または『気を擦りへらす』意味。
ぜーぶきーすったがんな:随分気にかけたからね。
きーすんだねーよ:気にするんじゃないよ。
きせ
きせー
【複】来なさい きせ:福島。
きせい 気分、気色 『気精』(精力。気力。)、『気勢』(意気込んだ気持。勢い。元気。)の意味が僅かに転じたもの。『気色』には『気持。気分。』の意味である。
このような言葉は、標準語圏でも日本語の意味を正しく説明できる人は少なく、ほぼ標準語と言って良いと思われる。
きぜーがわるい:気分が悪い:神奈川。
きせーわるい:気分が悪い。
きせづかます 【動】食ってかかる、責める 『奇説をかます』意味か?。標準語の『気節』には『気概があって節操の堅いこと、気骨』の意味があり、それも無視できない。
きせろ 煙管(キセル) 今ではキセル自体がなくなって『不正乗車』の意味だけが残っている。
『呼称』には『江戸にてきせる。京にてきせろ、伊勢にてきせりと云。此皆五音相通にて如此の塁除他あり。例えば江戸にて歌留多といふものを京にて歌がりたと云。(中略)火皿:京にていふ。江戸に雁首、伊勢にてはぶくといふ。らうは羅宇国より出す故にその名あり。』とある。
きぇる:福島。
きしい:鹿児島。
きしる:青森。
きせい:鹿児島。
きせろ:東京・神奈川・静岡・福井。
きせるったま:キセルの雁首:群馬。
けせる:静岡。
けせろ:静岡。  
きぜわしい
きぜわしない
【形】急かされて心が落ち着かない、短気な様 『気忙しい、気忙しない』。
きせんやみ 神経質、潔癖症、気の病、取り越し苦労をする人 標準語の『疝気』(せんき)は漢方で言う下腹部痛の病気。山形弁に心配性を意味する『せんきやみ』があるそうなので関係があると思われる。
一方、『帰泉』(黄泉に行くこと、すなわち死ぬこと。)がある。『帰泉病み』の意味だとすれば、死ぬことを病むすなわち病気でもないのに病む意味だとすれば、神経の病気ということになる。
県下には『きせやみ』と言う地域があり、『気精病み』の意味の可能性がある。
きせんやみ:栃木。
(きそ) 紫蘇 東京・神奈川・静岡。
きそー:静岡。
ちそ:秋田・福島・茨城・東京・神奈川。
きーそぐ @休息、A給食、B急速
(きそーだれ) 身なり 静岡。
きぞっいない
きぞっねー
きぞっーねー
【形】素っ気無い、愛嬌が無い 『集覧:真』。秋田・茨城・群馬・埼玉。
『きじっーねー』ともいう。古い言葉の『そっぱい・そっぺい(味わい、面白み、塩気)』に『気』がついたと思われる。また、素っ気無いはもともと『すげなし』を『素気無し』と当てたため生まれたという。
きぞめ 結婚式の後、嫁が近所の人にご馳走すること。 新治郡の方言。本来は『着初め:新しい衣服を初めて着ること。』である。
(きだ・きだごろ・けだごろ) 人糞の塊 鹿児島。
◆▲きーだ
□△▽きーた
【複】@聞いた、A(身や心に)利いた、B(身や心に)応えた、参った、困った 『きーだ』:『集覧:久・水・那』。『きーた』:『集覧:稲・多・西・那』。
『利いた』。広辞苑に『利く・効く:@有効にはたらく。活動する。Aききめがある。効能が現れる。B可能である。できる。C(他動詞として、「口を利く」の形で) 物を言う。特に他人の世話などの場合に使う。』とあり、このうちの、Aの意味が転じたもの。慣用句的な意味で使っている。標準語に近くて遠い言葉。
@・きだ:青森。
B★ほれはきーだな:それは困ったな。
きーだごどしたな:困ったことになったね。
いんや、きーだなやー:いやあ、困ったねえ。
きたい 【形動】【古】@出来がよい、A不思議なこと 『希代、奇態』。『奇特な』と同じ意味。関西弁の『卦体』(けたい)が訛った『けったい』に似た意味。『卦体』(けたい)と『希代、奇態』はもともとは同じ意味。
A・きたい:福島・群馬。
きたいだどー:(不思議と)よく遣るよ。
きたいな 【形】【古】@上手な、A不思議な 『希代な、奇態な』。
かった:鹿児島。
ひょんけた:鹿児島。
A・きたいな:青森。
きたいに 【副】【古】@上手に、A不思議に 『希代に、奇態に』。
A・きたいに:群馬。
きたいだいな
きたいだよな
【複】【古】@出来が良いよね、A不思議と良くできるもんだ 良く使われる表現。
きた
きた
きたか
きたかー
きたっか
きたっかー
【形動】北側 『が』『か』は『処』の意味も考えられる。
きたっかー:東京武蔵村山。
きたがが
きたがが
きた
きたかー
【形動】北の側 『が』は『の』を意味する格助詞。
きた
きたっかし
【形動】北の端 『きたし』は『北が端』の短縮形。
きたかだ
きたっかだ
【形動】@北の方、A来た方角 @『北方』の意味。
きだぎ
きたぎ
きたき
つば 『集覧:稲・猿』。語源不詳。=『きたげ・くたぎ・くたげ・くたけ』福島・栃木・茨城。唾の古語『つはき・つわき』が訛ったか、『生(き)つはき』の意味か。
ぎだぎだ
ぎたぎた
きたきた
ぎったぎた
【形動】@油や脂肪で、べたつくさま。脂っこい様。Aつやのあるさま。 『ぎとぎと』。
@・きたきた:宮城
ぎたつく:ねばる:長崎。
Bその他。
きたくたしー:汚い:神奈川。
きちゃきちゃ:意気揚々たる様:岩手。
ぎだぎだ 【形動】ぎざぎざ 古語の『きだきだ』。
きたぎりすずめ
きたきりすずめ
きたっきりすずめ
(子供等が)下着1枚しか着ていない状態 『着た切り雀』。
きだげ
◆▲きたげ
きたけ
つば 『集覧:北』。=『きたげ・くたぎ・くたげ・くたけ』。唾の古語『つはき・つわき』が訛ったか、『生(き)つはき』の意味か。
きたげ:茨城・栃木・千葉。
きーだごど 【複】(身や心に)応えること、困ったこと いやきーだごどなー:いや困ったねえ。
きーだごどする 【複】(身や心に)応えることをする、困ったことをする この表現は茨城弁特有。
きだし
きーだし
鞘当をする人、でしゃばりな人 『さやっ
『気を出す』意味。
きだし・きざし:気違い・はしゃぐこと・興奮しすぎること:神奈川。動詞形の『ぎだす・きだす・きざす』もある。
きーだす 【動】頑張る、その気になる 『気を入れる』意味。
きたぞっ 北斜面 斜面をそっ(反り辺の意味)と言う。
きだぢ 気立て 単に訛ったか『気』『性質(たち)』の意味。
きたっき
きたっきや
きたっけ
きたっけや
【複】来たっけ きたっきー:静岡。
きたっけー:静岡。
きたっ
きたっ
きたばだ
北の端、北側、北面 半濁音は濁音で発音されることがある。
きたつら
きたっつら
【形動】北面
(きたっつら) 【複】来たろう 静岡。元『きたずら』
きたて 北の方、北側 『北手』。
きだで 性格、心立て、気質 『気立て』。
きーたでる 【複】いらいらする 『気が立つ』(不満があっていらいらする。)の他動詞形。
きをたてる:気をもむ:東京。
きたなしー
きたなーしー
きたね
きたねー
【形】汚い 『汚し』。
きたなしー:静岡。
きたんない:静岡。
ちたね:宮城。
きたのげ
きたのげー
【複】来たのか、来たのかい
きーだふー 【複】知ったかぶり 『聞いた風』。慣用句辞典には『@気が利いていること。また、その人。Aいかにもその道に通じているように見せること。また、その人。B生意気なこと。また、その人。』とある。
きーだふーなくぢきくな:知ったかぶりするな。
きーだふり
きーだよーなふり
【複】知ったかぶり 『聞いた振り』の意味。
きだふり:福島。
きたむぎ 着心地 『着た向き』の意味。
『向き』は茨城では『ものの状態、作物の状態』の意味である。標準語の『向き』は広辞苑に『ある傾向・関心・用向き・性質などを持っていること。また、その人。狂、末広がり「仕合はせと申しても、見えた―の者で御座る」。「反対の―もある」「付和雷同する―がある」「御用の―をうかがいます」』とある。
きたむぎ
きたむき
ひねくれ者、変人、あまのじゃく 『北向き』の意味。相撲界の隠語として残っている古い言葉でもある。
きたむき:福島・長野。
どうろくじんさま・きたむきのどうろくじんさま:千葉。普通、神様は南向きか東向きに備える。下館市に『北向き地蔵』があると言う。
きーだよーなくぢをきぐ 【複】@知ったかぶりの言い方をする、A(身や心に)応えたようなふりをする @は濁音化。
ぎーたろ
ぎーたろー
アブラゼミ ぎいぎいと鳴くので人名化した『ぎー太郎』の意味。『太郎』には『最も大なるもの。』の意味がある。別名『おーぜみ』にも通ずる。
『ぎーとる』は県南部方言。『ぎーとろ』は県広域に分布する。筑波郡・竜ヶ崎市では『ぎーとら』と言う。
きたろっけ 【複】来ただろう 茨城方言集覧では旧猿島郡の方言として『来たりしならん』の意味で紹介されている。『〜ろう』は、当時使う人は少なく、猿島郡が栃木・埼玉・千葉に近い地理的関係のためだろう。
きぢ
きぢー
きちー
きぢゅー
忌中
きぢー
きづぃー
【形】@物事の程度がはなはだしい。ひどい。はげしい。Aきびしい。つらい。酷である。B強い。たけだけしい。しっかりしている。気丈である。C窮屈である。ゆとりが少しもない。D大変だ。驚くべきである。 『きつい』。
@・きしか:鹿児島。
きすか:鹿児島。
きち:鹿児島。
きつい:大層な:静岡。
C・きちー:群馬・神奈川。
きちーあげ 葬儀後の会食 『忌中明け』の意味。
きちいのべんちょにはぢはいる
きちーのべんちょにはぢへーる
【慣】気が狂ったように騒ぎ立てる様 『気違いのべんちょに蜂が入る』意味。『べんちょ』とは茨城では普通女性性器の事。
『俚言』に『気違の蜂にさされたやう。』とあるが解説が無い。
きちいみず
きぢーみず
きちーみず
酒の異称 当時は良く使われた言葉。
◆きちいなす
きちーなす
@チョウセンアサガオ、Aトマト @『気違い茄子』『曼荼羅華(まんだらげ)』。
『俚言』には『きちがひなす:曼荼羅華。このもの毒にあたりて発狂したるには茶を飲ませて妙なり。』とある。正しくは『きちがいなすび』
A猿島郡ではトマトを指す。
きちーなす:山梨。
きちきち 【形動】魚等が新鮮な様
ぎぢぎぢ
きちきち
【形動】ぎちぎち、物が一杯詰まっている様、きつきつ 濁音化。
きちくろ
きつくろ
【複】来てくれ、来て下さい 『きてくろ』がさらに訛ったもの。
終助詞『や、やー、よ、よー』を伴う事が多い。『ち・つ』は無声音の事もある。
きぢ
きち
きぢ
きち
きぢ
気違い きちげ:鹿児島。
きぢ:千葉銚子。
きち:群馬。
きち:福島。
きっげ:鹿児島。
★『土』:本當(ほんたう)によ、丸(まる)っきり狂氣(きちえ)のやうだものなあ。
きぢーあめ 照り雨 きぢーあめ:雨と晴れが短時間に変化する場合の強いにわか雨:千葉。
きぢおごす
きぢーおごす
きちーおごす
【動】ヒステリーになる、怒り狂う
きぢーざだ
きちーざだ
常軌を逸した行い 『気違い沙汰』。
きちげのさた:群馬。
(ぎちた・ぎった・ぎゅった) ゴム 鹿児島。
『蛮語箋』に『ギュッテゴム』(オランダ語辞典)が掲載されている。
ぎったまい:ゴムボール:鹿児島。
きちにぢ 吉日 現代では『きちじつ』と言うことが多い。
きぢばらい
きぢーばらい
きちーばらい
きぢばれー
きちーばれー
きぢゅばらい
きぢゅばれー
きぢゅーばれー
きちょーばらい
@葬儀後に死の忌を払うため、酒を飲むこと、A葬儀後の食事 『忌中払い』は辞書には掲載されていない。一般には精進落としを指す。
『きよめ・きよめざけ』とも言う。葬式で埋葬(野辺送り)を終えて戻って来ると『きぢばらい』を行なう。塩と水で清める。その後焼香をすませると酒宴が待っている。会葬者だけでなく葬儀の裏方を務めた組や講の人たちに対して遺族や親族が労をねぎらう。このとき必ず『やっこどうふ』が出される。最近は、簡略化の思想を受けてこの後で初七日、四十九日までまとめてやってしまうところが増えている。
きちゅーばらい:葬式後死の忌みを払うこと・葬儀後寺からもらったた御幣で家中のお払いをするこ:神奈川。
しょーじんおとし・しょーじんばらい:埋葬後、参列者にご馳走を振舞うこと:神奈川。
きーちゃー 【動】参る、利く、聞いてしまう
(きちゃきちゃ・きちゃちゃ) 【副】落ち着きなく騒ぐ様 宮城。
きーちょー 級長、学級長 『級長』自体が死語。
きつ 衣服等を納める木製の箱 標準語では、おけ・水槽を指す。『木櫃』。
アイヌ語の『キッチ』は『槽・盤』の意味。
きち:板製の四角い水槽・丸太を穿って水や秣を入れるもの:青森。
きつ:半挿(はんぞう)・たらい:青森。
きつ:川魚を飼っておく厚板の水槽:新潟。
きっち:木箱のようなもの・水の湧き口に据えて置く井戸枠の様なもの・米櫃:青森。
きっち:米櫃・岩手。
きっち:タライ:宮城。
きっつ:台所に置く水槽・湯屋の浴槽:岩手。
きっつ:板倉:岩手・宮城。
きっつ:水槽・板倉:秋田。
きっつ:水槽:宮城。
きっつ:籾などを入れる作り付けの箱・金庫代わりに使う木製の頑丈な箱:福島。
きっつ:木櫃・おけ・水槽・スタック式の籾を入れる箱・魚の水槽:茨城。
こめけつ:米櫃:岩手。
(ぎっ) 頭、天窓 鹿児島。
(きっ) 【動】切る 鹿児島。
きっ〜 【接頭】− 『切り』の音便または強調語。
きづい
■▲きつい
【形】@▲物事の程度がはなはだしい。ひどい。はげしい。Aきびしい。つらい。酷である。B▲強い。たけだけしい。しっかりしている。気丈である。C窮屈である。ゆとりが少しもない。D大変だ。驚くべきである。 『集覧:新・猿』。『きつい』。標準語では一部の近世で使われた意味が消失している。
@現代標準語ではこの意味は消失している。
きすか:鹿児島。
きつか:鹿児島。
きっか:鹿児島。
A濁音化。多く『きまま。わがまま。』の意味で使われる。たその意味で『気随』と『きつい』が複合した言葉とも思われる。
きづい:宮城・鳥取・山口・高知。
きづい:愛嬌が無い:山形。ずけずけと無愛想に言う意味だろうから単なる濁音化とも言える。
きづえ:山形。
ちづい:宮城。
B現代標準語ではこの意味は消失している。近世には『えらい。すばらしい。』意味で使われた。『気随(きずい)』(自分の思いのままにふるまうこと。きまま。わがまま。)が残った可能性もある。。
きづえ:山形。
あそごのむすめはきずいがんなやー:あそこの娘は気が強いからねえ。
C濁音化。
ぎすい:長野・香川。
きづい:宮城。
くついか・くつか:鹿児島。
ちづい:宮城。
D実質的に@とほぼ同じ意味。
きついしたく 仕事をするためのしっかりした支度
きっか 【複】@来るかい、A切るかい、B着るかい
きっかい 不思議な事 『奇っ怪』『奇怪』。
きっかいす
きっかえす
【動】@堆肥や土等の山型になったものの上下を入れ替える、A畑や田の土をさくって細かくする、B掘り返す 『切り返す』意味。
きづがいする
きつかいする
【動】気遣う、心配する 『気遣いする』。
きっかいそうか 【複】不思議な様子かい 『集覧:無記載』。集覧には『いちょうかといふこと』の意味と読める。『民俗』には収録されていない。
きーつかう
きーつかー
【動】気遣う、心配する、配慮する 『気を使う』。
きっかがる
きっかかる
【動】@まさに切る動作を始めようとする。A話を持ちかける(刀をふりあげて切ろうとする) 『切り掛かる』。
きっかぐ 【動】@細かくする、A切って削る、穴を開ける 『切り欠く』。
@・きがぐ:山形。
きっかぐ:山形。
A・きっかく:群馬。
きっかげ
きっかけ
@割れたかけら、切った破片、A掘って埋めた桶、きざんだ溝、B物事を始める手がかり @A『切り欠け』。
B『切っ掛け』。標準語。本来は『切り掛け』。
きっかげる 【動】@塊等が細かくなる、棒などが削れる、A畝を掘って土を掛ける、B切りつける、話を持ちかける @『切り欠ける』意味。
A『切り』+『掛ける』。
きっかげ:畝作り:山形。
B『切り掛ける』。
きっかじる 【動】聞きかじる
きっかす 木屑、おが屑
きっかーぞめ 草木染 『木皮染め』の意味。
きっかーぞめ:神奈川。
きっかだばる 【動】固まったように緊張する
きっかぶ
きっかぶず
木の株、切り株 単純に2つの意味が訛ったものと考えられる。
きっかり 【形動】@はっきり、Aちょうど @・ぎんがり:神奈川。『が』が濁音化どうかは不明。
ぎがっと・ぎがんと:しっかりと:山形。
きかりと:正しく:山形。
A・きっかり:神奈川。
ぎっき
きっき
幼児語。標準語に直せば『きゅっきゅっ』となる。幼児用の音がする靴を音に例えた呼称。『くっく』が訛ったとは考えにくい。
ぎづぎづ
ぎつぎつ
きつきつ
【形動】(服などが)きついこと、きちきち、ぎちぎち
ぎっぎぎっぎ
ぎっぎっと
ぎーっぎっと
ぎっきど
ぎっきど
ぎっぎらぎっぎら
ぎっきらぎっきら
【副】力を入れる様、ぎゅうぎゅうと ぎっぎっとやんだど:ぎゅうっと力を入れてやるんだぞ。
きづぎまーす 【動】小突き回す、こき使う
きつく 【動】築く 清音化。
きづぐ
きづく
【動】叱る、注意する 死語となった『気を付ける』の転。『気を付く・突く・吐く』意味。『気』相手の心を指す。新治郡・稲敷郡の方言。『小突く・小衝く』の類義語。長野。山形では催促して急がせる意味で使われる。標準語の『気を吐く』は『さかんな意気を示す。気炎を上げる。威勢のよいところを示す。』の意味。
きづぐ
きーづぐ
きつぐ
きーつぐ
【副】しっかりと、きつく
きっくず 木屑、おが屑
きっくもっく 不平不満 『禁句文句』か。『金句(きんく・こんく)』は『〕(「黄金色の口」の意) 仏の口。転じて、釈尊の説法。きんこう。』の意味があり、『金句文句』で説教を垂れる意味が転じたか。
きっくもっくする
きっくもっくゆー
【複】不平不満を言う
ぎっくら 【副】突然の様、ぎっくり 『ぎっくり』。
ぎっくら ぎっくりごし
きっくら
きっくらーる
【動】つまずいて捻挫する 『けっくらる』
きっくりーす 【動】切り倒す
きづげー 気遣い きづけー:群馬・神奈川。
きっけーし @堆肥や土等の山型になったものの上下を入れ替えること、A畑や田の土をさくって細かくすること、B掘り返し 『切り返し』の意味。
A・きっけーし:神奈川。
きっけーす 【動】@堆肥や土等の山型になったものの上下を入れ替える、A畑や田の土をさくって細かくする、B掘り返す 『切り返す』意味。
A・きけす:秋田。
きっけす 【動】照明のスイッチを切る 『切り消す』意味。
きーつげでい
きーつげでな
きーつげでくろ
【慣】気をつけて行きなさいよ、気をつけてね、気をつけて下さい 『げ』は清音形もある。
きーつけらっせ
きーつけらっしょ
【慣】気をつけていらっしゃい
きーつげる
きーつける
【動】気をつける 『きーつける』は関西方言でもある。
きーつける:群馬。
ちつける:宮城。
きづこい
きつこい
きっこい
きづっこい
【動】きつい、窮屈な様
きっこぶ @木の幹のこぶ、Aでっぱり
□△きっこぶたっこぶ 【形動】凸凹 『集覧:多』。語呂合わせ言葉。
きっこまざぐ
きっこまざく
【動】細かく切り刻む 『切り』『細』『裂く』。
きっくるめる:木材を小さく切る:神奈川。
きっこまざぐ:山形。
きっこむ 【動】@切り込む、A聞き込む
きっころ
きっこん
農作物を収穫する最も良い時期 『切り頃』の意味。
ぎっこんばったん @シーソー、A子供の遊びの一つ @『ぎったんばっこ』とも言う。『ぎっこんばったん』は辞書に無い。『きっこんばったん。』が大辞林に掲載されている。
ぎっちんばったん:群馬。
A準備体操等にも使われるもので、背中合わせになって両腕を組み、互いに持ち上げあう。シーソー遊び。
(きっさい) 気持ち 静岡。
(きっさいな) 【形】面倒な 静岡。
きっさく 【動】切り裂く
きっさめ 霧雨 きっさめ:千葉。
(きっさり) 【副】きっぱり 静岡。
〜ぎっしゃ
〜きしゃ
【助】〜しか、〜だけ 『〜きりしか』の意味。
(きっしょどもん) 横着者 鹿児島。
ぎっしら
きっしり
【副】@ぎっしり。きっちり。ぎっちり。A程度のはげしいさま。強くひびくさま。 ぎしと:沢山:鹿児島。
きっしり:鹿児島。
ぎっしり 【副】しっかり 『ぎっちり』が訛ったもの。
きっする 【動】受ける、被る やや古い標準語。『喫する』。
それにきっしてやればいがっぺ:それを受けてやればいいだろう。
きったいない 【形】汚い、狡い 那珂郡。
(きったお) 【複】着ていますよ、来ていますよ 宮城。『着(来)たり居り』の意味か。
きったきた 【形動】汚い様子
ぎったぎた 【形動】脂っこい様、汚い様
きった
きった
【動】切る 古い言い回し。『切り断ち切る』。
きーたくる:鹿児島。
きた:青森。
きた:青森。
きった:宮城。
ちった:宮城。
きーだす 【動】@でしゃばる、口を出す、A張りきる、精を出す
きったない
きったね
きったねー
【形】汚い、狡い きったねー:群馬・神奈川。俗語。
ぎったれ
きったれ
【形動】意気地なし、弱虫 『気が垂れる』意味。
ぎったれ:山形・福島。
ぎったんばっこん シーソー やや古い標準語。
『ぎったんばっこ』とも言う。『きっこんばったん』が大辞林に掲載されている。
ただし私の小学校時代は、両側に側に支持点がある水平型シーソーで左右に揺れるベンチ型ブランコの一種だった。ベンチが中央に来た時が一番低く、左右に揺れた時がベンチが高くなった。
ぎったんばっこ:宮城・福島・山梨。
ぎったんばっこ:【副】交互に:福島。
ぎったんばっこん:宮城・千葉・群馬。
ぢったんばっこ・ぢったんばっこん:宮城。
(ぎっちー) 静岡。
(きっちき・きっちり) 木切れ 静岡。『きっちき』は『木つ乳木』、『きっちり』は『木つ塵』の意味か。
ぎっちぎち 【形動】きつい様、物が良く詰まっている様 古語の『ぎっちぎっち』の流れ。
ぎっちめる
きっちめる
【動】きつく締める 『ぎゅっと』『締める』。
ぎっちめる:栃木。
きっちゃ 【複】@切った、A切れた A・きっちゃ:福島。
きーっちゃー 【動】@参る、利く、A聞いてしまう @★さげのんだらきーっちゃったよ:酒飲んだら酔っちゃった(酒が利いてしまった)。
(きっちゃか) 【副】早く 静岡。
きっちゃす 【動】切って細かくする 『切り潰す(きりつやす)』意味。
きっちゃった 【複】来ちゃった 二重の促音化。
★『土』置いて來っちゃった:置いて来ちゃった。
きっちゃない
きっちゃねー
【形】汚い 新しい言い回し。新語。
きさない:鹿児島。
きさなか:鹿児島。
きさね:鹿児島。
きっさなか:鹿児島。
きっさね:鹿児島。
きっしゃなか:鹿児島。
きっしゃね:鹿児島。
きっさね:宮崎・鹿児島。
きっちゃーね〜
きちゃーねー〜
【複】来ない〜 『来ちゃわない〜』意味。
あんちゃんきちゃーねーうぢにたべっちゃーべ:兄さんが来ないうちに食べてしまおう
きっちょーし 威勢の良い言い方
ぎっちょ
ぎっちょ
ぎっちょ
ぎっちょん
左利き 標準語世界の今は、『ぎっちょ』『ひだりきき』とは言っても『ひだりぎっちょ・ひだりぎっちょう』と言う人はあまりいなくなった。もともとは『左器用』であったとされる。
しかし、『器用』が直接『ぎっちょ』になったとは考えにくく、中間形があるはずだが、今のところ発見できていない。そのため『左几帳』説の方が可能性が高いのかもしれない。
『ひだりこぎ』
『ぎっちょい・ぎっちょん・ぎっちょん』は幼児語。かつて『まーるちゃんたらぎっちょんちょんでぱーいのぱーいのぱーい』という歌があった。その影響としか思えない方言。
ぎっちょ
ぎっちょん
キリギリス 『集覧:猿』。
ぎっちょ:群馬。
ぎーっちょ:東京多摩。
ぎっちょっちょ オオヨシキリ
ぎっちら
きっちら
【副】ぎっちり、しっかり
■▲ぎっちり
きっちり
【副】@物が沢山詰まっている様、ぎっしり、Aしっかり 標準語。辞書では、『しっかり』の意味は無いが口語では使われる。茨城方言集覧では旧西茨城郡・真壁郡の方言で『十分』の意味で紹介されている。
A・しっちり:宮城。
きっつ @おけ、水槽、Aスタック式の籾を入れる箱、B魚の水槽 『集覧:多』。
『きつ』のこと。古くは『木櫃』(きびつ)と言う。
これは、もと、『木筒』(きつつ・きづつ)とも考えられる。
アイヌ語の『キッチ』は『槽・盤』の意味。
きち:板製の四角い水槽・丸太を穿って水や秣を入れるもの:青森。
きつ:半挿(はんぞう)・たらい:青森。
きつ:衣服等を納める木製の箱:茨城。
きつ:川魚を飼っておく厚板の水槽:新潟。
きっち:木箱のようなもの・水の湧き口に据えて置く井戸枠の様なもの・米櫃:青森。
きっち:米櫃・岩手。
きっち:タライ:宮城。
きっつ:台所に置く水槽・湯屋の浴槽:岩手。
きっつ:板倉:岩手・宮城。
きっつ:水槽・板倉:秋田。
きっつ:水槽:宮城。
きっつ:籾などを入れる作り付けの箱・金庫代わりに使う木製の頑丈な箱:福島。
きっつ:木櫃・おけ・水槽・スタック式の籾を入れる箱・魚の水槽:茨城。
こめけつ:米櫃:岩手。
(ぎっつ) 牛乳 宮城。『牛ちち』が訛ったか。
きづつ 心、心立て、気持ち 『気筒』の意味。『心が入った筒状のもの』。愛媛では『気立て』の意味。
きっつぁぐ 【動】切り裂く
きっつぁし 挿し木
きっつぁす 【複】切って挿す
きっつぁばぐ 【動】切り裂く 『切り捌く』。
きっつい 【形】@きつい、A窮屈 ぎっつい:山形。
きっつく:強く:静岡。
きっづぐ 【動】気がつく
きっつける 【動】切り付ける 『切り付ける・斬り付ける』。
きっつめる 【動】切詰める
ぎっつり 【副】ぎっちり ぎっつり:宮城。
きってまーす 【複】他人を思う様に動かす 『切り回す』が訛ったもの。
きっと 気違いじみた人 『奇人・畸人』を『きと』と読み促音化したと考えられる。
きっと 【副】。たしかに。必ず。 『屹度・急度』。文字では方言には見えない。標準語では『き』の音は多く無母音で発音されるが、茨城では有母音で発音されることが多い。関西弁に通ずる訛り。
また、文の最後に用いることも多い。
んだきっと:きっとそうだ。
ぎっと
きっと
【副】じっと 比較的古い『屹度、急度』(厳しいさま、状態や表情にゆるみのないさま)。愛媛では『行儀よく』を『きんと』と言う。『ぎっと』(いかめしいさま。おごそかなさま。改まったさま。)もある。
きっと:宮城・福島。
ぎっと
ぎーっと
【副】@ぎゅっと、Aしっかり 単に『ぎゅっと』が転じたか、近世語の『じっと』(力をこめるさま。)の流れであろう。古い言葉に『ぎっと』(いかめしいさま。おごそかなさま。改まったさま。)がある。
@・ぎりっと:福島。
★『土』ええか、ぎっと抱いてるんだぞ。:いいかい、しっかり抱いているんだぞ。
★『土』そんでも俺(お)れ自分(じぶん)で手拭(てねげ)の端(はし)斯(か)う齒で咥(くえ)えてぎいゝつと縛(しば)つて、さうして俺(お)ら馬(うま)曳(ひ)いて來(き)たな。:それでも俺は自分で手ぬぐいの端をこう、歯で銜えてぎゅっと縛ってそうして俺は馬を引いて来たよ。
A・ぎゅっと:@しっかりと・A集中して物事を行う様:千葉銚子。
ぎんと:大分。
(ぎっと) 強情 静岡。
副詞形に『ぎっと』(いかめしいさま。おごそかなさま。改まったさま。)がある。
〜きっと 【助】〜けれど けれど→けど→けっと・けんと→きっと。
〜きっと:栃木。
んだきっとー、はやぐいっといだほーがいーど。:だけど、早く行っておいた方が良いよ。
ぎっとぎと
きっときと
【形動】@油や脂肪で、べたつくさま。Aつやのあるさま。B脂っこい様
きっと 【複】切っておく、切っとく 『ぐ』は濁音・鼻濁音。
きっとぐ:千葉銚子。
きっとご @切るところ、A切る場所
きっとしている 【複】じっとしている 『集覧:多・那・水』。『屹度』は、『厳しいさま。状態にゆるみがないさま。厳重に。きっぱりと。しっかりと。』。
ちょどすてろ:じっとしていなさい:宮城。『丁と』(@きちんと。ちゃんと。Aしっかりと。がっちりと。ぴしゃりと。)か。
ちょんてる:宮城。
ぎっとする
きっとする
【動】じっとする 標準語の『屹度(きっと)する』はおごそかなさまで行う、きちんとする意味のやや古い言い回し。勿論『じっとする』という言葉は存在しなかった。単純に『じっとする』が訛ったと考えることもできよう。
ちょどする:じっとする・おとなしくする:宮城。
きっとたぶんおそらぐ 【複】 茨城弁特有の言葉と思っていたら、ネットで調べると、何と100件以上もヒットする。『なんだつまんね。』
きっとはー 【副】きっと、もう 『きっと』+『はー』(もう)。
きっとばす 【動】切り落す 『切り飛ばす』意味。
(ぎっとをいう) 【複】強情な様 静岡。『ぎっと』そのものに強情の意味があるという。
きつんぼ:強情者。
(ぎっとん) 融通の利かない人 神奈川。
きづね
きづねめ
キツネ 『き』は有母音でしっかり発音する。八丈島では『きつねめ』と言う。
きっ 刀の刃 『切っ刃』。『切り刃』の転。古い標準語。
きっ 栓、木の切れ端 『切っ端』『木の端』。栓を指すのは土浦にしか無いようである。
ちこばず:宮城。『木っこ端』の意味。
きっ
▽きっ
きっ
切っ端、物のきれはし、木の切れ端 『切っ端』『木つ端』。
きっ:青森。
きっ:神奈川。
きっなす
きっなづ
きっなつ
【動】切り放す、切り離す 『切り放つ』。
きっらー
きっらう
【動】切り払う きっらう:神奈川。
きっーす:神奈川。
(きっをまわす) 手際よく指揮する 静岡。
広辞苑に『切刃を回す:@刀の柄に手をかけて引き抜こうとするさまをいう。A縦横に弁じ反論する。』とある。
きっ 気まえ。気性。 『気風』。
きっ
きっ
きっ
【複】来るだろう 『くっ・くっー』
きっ 【複】@切ろう・切るだろう、A着よう・着るだろう
◆■きっ @栓、A木の切れ端 『木っ端』の転と考えられる。『民俗』によれば、栓を指すのは新治郡出島村と稲敷郡とされている。上大津地区が出島村に隣接している影響であろう。岩手では『切れ端』を指す。
例えば、鼻血を出した時にティッシュ等を使って塞ぐ時の栓も『きっという。破片を意味するのであろうか
(きーっ 人の気持がまっすぐで、策略を用いないでうちこんでゆく性格 神奈川。『生一本』の意味だが『生一方』のニュアンスで使っている可能性がある。
きっがら 木の切れ端 木の『端』+『がら』。
◆▲きっ 木の切れ端 『集覧:稲・那』。ろ』とは万葉集にもある言葉の『ほろ』(ばらばらなさま。ちりぢり。)が訛ったもの。
きっ 農作物を収穫する最も良い時期 『切り』『頃』の『きっこん』がさらに訛ったものと考えられるが、『切り』『本番』もあり得る。新潟では『元祖』の意味があるという。
きづまり 気詰まり、気持がのびのびしないこと、窮屈なこと 標準語。
きづむ:心悪く思う・気遣いに思う:山形。
きづめたい 【形】冷酷な様、情の無い様 『気が冷たい』意味。
きづめたい:煙たい:宮城。
きづよい 【形】@気が強い。気丈夫である。A情にほだされない。つれない。むごい。B頼もしい。心強い。 @現代では、気が強い意味では使われない。最もこれは日本語の主格表現が曖昧なことにも起因するかもしれない。
Aは@の変形。
B・きづよえ:山形。
きづらい 【形】@来にくい、A気が辛い @は標準語。
きづらぐなる 【複】@来にくくなる、A心が辛くなる、B気味が悪くなる
(きつんぼ) 強情者 静岡。
きて @来る人、来てくれる人、A着てくれる人 @来手。
A着手。
よめのきてねー:嫁に来る人がいない。
きてー 【古】出来がよい、不思議なこと、奇特な様 『希代、奇態』の転。江戸言葉と考えられる。『奇特な』と同じ意味。関西弁の『卦体』(けたい)が訛った『けったい』(けったい
(ケタイ(卦体)の転)(上方方言) 風(フウ)変りなさま。奇妙なさま。不思議なさま。)に似た意味。『卦体』(けたい)と『希代、奇態』はもともとは同じ意味。
きてー:神奈川。
きてだ:変わっている:岩手。
(きてごー) 【複】来てごらん 静岡。
きてそーだ 【複】来ていそうだ、来ているようだ 標準語の口語で使われることがある。辞書には用例が無い。
きてーな 【形】【古】上手な、不思議な、奇特な 『希代な』。
きてーに 【副】【古】上手に、不思議に、奇特に 『希代に』。
〜きてみる 【複】〜(し)てくる、〜(に)なる 『〜(して)みた。』の終止形。
こごいきてみだらだいだなはー:ここに来たらだめだねもう。
きと
きとー
@来る人、来てくれる人、A着てくれる人 @『来人』の意味。
A『着人』の意味。
きど 木製の戸 広辞苑に『きど【木戸】(柵戸キドの意)@防備のため柵に設けた門。城の門。A庭園や通路の入口などに設けた屋根のない開き戸の門。B興行場などに設けた見物人の出入口。C木戸銭の略。』とある。
きど:静岡。
きど:静岡。『木戸口』。
きーどー
きーとー
前年末の冬。昨冬。昨年。 『旧冬』が転じたもの。『きうとー』と言う地域もある。
ぎーど
ぎーと
ぎーっと
【副】沢山ある様、ぎっしり詰まった様 『ぎゅうと、ぎゅっと』。
きーと 【副】じっと 『屹度・急度』が訛ったと見られる。
きどい
きどーい
【形】気長な、時間のかかる様 『気遠い』意味。
きときと 【形動】魚等が新鮮な様 きときと:生意気:富山。
ぎどぎど
△ぎとぎと
きときと
【形動】@油や脂肪で、べたつくさま。Aつやのあるさま。B脂っこい様 A・きときと:新鮮な様:富山・石川。
きとぐ 【形動】@出来がよい、A不思議なこと 『奇特』。濁音化。日常的に使われた。古くは『きどく』と発音されたという。『希代、奇態』とほぼ同じ意味。
きどごろね
◆■▲△▽きどころね
きどごね
きどこね
うたた寝、居眠り 『着所寝』で来たまま寝る意味と思われる。=『いどころね』。『集覧:稲・多・那』。
古い標準語では『仮寝、仮臥し、転び寝』などと言う。『転び寝』は『ごろ寝』に通ずる。
『いどころね』は埼玉・群馬・東京・神奈川・新潟・長野・山梨・静岡・岐阜・愛知・愛媛・高知・愛媛・高知・大分・宮崎・鹿児島で、『きどころね』は、北海道・東北全県・茨城・千葉で、『いどころね』『きどころね』両方使うのは茨城・栃木・新潟である。これによると必ずしも東西で別れるものではないようである。
きどごね:山形。
きどこね:青森・秋田・宮城・福島・千葉。
きどごろね:秋田・宮城・山形・福島。
きどころね:北海道・東北全県・茨城・千葉・栃木・埼玉・千葉・新潟・徳島・愛媛。
たぶね:山口・四国・淡路島。
きどせん 【文】木戸銭、入場料 文語となってしまった標準語。『きどしん、きどしぇん』とも聞こえる。
ぎとつく 【動】@べたべたする、ねばる、A艶が有る
(きどつく) 【動】抵抗する、拒絶する 宮城。
ぎーとら
ぎーとる
ぎーとろ
きどろ
ぎーとろめ
ぎーとろろ
アブラゼミ 県南部では、『ぎーたろ』『ぎーたろー』と呼ぶ。ぎいぎいと鳴くので人名化した『ぎー太郎』と呼びそれが訛ったものだろう。『太郎』には『最も大なるもの。』の意味がある。別名『おーぜみ』にも通ずる。
『ぎーとる』は県南部方言。『ぎーとろ』は県広域に分布する。筑波郡・竜ヶ崎市では『ぎーとら』と言う。
きどりげーる 【動】気取る 『げーる』は『返る』意味で強調語。
きどりかえる:神奈川。
(ぎな) 不器用 福島。
ぎなー 【複】お出でなさい 『集覧:久』。
きない 【動】来ない 40年代に入ると高齢者を除き使わなくなる。古くは否定形の『来ぬ(きぬ)』という言い方があったと思われる。本来は『来ぬ(こぬ)』で『来ぬ(きぬ)』は完了形である。
きない:青森・埼玉・群馬・東京西部。
きない:来なさい:群馬。元『来なよ』。
★『土』俺(お)ら暫(しばら)くこっちへも来(き)なかったっけが、此(こ)らおつじゃあんめえか、大層(たえそ)ええ娘に成っちゃったなあ:俺はしばらくこっちに来なかったが、これはおつぎ(人名)じゃないか。随分良い娘になったなあ。
(きない) 【複】お出でなさい 静岡。
元『来なよ』と考えられる。江戸で『食いなよ』を『食いねえ』と言うのと同じ。
きない 【形】烈しい 『集覧:真』。『気無し』の意味のうち『思慮のないこと。また、その人。』が転じたのだろう。
(きーない) 【形】黄色い 静岡。
(きなきなする) 【複】けちけちする 静岡。
広辞苑に『きなきな:絶えずあれこれと気にかけるさま。くよくよ。』とある。
きなくせー 【形】きな臭い、焦げ臭い 俗語。
くせー:神奈川。
きなくせー:神奈川。
きなっくせー:群馬。
きみくさか・きめくさか:鹿児島。
きみくせ・きめくせ:鹿児島。
ひなさい:青森・山形。
ひなくさえ:山形。
きなくてもいー
きなくともいー
【複】@来ないでも良い、A着なくても良い @・きなくもいー:群馬。
くらっといー:群馬。
きなご 黄な粉、きなこ 濁音化。
きなごごはん 黄な粉をかけたご飯 どんぶりにご飯を盛った後、黄な粉と砂糖をまぶしたシンプルなご飯。貧しい時代で甘いものが少なかったので、最高のご馳走だった。
きなごもぢ 黄粉餅、安倍川餅 茨城では醤油を加えて食べることが多い。
きなこもち:宮城。
(きなしに) 【複】何の気なしに 神奈川。
広辞苑に『気無し:@思慮のないこと。また、その人。A正気のないさま。気抜け。B気乗りのしないこと。ほしくないこと。』とある。
きなし:うっかり・気に留めていない:長野。
ぎなづぐ
きなづぐ
【動】@気が付く、A気が落ち着く ぎなつく・きなつく:滞る・順調で無い:群馬。
きなっくせー 【形】きな臭い
ぎーなべ 牛鍋
(きなはんした) 【複】お出でになりました 静岡。『なはる』は近世語。
△▽きなり 気のまま、自由 標準語。『気成り』。
いーなりきなり:自由気まま:神奈川。
きなり:宮城・群馬・東京多摩・神奈川・山梨・静岡。
きなり:着替えないまま:静岡。『きなり【生成り】:手を加えてないこと。特に、糸や布地などの、さらさないままのもの。』『きなり【着形】:着物をきた形。』のミックスか。
きなりほーでー:神奈川。
きなれる 【動】@いつも来て馴れている。来つける。Aいつも着て身体になじんでいる。 @『来馴れる』。
A『着馴れる』。
きなんしょ
きなんせ
【複】来てください 丁寧語。
きなんしょ:福島。
(きに) 鹿児島。茨城にあってもおかしくない方言。
きーに 急に
きにー 昨日 猿島郡の方言。八丈方言共通語。
きに
きにー
きにぇー
【動】来ない だんじゃもきにな:誰も来ないな。
ぎーにー
ぎーにゅー
牛乳 敢えて文字で表現すれば『ぎぇーにぇー』が近いかもしれない。『ぎ』も『に』も口蓋化しないイ段音である。
『牛車』は『うしぐるま・ぎっしゃ・ぎゅうしゃ』と発音するが特に『ぎっしゃ』が一般的である。これは『牛つ車』(牛の車)と言った名残とも考えられる。
現代標準語の不思議に似た現象がある。『十個』は『じっこ』が正しいと言うのである。『十手』も『じって』が正しいとされる。これは、現代標準語そのものが訛っていると言えるもので、促音化すると十が直音化するという、江戸の山の手方言の名残だとも言ってよいと思われる。
ぎっつ:宮城。『牛つ乳』(牛の乳)の意味か。
ぎゅーち:静岡。
きにかげる 【複】気にする 『気に掛ける』。
きにかげる:山形。
きにかーね
きにくわね
【複】気に食わない ちぬくはね:宮城。
ぎーにーびん
ぎーにゅーびん
牛乳瓶 敢えて文字で表現すれば『ぎぇーにぇーべぃん』が近いかもしれない。
きにむらある 【慣】気まぐれなこと あまり聞かなくなった標準語。
(きにゃー・きにゃーん) 【複】お出でなさい 静岡。
このような訛りが生まれたのは、古語の流れを受けた『来にあれ』『来にあらん』のような方言があったか。
(きにゃーか) 【複】来ないか 静岡。
きにょー 昨日 『集覧:猿・多・那』。八丈方言共通語。古形『きのふ』。語源は諸説ある。
きにゅ:鹿児島。
きにゅー:埼玉。
きにょ:鹿児島。
きにょー:福島・神奈川・八丈島・山梨・静岡。
きぬ:鹿児島。
きの:鹿児島。
★『土』:俺(お)ら昨日(きにやう)は重(おも)たくって酷(ひど)かったっけぞ。
きにょーのあさ
きにょーんあさ
昨朝 きにょんあさ:千葉。
きにょーのばん
きにょーんばん
昨晩 きにょーのばん :静岡。
きにょーのひ
きにょーんひ
きにょーのゆーかだ
きにょーのゆーかだ
昨夕 きにょーのゆんべ:山梨。
きにらねー
きにんに
きにんにぇ
きにんね
きにんねー
【複】気に入らない ★長塚節『芋掘り』の一節:そんぢや外に氣にらねえことでもあんのか:それじゃあ他に気に入らないことでもあるのか。
きにる
きにーる
【複】気に入る ★『土』:それでも汝(わ)りや氣(き)にったか、おっか物(もの)はみんな汝(われ)もんだかんな。
きぬ
きぬー
昨日 『集覧:猿・多・那』。
 考えてみると『きのう、きょう』とは不思議な言葉である。双方とも『き』があり、過去を『のう』、今または未来を『よう』となれば、『き』は『来』を思わせ、『のう』は完了形や過去形を思わせ、『よう』は未来や意志を思わせる。
 八丈方言では、今日を『けい』と言う。八丈方言では、形容詞の連体形の語尾は『け』となるので、これを動詞に当てはめれば、『来る日』すなわち、『来る日』であり、昔は『けひ』だったのではないかと推測される。
 この茨城方言は、単に段が変化したとも推測されるが、『来ぬ日』(来た日)の意味の可能性がある。曖昧な発音のハ行音の『ひ』と『ふ』は音通するからである。新井白石は、『東雅』で『キは、キソ、コゾ(去年)、コシカタ(古)などのキ・コと同じ。フはヒ(日)の転』とある。すなわち、この『きぬ・きぬー』は、『来たり日=過ぎ去りし日』の意味を示しており、語源に近い可能性がある。
 整理すれば、昨日とは、『去りし日』、今日とは、『来る日』、明日とは本来『明けし端』の意味ではないかというのが私の推論である。
きぬー:埼玉。
きのーな:山形・宮城。
きーぬぐ 【動】油断する
きぬげ 気落ち。張り合いが無いこと。 『気抜け』。
(きぬぶるい) けちな人 神奈川。『絹篩』の意味
きね
◆▲きねー
【複】来ない 『集覧:真・行』。
きねー:栃木・埼玉・東京西部。
★『土』:此(これ)でもこゝらの商人(あきんど)は持つちゃ來(き)ねえぞ:これでもこの辺りの行商人は持っては来ないぞ。
◎きねずみ リス 広辞苑に『栗鼠:ネズミ目リス科の哺乳類の総称。また特にニホンリスのことで、頭胴長二○センチメートル、尾長一五センチメートルほど。夏毛は赤褐色、冬毛は黄褐色で、腹は白い。森林に生息し、木の実や木の葉、昆虫などを食べる。小枝や葉を集め、枝の間に巣を作る。わが国特産。北海道には類似種のキタリスがいる。また最近各地で、より大形のタイワンリスが野生化。リスは漢字の音読み。キネズミ。』とある。
きねずみ:千葉。
きねっこ 木の根っこ 本来は『きんねっこ』
★『土』:毎日(まいんち)木根(きね)っ子(こ)起(おこ)してたんだ
きのいど
きのいと
絹糸 『集覧:真』。『生の糸』の意味。
きのうきのう 【形】つい昨日あったことの様 つい昨日のことの意味。
きのーうぢ 昨日のうち
きのうら @木の枝の先、梢、A昨日あたり @『木の末』。
A『昨日等』。
きのーおどで
きのーおどどい
きのーおととい
一昨日、おととい 明後日を『あしたあさって』と言うのと同じ言い回し。
広辞苑には『(ヲチツヒ(遠つ日)の転という) 昨日の前の日。おとつい。いっさくじつ。』とある。
単に『おととい』ではなく『昨日』との合成語になっているのは、語源に繋がると思われる。
昨日に対して、『乙つ日』即ち『劣る日』の意味か。
きにゅって:鹿児島。
きぬって:鹿児島。
きのおとて:鹿児島。
きのーおととい:栃木。
きのって:鹿児島。
(きのかくしょ・きのかっぶ) 木の株 鹿児島。
きのご キノコ 典型的な東北系の訛り。
きのどぐ
きのどく
【形動】@▲恥ずかしい様、A心の毒 現代標準語では、相手または第3者に対して可哀想に思うこと・心を痛めることに限られる。@昔は自らの状態を指して『恥ずかしい』という意味があった。まさに『気の毒になる意味』。『集覧:猿・多』。
A文字の通りの意味で使う。
そんではきのどぐになっかんな:それでは精神的によくないよ。対語に『気の薬』(心の保養になること。おもしろいこと。)がある。今ではほとんど聞かれない。
きのどぐする
きのどくする
【複】心配する 『気の薬』には、『他人の苦痛・難儀についてともに心配すること。』の意味はあるが、このような用法は標準語には無い。
きのどくする:秋田・宮城。
きのーな 【複】昨日の きのーな:昨日:群馬・長野。
きんな:昨日:群馬。
ちのな:昨日:宮城。
きのーなばん
きのーのばん
きのーんばん
【複】昨晩 (類)『おどどいなばん』。『集覧:行』。
きなのば:青森。
きのーのばん:埼玉・群馬・神奈川。
きのーのばん・きのーのよる:一昨日の夜:関東(栃木を除く)・佐渡島・山梨・静岡・岐阜・愛知・和歌山・兵庫・淡路島・中国・四国(徳島を除く)・九州(佐賀を除く)。
ちぬーぬゆる:沖縄。
きのなさ
きのーなあさ
きのーのあさ
きのーんあさ
【複】昨朝 きのんあさ:千葉。
(きのーのあとのひ) 一昨日 静岡。
(きのーのよーさ) 一昨日の晩 静岡。
きのは 木の葉(このは)
きの 木の切れ端 ろ』とは万葉集にもある言葉の『ほろ』(ばらばらなさま。ちりぢり。)が訛ったもの。
きのら
きのーら
きのーらあだり
昨日当たり
きば 犬歯
ぎば
ぎーば
ぎー
ぎばぢ
ぎーばぢ
ぎー
ギギ、ギバチ ナマズに似た魚。
ぎぎょー:群馬。
ぎーこ:千葉
ぎー:千葉。
げばち:東京都多摩。
きはい @気くばり。心くばり。A有様。様子。気配。B気分。気持。 『気配』。
きはった 【複】来損なった 『集覧:北』。
きは 【動】来損なう 『来逸る』意味。
きばしいー
きはしいー
【形】気が利く様 『気』の『端』まで心が行き届く意味だろう。
きばしこい 【形】すばしこい 『気はしこい』意味。
きばしきぐ
きはしきく
【動】気が利く 『気』の『端』まで心が行き届く意味だろう。
きはしまわる:宮城。
きーばしの 【複】急場しのぎ
きはぢわりー 【形】心象を悪くする様 『きあじわるい』がさらに訛ったもの。
っと 【副】きちんと、丁寧に、はっきり 『きっぱり』の転。
っと:明らかに:鹿児島。
きばな
きはな
【形動】来る早々 『来た』『端』(はな)。標準語には『出端』はあるが『来端』はない。
きばやい 【形】【文】素早い、せっかちな様 きばえ:鹿児島。
▽きばる 【動】@息む。Aいきごむ。勇み立つ。気を引き締める。B見えを張って必要以上のことをする。 『気張る』『気を張る』。
B・きばる:ものを安くする:静岡
Cその他。
当時の土浦ではこれが『頑張る』意味の代表語だった。『頑張る』は『我を張る』意味で使われた。
きばる:頑張る:静岡・滋賀・京都・大阪・鹿児島。
きばいやんせ:頑張って下さい:鹿児島。・きばりよう:頑張れ:沖縄。
ぎんばる:頑張る:静岡。
けっ:頑張る:青森・岩手・宮城。
けばる:頑張る:青森・秋田。
きーはる 【動】@息む。Aいきごむ。勇み立つ。気を引き締める。B見えを張って必要以上のことをする。
きーばん 吸盤 たごのきーばん:タコの吸盤。
・きび 気味 標準語。『び』と『み』は音通する。
・きび:秋田・山形・福島・群馬・東京・神奈川・山梨・静岡。
(きび・きびた・きびっちろ) けち 静岡。
きーひ 厩肥(きゅうひ)
きびー 【形】厳しい、激しい やや古い標準語の『きぶい』(きびしい。はげしい。)の転。
きび:けち:静岡。
きびー:きつい・窮屈だ・隙間が無い:群馬。
きひか:鹿児島。
きびきび:けち:静岡。
きびた:けち:静岡。
きびっちー:きつい・窮屈だ・隙間が無い:群馬。
きびっちろ:けち:静岡。
きびいー 【形】気分いい 『気味がいい・気味好い』。
きびいー:静岡。
きびーりー 【形】気味が悪い きびーりー:八丈島。
きびわりー:群馬。
きびかわりー:神奈川。
きびわるい:群馬・静岡。
(きびきび) 【副】けちけち 静岡。
きびさん 気分いいこと 茨城方言集覧では旧真壁郡の方言で『気味良きこと』とある。
この場合の『さん』は『様』で『気味がいい様』の意味か。
きびし
◆●きびしょ
きびす
きびっしょ
くるぶし 『かかと』と『くるぶし』を混乱している。『くるぶし』と『くびす』の音が似ているためだろうか。『きびし』は、北茨城市・笠間市・常総市付近の方言。『きびしょ』は県内広域方言。『きびす』は県広域方言。
古名『つぶぶし』
きびしょ かかと、くるぶし 『集覧:真』。踵は辞書に『足の裏の後部。くびす。きびす。また、靴などのその部分。』とある。『集覧』では、『かかと』に限定されているが、『民俗』では『くるぶし』も指している。
『首処』の意味の可能性もある。
きびしゃ:かかと:西日本。
きびしょ:かかと:栃木。
▽きびしょ 急須 やや古い標準語。辞書には『(「急焼」の唐音の転) 急須(キユウス)に同じ。』とある。『きゅうしゃ』。さらに『きぶしょう』が訛ったものである。中国語由来の言葉である。
昭和初期には、群馬・滋賀・島根・広島・愛媛・高知を除くほぼ全国に残っていた。
『俚言』には長音形で掲載されている。
中国の『急須』は酒を温める器具を言い、日本で燗徳利を指す地域があるのはむしろ原型に近い。
昭和30年代の茨城県土浦市の急須は、大家族が多かったこともあって、かなり大きなものであった。冠婚葬祭等の場合はアルミの薬缶が使われることもあった。
きしゆ:鹿児島。
きび:神奈川。
きびきょ:宮城・福島。
きびきょ:宮城・福島。
きびし:神奈川・静岡。
きびしょ:全国(滋賀・島根・広島・愛媛・高知を除く)。
きびしょ:客用の小さい茶注ぎ土瓶:三重。
きびしょ:燗徳利:広島・高知。
きびしょー:埼玉・静岡。
きびす:群馬・山梨・静岡。
きびそ:鹿児島。
▽きびす かかと 踵は辞書に『足の裏の後部。くびす。きびす。また、靴などのその部分。』とある。現代では単独で使うことはなく『きびすを返す』という慣用句のみに残る。古形『くひひす』
古語の『くひ』は『企てる』の古形『くはたつ』『くは』と同じで、『かかと』を言う。
『称呼』によると『踵(きびす):関西にてきびすと云。関東にてかかとと云。安房にて平三郎と云。遠江にてと云。信州にてあくつと云。陸奥及越後にてといふ。九州にてあどどと云。』とある。
きびちょ
ちょ
きびっちょ
急須 『集覧:稲・猿・筑・多・水・那』。
『きびしょ』が転じたもの。県西部には『けちょ』と言う地域がある。
きびちょ:青森・宮城・山形・福島。
きびちょ:不釣合いなこと:福島。
ちょ:宮城。
きびっちょ:青森。
きんちょ:宮城。
ちびちょ:宮城。
ちゃぢょか:鹿児島。
ちゃびしょ:神奈川。
きびつら
きびっつら
あばた顔、表面がでこぼこしている様 『黍面』の意味。
きびや 薪や枯れ枝、藁類を収容する納屋、木屋 水戸市・鹿島郡。『木部屋』の意味。逆行同化。
きびゃーわるい 【形】気味が悪い きびあわるえ:山形。
きーびょー 急病
きびわりー
きびわるい
【形】気味が悪い きびわりー:神奈川。
きびんわるい:神奈川。
きふー 【形】変わり者 『奇風』の意味。
そーたきふーたごどやんのがー:そんな奇妙なことをするのかい。
☆きぶい 【形】厳しい、激しい、容赦ない 方言とばかり思っていたら実は中世からある古い標準語。『厳し』が転じたもの。
きぶい:無愛想:宮城・山形。
きぶえ:無愛想:山形。
きぶつら:にがにがしい顔:山形。
□△きぶい 【形】物惜しみする様、けち 『集覧:那』。古い言葉の『きぶい』(厳しい・激しい)の意味が転じて使われたものと思われる。
きぶい:茨城・岐阜・愛知・三重・奈良・和歌山・徳島。
きふう 気だて。気性。気質。特に、ある集団や地域内の人々が共通に持っている気質。「荒っぽい―の土地」 『気風』。
(きぶく) 近親が死去した場合、一定の期間喪に服すること。服忌(ブツキ)。 『忌服』。
きぶく:神奈川。
(きぶし) 沖縄。
骨折部分などに巻く石膏で固めた包帯 『ギプス包帯』の略。『ギス』はドイツ語由来でもともとは石膏を言う。
『ぎぶす』と言う人も居るが『ギス』が訛ったものである。
茨城では『ぎす』と言う人が多いが、標準語圏では『ぎぶす』と言う人が多いと思われる。
きぶす 踵(きびす・くびす)
きーふす 【動】気に病む
きぶすさい 【形】気うるさい、くどくどしい 『気塞い(きぶさい)』。『気うるさい』と『気塞い』は同源の可能性もある。
茨城方言集覧では旧真壁郡の方言で『管々しく言ふ』とある。
『俚言』には『きぶつさし:気塞がる意。いぶせしとも云。武家にては平士の扶来米を給せらるる者をいふ。』とある。類似語で『気ぶっせい』((キブサイの訛) 気づまりなこと)がある。
きぶっさい
きぶっせー
【形】気ずまりな様、気がかりな様、疑わしい様 近世語の【形動】『気塞い(きぶさい)』『気ぶっせい』。近世語の意味は『気にかかる。けむたい。疑わしい。怪しい。』。『気ぶっさい』が辞書には無いのは、文献にないからだろう。元『気うるさい』か。
きぶっさい:山梨・静岡。
きぶっせー:気ずまりな様:東京。
きぶっせー:気が許せない:神奈川・山梨。
きぶつら
きぶっつら
あばた顔 『黍面』の意味。
(きぶりき) 気分。気質。 神奈川。
◆△きふれ 気違い、精神異常者 『気が触れる』の名詞形。
きふれ:埼玉・千葉・神奈川・東京大島。
ぎーふん 牛糞
きぶんわりー 【複】気分が悪い、気持ちが悪い きばーりー:気分わるい・おもしろくない:東京多摩。
きべ
きべー
【慣】来るだろう 当時の高齢者言葉。
きべーって:来るだろうって:青森。
そのうぢきべ:そのうち来るだろう。
きべた @▲山村、A川べりの地方 『集覧:北』。
『木辺』の意味と考えられるが、Aの意味が説明できなくなる。Aの場合は、川の土塁の近くという意味で『城辺』の意味なのだろうか。『岸』の語源を調べると『き』自体に意味があり、@切り、A崩れる、B際、等の説があり、これにより双方の語源が説明できる。
(きぼこ) 人形。でく。くぐつ。 長野。『木偶人』。
(きぼそい) 【形】気が弱い 『気細い』。
きぼすか:心細い:鹿児島。
きぼっく
きぼっくい
きぼっこ
木の株、木の切り株、木片 『木の棒杭』の意味。『焼け棒杭・焼け木杭』と言う言葉があるように、『ぼっくい』には杭や切り株の意味がある。
ただし、『木偶坊』(でくのぼう:@人形。でく。くぐつ。A役に立たない人、また、気転がきかない人をののしっていう語。)と同じ意味で『木偶人(ぼくぐうじん)』があり、重複語の可能性も有る。長野では『きぼこ』と言う。
きぼっくい:木杭・木切れ:静岡。
きぼっこ:こけし:岩手。
きぼっちょ 木の枝
きーほでる
きーほどる
【動】気をそそる、やる気満々になる 『気が火照る、気が熱る』『心が熱くなる』意味。
きぼねおれる 【複】気づかれする 『気骨が折れる』。助詞が省かれてなければやや古い標準語。
きー 木の切れ端 ろ』とは万葉集にもある言葉の『ほろ』(ばらばらなさま。ちりぢり。)が訛ったもの。
きーぼん 旧盆
きまい 気前、気性、性格 『きまいいい』と言う場合は、だいたい奢ってくれる人を指す。
きまい:静岡。
きまげ 相手の気力に押されること、気力の上で相手に負けること 濁音化。『気負け』。
きまし 【形動】@気分が楽なこと、A少し多い(大きい)こと、少しましなこと @『気が増し』の意味。
A『心成し』『思い做し』と同じ。
きーまーす 【動】気を回す、あれこれ心配する
きまめ 労を厭わず働くこと、気がまめなこと 『気忠実』。
きまり 終わり、決まり
きまりきんたま 【慣】当たり前のことを指していう 最近はあまり聞かない標準語の俗語と考えられる。『決まり金玉』。
きまりにきまり 当たり前のこと、終わり 繰り返し言葉。
きまりにきまる 【動】当たり前のこと、終わる、決まりすぎている きまりにきまってっ:当たり前だろうが。
きまりわりー
きまりわるい
きまりわれー
【複】【形】@恥ずかしい、Aきちんとしていないこと 『極り悪い・決まり悪い』。
『決まり』には体裁・面目の意味がある。
@ちまりわれ:宮城。
きまりわり
きまりわる
【形動】恥ずかしい様子 標準語。『きまり悪げ』。
きまる 【動】終わる きまった:終わった:宮城。
きみ 傾向、心持、味 『気味』。
◎きみ キビ 『黍・稷』(きみ)。『きみ』と発音するのは、万葉集にもある。桃太郎の歌は、『おこしにつけたきみだんご』と歌った。東北ではトウモロコシを指す。
広辞苑に『きび:(キミ(黍)の転) イネ科の一年生作物。インドの原産とされ、中国では古くから主要な穀物で五穀の一。わが国には、古く朝鮮を経て渡来したが、現在はほとんど栽培しない。果実は、食用・飼料、また餅菓子・酒などの原料。粳(ウルチ)と糯(モチ)とがある。茎は黍稈(キビガラ)細工の材料。』とある。
マ行音とバ行音は音通し、バ行音はマ行音が濁音化したとも言える。
きみ:神奈川。
きみ:トウモロコシ:青森。
◎きみだん 黍団子 普通は『きびだんご』と言う。
きみだん:八丈島。
きみちか 【形動】気短、短気 清音化。
きみっこ 人見知り 主として幼児の所作を指して言うことば。『気が滅る』が転じたと思われる。
きみっこする 【複】人見知りする きみっこしる:むくれる・つむじをまげる:福島。
きみどりー 【形】黄緑色の様
きみわる 【形動】気味の悪い様 これは、標準語か。
きーみん 休眠
きむずがしー
きむつがしー
きむつかしー
【形】気難しい 『きむつがしー』の『つ』は有声音ながら無母音。
きむぢ 気持ち、キムチ
きむぢいー 【形】気持ちいい
きむぢわりー
きむぢわれー
【形】気持ち悪い
きむずがしや
きむつがしや
きむつかしや
気難しい人 『気難し屋』(きむずかしや)の意味。
『きむつがしや』の『つ』は有声音ながら無母音。
きめ
きめー
【複】来ないだろうよ 『来るまい』の転。
きまえ:青森。
はーきめな:もう来ないだろうな。
きめいー
きめーいー
【形】気前が良い
きめか 人見知り、すねること 『集覧:久』。『きめこ』がさらに訛ったと考えられる。
きめーいー 【形】気前が良い きめーいー:神奈川。江戸言葉。
きめこ
◆▲きめっこ
人見知り、すねること 大人が幼児の行動を指して言う幼児言葉。『気』が『滅る』が転じたと考えられる。茨城方言集覧では旧多賀郡・水戸市・那珂郡の方言として『気にかくること』として紹介されている。
きめこ:いじけること:福島。
きめこど:女の子などが気が合わず仲間を外れること:山形。
きめこと:宮城。
きめる:すねる:山形・宮城・福島。
きめこする
きめっこする
【動】人見知りする、すねる 大人が幼児の行動を指して言う幼児言葉。
きめっこする:福島。
(きめし) 【複】来て見なさい ・鹿児島。『来て見せよ』。
きめしき 定められた方法、取り決め この場合の『しき』は『式目』の『式』のこと。方式の『式』と同じ。
きめつける 【動】厳しく叱り付ける 『集覧:真』。
標準語の『決める・極める』(きめる)には『責める・なじる』意味がある。『極め付ける』。
きーめーぼーと 救命ボート
きめる
きーめる
【動】気が弱くなる、滅入る、いじける、すねる 『きめる』の短縮形。長音形には格助詞が隠れている。
きめる:すねる:山形・宮城・福島。
きめる 【動】鳥が巣ごもりすること 単に『決める』意味だろう。
(きも) 内臓の総称 静岡。『肝・胆』。
きもいり 本気になって望む様 標準語の『肝入り・肝煎』(あれこれ世話や斡旋をすること)とはやや意味が異なる。
きもいり:世話・世話やき・世話役:静岡。
△きもいる
きもーいる
【動】頭に来る、腹が立つ 『肝煎る』『肝を煎る』。標準語。
きもいる:栃木・千葉・群馬・埼玉。
きもーいる:千葉。
きもをにる:静岡。
きもいれる 【動】@いじめる、焼きを入れる、A腹を立てる、B本気になる @『肝を入れる』意味。
A『肝を煎る』。
きもいれる:千葉銚子。
きもいがい 【複】大胆である 『肝が大きい』。
きもいる 【動】@▲頭に来る、腹が立つ、A本気になる 『集覧:猿』。
@標準語では『肝を煎る』『肝煎る』。
きもいる:千葉・栃木・群馬。
B・きもいる:大胆だ:神奈川。
きもいれる
きもいーれる
【動】頭に来る、腹が立つ 『肝煎る』の自動詞形。
きもいれる:茨城・千葉・埼玉・長野・静岡。
きもふてー 【複】大胆である 『肝が太い』。俗語。
きもったまおーきー:神奈川。
きもふてー:神奈川。
きもみぢがい
きもみちかい
きもみぢげー
きもみちけー
きもみぢがい
きもみちかい
きもみぢげー
きもみちけー
【複】短気である 『肝が短い』意味。慣用句には無い。『肝』は『肝っ玉』に変えても同じ意味。
きもみじかい:長野。
(きもきも) 【副】きっぱり 静岡。
きもげーす
きもげーする
【動】驚く 正しくは『肝を消す』。『魂消る』(たまげる)と同じ意味。
きもげーする:山梨。
きもける:秋田・山形。
(きもすけわるい) 【形】気色悪い、不気味 福島。
きもせやぐ 【複】世話をやく。きもを煎る。 『肝精焼く』。
きーもだす 【動】期待させる 『気を持たす』
きもぢ 【名】@気持ち、気分、A性格、【連用】B少し、心もち @A性格よりずっと『心』を感じることば。印象が良い意味の『気持ち良い』は標準語でも使う。
きもぢいー:性格が良い。
こっちのほーきもぢいがいな:こっちの方が少し大きいね。
きもぢいー
きもぢいー
【形】@気分が良い、A性格が良い A『気持ち』には『対象に対してそなえる心のもちかた。きがまえ。』の意味がある。
きもぢーり
きもぢわり
心変わり
きもぢわり
きもぢわりー
きもぢわれー
きもぢわり
きもちわりい
きもぢわり

きもぢわるい
きもぢわれー
【形動】【形】@気持ち悪い、気分が悪い、A性格が悪い @・ちもづわれ:宮城。
うーきもぢわり:ああ、気持ちが悪い。
A『気持ち』には『対象に対してそなえる心のもちかた。きがまえ。』の意味がある。
(きもっくい 短気な様 群馬。
きもったまぶんぬぐ
きもったまぶんぬげる
【複】驚く 『どぎょーぶんぬぐ、どぎょーぶんぬげる』
(ぎもっちなし) 窮屈 静岡。
(きもっや) せっかち 神奈川。
きもつぶす 【複】驚く 『肝を潰す』なら標準語。
『俚言』掲載語。
きもいもになる:静岡。
きもつぶす:神奈川。
きもをつぶす:静岡。
きもの 服、和服、着る物 今や一般の服を着物と言うことはまず無い。
きーもむ 【複】気をもむ、心配する きもむ:岩手。
きーもめる 気がもめる、心配する ちもめる:宮城。
きもやぐ 【動】@悩む、苦心する、Aいらいらする、怒る 『肝を焼く』『肝焼く』なら標準語だが、茨城ではAの意味のことが多い。
A・きもやき:【形】直ぐ怒る人:岩手。
きもやく:東北・新潟。
きもやけたい:【形】苦しい・いらいらする:静岡。
きもをやく:山梨・静岡。
Bその他。
きもをやかす:神経にさわるような事をする:神奈川。
きもやげる 【動】@悩む、苦心する、Aいらいらする、怒る A・きもやげる:青森・岩手。
きもん 着物 『集覧:猿』。俗語か。
きむん:鹿児島。
きもん:埼玉・神奈川・山梨・静岡・鹿児島。
きや きや:群馬。
(きゃー) 静岡。せーねんきゃー:青年会。
〜ぎや
〜きや
〜きゃー
【助】@〜したよ、A〜けな 〜きゃ:〜か:石川。
んだっきや:そうだったよ。
★『土』:俺(お)ら作日等(きのうら)見てえじゃどうすべと思ったっきや:俺は昨日みたいじゃあどうしようと思ったっけよ。
★『土』:途中(とちう)で行逢(いきや)ったんだんべ、直(す)ぐ來(き)たっきや
:途中で行き会ったんだろう。直ぐ来たよ。
★『土』:俺(お)らどうしたんだか知(し)んねえから桶(をけ)ん中(なか)さ明(あ)けて置(お)いたっきや
〜ぎゃ
〜きゃ
〜ぎゃー
〜きゃあ
【助】〜しか 俗語。
やるっきゃない
(〜きゃー) 【助】〜か 静岡。疑問の終助詞。
ぎゃあすか
ぎゃあすかぎゃあすか
【副】騒ぎ立てる様 俗語。
きやい @呼吸、A気分、気持ち、B気が合うこと 『気合』。
宮城・埼玉・香川・徳島・岡山・広島・山口。
きやい 気配、空模様 『気配』『気合』が訛ったものと思われる。
(きやい
きやんし)
【複】来い 鹿児島。『来いよ』。茨城では通常『こよ・こーよ』を使う。
現代では、関西で『きーや』と言う。
きやい:鹿児島。
きやんし:鹿児島。
(きゃぇーー) 会合 静岡。
きや
きゃー
【動】来やがる きゃー:来い:静岡。
きやる:お出でになる:鹿児島。
きよる::関西。
きやった
きゃーった
【複】来やがった きゃーった:神奈川・静岡。
きや:来い:神奈川。
きやった:来られた:神奈川。
きやぎ
◆▲きやき
@◆ケヤキ、A忌明け 『集覧:新』。
@・きやき:神奈川。
△☆きやきや 【副】刺すような痛み 北茨城市では『てきぱき』の意味で使う。
きやきや:秋田・岡山・大分。
(きゃーきゃー) 開会 静岡。
きやきやする 【複】刺すように痛む 北茨城市では『ちくちくする』の意味で使う。
きやきやする:神奈川。
きやきやする:気持ちがうずく・動かされる:神奈川。
きーやぐ 【複】@気をもむ、心配する、Aお灸をすえる @『気を焼く』意味。『いじやぐ』と似た表現。
きをたてる:東京。
ぎゃぐいん
ぎゃぐえん
親が子供の供養をすること、子供が先に死ぬこと 『逆縁』。
ぎゃくをみる:子が親より先に死ぬ:群馬。
ぎゃぐて
ぎゃくて
逆、(柔道の)逆手 『さかて』は刀の逆の持ち方や鉄棒の持ち方(順手と対)を指す。『逆手に取る』は正しくは『ぎゃくてにとる』だそうだが最近は辞書にも掲載されている。
ぎゃぐぼだる
ぎゃくぼたる
頭の禿げている人 『お尻でなく頭が光っている人』。=『逆蛍』の意味。
ぎゃくぼたる:埼玉。
きーやげる 【複】気をもむ、心配する 『気が焼ける』意味。『気をもむ』が近い。
きやした 【複】来ました 近世語。
きやした:福島・静岡。
きやせん:来ません:静岡。
きやしねー 【慣】来やしない 『来はしない』が『来やしない』に転じたので『きやしない』と発音するのが正しい。
きやす 【動】消す 古い標準語。
きやす:山形・鹿児島。
きやす
きやんす
【動】来ます きやすべー:来るでしょう:福島。
きゃんす:滋賀。
ぎゃーすかぎゃーすか 【擬音】ぎゃあぎゃあ、がみがみ 俗語。
きゃづ
■▲きやつ
□きゃつ
【代】あいつ、彼 『集覧:猿・多・那』。
『彼奴』(かやつ)。『きゃつ』と発音すればやや古い標準語。
きゃづぁーでれすけだ:あいつは能力が無い。
きゃづ シラミの卵 上代の古語では、シラミの子を『木佐々』と書いたと言う。標準語では一般に『きささ』と発音する。
きゃづぁ
きゃづぁー
【慣】あいつは、きゃつは
きゃづこ
きゃつこー
きゃづっこ
あいつ 『彼奴公』。『集覧:久』。
きやっと 【副】さしこむように痛い様 『きやりと』。
きゃづめら 【代】あいつら
きゃづら 【代】あいつら
きやつぐ 【動】気がつく
ぎゃーつかぎゃーつか 【擬音】ぎゃあぎゃあ、がみがみ 『ぎゃあすか、ぎゃあすかぎゃあすか』。
(ぎゃっくり) しゃっくり 静岡。
(ぎゃーった) 【感】驚いたときに発する言葉 神奈川。
きやっとする 【動】ぎくっと痛い
きゃっ 栓、ボールペンの、キャップ 『キャップを』が後方同化した訛りと見られる。
きゃっはずしてくんにが:っキャップを外してくれないかい。
(きやーっ 神奈川。『いちばのきやーっとも言う。
(きゃーて) 【複】書いて 静岡。
ぎゃは
ぎゃはは
【感】感極まりないときの言葉 流行語の可能性もある。若人言葉。俗語。
きゃはん @旅行する時などに歩きやすくするため脛にまとう布。脛巾(ハバキ)。A巻脚半(マキキヤハン)に同じ。 『脚半・脚絆』。
@は今で言えばスパッツ。
Aゲートル。
Bその他。
きゃはんぶろ:風呂の湯が膝ぐらいしかないこと:神奈川。比喩語。
(きやま) 木を切る道具 静岡。『木鎌』が訛ったという。
きやまい 心配や苦労から起る病気 『気の病』。
きゃんまい:静岡。
きゃんめー:神奈川。
◎ぎやまん 【古】ガラス、ガラス製品 オランダ語の『Diamant』に由来するという。
ぎやま:おはじき:福島。
ぎやま:和歌山。
ぎやまん:埼玉・静岡。
きやみ
きやめー
気の病 『気病み』。
きゃんまい:静岡。
きゃんめー:神奈川。
きーやむ 【動】気に病む、悩む
きゃらぶぎ 蕗の葉の茎を醤油で煮締めたもの 『伽羅蕗』。濁音化。
きゃり
きやり
きやりきやり
【副】刺すような痛み、きやきや
(きゃりこ) つり銭 福島。
きやり ぎっくり腰 『きやり(木遣り)』はもともと建物を建てる時に重い材木を運ぶことを指す。しかし、他の類似方言から考えると『きやりと』痛い腰というのが妥当だろう。標準語にも『きやきや・きやり』がある。
きやり:家を普請すること:神奈川。
(きゃーる) 【動】帰る 静岡。
きゃーろー:帰ろう:静岡。
ぎゃろ
ぎゃろめ
【感】こら!、(この)がき! 子供を叱るときに使う。『がぎやろ』の転。
ぎゃんぎゃん 【擬音】@(子供などが)ぎゃあぎゃあ泣く様、Aがみがみ
きゃんでー キャンディー、アイスキャンディー
(ぎゅう・ぎゆむ) 互いに同じ状態で勝ち負けの決まらないこと 鹿児島。
(きゅーいん) 教員 長野。
(きゅえ) 【複】聞け 千葉。
きゅーっこー 中学校 『集覧:無記載』。
きゅーくづい
きゅーくつい
【形】窮屈な様 『集覧:久』。当時の新方言と思っていたら、『茨城方言集覧』にもあった。
ぎこつな:窮屈な:静岡。
ぎゅーっちめにあーせる 【複】痛い目に合わせる
ぎゅーっと 【副】沢山ある様、ぎっしり詰まった様 ぎゅーと:沢山:静岡。
(きゅーぼし) 切干し・切乾し 静岡。
きゅーろ 黄色 本来黄色の茨城弁は『きーろ』だが、聞きようによっては『きゅうろ』にも聞こえる。
きゅーろい 【形】黄色い 北茨城市。拗音化。茨城ではしばしば直音化することがあるがこれはその逆転現象。主人を『しじゅん』と言うのと同じ。
きーない:静岡。
きゅーろい:福島。
きーゆるめる 【動】気を緩める、緊張を解す
きよー 【動】来よう 『来る』の勧誘型の連用形。普通は『きっ・きべ・くっ・くべ』を使うが女達は『きよー』と言う。
東京生まれの義母も時々使う。
きよー:青森。
〜きよ
〜きょ
〜きょん
【助】@〜(し)たよ、A〜(し)たらさ @過去・伝聞を示す終助詞『け』、A〜(し)たら(ば)の意味の方言としての係助詞『け』に終助詞『よ』がついた『けよ』が『きよ』に変化したもの。
〜きょん:群馬。
あそごはよーぐいったきよなー:あそこには良く行ったよなあ。
きよい 【形】強い 稲敷郡。茨城では時々このような方言がある。
つよい→ちよいきよい と変化したと考えられるが、気負いが転じた可能性も有る。。
ぎょい 祭に奉仕するものが着る着物 結城市。畏敬の念をこめた『御衣』の意味と思われる。
ぎょー 仕事 やや古い標準語。
きょーうぢ
きょーうち
今日中、今日のうち
ぎょおん 夏祭り、祇園祭り 夏休みが始まったばかりの7月23〜25日に執り行われた。順に『よいぎょおん・ほんぎょおん・ありぎょおん』と呼ばれる。実際は23日は準備日で、24日が本命である。土浦の祇園祭りは、七夕と並んで早くから有名になっていたが、上大津地区はあくまで、地域の祭りであった。祭りを単に『ぎおん』というのは群馬・千葉・福井にもある。単なる略称であろう。
神輿は多くは字毎に所有し、大人用と子供用(中学生用・小学生用)があった。山車(引き手は未就学児)も出て盛況だったが、お浜入りの事故や交通環境の関係でその後無くなってしまったのは残念である。大人用の神輿は、普段神社に納められているが、子供用は各戸が当番制で蔵等で管理した。祭りの前の数日は、子供達が集まって、蔵から取り出し、磨き粉で真鍮部分を磨き、サカキに幣束を取り付け、注連縄を自分達で取り付けた。手野の『てんのさま』(神輿)は中でも古く、そのままではぐらぐらしたが注連縄で締めることでやっとしっかりした。子供用の神輿は各戸を回り、榊(サカキ)を振りながら『天下泰平家内安全悪魔払え(てんかたいへーかないあんぜんあぐまはらい)』と言って祈祷すると、お捻りがもらえるので、祭りの最後に全部山分けした後は、夏休みの小遣いに化けた。
『土浦市史・民俗編』では、昭和17・8年頃、手野の子供用の神輿がお浜入りの際、砂利穴に入って3人の子供の犠牲者が出て、以後担ぎ出しはしていないと記されているが、その情報は間違いで、実際にはお浜入りを止めたというのが正しいと思われる。

昭和31年、我が家をバックにしたの祇園祭りの写真。当時の言葉で言えば、おらげをめーにした写真。この場合の前とは、写真を撮った人の前の意味。
きょーあした 今日話があっての明日
きょー この世に生きてゆく上で置かれた、人それぞれの立場。身の上。境遇。 『境界』。『境涯』とも書く。もともとは仏教語。
きょーきょー 今日話があっての今日、今日の今日、今の今 『今日の今日』。
★『土』:青えもな土手の草ばかしだって云(ゆ)ってる位(くれえ)だもの、今日今日困つてんだな:青いものは土手の草ばかりだって言ってる位だから、今日の今日を困っているんだよ−
きょーかたびら 死者の衣装、死に装束 『経帷子』。三尺丈のサラシ布を使って大勢で引っ張り合って縫い、糸の端を結ばず返し針をしないならわしがあった。勿論着せる時は左前となる。
おいずり:神奈川。
きょー 広辞苑には『【経木】:杉・檜(ヒノキ)などの木材を紙のように薄く削ったもの。これに経文を写したからこの名がある。菓子などを包んだり菓子折に敷いたりする。また、経木真田(サナダ)の材料。鉋掛(カンナカケ)。』とある。
ぎょーき 外居・行器(ほかい) 『行器』を音読みしたもの。
きょきょんと 【副】困惑してあっけにとられる様 『きょとんと』が近い。
きょきょんとする 【複】きょとんとする、あっけにとられる
きーよぐする 【複】気を良くする きよくする:神奈川。
きよしんぼー:お人よし:神奈川。
きょーとり お手玉 鹿島郡。鹿島郡は鹿島神宮を背景に古い言葉を残していることが多い。広辞苑では『供具:神仏または賓客などに飲食を供する具。また、そなえもの。』『教具:学習を効果的に行うために使用する道具。掛図・標本などのほか、ラジオ・テレビなど視聴覚教具もある。教弁物(キヨウベンブツ)。』とある。
きょぐる
■▲△▽きょくる
【動】からかう 古い言葉の『曲る(きょくる)』(からかいひやかす、ばかにする)の濁音化。茨城方言集覧では旧真壁郡の方言で『人を操ること』とある。『(お)ちょくる』と同源か。
きょくる:茨城・栃木・長野・岐阜・愛知・滋賀・山口・徳島・高知・大分・長崎・熊本。
きよくる:神奈川。
きょーごさ
きょーごさー
【複】今日こそは
きょーこづ 侠気に富む気性、おとこぎのある性質、おおげさな性格 『侠骨』。
きょーこつ:神奈川。
きょーこつねー:大げさ:神奈川。
△▽ぎょーさ 【古】行儀 『業作』。古い言葉が残ったもの。標準語では今ではあまり使われない。
ぎょーさ:福島・千葉・群馬・山梨。
ぎょーざ:静岡。
△ぎょーさん 【形動】大げさな様、沢山 『仰山』。
一般に西国言葉と考えられている。
ぎょーさん:千葉・北陸・静岡・近畿・中国・香川・徳島・愛媛・大分・宮崎。
ぎょーじ 村落の世話人、年番 水海道市。単純に『行事・行司』である。しかし、相撲の『行司』があるように『行いの司』の意味だろう。
きよしみ 出し惜しみ
(きよしんぼー) お人好し 神奈川・山梨。
きよし:静岡。
ぎょーずいにん 亡くなった人の湯灌を行なう人 『行水人』の意味だが、辞書には無い。
(ぎょーせん) 静岡。
広辞苑に『ぎょうせん【凝煎】:@地黄煎(ジオウセン:地黄の汁を加えてねった飴。京都伏見稲荷門前の名産。上方(カミガタ)より下ったので江戸では「くだりあめ」という。)に同じ。A(関西・九州地方などで) 水飴(ミズアメ)。』とある。
きょーぢー
きょーちー
@胸中、A今日中 あのしとのきょーぢーははがりしれめ:あの人の胸中は誰にもにも解らないだろう。
きょーちーにやっちゃーよ:今日中に遣ってしまうよ。
きょーつけー 気を付け 全国共通の言い方。
きよつげる
きょーつける
【動】気をつける 『気をつける』は、実質的に『きょーつける』とも聞こえる。
きょーつけー、やすめー
(共通語と標準語) 一般に、NHKのアナウンサーが喋っている言葉は『標準語』と言われる。広辞苑には『標準語:一国の公用文や学校・放送などで用いる規範としての言語。多くは首府の方言を基礎にする。わが国では、大体、東京の中流階級の使う東京方言に基づくものと考えられている。』とある。
一方、『共通語:いくつかの言語や方言をもつ言語社会(例えば日本・インドネシアなど)の全域にわたって通用する言語。標準語が規範的なのに対し、共通語は規範性がゆるいが、どちらも方言と対立する概念。』とある。
これによれば、『標準語』とは国が定めた規範としての言語で、『共通語』とは、通用語で、『標準語』に比べて『共通語』とは、方言のうち、誰もが認知できる言葉も含んでいることになる。
けれどもその境界は今でも曖昧で個人差もあろう。また、関東圏には江戸の下町言葉を受け継いだ『べらんめえ』言葉が今にも残り、茨城では今でも遠隔地に健在である。
仮に、『標準語』とは、ビジネス社会で使える言葉とすると、かつての文語の延長であり、『共通語』との境界も曖昧になってしまう。
これらの理由から、標準語と共通語と方言の境界は実際は曖昧である。従って、群としての語は定義できても、個別の言葉が『標準語』なのか、『共通語』なのかは、流動的である。
例えば、嘘を示す茨城方言の『ちぐ・ちく』『ごじゃ・ごじゃっは、いずれ、『共通語』になり、『標準語』になる可能性を秘めている。
きょっつぉ 魚網を結く糸 北茨城市。『魚蔓』の意味。
きょーでー 兄弟 江戸言葉。
きょで:鹿児島。
きょーでー:群馬・神奈川。
ちょーでー:沖縄。いちゃりばちょーでー:一度会ったら皆兄弟。 
きょーでーし 兄弟達 『兄弟衆』。
きょーでーぢー 兄弟の中 『兄弟中』。
あすごのいーのむすこらはきょーでーぢーでばっちいーぢばんあだまいーな:あそこの家の息子達は兄弟の中で末っ子が一番頭が良いね。
ぎょーてんする 【複】驚く、仰天する ぎょーてんする:神奈川。
ぎょど 魚肥 北茨城市。『魚土』の意味か。
(きょうとい) 【形】 広辞苑に『(近世初期、ケウトシからキョウトイに転じた)@人気(ヒトケ)がなく、恐ろしい。A興ざめである。不愉快だ。B当惑する。気の毒なさまである。Bはなはだしい。とんでもない。C不思議だ。妙だ。へんだ。D驚くべきだ。びっくりする。Eえらい。けなげだ。Fさわがしい。』とある。
きょーてー:恐ろしい:岡山・広島・鳥取。
きょーとい:恐ろしい:鳥取。
きょとーもない:大層な様:静岡。
きょーとやなー:申し訳ないなあ:鳥取。
きょどきょど 【形動】きょろきょろ 『きょときょと』。
きょーどー
きょーと
きょーどねずみ
きょーとねずみ
きょーどめ
ハツカネズミ、小さいネズミ 当時は『京都ネズミ』の意味で使っていた。『集覧:久』。
『民俗』でも『京都』と当てている。ハツカツカネズミは広辞苑には『ネズミの一種。頭胴長七センチメートル、尾長五センチメートルくらい。野生種は背面黒褐色または赤褐色。世界中に分布し、家鼠の一種となっているが、本来は草原性で、畑地に多い。実験用に飼育した系統はマウスと呼ばれ、医学などの研究に重要。名は成長が早いからといわれる。南京(ナンキン)鼠。舞鼠(マイネズミ)。』とある。別称『独楽鼠・高麗鼠(コマネズミ)』。南京鼠と言うことから、『京都鼠』という呼称があってもおかしくはない。また、草原性であることから、モンゴル系民俗の『匈奴』とも関係があるのかも知れない。
八丈島ではネズミを『きょとんめ』と言う。
このの方言は、何故か興味をそそる。
情報をお持ちの方はここにメール下さい。
きょどっと
きょどんと
【形動】きょとんと
きょーねん 享年、行年 墓石を見ると何故か単位が二つある。『享年』と『行年』。この世に生れてから経過した年数で特に死んだ時の年齢。
きょーなあさ
きょーのあさ
きょーんあさ
今朝 何故かわざわざ『今朝』と言わずそう言う人がいた。標準語では強調する意味で使う程度。
きょーなひ
きょーのひ
きょーんひ
今夕 きょーんひ:千葉。
きょーなばん
きょーのばん
きょーんばん
今晩
きょーばい
きょーばいさま
きょーばいにん
結婚式の披露宴で座をとりもつ人 『饗媒』の意味。
きょーばん
きょーばんます
一升桝 『集覧:久』。『京判』『京判枡』の意味である。昔は地域によって枡の大きさが異なっていたため、『京判・京枡・京判枡』などと言った。特に甲斐の枡は四分の三しかなかったという。
広辞苑に『京枡:豊臣秀吉が中世以来乱れていた量制の統一をはかって制定した枡。江戸時代に至り、東国では江戸枡を、西国では京枡を用いたが、一六六九年(寛文九)全国みな京枡に統一した。一升枡は方四寸九分、深さ二寸七分。きょうしょう。』とあり、この言葉は相当古い言葉である。
きょーばん:奄美大島。
ちょーばん:沖縄。
・きょーび 近頃 『今日日』。死語となりつつある標準語。
・きょーび:群馬・山梨。
ぎょひつ 魚を入れる桶 那珂湊市。『魚櫃』の意味か。
(ぎょーぶ) 屏風 静岡。
きょーまい 供米 食管法で米の流通が定められていた頃の米。
きよめ
きよめざけ
葬式の後、会葬者や手伝いの人に振舞う酒 県下ではこの他、火災のあとに飲む酒、葬式の清め、墓穴を掘った人に振舞う酒、等の意味で使う地域がある。
きよめ:静岡。
ぎょーや 小さな堂。集会所。 県広域。広辞苑に『行屋:山岳関係の代参講の時、村を代表して参詣に行く者が出発や帰村の時に籠る小屋。』とある。
きょーら
きょーらあだり
今日当たり 『ら』は『等』。古語。
きょーら:群馬。
きょーらー:山梨。
★『土』:ほんに、わしや今日(けふ)らお内儀(かみ)さん處(とこ)さ行(え)くべと思(おも)って居(ゐ)たら。
(ぎょーる・ぎょーるふれんど) ガールフレンド 沖縄こざ市。英語「ガール」由来という。
きよる 【動】魚網を結く 北茨城市。『修繕』の意味。黒潮に面した九州・四国・関東・岩手県等。
きょろきょろ アンコウの皮
きょろくさ そわそわして落ち着かない人 稲敷郡。
きょろつく 【動】きょろきょろする。きょろつく きょろつく:静岡。
ぎょろつく 【動】目がぎらぎらする。 『ぎろつく』。
ぎょろつく:静岡。
めーぎょろつかせでなーにやってんだおめー:目をぎらぎらさせて何を遣っているんだい、お前は。
ぎょん
ぎょーん
夏祭り、祇園祭り おぎょん:群馬。
◎きら 美しい衣服 『綺羅』。
ぎら 東茨城郡。
〜きら 【助】〜だけ、〜しか 『〜きり』。
それっきらでいーわげあんめ:それだけで言い分けないだろう。
きらい 傾向 『嫌い』。標準語。若い人は使わない。
きらいね 【動】@着られない、A切れない、B来れない
きらいる
きらえる
【動】@着られる、A切られる、切れる、B来れる @・きらいる:群馬。
A・きらいる:群馬。
B・きらいる:群馬。
きらがす 【動】切らす
きらぐ
きらく
乞食 『気楽』の意味。
きらく:千葉。
きらくばぢ 弁当箱 当時の乞食たちは、大型の弁当箱を持って飯を乞いに来た。
きらくぼー
きらくぼめ
きらくまんざい
きらぐもん
きらっ
@暢気者、A気のきかない人
ぎらこ ボラの幼魚 東茨城郡。
◆▲きらざ
きらじゃ
きらず
きらだ
シラミの卵 『きさざ』がさらに訛ったもの。『集覧:水・那』。
上代の古語では、シラミの子を『木佐々』と書いたと言う。古語では一般に『きささ』と発音する。『きさし』とも言う。
アイヌ語の『キラシ』はシラミを意味し関連を唱える説もある。
きらっしゃい
きらっせ
【複】来てください 強烈な命令言葉を含む。
きらっしゃい:群馬。
きらす 惜し気なく大金を使う、見せびらかすように大金を使う 『札片を切る』(さつびらをきる)意味。他動詞形なのは、見せびらかす意味を暗示している。
きらず おから 古い標準語。『集覧:多・久』。
『雪花菜』。切らずに料理できる意味だという。
きしゃず:宮城。
きらず:佐渡島・静岡。
きらす:鹿児島。
ちしゃず:おからに野菜を入れた料理:宮城。
きらず ところてん 『集覧:多・久』。集覧には『石花菜のこと』とある。『石花菜』とはテングサの異称である。
きらっさい
きらっしゃい
きらっしょ
きらっせ
きらっせー
きらっせよ
【複】来てください 丁寧語。『集覧:西・那』。
広辞苑には『:助動詞「しゃる」の命令形「しゃれ」「しゃい」に、次に「せえ」に、さらに「し」と転化したもの。四段活用の動詞の未然形に促音「つ」の伴った形に接続する。「しゃる」の表した尊敬の意はなくなり、ほぼ対等の相手への命令を表す。』とある。
きっせー:静岡。
きらっせー:千葉銚子。
きんーよ:神奈川。
こせー:福島。
ぎらっと 【副】ぎらつく様 辞書には無いが『ぎらりと』が訛ったもの。
きらっと 【副】きらりと 標準語。
きらどーらぐ 着道楽 『綺羅道楽』の意味。
ぎらな
きら
太陽を受けて光る海、晴れの日の凪 『集覧:無記載』。
『きら』は徒然草にもある言葉で『(水面に浮いた油など)きらきらと見えるもの。また、光のきらめき。輝き。』の意味。『きらきら』と『ぎらぎら』は光る意味では同じだが、一般には『ぎらぎら』は悪い意味が多い。
ぎらな:千葉・神奈川・和歌山・香川。黒潮に面した地域で使われる漁師言葉と考えられる。『きらり』は茨城にしか無い言葉。
きらーれる 【動】嫌われる
きらんに
きらんにぇ
【複】着られない、切れない、来れない 『新方言』には『キランニ 「着られない」;福島県で,老人のキランニェの発音の簡略化として』とある。
きらんね
きらんねー
【複】@着られない、A切れない、A来れない @『きらんねえ』は江戸言葉と考えられる。『着られねえ』が訛ったもの。
きらんねん:群馬。
A東北系方言。
きらんねん:群馬。
B『きらんねえ』。関東方言と考えられる。
きらんねん:群馬。
ぎり
ぎりだて
香典 県西部。
ぎり:祝儀・不祝儀に持参する包み金:神奈川。
ぎりぶくろ:祝儀・不祝儀に米などを入れて持参する袋:神奈川。
きり 切れ、切った片 標準語だが今では使われない。
この言葉の場合、もともとは『布・裂(きれ)』であったものが、動詞の『切る』の名詞形としての『切り』が一時期使われたものと思われ、現代では『布・裂(きれ)』の当て字として『切れ』が使われているものと思われる。
(「きり」と「けり」) 広辞苑に『切り・限:段落をつけること。また、その切れ目。区切り。「きりを付ける」。』『けりがつく:結末がつく。終結する。』とある。
〜ぎり

〜きり
【助】それが最後で、後に続くはずの行為・作用が生じないこと。ま
た、他に認められない意を表す。〜だけ、〜しか、〜以来
現代標準語では、殆ど『きり』を使うが、明治期にはり』が使われていた。現代では多く促音を伴うようになったからであろう。『ぎり』現代では愛媛に残る。
〜ぎー:鹿児島。
:愛媛。
★『土』に寄せた漱石の言葉:新聞を手にする自由を失つたり、又「土」の作者を思ひ出す機會を有たなかつた。
〜きり 切ったものを数える語 『切り』。現代では『切れ』が使われる。
〜きり:東京。
きーり キュウリ キュウリは曲がっているのが当たり前。しかし2004年夏〜秋にかけての台風災害での野菜の高騰によって曲がっているものも市場に出回っていると聞いた。キュウリはその名の通り『木瓜』で、種が収穫できる頃は、瓜に近い大きさになることは都会の消費者は誰も知らない。
きー:鹿児島。
きりあめ 霧雨(きりさめ) 言葉の原型を感じさせる方言。
きりいし @石灯篭、A石段 『国誌』には『石燈を云ふ。江戸にて石坂と云ふ。』とある。標準語では石畳を言う。
きりいだ
きりいた
まな板 『切板』の意味。辞書不掲載。
きりかいし
きりかえし
@堆肥や土等の山型になったものの上下を入れ替えること、A稲田の二番耕起、2番うない 『切り返し』の意味。
Aは『田解き』と同じ意味で、ほぼ標準語。
きりつかねー 【複・形】区切りがつかない 『切り(限り)がつかない』。
きり
きりきす
キリギリス 『集覧:多』。『螽斯(ぎす)』はキリギリスの古称。
きりきり @動作を速やかに行うさま。てきぱき。A頭・腹などが突き刺されるように痛むさま。 あまり使われなくなりつつある標準語。複合化した『きりきりまい』は使われる。
@・ぎいぎい:生き生き:鹿児島。
★『土』:おつぎも働(はたら)け相(さう)だな、きり/\としてなあ、先刻(さっき)俺(お)ら蕎麥(そば)打(ぶ)ってんの見(み)てゝも心持(こゝろもち)えゝ樣(やう)だっけよ。
きりきり 神経がいら立っているさま 『かりかり』。
きりきりまい せわしなく立ち働くさま
きりねー 【複】限が無い 俗語。
ぎりぎり 【副】無理に 『ぎりぎり』(強く力を入れる様)の意味が僅かに転じたと考えられる。
ぎりぎり:宮城。
きりげーし
きりけーし
@堆肥や土等の山型になったものの上下を入れ替えること、A稲田の二番耕起、2番うない 『切り返し』。
◎きりこ 木炭材の伐採人夫。 『伐子』。
きりこまざぐ 【動】細かにきりさく。ずたずたに切る。 『切り細裂く』。
きりこまざく:東京。
(きりごみ・きりこみ) 塩辛 宮城。『切込み』(ぶつぎりにした魚肉を塩漬けにした食品)。
(きりこみ) ホウトウ ・山梨。
広辞苑に『(ハクタクの音便) うどんとカボチャなどの野菜を味噌で煮込んだ料理。山梨県の名物。古くは唐菓子の一種。』とある。
きりごろ
きり
きりころ
きりごん
きり
きりこん
農作物を収穫する最も良い時期 『とりころ』
きりざぐ 【動】切り裂く
きりざし 鋼の先端に斜めに幅広く刃をつけた小刀 『切り出し』。子供用の小刀ではなく、日常生活の必需品だった小刀。今で言えばカッター。
きりざす 【動】切り出す
きりしね
きりすね
きりつね
@機織のあまった糸、A織り始めの布 『しね糸』(布の末端の織り余りの糸。はたじね。しね。)がある。
きりだい
きりでー
蒸したホシイモの原料を、切り分けるための針金を等間隔に張った道具 民族語。
きりだい:神奈川。神奈川では一般的なサツマイモを使ってホシイモを作る。
◎きりだめ 刻んだ刻みタバコの原料を入れる箱 広辞苑に『切溜:木製長方形で、蓋(フタ)のある、内外ともに薄漆塗りの料理箱。三重五重の入れ子になっている。料理場で野菜・煮物などを入れるのに用いる。』とある。
きりだめ:食物を入れる箱:神奈川・静岡。
きりつけ 切漬
ぎりっと 【副】ぎゅっと、きりりと
(きりど) 扉や塀などの一部を切りこんでつくった小さな出入口。くぐり戸。 『切戸』。
きりど:切戸を設けた庭の小門:東京。『切戸口』。
きりぬぎ 桐の木 虹の古形は『ぬじ』と言う。また上代東国では『野』を『ぬ』と言った流れを受けていると思われる。
きーりのきーちゃん 市販されているキュウリの漬物の名前 『きゅうりのキューちゃん』。
この場合の『き』は標準語の『き』と異なり『き』と『け』の間の発音。
きりばおげ 桶のひとつ
きりはだらげ (服などが)何箇所もは布で縫ってあること 『切り接ぎだらけ』の意味。
何故か辞書には『切り接ぎ(はぎ)』が無い。『切り接ぎ(きりつぎ)』はある。
きりは:切り張り:東京。
ぎりはり 義理、つきあい
ぎりはり
ぎりはりや
義理をはることにこだわる人
ぎりはる 【動】義理を果たす 『義理張る(ぎりばる)』。清音化。
▲●△○きりばん まな板 『切盤』。『集覧:多』。
『称呼』には『まないた:駿河及上総にてきりばんと云。下総或は奥の津軽にてさいばんと云。信濃にてまなべいたと云。まなは即魚なり。いにしへ魚菜をと云けり。後、菜をといひて魚をまなといひかへたり。』とある。
『方言地図』によると、茨城県内では県北地域に集中し、東北では宮城県全域と福島県東部で使われるが、全国的にみても偏在して使われ、岐阜・愛知を中心にした中部地方と山陰・九州で使われる不思議な言葉である。『まな板』は別に『菜板(さいばん)』とも呼ばれ、茨城では『せーばん』と訛って使われる。『菜板(さいばん)』は、関東では茨城南部と千葉県北部でしか使われず、東北の青森・岩手・秋田と石川県の一部で使われる言葉で、漁師を介して広まったか漁師言葉としか思えない分布を示している。
『盤』と『板』は同じ意味である。建築用語の『盤』は、端子盤や分電盤等の小型のものから大規模建築の防災センターや中央監視室に設ける巨大な電気装置をも言う。その昔は、木の板に配線をしたので、『盤』と呼ばれる。
きいばん:鹿児島。
きっばん:鹿児島。
きりば:長野。
きりばん:宮城・福島・茨城・千葉・埼玉・群馬・神奈川・八丈島・中部全県・山梨・静岡・石川・三重・兵庫・中国全県・福岡・佐賀・長崎・宮崎・熊本・鹿児島。
きりぼし・きんりー) 切干し・切乾し 静岡。
きりま 丸太を輪切りにした台、丸太の切れ端 昔から4本足の台類を一般に『馬』と呼ぶので、『(輪)切り馬』の意味と考えられる。
きりまーし 家計のやりくり、中心となって万事を処置すること 『切り廻し』。
きりまーす 【動】家計をやりくりする、中心となって万事を処置すること 『切り回す』。
きりもぢ 食べよく四角に切った餅 『切餅』。
きりもねー 【複】限が無い きりもねー:群馬。
きーもなか:鹿児島。
きりもの 切れ者 『切り者』。
きれもの:刃物:鹿児島。
きりやねー
きりゃーねー
きりゃねー
【複】限が無い 典型的江戸下町言葉。
きりゃーねー:群馬。
きーりょー 給料
ぎりょー うでまえ。手なみ。 『技量・技倆・伎倆』。
・きりょー @才能・人柄、A容姿 『器量』。広辞苑には『@その地位・役目にふさわしい才能・人柄。A才能・力量のすぐれていること。ものの上手。B(「縹緻」とも書く) 顔だち。みめ。また、容姿のすぐれていること。』とある。最近聞かなくなった言葉。
きりょーじん @器量のある人、やり手の人、A美人 @標準語。広辞苑に『器量人:才能・力量のすぐれた人。』とある。
A・きりょーじん:美人:山梨。
きりょーよし 器量良し、美人 標準語だが今では時代劇でもなければ耳にしない。
きりょーよし:静岡。
きりわだ 種を取った綿
きりわら 藁を細かく切ったもの 広辞苑には『切藁:わらを切って束ねたもの。たわし。』とある。
(きりをつけるけりをつける) 『きりをつける』は『切りを付ける・限を付ける』であるが、『けりをつける』は『けりを付ける』である。一般に『けりをつける』は、古語の『けり』に由来し、『けり』で終わることから、終止符を打つ意味になったという説がある。言われる。『きりがつく』『けりがつく』も同様である。しかし本当にそうなのだろうか。江戸時代の最大の辞書である『俚言集覧』にはいずれも掲載されていない。
一方『けりがない』とは言わないが、『けりがつかない』は使われる。また『きりがない』は使われるが『きりがつかない』は聞かない。
『けり』とは一体なんなのかは、今後の調査結果が待たれる。
(きりん) 横浜港でクレーンを言う。
横浜は英語訛りの言葉がかつてかなりあった。『横浜言葉:横浜市史稿 風俗篇:昭和七年』では参照できない。例えば今では誰もが知っている『ワードローブ』は横浜では『おおど』と言った。恐らく日本古来の『大戸』に重ねてしまったのだろう。
クレーンが訛った可能性もあるが、実際どこの港に行っても港のクレーンはキリンにしか見えないのである。
きりん:醤油造りの道具でもろみを入れた袋を圧搾する:神奈川。一般には『キリン圧搾機』と呼ばれる。
(ぎりんどまわり) ぐるぐる回ること 神奈川。
塔の露盤上にある心柱上部の装飾に『九輪』がある。『宝輪』とも言う。また別に『相輪:塔の最上層の屋頂に載せた装飾物。露盤・伏鉢・請花(ウケバナ)・さつ管(サツカン)、さつ管に積み重ねられた九輪(クリン)・水煙(スイエン)・竜車・宝珠から成る。金属製・石製などがあり、インドの仏塔(ストゥーパ)に起源するとされる。九輪。輪相。』がある。また『屈輪(ぐり):堆朱(ツイシユ)などの模様の唐草または渦のような形の称。ぐりん。ぐりぐり。』もある。
きりんぼー 醤油造りの道具でもろみを入れた袋を圧搾する棒 水海道市・筑波郡。
きりんめ キリギリス 勝田市。
きる 【動】来る 当時すでに高齢者限定になっていた言葉。来るの活用形は、もともとは『か』行1段活用で『きない、きます、きる、き(ー)ば・きれば、き(ー)よ』ということになるが、使用するのは高齢者だけで、当時の多くは、『きない、きます、くる、こおば、こおよ』と変則的な活用形になっていた。既に昭和40年頃には茨城弁は崩壊を始めていたことになる。
きる:青森。
きる 【動】(布団を)掛ける 30年代の言葉。『着る』意味。丹前・どてらを使っていたためだろう。
ふとんきてはやぐねろはー:布団を掛けて早く寝なさいよ、もう。
きる 【動】ビー球遊びで相手のビー玉に当てる。
きる 【動】− 小説『土』にある言葉。意味が定かではない。
明治期の茨城の農村の塩は、水分を沢山含んで固まりになっていたことが推測される。麹も同じである。30当時の我が家の塩もいつも大きな固まりになっていた。どうしてテレビで見る塩はあんなにさらさらなのだろうかと不思議だった。その塩を直ぐ使えるように切って細かく砕く意味なのだろうか。その場合は単に『切る』意味である。また、塩に限って言えば、煎り塩にして水分を切る意味とも考えられるが麹については説明できない。あるいは、『切らす』(切れた状態にする。たくわえをなくする。絶やす。)に対しての『切る』なのだろうか。
★『土』:そんぢゃねえおとっつぁん、お互(たえ)に斯(か)う根(ね)に持(も)たねえことにしてね、勘次(かんじ)さんおめえも忙(いそ)しくって手(てえ)つけねえでたかも知(し)んねえ、麹(かうぢ)も鹽(しほ)まで切(き)って有(あ)るっちんだから、後(あと)は豆(まめ)(に)るだけのことだし、味噌(みそ)は搗(つ)くことにしてな、斯(か)うええ鹽梅(あんべえ)にしてくれさっせえね、先刻(さっき)もいふ通(とほ)りそっちだこっちだねえやうにしなくちゃねえ、こっちのおとっつぁん
ぎる 【動】盗む、くすねる、万引きする 使う人が限られた言葉。東日本のほぼ全域(東北では『じる』)で使われる。しかし広辞苑には掲載されていない。隠語か?。
ぎる:東京・神奈川・長野。
じる:宮城。
〜ぎる 【助】@〜に〜する、〜しまくる、A〜し終える 『〜切る』。
おごりぎる:怒りに怒る、怒りまくる。
きるい 衣類 標準語だが死語。『着類』。
きるい:群馬。
きーる 【動】消える ありやー、かまどのひきーちゃったっなー、どーしんだよー:あれれ、竃の火が消えちゃったでしょうが。どうするの。
きーるい 黄色い 『集覧:久』。
ぎるこ @ボラの稚魚。Aウナギの稚魚 もともとは『ぎらこ』と考えられる。ボラは、出世魚で、稚魚をハク、小形のものをオボコ・スバシリ、二〇〜三〇センチメートルのものをイナ、成長したものをボラ、またきわめて大きいものをトドと言う。
きるちけ
きるちけや
きるっちけぁー
きるっちけや
きるつけ
【複】来るってさ、来るって言ってた、来るって言ってたよ 『くるしけ、くるちけ』
『きるちけ』:『集覧:真』。『きるっちけぁー』:『集覧:久』。集覧では『来ると言ひたる由』とある。昭和40年代の主流の茨城弁では『くるっちが、くるっちげ、くるっちけ』
きるべ
きるべー
【複】来るだろう きるべー:青森。
きるもの
きるもん
服、着物 現代の『着物』は考えてみると訛った言葉である。今では、和服を指す言葉でもある。
きれ 【複】着なさい きれ:青森。
きれー 【形動】嫌い 連母音変形。これは江戸の下町言葉でもある。落語では頻繁に聞かれる。
きれー:群馬。
きれーもん:嫌い:神奈川。
おらあおめーはきれーだな:俺はおまえは嫌いだな。
★『土』:俺(お)ら蛇(へび)は嫌(きれ)えだから
きれー 【形動】あとに余計なものを残さないさま。すっきり。 『集覧:猿』。集覧には『少しもなき意』とある。
きれーに:まったく:神奈川。
きーれー 【形】黄色い 江戸言葉か。
きーれー:群馬・神奈川。
おんこはきーれーどきまってっ:ウンコは黄色いと決まってるでしょ。
きれーさっ 【副】綺麗な様、いさぎよい様 『綺麗さっぱり』。
きーれぎ 旧暦
きれこ
◆▲きれっこ
布っぱし、切れっ端 『集覧:猿』。
きれっこ:埼玉。
きれーだ A【複】嫌いだ 江戸言葉。
きれーだ
きれーた
【形】綺麗な 『な』→『だ』。
◎きれっ 切れっ端、半端になった布、布切れ 標準語
きれっ:神奈川・山梨。
きれっ:神奈川。
きれと
きれっと
切れ目 『切処・切戸』。一般には山の稜線の切れ目を言う。北アルプスの穂高にある『大キレット』は有名である。
きれしょ:水害で決壊した堤防等の場所:神奈川。
きれっと:群馬・神奈川・長野。
きれば 【複】来れば きれば:神奈川。
きれやしね 【複】切れやしない
きれらがす 【動】無くなる、絶やす、切らす
きれる 【動】@(道などが)曲がる(方向がそれる)、AT字路にぶつかる(途切れる) 標準語。
@・きれる:東京。
きろ 【複】来い 『国語と国文学』(1943)の20巻に小田切良知が書いた『明和期江戸語について』に常陸言葉として掲載されている言葉。秋田では『ころ』と言う。
日本語の動詞の活用形はラ行音が多い。それから、合理化・統一化の感覚から生まれた語形と思われる。
現代標準語の動詞活用形は複雑だが『ろ』に合理化しようとした知恵がうかがえる。
『水戸黄門』でお決まりのドラマでは御三家の印籠を示す時きに『控えおろう』と言う。この言葉は辞書には無い。『居る』のウ音便とも考えられる。
今でも残る県西部の茨城方言で標準語の『〜くれ』に当たる『〜くろ』はその流れなのだろうか。
はやっきろよ:早く来なさいよ。
こごんきたらば、おめらしんねごどはあんめ:ここに、来たならば、お前達が知らないことは無いだろう
(きろい) 【形動】綺麗 静岡。
きーろいろ 黄色
きろきろ 【副】@きょろきょろ、A蛙が鳴く様 @は上代古語。
★『土』きろきろきろきろと風船玉を擦り合せる様な蛙の声が錯雑(さくざつ)して聞こえて居た
☆ぎろぎろ 【副】目を鋭く光らせるさま、ぎらぎら これぞ茨城弁と思っていたら、実は古い標準語。『じろじろ』の意味でも使われる。
きろぐ 気力 きろく:静岡。
ぎろつく 【動】目をぎらぎらさせる。 『ぎょろつく』。
きわ @へり、端、縁、Aそば、脇、B直前 標準語。
きわいっちょ キリギリス 稲敷郡。
きわでー 【形】きわどい 俗語。
きわでー:神奈川。
きわめつき 定評のあるたしかなもの。折紙つき。 『極め付き』。近年では『きわめつけ』と言うことが多いように思われる。
きーわりー 【形】気分が悪い、面白くない きーわりー:群馬。
きーわりぐする
きーわるぐする
【動】気を悪くする、気分を害す 『気を悪くする』。
(きをとーす) 【複】気をきかす 東京。『気を通す』(気をきかす・粋をきかす)。
(きん) @絹、A黄身 鹿児島。
きーんあ 【慣】意気が盛んである。意気盛んに議論をする。  きえんをあ:いばる:神奈川。
ぎんか コイン 『紙幣(お札)』(類)。
(きんか) つんぼ 宮城。
(ぎんきく) 【複】金が掛かる 静岡。
きんかぐし
きんかくし
和風便器で前方に設けた遮蔽物 広辞苑に『きんかくし【金隠し】(「金玉を隠す」の意)@当世具足で、胴の前腰にある草摺の称。まえいた。A大便所の便器の前方に設けた遮蔽物。転じて、そのように作られた陶製の便器。』とある。
当時の便所は陶製の便器は上級仕様で、木製の返し板があるのが普通だった。
我が家には『かみべんじょ』(屋内の便所)と『しもべんじょ』(屋外の便所)があったが、『しもべんじょ』の金隠しは木製だった。『金玉を隠す』事が目的ではなく、男の小便を塞ぐものだった。
きんかみまい
きんかんみめー
近火見舞 親戚等の近所に火事があるとお金や酒を持って見舞う風習がある。全国的には『近火お見舞い』。
(ぎんがり) 【副】はっきり、明瞭に 神奈川。『きっかり』が訛ったか。『が』は濁音か鼻濁音か不明。
きんかんあだま
きんかんあたま
きんかあだま
きんかあたま
髪の毛のない光った頭、はげ頭 『金柑頭』。やや古い標準語。
きんかんむし 黄色のテントウムシ 水戸市。
きんき
きんきぢ
きんきち
きんきぢめ
きんきちめ
カイツブリ 『集覧:水・那』。
広辞苑には『カイツブリ目カイツブリ科の水鳥。名称は「掻いつ潜りつ」を略したものという説がある。大きさはハトぐらい。夏羽は背面暗褐色、喉・頸側は栗赤色、腹部は白色。冬羽は色が淡い。趾(アシユビ)の両側に膜がついていて蹼(ミズカキ)の働きをする。湖沼・河川などに極めて普通。巧みに潜水して小魚を捕食。巣は折枝・蘆葦・水草などで水上に造り、「鳰(ニオ)の浮巣」と呼ばれる。また、広くはカイツブリ目の水鳥の総称。世界に約二○種。すべて淡水域に生息するが秋冬には海岸にすむものもある。カイツムリ。ニオ。一丁潜(ムグ)り。八丁潜り。息長鳥(シナガドリ)。』とある。
鳥取でも『きんきち』と言う。
ぎん
ぎんょめ
ぎんょっ
ぎんょっばち
ぎんょなまず
ぎんょばぢ
ぎんょめ
ぎんょろばち
ぎんょんばち
ぎん
ぎんろばぢ
ぎんーばぢ
ぎん
ぎんばぢ
ぎんどばち
ギギ、ギバチ ナマズに似た魚。あたかも伝言ゲームの如くのバリエーションである。
『銀魚』は、正確には関東・東北の方言である。
きんぎょ ハゴロモモ きんぎょ:埼玉。
ぎんょっこ オタマジャクシ 下館市。
きんょばぢ 金魚鉢 今になって思えば金魚鉢は、拡大機能を持っていたガラスの鉢だった。お祭りの金魚すくいでもらった金魚はだいたい倍位の大きさに見えた。当時のお風呂には必ずと言って良いほど、金魚鉢が置いてあった。季節に応じた風流好みの江戸時代からの文化が、当時も受け継がれていた。
ネットで調べると、金魚鉢は今でも生産されているという。50年前とは異なり、様々なデザインの商品があるようである。拡大鏡の機能を持ったものは今でも生きていることは喜ばしい。
都会の水道水には塩素が含まれ、そのままでは金魚は死んでしまうので、中和しなければならない。昭和30年代の土浦市街の水道水は、塩素濃度が高く、とてもても飲めるものではなかった。幸い我が家には井戸があったので水瓶に汲み置きされた水を使えば生き生きと泳いだ。
当時の金魚といえばほとんど緋鮒だったが、時には和金や流金の事があった。水換えの際金魚を手で捕まえ、借り置きして水を満たした後新しい水に入れることになるのだが、和金や流金を掌に載せた時の感覚は、命を得たゼリーのような感覚だった。
今では、簡易な浄化装置と酸素供給装置があるので、そのような手間は要らないらしい。
きんょめ 金魚 八丈方言共通語。
ぎんょもぐ フサモ 『金魚藻』。
きんきら
きんきらきん
【形動】派手でけばけばしく光っているさま きんきら:軽率な様:鹿児島。
きんきらきん:群馬。
きんきらぼう:やかましい人:鹿児島。
ぎんぎん 指きり、げんまん 東茨城郡・鹿島郡。
きんきん 【形動】@ものすごく冷たい様、A紐などをきつく張る様、Bタオルなどを強く絞る様 A・きんきん
きんく
きんくもっく
きんぐもんぐ
不平不満、文句 『禁句文句』か。
(きんーよ) 【複】来なさい 神奈川。目上に使う。『来るが良いよ』の意味か。
きんこ フナの稚魚 『集覧:無記載』。
ぎんこ メダカ 那珂湊市。
(きんこくりん) 融通が利かず冷酷な様、木で鼻をくくったような態度や言動 神奈川。
きんこむし コガネムシ
きんこむっく 頑固、理屈っぽい人 那珂郡。
きんころ 金4枚を将棋盤の上で転がして得点を競う遊び。 『金転がし 』は辞書には無い。
回り将棋の遊び方は、広辞苑に『遊戯の一種。将棋盤の隅の一間を出発点とし、これに持分の駒一つを置き、金将四つを賽(サイ)にして振り、その出様(デヨウ)によってあらかじめ数を定め、その出た数だけ間を数えて自分の駒を進め、早く中心の一間に達したのを勝ちとするなど、種々の方法がある。』とあり、基本形は全国共通のようである。
この回り将棋の賽の目役となる金4枚を使って単に得点だけを競う遊びである。具体的には、金4枚を将棋盤の上で転がし、その転がり方で得点を競う遊び。得点は、駒が寝ている場合は、表になった枚数が得点になる。駒が横に立った場合は、5点、縦に立った場合は10点、逆さに立った場合は100点になる。
(終礼の音) 今でも何処でも終礼の音は、明治以降イギリスのビッグベンに習っていると言われる。その音は古くから『キンコンカンコン、カンコンキンコン』と擬音化された。ところが、茨城県では、どうもその音が、『チーンコーン○ーンコ−ン、○ーンコーンチーンコーン』と聞こえる人がいて、当時の若い世代が笑いの種にした。方言は、どうやらそのような若い世代に担う傾向がある。現代の新語も2005年の小泉総理の操作されて生まれた『小泉劇場は別にして』若い世代の勢いや世相によることが多い。言葉は常に生きていて、茨城県では常に新しい新方言が生まれているのと同時に、標準語世界の動きにずいぶん敏感になったようである。
ハリーポッターの最新作『炎のゴブレット』の日本語訳に、『つんけん』がルビ付きで字幕にあった。恐らく昭和30〜40年生まれの翻訳者の感覚で訳したものだろうと思ったが、今の子供達にどれだけ理解できたかと思う。
 是非、『つんけん』が、自然に『つっけんどん』の意味であることを理解してくれるよう願いたい。
きんざろめ トンボ 久慈郡=『げんざ』
きんじー 拳銃 誰も想像もつかない訛り。『け』が『き』となり、『じゅう』が『じー』となる。標準語の発音では全く表現できない。実際の『き』は『け』との間、『じー』は『じゅう』との間の発音になり、茨城弁と東北弁のミックス言葉。
いんや、ららみーぼぐじょーはやっりおもしいなあ。おれはとぐにじぇふがすぎなんだよ。きんじーのつがいかだもうめーし、かっこいいがんなあ:いやあ、ララミー牧場はやっぱり面白いなあ。僕は特にジェフが好きなんだ。拳銃の使い方も旨いし、格好良いからなあ。
きんしゃい 【複】来なさい 福岡。茨城ではきつい言い方。
きんじょって 近所の人 取手市。千葉方言の影響を感じさせる。
きんじょとなり 隣近所
きんじょまーり 近所、近所の家を回ること
きんじょんて、きんじょんてー 近所の人
(きんすじ) 素直に物事を聞き入れない人
きんぜー 近在、近く
(きんたまざる) 味噌漉し笊 神奈川。
(きんたまにまつわる方言) 男42歳の厄落としを以下のように言う。
きんたまおどし:県北部。
きんたまおろし:久慈郡。
きんたまなぐし:県北部。
きんたまほーろぎ:県北部。
きんたまりき:勝田市。
きんたまーろぎ:県北部。
きんたまほろぎ:県北部。
きんたまろぎ:県北部。
主に北部の行事。神社で厄落としをしたあと褌に小金または餅を落ちやすいように入れて歩きながら落とすと厄も落ちるといわれる。この金を男の子が拾うと縁起が良いといわれるのでわざわざ男の子を連れて行ったり、落としたら振り返ってはいけないところもあるという。西茨城郡では『ふんどしおどし』、久慈郡では『ふんどしおろし』と言う。
ネットにある『でいらほん通信拾遺第37話』に『厄落としをする人は、男の場合は昔は鍬(くわ)・鎌など、女の場合は布類・櫛(くし)鋏(はさみ)など、現在は小銭あるいは厄を付着させた物品を人に知られることなく、三叉路で落とし、その途中で人に会っても無言で帰宅しなければならない、という風習もあった。』とある。遠く離れた青ヶ島の風習だがほとんど同じである。これは、賽銭等の縁起の良いものをわざと落として自ら災厄を作り、襲って来る厄を事前に減ずるまじないのようなものとされる。茨城では最も大事な『金』を『金玉』に例え、『金玉落し』と言ったのだろう。
きんたまさーらず:稲の一品種で矮小種のため、田を歩いてもきんたまに触らない意味。鹿島郡。
きんたまはじぎ:同上。那珂郡。
きんたまわせ:同上。水戸市。
きんたまたけ:キツネノエフデ。水戸市。
きんたまひばぢ
きんたまひばち
火鉢にまたがって温まること、股火鉢 『金玉火鉢(きんたまひばち)』。火鉢がなくなっては死語になってしまうはずが、焚き火などのときにも稀に使われた。また金玉火鉢は猫火鉢を指すこともあるが、『猫火鉢』は『前後に数個の穴をあけた土製・陶製の火鉢。蒲団(フトン)の中に入れて足を暖める。ねこ。』の事。
きんたまあぶり:群馬。
きんたまひばち:猫火鉢:東京多摩。
ぎんだまてっ 銀玉鉄砲 当時の男の子の代表的なおもちゃ。テープ状の台紙に火薬が挟まれ引き金を引くとかなり大きな音がした。運動会の徒競走の合図にも用いられた。今のBB弾を使ったエアガンの元祖。
きんたろー フナ 霞ヶ浦周辺等。
(きんちゃこ) 巾着 静岡。
ぎんちょき
ぎんちょー
ぎんちょー
きんちょー
きんちょー
ジンチョウゲ、チンチョウゲ 猿島郡では、紅花のチンチョウゲを『きんちょー、白花のものを『きんちょーと区別するという。
きんつー 金欠病、物が少ないこと 『金痛』か。
きんつば 今川焼き 『あまたろう』『どできん・どてきん』。『金鍔焼』。今川焼きが一般的な呼称。お焼き、土手焼き、大判焼、甘太郎焼き、たいこ焼きとも呼んだ。全国的にはさらに様々な呼称があるようだが、商品名でもあるので準方言。当時はこんなにうまいものはほかに無いと思ったものである。
きんで 山師が受け持ちの区域を定めて仕事をするときに、分割しにくい場所。受け持ちの仕事が終わってから共同で仕事をする。 新治郡。=『でっちょーば』
建築現場は『出会帳場・出合帳場』などと言われ、これは様々な職種の職人が、共に働く場所の意味であるが、この言葉も何故か辞書には無いことから専門用語なのだろう。その事から、受け持ちの場所が終わるまで立ち入ってはならないという意味で『禁出会い』とでもいう意味なのだろうか。それとも単に『禁制』(きんぜい・きんせい)が訛ったのだろうか。もう一つ、『禁内(きんだい)』がある。『宮中。禁裏。禁中。』の意味である。
きんてーさん 天皇陛下 水戸市。
(ぎんどー) 頑固者 静岡。『頑童』が転じたか。
〜きんと
〜きっと
【助】〜けれど 『〜けんと』『〜けっと』がさらに訛った言い方。
おらはーとっくにやったきんとおみはどーだ:俺はもうとっくにやったけれどお前はどうだ。
きんとき 小豆の一品種 広辞苑に『金時:@坂田公時。また、この名を冠して、赤いものの意を表す。Aアズキまたはササゲの種子の赤い品種。Bサツマイモの一品種。塊根は細長く、皮色が濃赤、肉は黄色で美味。関東で好まれる。C金時豆に削り氷をかけた食品。』とある。
きんとき 斧の一種 高萩市。神奈川にある金時山は金太郎伝説の発祥地である。金太郎は後に坂田公時(金時)と名乗り、広辞苑には『平安後期の武士。源頼光四天王の一。幼名、金太郎。相模国足柄山の山姥と赤竜との子と伝える。二一歳の時、頼光に見出され、頼光の没後、行方不明。その童姿は強健と武勇の象徴。五月人形に作られ、歌舞伎では怪童丸の名で登場。』とある。
斧の一種の『きんとき』となれば、金太郎が担いでいた鉞のことだろうと思われる。ネットを検索すると、大きな斧を『金時の斧』と言うらしい。
きんときささ ササゲの一品種 岩井市。赤い色のササゲを指すのだろう。
きんときとーみ 実の赤いトウモロコシ 那珂郡。
きんともい
きんともいー
【複】来なくてもいい
ぎんとんぼ ギンヤンマ 県内広域散在。ヤンマは現代では大型のトンボの異称であるが、古くはトンボの異称でもあった。すなわち、古称からすれば、ギンヤンマ=ギントンボと言う理屈が成り立つ。
ぎんな イチョウ 西茨城郡・猿島郡。
△▽ぎんな 見掛け倒し 標準語。『銀流し』。
もともとは、『水銀に砥粉を混ぜ、銅などにすりつけて銀色にしたもの』(広辞林)を指すが、剥げ易いので転じた意味ができた。『集覧:真・水』。
ぎんな:主に東日本。
きんな:気取る人・お世辞を言う人:神奈川。
ぎんな:見栄をはる人・洒落者:静岡。
ぎんなん イチョウ ほぼ県内全域で使われる。イチョウの実の呼称が木の呼称になっている。レンコンを『はす』と呼ぶのとは逆である。
ぎんなん メロンの一種 鹿島郡。黄色くて丸いメロンかどうかは不明。
きんに
きんにぇ
きんにぇー
【複】@切れない、A着れない @★あり?、これきょーかってきたばがしのほーぢょーなのにきんにごどきんにごど:あれ?、これは今日買って来たばかりなのに全然切れない!。
A★こーたいがいふぐではきんにーど:こんな大きな服では着られないよ。
きんにょ
きんにょー
昨日 きんな:山形。
きにゅー:埼玉。
きんにょ:福島・神奈川・佐渡島・鳥取。
きんにょー:福島・千葉・神奈川・静岡・大阪。『聞書』掲載語。
きんにょのばん
きんにょんばん
昨夜 きんにょんばん:千葉。
きんのんばん:千葉。
きんにょのひ
きんにょんひ
きんにょのゆーかだ
きんにょのゆーかだ
昨夕 きんにょんひ:千葉。
きんのーゆーべ:静岡。
きんぬぎ 去勢 県下広域で使われる。『金抜き』とはそのままの表現だ。ネット検索するとどうやら俗語らしい。
きんぬぎ
きんぬき
桐の木 県全域。
きんね
きんねー
【複】切れない、着られない
きんの
◆▲きんのー
昨日 『集覧:猿・多・那』。かなり広範囲に聞かれる方言。岐阜の友人の口癖。
きんな:山形・宮城・長野。
きんの:千葉・東京・神奈川。
きんのー:神奈川・静岡・岐阜。
きんのぎ 桐の木 『集覧:猿』。単独で『きり』は言えるのに茨城弁は不思議だ。
きんのぎむし スズメガのさなぎ 真壁郡。
きんば @牙、A犬歯
きん @▲牙、A金歯 茨城方言らしい言い回し。『集覧:那』。きば→きんばきん
ぎんば
ぎんばぢ
ぎんばち
ぎんよばぢ
ギギ、ギバチ 『集覧:久』。『ぎーばぢ』がさらに訛ったもの。
きん おてんば 那珂郡・結城郡。『金平・公平』が訛ったか。
きん 『集覧:無記載』。=ぎらな・きらり』
きんばりぼー しん張り棒 『筋張り棒』の意味だろう。
きん 【古】金で買った肥料 古い標準語。『かねごえ』。
きんひば ヒバ
(きんら) 男のように意地強くたけだけしい女 静岡。『金平・公平』。
きんぶな 鱗が金色のフナ
(きんぶる) 【複】腹を立てる 静岡。
きんべー キンバエ
きんま 木を山から運び出す橇のような道具 『木馬』。
きうま:神奈川。
きんむし タマムシ 岩井市。
ぎんむし @コガネムシ、Aカナブン、シミ
ぎんめし 白米だけのご飯 標準語には『銀舎利:(「しゃり」は俗に米粒の意) 白米の飯。一九四○年代、わが国の食糧不足の時代の語。』(広辞苑)がある。
ぎんやま ギンヤンマ
 本茨城弁集は、昭和40年前後の茨城方言を中心に茨城県全域の江戸時代まで遡る言葉を集めたものです。他県の方言との関係を重視し主要なものについては他県の方言も紹介しています。
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