昔の茨城弁集
昭和35年〜45年頃の茨城弁集
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◆印:『土浦の方言・続土浦の方言』掲載語。■印:『土浦市史・民族編』掲載語。▲印:『茨城方言集覧』掲載語。印:新編常陸国誌掲載語。印:茨城方言民俗語辞典掲載語。印:茨城弁今昔掲載語。印:物類称呼掲載語。●印:『国立国語研究所・日本語情報資料館・電子資料館・日本言語地図・方言文法全国地図』掲載語。▼印:日本方言大辞典掲載語。印:日本方言辞典掲載語。浪花聞書掲載語。印:俚言集覧掲載語。★印:使用例とその標準語訳。黒太文字:標準語。
茨城弁 標準語訳 備考・解説・使用例

ぶー
@分け前、分配高、割前、A優劣の具合、B全体の一○分の一。 『分』。
@・:東京・静岡。
もぎぶ:桑の摘み賃:群馬。
B・さんじーろぐどななぶ:36.7度。
(ふ) 鹿児島。
(ふ) 鹿児島。
(ぶ・ふじょ) 鹿児島。幼児語。

ぶー
お湯、茶、風呂 幼児語。標準語では『ぶう、おぶう』と言うが若い世代は使わない。『産湯』が転じたと見られる。
ぶー:佐渡島。
ぶぶ:茶または湯:京阪地方。辞書掲載語。
ぶんぶ:佐渡島。
ふー 『集覧:真』。
【動】食べる 鹿児島。幼児語。
ぶー 【動】負ぶう、背負う 『集覧:猿』。東北でも使われる。
本来は『負う』である。標準語の名詞形の『おんぶ』は、『負ぶう』が転じたとされている。ただし、茨城・東北の『ぶう』は、『おぶう』の『お』を接頭語と理解して『お』が脱落した可能性もある。
ふー 【感】えーと、えー 『こー』・『はー』と並び茨城弁の中の持て余し言葉。『はー』を使う人は今はまずいないが、『こー』に次いで使われる。ビジネス社会では避けたい言葉。

ふー
【副】ほう、そう 『ほう』は標準語では、感嘆を表す言葉。『ふむ』は、いぶかしげに言う言葉。茨城弁で『ふむ』に該当するのは、『うー』
ふーが:そうか。
ふーだねー:そうじゃない。
ふ〜
ぶ〜
【接頭】 形容詞や形容動詞につけて、その状態で無いことを表す。『不〜』の意味。
ふぁすなー ファスナー 英語教育をきちんと受けていない世代は、『ファ』を発音することができなかった。
ふぁっこい 【形】冷たい 実際は『ふゃっこい・へゃっこい』と発音していると思われる。東茨城郡・稲敷郡の方言。
ぶあぶあ 【形動】しまりなくふくらんでいる様、でこぼこの様 『ぶわぶわ』。方言とも言いがたい言葉。
ふい ふよ:長野。
ふい ふい:青森・鹿児島。
(ぶい) 大人しいこと 『無異』。
現代では、長野・広島・山口・愛媛に残る。
ふぃ 『集覧:無記載』。上代の発音が残ったものと考えられる。
(ぶいき) 【形動】見栄えがしない様、野暮 東京・神奈川。『不意気』。
(ふいきん) 布巾 山梨。
ふい かまどの火を仰ぐ竹製の道具、火吹き竹(吹火筒) 当時のかまどの必須品。竹の一節分を切り取り、節の部分に穴を開けて空気が勢い良く出るようにしたもの。
標準語では『鞴、吹子』で、金属加工のための大型の送風機を指す。
(ぶいこくり) 無愛想、社交下手 東京多摩。
ふぃさし 『集覧:無記載』。上代の発音が残ったものと考えられる。
(ふいだし) 振り出し 鹿児島。
(ぶいとー) @無愛想な人、Aあまり口をきかない人、B怒りっぽい人 神奈川。
@・ぶいどー:東京多摩。
ふぃとろ 汽笛 古河市。
オランダ語『fluit』に由来する外来語『ふるいと』に由来。日本語化した楽器の『flute』と同源だろう。今では方言に残る。
ふいと:笛・笛の擬声語:和歌山。
ふいとり:笛・笛の擬声語:香川。
ふぃーとろ:笛・笛の擬声語:広島。
ふぇとら:笛・笛の擬声語:山口。
ふるいと・ふろいと:汽笛:長崎。廃語。
ふるいと:工場の笛:愛媛。
ふるる:笛・笛の擬声語:香川。
ふいふい 【副】時々、折々 『集覧:新』。
今にも死にそうな様、ひくひく よ』がさらに訛ったもの。『ぶよぶよ』の軽い表現。
ぶいぶい 【副】不平不満を言う様、ぶうぶう
(ぶいぶい) 【副】ぶるぶる 鹿児島。
(ふいらふいら) 【形動】@ふらふらする様、A生死の境にある様 神奈川。
ふいらふいら:無意識の状態・ぶらぶら:東京多摩。
ふいらふいら:ぶらぶら:静岡。
ふいらがす 【動】増やす
(ふーいりちー) 麩を使った炒め物 沖縄。
ぶいん 『無塩』。
ふいんぎ 雰囲気 中学生の頃、辞書で『ふいんき』をいくら調べても無かった事を思い出す。典型的な音位転倒の例。
『新方言』には『フインキ 「雰囲気」;北海道,熊本,新潟;四国各地に点在;他,多分全国の若者』とある。
◎ふう 【古】なりふり、すがた、様子 標準語。『風』。転じて『言い方』の意味で使われることがある。
・ふうたい
ふうてい
みなり、格好 『風体』。
(ふえ) 当時の学校で吹いていたのはリコーダー(縦笛)だった、馬鹿とか利口(バカーダーとかリコーダー)とか言う前に笛は縦笛で、当時の文部省の指導指針によるものだろう。今の小学生は誰もが2本(アルトリコーダーがあるため)必携になっている。リコーダーは西洋のバロック前期の楽器でテレマンが有名な曲を残している。
(ふぇー) 南風 沖縄。『へぇー』とも言う。
ふぇー 【感】@ああ、はあ、Aへえ @は『ため息』の表現。口をきちんと開けないのでそんな音に聞こえてしまう。原型は現代でも関西で多く使われる『へー』と考えられる。
Aは感嘆・感心の表現。
ふぇっこ ニワトリの雛 『集覧:多』。『ひよっこ』が訛ったもの。
(ふぇふぉのこじ) 南風 島根・山口・広島・愛媛・九州全域。
ふぇーみん 平民 『集覧:無記載』。上代の発音が残ったものと考えられる。
(ふぇーれー) 盗賊 沖縄。
ぶえん 無塩、生のこと 標準語。『集覧:久』。
ぶえん:岩手・佐渡島・静岡・鹿児島。
ぶえんざがな 無塩魚、生魚 濁音化。
ふが
ふーが
【複】そうか 『ほが』がさらに訛ったもの。
ふんか:静岡。
【形動】分不相応、特別な様 やや古い標準語。『分外』。
いねー 【形】不甲斐ない 江戸言葉。『ふかいない・ふかいねー』と言った記憶があると思ったら、本来は『腑甲斐無い』の意味と言う。
ふか
ふか
長靴、深靴 辞書には、『短靴に対し、足の上部までおおう靴』とある。
ふがし
ふかし
蒸し器、せいろ
ふがし
ふかし
@蒸かし芋、A蒸かしたもの ふかし:おこわ・赤飯:福島。
ふかしやきもち:小麦粉にサツマイモを細かく切って入れ丸く練ったものを蒸かして焼いたもの:神奈川。
(ふかしー) 【形】深い 神奈川。
ふがす
ふーがす
ふかす
【動】@ふっくらとさせる、解す、A蒸かす @『ふがす』がさらに訛ったもの。
ふがす 【動】嘘をつく ふかす:東京。『吹く』の他動詞形。『吐く』と同じ意味。
『ふかす:@外へ吹き出す。吸った煙を外へ吐く。くゆらす。A動作・態度を人前で誇示する。誇張して言う。B自動車などのエンジンを速く回転させる。C(フキ)を出す。ふくらませる。C夜のふけるまで起きている。Dむして、やわらかくする。むして、食べられるようにする。D自動車などのエンジンを速く回転させる。』の日本語の意味である。
(ふかす) 【動】コンクリートなどを増し打ちする。 建築専門用語。所定の構造断面寸法に対して鉄筋のかぶり寸法を大きくすること。中性化防止のために行う他、複雑な断面寸法などの場合に行われる。補強筋が必要になる場合もある。
『ふかす』とは、もともとは『ふきを出す。ふくらませる。』の意味。『ふき』とは広辞苑に、『袷(アワセ)・綿入れの袖口や裾(スソ)の裏地を表に折り返し、表から少しのぞくように仕立てた部分。ふき返し。』とある。
ぶがっご
ぶがっこ
不恰好
ぶがちぢ
ぶがつぢ
ぶがつち
ぶかっ
ふかふかの赤土、関東ローム層
ふがっぼ
ふがっ
ふかっぼ
ふかっ
深田 『田圃』は当て字で語源は『田面(たおも)』説が有力で、タノベ(田辺)、タノモ(田の方面の意)等があり、この場合の『ぼ・ぽ』は『面』と考えられる。
ふかった:千葉・神奈川。
ふかっ:千葉。
ぬげる 【複】元気が無くなる 濁音化。『腑が抜ける』。
ぬける:静岡。
ぬげる
ぬける
【複】石高が多い 『分』は、『分配高。割前。』の意味。『抜ける』とは『ひいでる。ぬきんでる。』意味。
★『土』:陸稻(をかぼ)も地(ぢ)が珍(めづ)らしい内(うち)は出來(でき)るもんだわ、穗(ほ)の出(で)た割(わり)にや分(ぶ)は拔(ぬ)けねえ、そんでも開墾(おこ)したばかしにや草(くさ)は出(で)ねえから手間(てま)が要(え)らねえしな
ふかば 深い場所
ぶがぶが 【形動】@ぶかぶか、A軽い様、ふかふか
【形】鼻腔から発音が漏れるさま、明確な言葉にならないさま
ふーかぶり
ふーかむり
頬被り
ふからびる 【動】干からびる 段が変わる訛は沢山あるが、特に『ひ』が『ふ』になるのは津軽弁と同じである。
ふかよみ 他人の言動等を本人の意図しない所まで詮索すること 『深読み』。
ふーわりー
ふーわるい
ふーわれー
【形】見栄えが悪い、印象が悪い、評判が悪い、言い方が悪い 『風が悪い』。『風』は『@様子。状態。なりふりふり。A世間の評判。』の意味がある。
現代ではほとんど使われない言い方。『ふうの悪い思いをする:評判の悪い思いをする』などと言う。
ふーわりー:千葉。
(ふかる) 【動】掛かる 静岡。
ぶがんぶがん 【形動】(屋根や床などが)浮いている様 『ぶかぶか』。
ふがんぼ
ふかんぼ
深田 『田圃』は当て字で語源は『田面(たおも)』説が有力で、タノベ(田辺)、タノモ(田の方面の意)等があり、この場合の『ぼ』は『面』と考えられる。
ふかった:神奈川。
ふかんど:川の深いところ:神奈川。
ふかんぼ:神奈川。
ふけった:神奈川。
いーや、こないだふかんぼにはまってでんなぐなっちった。:いやあ、こないだ、深田にはまって出られなくなっちゃった。
★『土』:うっかりすっと乳(ちち)っ岸(ぎし)までへえるような深ん坊(ふかんばう)の冷えっ處(とこ)じゃどうしたって晩稲でなくつちゃ穫れるもんぢゃねえな:うっかりすると胸まで来るような深田で冷えるところでは、どうしても晩稲だなければ収穫できるものじゃない。
ぶぎ
ぶーぎ
不器用 『不器』の濁音化・長音化。
ぶき:群馬・東京・山梨・静岡。
ぶぎー:宮城。
ふぎ
ふーぎ
蕗(ふき) 長音形は、蕗の古形『ふふき』の名残りと考えられる。
ふぎ:青森・秋田。
あんんたんのふーぎみそ:子供の囃し言葉。
ふぎ 風が吹くこと 古語では@激しく吹くこと、A風に吹かれて雪が乱れることを『ふぶく』と言う。もともとは、風が吹きに吹く意味で雪とは直接的な関係は無かったと見られる。
ふぎ:吹雪:山形。本来は単に『吹き』の意味と思われ、『吹雪』が訛ったものではないだろう。
ぎだす
きだす
【動】@吐き出す、A吹き出す @ぎだす』がさらに訛ったもの。
A『吹き出す』。
ふぎっちょ
ふきっちょ
フキノトウ
ぶぎっちょ
ぶーぎっちょ
ぶぎよ
ぶぎよー
ぶーぎよー
不器用 『ぶきっちょ』は『不器用』が訛ったとされている。『ぶきちょう・ぶきっちょう』とも言う。元『不器つ用』だったか。
ぶぎっちょ:宮城。
ぶきっちょ:東京。
ぶぎっちょー:山形。
ふぎっつぁらし
ふきっつぁらし
吹きさらし 江戸言葉か。
ふきっつぁらし:群馬・東京・神奈川。
ふきっらし:東京多摩。
ふきっつぁらす 【動】吹き曝す
ふきのこ フキノトウ
ふぎのと
ふきのと
ふぎのとー
フキノトウ
ふきのはな フキノトウ
ふきのめ フキノトウ
ふきのぼー
ふきぼーさま
ふきぼーず
フキノトウ 江戸時代には『蕗の祖父、蕗の姑』と言ったといわれる。
ふきみそ
ふぎみそ
ふきみそあんんたん
ふきんそー
フキノトウ
ふぎん 布巾 ふきの:鹿児島。『拭き布』の意味か。
ふきんぢょ
ふぎんちょ
ふきんちょ
フキノトウ 『集覧:久』。
(ふんにゆく) 【複】悔やみに行く 静岡。
『ふぎん』は『ふぎん【諷経】:(「経」の唐音はキン。フキョウとも) 声をそろえて経文を読むこと。』のことか。
ふぎんぼ
ふきんぼ
ふきんぼー
フキノトウ
ふぐ 服。福。 ふぐ:青森。
(ふく) 沖縄。古語『ふくふくし』。
(ふく) 奉公 鹿児島。
(ふく) フキ 鹿児島。
(ふく) 鞴(ふいご) 鹿児島。
(ぶく) 静岡・鹿児島。
ふぐ 【動】(血が)吹き出る。 単に『吹く』と表現しているだけだが標準語では使われない。強調表現。
ちーふいでっからはやぐふけ:血が出てるから早く拭きなさい。
□ふく 【動】吹く。噴く。 『国誌』には@『たばこをふく』、A『うそをふく』が紹介されている。@は辞書に事例が見当たらない。Aは『うそふく』があり現代では『うそぶく』である。また茨城でも『たばこをふく』と言う。
ふぐ:青森。
けむりふぐ:煙を吐く。
(ふく) 【動】引く 鹿児島。
(ふくー) 【動】篩う 静岡。
ぶぐ
▽ぶく
喪に服する事、喪 『服』。古語。
ぶく:破談:山梨・静岡。
ぶく:ご破算・無効:山梨。
ぶくたかる:喪に服する:埼玉。
ぼく:神奈川。

ふー
【副】直ぐ、直ぐに 30年代の言葉。サ行音がハ行音に変化するのは日本各地に見られる。
(ふくい) 篩い 静岡。
がす
かす
【動】解く、解す 『解す(ほぐす)』の擬似他動詞形。
(ふくがん) 紙屑 鹿児島。『反故紙』の意味とされる。
くす 【動】縛る 『集覧:久』。
『ふかす』が訛ったとすれば意味が逆である。『覆す(ふくす)』(覆う)の擬似他動詞形か。
(ぶくさん・ぶっさん・ぶんさんばれ) 破産、倒産 鹿児島。『分散』とは『倒産』のこと。
ふぐしー
△▽ふくしー
【形】裕福な様 『福しい』意味。
ふぐし:福島。
ふくしー:山形・宮城・福島。
ふぐすい:宮城。
(ふくじく) 【動】いじめる 静岡。
ふくしくなる 【複】裕福になる
【動】@ほどく、A解体する、B固まったものをばらばらにする、Cこり固まったものをやわらげる 『解す()』。
@・:宮城。
A・:宮城。
Dその他。
:剥がす:宮城。
(ぶくだつ) 【動】泡立つ 鹿児島。『あ』が略されたか。
(ふくだむ) 【動】ふくだむ:@毛がそそけてふくらんだようになる。けばだつ。Aけばだたせる。B(茶道で) 茶巾をふっくらとさせて折りたたむ。 『ふくれる』の『ふく』は名詞由来なのか、状態表現に由来するかは不明。
広辞苑に『ふくだめる:@けばだたせる。A(茶道で) 茶巾をふっくらとさせて折りたたむ。』とある。
『だ』は『ら』に置き換えると解りやすい。古い日本語では、『ら』が『だ』だった可能性もある。
ぶくちなし 【複】不器用 『無骨な・し』の意味か。
古語では『骨なし』(こちなし:洗練されていない。ぶしつけである。無骨である。)と言う。
ぶぐぢねー
ぶくちねー
【形】ぎごちない、無骨な様 『ぶごぢねー』。『無骨な・し』の意味か。
古語では『骨なし』(こちなし:)と言う。現代語の『無骨』はその音読み。
ぶぐちねーやーい 【複】ぎごちないなあ 『集覧:北』。茨城方言集覧では『蹄りなきこと』とあるが意味が解らない。
この場合の『やーい』は感嘆の終助詞であろう。
ぐっと
くっと
っくり
【形動】膨らむ様、膨らます様
ふくで
ふくでもぢ
ふくでん
@小型の丸餅、A正月に作った餅のうち神仏に供えた分を除いたのこり。B女の33歳の厄年に作った餅 『福手』『ふくだもち』『福田』。本来は鏡餅を言う。
おふくで:鏡餅:宮城。
ふくでもち:丸餅:栃木。
ふぐはーうぢ ふぐはーうぢ おにはーそど おにはーそど ふぐでもってぶっとめろー
ふぐはーうぢ ふぐはーうぢ おにはーそど おにはーそど ふぐでもってっとめろー
【慣】豆まきの掛け声
ぶぐぶぐ
【形動】熟れ過ぎた様、太った様、膨れ上がった様 標準語の『ぶくぶく』は太った様だけを言う。
ぶくぶくする:溺れる:神奈川。
ぶぐぶぐおに
ぶくぶくおに
子供の遊びのひとつ。鬼ごっこの一種。 『ぶくぶくー』と言いながらしゃがむと捕まらない。茨城だけの遊びではないようである。単にかがむだけならば『屈み鬼(かがみおに)』と言う。
ふぐぶぐしー 【形】円く肥えてゆたかな顔つきである 『福福しい』。
ふぐぶぐしー:山形。
(ぶくぶくする) 【動】水に溺れる 神奈川・静岡。幼児語か。
◆■ふくべ ヒョウタン 古い標準語。
ふくべ:佐渡島。
ふくべざる 魚篭(びく) 『集覧:猿』。
形が瓢箪に似ているからだろう。
(ふくませ) 野菜・乾物類を、汁を多くして軟らかく味がしみるように煮ること。また、その煮たもの。 『含ませ・含め煮』。
ふくませ:東京。
(ぶくまれる) 【動】壊れる 静岡。
『ふんみ』がさらに訛ったもの。
(ふくら) たるみ 神奈川。
『膨・脹:@ふくれていること。また、そのもの。A弓の上下の湾曲した部分の名。ゆみのふくら。B一張りの弓の長さ。弓場の間数(ケンスウ)を計るのに用いる。C刀の刃の先端に丸みのあるもの。』とある。
現代語の『ふくらみ』は『膨らんだ場所』の意味。
ふくら 【動】膨らます ふくらかす:神奈川。
ふくら
ふっくら
【動】膨らむ 『が』は濁音・鼻濁音。『膨れ上がる』が訛ったもの。
ふくら:栃木。
ふくら
ふっくげる
【動】膨らます
ふくらすずめ ムクドリ 標準語の『脹雀・福良雀』は、『肥えふくれた雀の子。また、寒気のため全身の羽毛をふくらませた雀。』の意味。
ふくらすずめ・ふくらんたー:着膨れ:静岡。
◆■ふくらっ
ふくらぱぎ
ふくらっは
脹脛 『脹脛(ふくらはぎ』の転。『ふくらっぱぎ』は古い口語。『集覧:真』。
漱石の『坑夫』に『凸凹(でこぼこ)の登りを膨(ふくら)っ脛(ぱぎ)が腫(は)れて』がある。
『俚言』には『こむら:腓を訓り。「東雅」和名抄に釈名を引て、箭(や)の足を鏑(かぶら)といふと見えたり。腓をこむらという、かふらといふがごとし。かふらといひこむらといふは転語也。愚按。こむらかぶらも助語也。箭の足をかぶらといふは、箭の根といふがごとし。木の根を木の株ともいふ。』とある。
『称呼』には『こむら:東国にてふくらといふ。信濃にてたはらっと云。中国にてひるますぼといふ。讃岐にてすぼきといふ。伊予にてふくらと云。』とある。
ふくらっ:東京。
(ふらふら) 【形動】自慢げな様 神奈川。
ふぐらます 【動】膨らます 濁音化。
ふぐらめる
ふくらめる
【動】膨らます、膨れるようにする 『膨らめる・脹らめる』。
がばんいっーふぐらめでがっこさいったわ:鞄をパンパンに膨らまして学校に行ったよ。
ぶくり
ぶくりー
ぶくりゅー
出過ぎ者、我がまま 『集覧:新』。=『ぼくりゅー』
『茯苓((ぶくりょう))』(サルノコシカケ科のきのこの菌核)と関係がありそうだ。どこにでも出ることに例えたか?。ただし、古語の『腹立(ぶくりゅう・ふくりゅう)』(腹を立てること)との関係も無視できない。
ぶくゆ:茯苓:鹿児島。
ぶくりゅー:静岡。
(ぶぐる) 【動】叩く、殴る 宮城。
(ぶくる) 【動】追う 宮城。
(ふくる) 【動】絎ける 鹿児島。
ふぐれっつら
ふくれっつら
ふぐれづら
ふくれづら
ふぐれつら
両頬をふくらませた不平そうなかおつき。むっとした顔色。 『膨れ面』。
ふくれっつら:東京。
ふくらみかん
ふぐれみがん
ふくれみがん
ふくれみかん
ふぐろみがん
ふくろみがん
ふくろみかん
筑波山付近で栽培されているミカン。もともとは筑波山の野生種とされる古来のもの。浮いた皮が薄くて剥き易い小さなミカン。 古来種のミカンである『橘』の一つ。フクレミカンの皮を使った特産の陳皮もある。『こうじみかん、薄皮ミカン、筑波ミカン』とも呼ばれる。一般に古来種のミカンは酸味が多く食用に適さないが、フクレミカンは甘い。
■▲れる
ふくれる
【動】解れる、解ける、ばらばらになる 『集覧:真』。
ふぐれる 【動】@膨れる、A不満顔をする 濁音化。『ふくれる』とは実に状態表現の豊かな言葉だが、使う人が少なくなっている。
A・ふぐれる:山形。
ふぐろ ふぐろ:茨城・千葉。
ふくろ ジグモ 標準語の別称には『アナグモ・勘平(カンペイ)・サムライグモ・ツチグモ・ツナグモ・ズボズボ・ネヌケ・ハラキリグモ・フクログモ』がある。
◎ふくろたび 足の親指と他の指との間にへだてのない足袋。 『袋足袋』。
『民俗』では『こはぜを使わず紐で縛った足袋。』とあるが同じものと考えられる。。
くんくん 【形動】浮く様、ぷかぷか くんくん:山形。
ふけ 遊び等で無効の勝負 もともとは花札でだれかが20点以下の得点となった場合を言う。それ自体に役をつかたりすることもある。動詞形の『ふける』は逃げる意味。子供達はそれを転じてトランプ等に様々なルールを作って遊んだ。今で言えば『ちゃら』。
ふげ フケ 広辞苑には『雲脂・頭垢:皮脂腺の分泌物が乾燥し、皮膚に灰白色の鱗状となって付着するもの。頭部に多く生じる。いろこ。うろこ。』とある。実態は、その他の頭皮病が生む瘡蓋を指しているのではないかと思われるが、鱗のように剥がれることから例えた言葉と考えられる。
方言地図によると、宮城に著しいほかは、東北各県の一部、関東では茨城・栃木・千葉の一部にしかない。似たものに『あが・あか』があるが、東北に散在するだけである。島根・山口では『きい』、宮崎南部・鹿児島で『いこ』、宮崎北部・種子島で『いりこ』、熊本の一部に『ねむし』、神奈川の一部・佐渡の一部・岐阜の一部・高知の半分・鳥取西部・島根東部で『くけ』、高知・鹿児島・宮崎の一部で『こけ』と言う他は、フケはほぼ全国共通語である。
『語源』には『@フケ(浮垢)の義。Aフケ(陳化)の義か。Bフルアカムケ(古垢剥け)の義。Cフコ(鮒甲)の義。Dコケ(苔)の転。』とある。
あが:青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・新潟。
あか:新潟。
あたまのかす:宮城。
いこ:鹿児島。
いら:大分。
いらこ:鹿児島。
いりき:沖縄。
いりけ:奄美大島。
いりこ:宮崎北部・種子島。
いりね:沖縄。
いれこ:宮崎。
いろこ:岩手・秋田・宮城・福島。
うるこ:秋田・種子島。
うろこ:青森・岩手・秋田・宮城・茨城・島根県隠岐・宮崎・鹿児島。
うろご:宮城・山形。
おろこ:宮城。
かす:宮城。
きい:宮崎北部。
くけ:山形・神奈川の一部・佐渡の一部・岐阜の一部・高知の半分・鳥取西部・島根東部。
こけ:高知・鹿児島・宮崎の一部。
ねむし:熊本。
ふげ:青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・千葉・栃木。
(ふげ) 鹿児島。
ふけ
ふけー
【形】深い ふけ:青森・鹿児島。
ふーけあい
ふーけーあーい
『集覧:北』。
極端に長音化しているのは、ヒアリングの際に調査者が、「ここは何と呼びますか?」と聞いたところ、「ふー」と答えたために、再度聞き返した結果、『ふーけぁー(頬かい?)』と答えたためではないかしか思われない方言である。茨城方言集覧には他にも似た状況下に置かれたために不思議な方言になっているのがいくつかある。
ふけだぢ 年齢より老けて見えること
ふけさめ @熱が上下すること、差引き、A(性格等の)むら @は標準語。
ひけさめ:病気がよく変わること:静岡。
ふけさめ:栃木。
Aはその意味拡大。
ふけさめ:青森。
ふけまーる 【動】ぶらぶら遊び歩くこと 『耽回る』意味か?。
ふーげもの
ふーげもん
愚か者 『惚け者』(ほうけもの)。
ふーけもん:飄々とした頑固なばか者(一種の尊敬の念もある):佐賀・長崎。
ふける 【動】蒸ける 標準語。
△▽ふける 【動】動物が発情する 古い標準語の『更ける・深ける』。
ふける:青森・岩手・秋田。
ふける 【動】 広辞苑に『ふける:花ガルタ用語。赤・短一(タンイチ)・十一(トイチ)などの手役で、八八点以上札を取った場合、点が更に増すことをいう。』とある。
花ガルタは茨城では『花札』と言う。
ふーげる 【動】居なくなる、行方をくらます 『化ける』(ふける)。
ふける
ける
ふーける
【動】風化する、空気にさらされて粉になる、湿気で木材が腐る 『化ける』(ふける)。死語となった標準語とそれが転じたもの。『集覧:真』。土浦では多くげる・ける』と言った。
ふける:青森・宮城。
ふける:腐った植物のために水田が熱を持ったりガスが出る:神奈川。
とこげる:栃木。
ふーげる 【動】@呆ける、A膨れる、B(動物が)盛りになる @『呆ける』。
A『蒸ける』。
B『更ける・深ける』。
ふーける 【動】綿の実やキノコなどが開く、はじける 稲敷郡の方言。前項のAと同じ。
(ぶけんしゃ) 金持ち 鹿児島。『分限者』。
(ふけんね) 【形】途方も無い 鹿児島。『方外もない』意味か。
◎ふ 畚(もっこ) 一般にモッコのうち藁・竹で作ったものを言う。標準語ではモッコの他魚篭(びく)のことを指す。
:捌籠・佩籠(はけご):福島。
:秋田。
『称呼』には『或びく又こめあげざる、又其大なるをかまたきと云。』とある。
『俚言』によれば『ほご、へご』とも言ったという。
ふこー 葬式 『不幸』。標準語に近くて遠い方言。
標準語では『家族・親戚の人などの死。』の意味。起点と結果の相違。県下広域方言。
ぶーこ
ぶーこめ
幼児語。
ぶごぢねー
ぶこちねー
【形】ぎごちない、無骨な様 古語では、礼儀や故実などの作法は『骨法』で、洗練されておらず粗野な様を『骨法なし』(骨無しの意)となり、それが略されて『こちなし』と言った。当てた漢字が『無骨』だったので、『ぶこつ』とも言うようになったと言われる。それが転じて『無骨な・し(ぶこちなし)』(辞書不掲載)のような原型があって訛ったものと思われる。
一方『ぎこちない・ぎごちない・ぎこつない』は、『気骨甚(きこつなし・ぎごつなし)』が語源とされている。音韻上は、『無骨なし(ぶこちなし)』に軍配が上がるが、『ぎごちない』との関係も捨てられない。さらに訛って『ぶくぢねー』『ぶくちねー』と言うこともある。
(ふこのつ) 九つ 静岡。
(ふころ) 静岡。
(ぶーさー) じゃんけん 沖縄。
【助】房 房を数える単位、『〜ふさ』。
ふざげっこ ふざけ合うこと
ふざげっでる
ふざげってる
【動】ふざけてる
ふさし 『集覧:猿』。
ふさしー 【形】久しい
ふさーしー 【形】相応しい
(ぶさたにする) 【複】無駄にする、乱費する 宮城。『無沙汰・不沙汰』には『行き届かないこと。不都合なこと。いいかげんなこと。』の意味がある。
ふざっぐれる 【動】ふざけまくる
ぶさっ 無作法
(ふさふさ) 【副】しっかりと、大いに、盛んに 福島。
標準語の『多多・総総(ふさふさ)』は『多く集まって垂れさがるさま。』の意味。
ふーざま 格好 『風』+『様』。
ふじゃまなし:甲斐性なし:青森。
ふさらばご
ふさらばこ
漁師が衣服や釣り道具を入れる箱または籠 『集覧:無記載』。
古語の『ささほうさ』は滅茶苦茶な様を言うが茨城ではささらほさら・ささらほーさら等と言う。この言葉の『ほさら』が『ふさら』になったのではないかと思われる。
△ふさる 【動】うつぶせになる、寝る、伏す 『臥さる、伏さる』。
広辞苑には『(江戸語)@「臥す」「寝る」を卑しめた言い方。膝栗毛六「よう―・るやつらぢやな」Aうつぶす。うつむく。』とある。一方、大辞林には単に『うつぶせになる。寝る。伏す。』とある。
古語の助詞『らる』と同様茨城には古い言葉がよく残っている。
ふされ:寝ろ・罵倒語:神奈川。
ーごどふさってだがんなー、かーいそだいなー
ぶさる 【動】おんぶされる、おぶさる
ぶし 塊根、作物などで膨れた部分 古い標準語の『付子、附子』(ぶし)はトリカブトの塊根を指す。もともとは単に『節』でヌルデの若芽・若葉などに生じた瘤状の虫えいを『ふし【付子・附子・五倍子】』と呼ぶのと同じである。
◎ふじ 葛を藤と呼ぶのは、徒然草にもある。
ぶしあわせ
ぶしゃーせ
【形動】不幸 『ふしあわせ』。当時良く使われた言葉。
ふじかた 南西の風 『集覧:行』。『香取』にも掲載。
ぶしー 葬式 『不祝儀』。
(ふじくら) 藤裏草履 静岡。
ぶしこばる
しこばる
【動】引きこもる 『伏し』+『篭る(こもる)』の転。マ行音とバ行音は音通する。
ふしだらぐ 【形動】節だらけ
ふしだらぐ ふしだら、堕落したさま
ふしっこぶ
ふしこぶ
木のこぶ 『節』には瘤の意味がある。同じ意味の言葉の繰り返し。
このきはふしこぶだらげでつがいもんになんにぇ:この木はこぶだらけで使い物にならない。
ふじっつる
ふじづる
ふじつる
広辞苑には『藤:藤・葛(カズラ)などの蔓(ツル)。』とある。明治以降植物の名称が定められた以前の言葉と思われ、『ふじ』は『すじ』にも通じ、『弦』は上代には『つら』とも言った。『連ねる』に由来すると思われる。
◆▲ふじにし 南西の風 『ふじ』とは富士山だと考えられる、富士山の方角より西寄りの風を意味する。しかし富士山の方向自体がほぼ南西なのでさらにそれより西方向となる。『集覧:新』。
ふしぶし
ふしふし
おりおり。その時その時。 『節節』。
ぶしまづ 不始末 いまの標準語では『ふしまつ』だが、古くは『ぶしまつ』とも言ったと考えられる。
◆▲□▽○ふじみなみ 南東の風 『ふじ』とは富士山だと考えられる。富士山の方角より南寄りの風を意味する。しかし富士山の方向自体がほぼ南西なので実際は南から南西寄りを指していると考えられる。『集覧:無記載』。
◆■▲ふしめど 節の穴 『集覧:多』。
ふしめど:静岡。
おめーのめはふしめどだらげだねーのが:お前の目は節穴だらけ(良く見えない)じゃないの。
◎ぶしゃ 春に行われる行事 広辞苑には『御歩射:関東地方東部に行われる春の農村行事。もとは歩射(ブシヤ)の神事で、弓で的を射てその年の豊凶を占ったが、今は単なる村寄合の称とするところが多い。備謝祭(ビシヤマツリ)。』『歩射:(「奉射」とも書く) 神社で主として正月に行う、悪魔をはらい豊作を祈る行事。大的を射、射損ずれば不吉とした。御弓神事・蟇目(ヒキメ)神事などとも呼ぶ。』とある。
(ふしゃく) 柄杓、ヒシャク 神奈川。
ぶしゅー 不吉な出来事、葬式 『不祝儀』。死語となった標準語。
ぶしゅー:東京・神奈川。
ふじよー 不自由 元来は、『事なき事の用』で不時の用の意味であろう。すなわち、何も無い時の用とは、勝手が行かなかったのだろう。
古語では『ふしゃう』が多くある『不浄』とも関連も捨てられない。
★『土』:ちかごろ)ぢや燃(もう)す物(もの)一番(ばん)不自由(ふじよう)で仕(し)ゃうねえのさな。
ふしょー 不満ながらも承知すること。 『不承』。現代では『不請不請』と重ねて使われる。
★『土』:こつちのおとっつぁん、そんぢや仕(し)ゃうねえよ、先刻(さっき)も俺(お)れそっから不承(ふしょう)してくろうって堅(かた)しく云(ゆ)ったんだっけな、そんぢや俺(お)れも困(こま)っから其處(そこ)はお互(たえ)にかう物(もの)は云(ゆ)はねえことにしてやってくんなくっちゃなあ
ぶしょぞん 考えのよくないこと。不心得。また、思慮の足りないこと。 『不所存』。今や死語か。
ぶしょぞん:東京。
ぶしょぞんもの 不心得者 『不所存者』。今や死語か。
ぶしょたがり
ぶしょーたがり
ぶしょったがり
【形動】不精な様 『たがり』は『集り』。
ぶしょったねー
ぶしょっちゃねー
【形】だらしない、不精 『不精ったらない』。
びしょったねー:群馬。
ぶしょったねー:埼玉。
ぶしょーねー:神奈川。
ぶしょったらしー 【形】だらしない、不精 びしってー:神奈川。
びしょーったい:静岡。
びしょってー:神奈川・長野。
ぶしょってー:東京多摩。
ぶしょーってー:神奈川・山梨。
ぶしょーてー:神奈川。
ぶしょーねー:だらしがない:神奈川。
ぶしょったれ
ぶしょーもん
不精者 ぶしょーたれ:神奈川・静岡。
ぶしょーもん:神奈川。
ふじん 菓子パンの一種 丸い普通のパンに1本切れ目をいれ、白または黄色のクリームを挟んだ後、サクランボ状の丸いゼリーを中央に挟んだもの。
形状から女性器に例えたのだろう。県西部で使われる。
△▽ぶす 【形動】無愛想な様(人) 『付子、附子』。古い標準語。現代語の『女性のぶす』の意味ではない。TVの影響を受けて変わって行く。
ぶいと・ぶいとー:無愛想な人・あまり口をきかない人・怒りっぽい人:神奈川。『不人柄』か。
ぶす:宮城・新潟・茨城・山梨・静岡。
ぶすこき:直ぐ膨れる人:佐渡島。
ぶそ:静岡。
ぶそっこい:機嫌が悪い:静岡。
(ぶすい) 【形動】粋(イキ)でないこと。通(ツウ)でないこと。やぼくさいこと。無骨。 『無粋・不粋』。
ぶすぎ 【形動】好きでないこと 『ぶすき(不好き)』なら古い標準語。
ふーずぎ
ふーずき
ホウズキ 『集覧:行』。
ふずき:鹿児島。
ぶすくる 【動】すねる、ふてくされる、怒って黙り込む ぶすくらいる:酷く叱られる:青森。
ぶすくれ @ふてくされ、A無愛想、B無口
◆■ぶすくれる
□▽ふすくれる
すくれる
ぶすける
【動】すねる、ふてくされる、怒って黙り込む 全国的に分布する言葉。古語の『憤む(ふずくむ)』『憤る(ふずくる)』(憤る、恨み怒る)、『燻べる(ふすべる)』(嫉妬する)、『ぶす』(嫌いなこと:標準語)+『くれる』、あるいは単に『ぶすっと』(不機嫌な様)+『くれる』が考えられる。実際、標準語の不細工な女の意味の『ぶす』の語源の一つは、無表情な女の意味だという。
ぶしくれる:秋田・宮城。
ぶすかす:子供がむずかる:山形。
ぶすくれる:岩手・宮城・福島・栃木・大分。
すくれる:栃木。
ぶそつく:静岡。
ぶそった:怒った:静岡。
ぶそぶそする:膨れ面をする:静岡。
ぶそる:不平を言う:静岡。
ぶつーはらしてる:愛嬌の無い顔をしている:神奈川。
ぶすたれる 【動】嫌がる、文句を言う ぶすったれる:愛想が悪い仕草をする:静岡。
ぶすっと 【副】不機嫌に、むすっと
ぶすっつら
ぶすつら
不機嫌な顔 ぶすっつら:神奈川・山梨。
ぶそっつら:静岡。
ふすぶる 燃えずに煙が立つ、くすぶる 『燻る』。徒然草にもある古い言葉。『ふすぼる』とも言う。
すもる:鹿児島。
ふすぶる:長野・鹿児島。
ふすむる:鹿児島。
ふすぶりくせー
ふすぶれくせー
【形】きなくさい 『燻り臭い』意味。
すぶいくせ:鹿児島。
すもいくさか:鹿児島。
すもいくせ:鹿児島。
ふすべる 【動】燻す ふすべる:静岡。
ふすま 押し入れ 押し入れの戸が襖だったのでそう呼んでいた。
ふすま 小麦を粉にひいた後に残った粕、麦粕 当時の豚の餌になった。これを加工した食品はいわゆるウェハース。
ふすま 襖障子 ふっま:鹿児島。
ぶーする 【動】おんぶする 幼児語。おんぶする意味の『ぶー』の名詞化。
ふせね 不貞寝
ぶぜねー 【形】気が利かない、役に立たない 『ぶでねー』。『打てない』意味。
『打つ』は標準語でも『あることを行う』意味があり、茨城では様々な農作業を行う際に使われる。つまり、『出来ない』意味である。
(ふぜーねーらん) 【形】見苦しい、風情が無い 沖縄。
ぶぜる 【動】内出血する 『ぶぜる、ぶでる』がさらに訛ったもの。
・ふせる 【動】横になる、寝る 『臥せる』。
・ふせる:静岡。
ふーせんか 鳳仙花
ふーせんでぶ 太った人をけなす言葉
(ふぞ) 巾着の一種 鹿児島。
(ぶそつく) 【動】機嫌を悪くする 静岡。
(ぶそっこい) 【形】機嫌が悪い 静岡。
ふぞろ 不揃い ふぞろ:山梨・静岡。
ふだ
ふだに
ふだん
ふんだ
【形動】ふんだんに、沢山 『集覧:真』。=『ふんだ』
『広辞苑』に『東北・東関東でふだと言う。』とある。単純に『ふんだん』が訛ったと考えられる。『ふんだん:(フダン(不断)の転) 多くあるさま。十分にゆたかなさま。たくさん。』。
別に、茨城には『そんな』の意味の『ふーだ』がある。『そんなに』は『ふーだに』となる。『そんなに』はしばしば『そんなに沢山』の意味で使う。『ふーだに』を『そんなに沢山』の意味で使ってもおかしくはない。
ふだ:宮城・福島。ふだだ:大量だ:福島。
ふだふだ:宮城。
ふだん:秋田・山形・宮城・福島・茨城・栃木・埼玉・群馬・東京。『方言学概論』では古語の『ふさに』だろうとしている。
ふど:鹿児島。
ふんだく:愛知。
ふんだくさん:静岡。
ぶだ @豚、Aカブトムシの雌、Bコガネムシの幼虫 カブトムシの雌を『豚』と呼ぶのは、神奈川・長野でも同じ。
豚の餌と言えば醤油粕か干し芋用のサツマイモを煮たものが定番だった。
ふだ
ふーだ
【複】そうだ 『ほだ、ほーだ』がさらに訛ったもの。
ふだよ:そうだよ。
ふだ:そうだが。
ふだが:そうかい。
ふだがら・ふだから:そうだから。
ふだけんと:そうだけれど。
ふーだ
ふーた
【連体】そんな 『ほーた』がさらに訛ったもの。
〜ふだ
〜ふーだ
〜ふーた
【助】〜様な、〜風な 『風な』が訛ったもの。『ほーた』がさらに訛ったもの。
こーゆーふーた:こうゆう風な。
あーゆーふーたの:ああいう様なもの。
そーたふーたごどゆーなよ:そんな事言うなよ。
ふたい 二人 八丈方言共通語。
ぶだい 部隊、舞台 ぶだい:青森。
ふーたい 風体
ふたいどご またいとこ 濁音化。『二従兄弟、二従姉妹』。
ふたいどご:青森。
ふたいとこ:静岡。
ふだいまぶだ
ふたいまぶた
二重瞼 ふたかわめ:二重瞼の目:東京。
ふたっかわ:静岡。
(ふたうや) 両親 沖縄。『二親』。
ふたかだ
ふたっかだ
@二つの方法、二つの方向、A二人 『二方』。
ふだ 【接】だが、そうだが
ふだがら
ふだから
【複】そうだから、そのため 『集覧:行』。
◎ふた 【動】塞がる やや古い標準語。
ふたかる:鹿児島。
◎ふた
ふたく
【動】塞ぐ 同上。『集覧:新』。
ふた:山形・宮城・静岡。
〜ふだぐ
〜ふーだぐ
〜ふーたぐ
【助】〜様な、〜風な
(ぶたくな) 【複】物の前後の始末がないもの 静岡。
ふだげ
ふたげ
ふたけ
『きたぎ、きたげ』の転。『集覧:稲』。
ふだげる
ふだける
【動】ふざける ふだける:静岡。
ふだけんと 【複】そうだが
ふたごぐ
ふたこっこ
ふたづ
いがに実が二つ入っている栗 栗の実は普通三つの実が入っているので、普通ではないものとして忌まれた。これを食べると双子が生まれると言う。今なら好んで食べられるに違いない。
ぶだころ 豚、豚の子供 『ころ』は上代東国方言で万葉集にもある言葉。『子ら』が転じたとされる。『塊り』状のものを数える言葉でもあったとも言う。
なるほど茨城では、『いぬころ・ちんころ』などと言い今に受け継がれている。
ふたさっちぇる
ふたさっちる
ふたさってる
【複】塞がっている、蓋がされている 茨城と栃木の一部にある特殊な表現。『〜さってる』は『〜されている』の意味。
ふだしねーか
ふだじゃしねーか
ふじゃしねーか
【複】そうじゃないだろう、そうじゃないか 『集覧:稲』。
ふたする 【動】@終わりにする、A火を消す 標準語の『蓋を開ける』の対語と考えられるが、何故か標準語には無い。
ふたたり
ふたったり
二人 古語。
ふたづきみ 黄身が二つある卵 普通の卵より細長いので外見だけですぐ解る。
(ふたつける) @叩く、殴る、A火を消す @宮城。
A福島。
ふたづ
ふたつっこ
双子 ふたっつこ:神奈川。
ぶだっこ
ぶだっころ
豚、豚の子供
ふたっつ 二つ ふたっつ:青森。
ふだって 【複】そうだって?、そう言っても 『集覧:稲』。『ほだって』がさらに訛ったもの。
ぶだっ
ふだっ
ぶだ
青い色をした鼻汁で、青っ洟 『ぶどっな』『ふだ』+『鼻』の意味とも思われる。
ふたづまい
ふたづめー
二匹以上の繭が一緒になった繭 『玉繭』(たままゆ)。
ふたどご
ふたどごろ
ふたっとご
ふたっとごろ
@二箇所、A二人 『二所』(にしょ・ふたところ)。
ふたなぬが
ふたなのが
死語14日目 『二七日(ふたなぬか・ふたなのか)』。
〜ふだに
〜ふーだに
〜ふーたに
【複】そんなに
ぶだにくわせるほど 【複】(豚に食わせるほど)沢山ある様 牛馬や豚は食欲が旺盛なので量が多いことに例えたのだろう。
まにくわしぇーほど:島根。
ぶたにくわせるほど:群馬。
ふだねー
ふだねぇー
【複】そうじゃない 『集覧:稲』。
ぶだのしっ 末っ子のこと ぶたのしっぽ:群馬。
ぶだばご 豚の餌箱
ぶだばな 青っ洟
◆■●ふーたぶ
◆▲●ふーたぶら
ふーたぶろ
ふーたぼ
ふーた
『集覧:新・行』。この『たぶ』は『みみたぶ』『しりたぶ』と同じ『たぶ』で、『髱』と書く。もともとは、日本髪の後ろに張り出した部分を指したが、肉付きの良い部分を示すようになった。『ふうたぶ』『香取』にも掲載。
ぶだぶだ 【形動】肥えているようす ぶたぶた:静岡。
ふたまだ 二股のソケット 当時は大小二つの電球を付ける黒いソケットが照明の定番で、上に笠がついていて、紐で切り替えができるものだった。
ふたまだだいごん
ふたまだだいこん
ふたまだでーご
ふたまだでーごん
二股の大根 健脚を祈願するためか、道祖神などに供える。
ぶだめ 八丈島では清音形である。
ぶだむし @カブトムシの雌、Bカブトムシの幼虫
ぶだもぢ
ぶたもち
おはぎ、ぼたもち 県南部ではお盆にもち米を焚きご飯の上に餡を載せて食べる風習があり、それを指す場合もある。
『ぼだもぢ』《豚餅なんてあるの?!?》
ふだら 【形動】ふしだら 『補陀落・普陀落』とは、広辞苑に『(梵語 Potalaka の音写。光明山・海島山・小花樹山と訳す) インドの南海岸にあり、観世音菩薩の住所という山。日本では和歌山県那智山・四国足摺岬沖などに擬する。補陀落山(フダラクセン)。補陀落浄土。』とある。当時は日常的に使っていたことが不思議な言葉。『二荒山』とも『百済』とも関係がありそうだ。
ふたらしぐね:行いが良くない:青森。
ふーだら
ふーたら
【連体】そんな 『そーたら、ほーたら』
ふだらぐ
ふだらく
ふだん
【連用】ふんだんに、沢山、やたらに 『集覧:真』。=『ふだ』
広辞苑には『ふだらく:【補陀落・普陀落】(梵語 Potalaka の音写。光明山・海島山・小花樹山と訳す) インドの南海岸にあり、観世音菩薩の住所という山。日本では和歌山県那智山・四国足摺岬沖などに擬する。補陀落山(フダラクセン)。補陀落浄土。』また、『ふんだん:(フダン(不断)の転) 多くあるさま。十分にゆたかなさま。たくさん。浮世風呂二「おあてがひから何から、万事が―でございます」。』とある。
一般に現代の『ふだん』は『普段』とも書き日常を言うがもともとは『不断』で『絶えないこと、絶え間の無いこと』の意味である。
ふだらくに:自由に・気ままに:神奈川。
ふだんに:山形。
ふたーり 二人 長音化。
ぶーたれる 【動】ふてくされる 『ぶすくれる』。不満を言う様を『ぶうぶう』と言うことから来ているのだろうか。
ぶーたれ:不満を言う人:神奈川。
ぶーたれる:不満を言う:神奈川。
ふたんぢ
ふたーんぢ
ふたんぢぇ
ふたーんぢぇ
ふたんで
ふたーんで
【副】二人で 長音形は情のこもった言い方。『ぢ』『でぃ』と発音することもある。
ふたんぢ:福島。
ふたんで:宮城。
(ふだんつじ) 広告札 佐渡島。
広辞苑に『札の辻:制札を立てておいた辻。現在、地名として残っている所がある。』『制札:禁令の箇条を記して、路傍または神社の境内などに立てる札。たてふだ。下知札(ゲジフダ)。』とある。
ふーたんぼ
(ふち) 蔕(へた) 静岡。単に『縁』の意味か。
(ぶち) 静岡。複合語になった時の濁音かに引きずられたか。
(ぶち) 静岡・鹿児島。『ぶ』と『む』は音通する。
(ふぢ・ふぢぇ) 鹿児島。
〜ぶぢ 【助】〜打ち、〜撒き そばぶぢ:蕎麦打ち。
こやしぶぢ:肥やし撒き。
ぶぢ〜
ぶち〜
【接頭】 『打ち〜』。濁音化。古語の『打ち』の強調語。
江戸時代の江戸はあらゆる面で活気があり自由なだったと言われる。言葉も地方から来た人たちのお国言葉の坩堝だったはずである。その後明治に入り、方言を駆逐する時代になった。
それでも、標準語世界では『あなた、あたしをぶったわね。』と、古い映画なら聞くことができる。
接続する動詞は特にサ行音が嫌われ、無理に接続させる場合は、促音便化した上で、サ行音がタ行音に変化する。
『ぶち裂ける』→『ぶっちゃける・ぶっつぁける』
ぶぢあい
ぶぢえー
子供の殴り合いの喧嘩 『打ちあい』。
ぶぢあげる 【動】@開ける、A打ち明ける
ぶぢあ 【動】@勢い良く上げる、A奪う、B大きな事を言う、C新しい事を立ち上げる 濁音化。
ぶぢあだる 【動】@ぶつかる、A困難に直面する 『打ち当たる』。濁音化。
ぶぢいる 【動】勢い良く中に入る 古い標準語の『打ち入る』。
ぶぢおごす 【動】@起こす、A開拓する、掘り返す、B耕す A★『土』:こんで毎年(まいとし)四五反歩位(たんぶりれえ)は打開墾(ぶちおこ)すんだから。
ぶぢおぢる 【動】勢いよく落ちる ぶちおちる:山梨。
ぶちょーてる:山梨。関西方言の影響か。
ぶぢおどす 【動】@うちつけておとす。たたきおとす。おとしめる。A切っておとす。B銃砲をうっておとす。
(ぶちかう) 【動】突き当たる 静岡。
ぶぢがます
ぶちかます
【動】相手に強い衝撃を与える 『打ち噛ます』。
ぶちがる
△▽ぶちかる
ちかる
ぶちっかる
【動】座る、地面にどっかりと座る 『おっつがる』とも言うため、『(地面に)打ち着く』意味だろう。
ぶちかる:福島・茨城・栃木。
ぶぢ 打杵
(ぶちくん) 気絶 沖縄。
ぶぢげる
ぶちける
【動】座らせる、くっつける
ぶぢーる 【動】ひっくり返る 『げ』は濁音・鼻濁音。
ぶちかる:転倒する:長野。
ぶちかーる:静岡。
ぶちけーる:神奈川。
ぶっかる:転倒する:長野。『いっかる』とも言う。
ぶっかーる:静岡。
ぶちこばる
ちこばる
ぶちこまる
【動】引きこもる 『伏し(ふし)』+『篭る(こもる)』or『込む』の転
ぶぢごわす
ぶぢこわす
ぶちこわす
ちこわす
【動】打ち壊す ぶぢゅぐす:山形。
ぶぢし
ぶちし
賭博をする人、遊び人 『集覧:公』。
ぶぢそめ
ぶちそめ
仕事始め 1月4日、早朝に起きて藁を木槌でたたき縄をなう。
ぶちぞめ:一月十一日縄を作る縄を初めて打つこと:神奈川。
ぶぢだす 【動】打ち倒す、押し出す、追い出す 『打ち出す』意味。
★『土』:俺(お)れにゃ打(ぶ)ち出(だ)されっとも、此(こ)んで俺(お)ら力(ちから)は強(つを)かったかんな、仕事(しと)ぢゃ卯平(うへい)も強(つを)かった、かうだ大(えけ)え體格(なり)して相撲(すまふ)ぢゃ俺(お)れにゃかたでただ
★長塚節『芋掘り』の一節:云ふこと聽かなけりやぶち出すだけだ:言う事を聞かなければ追い出すだけだ。
ぶぢづげる
ぶぢつける
【動】打ち付ける
ぶぢっこ
ぶぢっころ
ぶぢっくら
子供の殴り合いの喧嘩 『打ち』+『こ、ころ』。
ぶぢっと
ちっと
ぶぢゅっと
ちゅっと
【副】蚊等に刺される様
(ふちゅん) 【動】吹く 沖縄。『吹き居る』『吹き寄る』意味か。
ぶぢなおす
ぶちなおす
【動】古くて硬くなった綿を打ち直す 打ち直し費用は高価だったので、手で解したり自分で綿を買い込み、上乗せしたりして大事に使ったものである。
ぶぢぬぎ
ぶちぬき
穴を開けること 『ぶんぬぎ』
ぶぢぬぎ
ぶちぬき
駄菓子屋で売っていたくじ引きの一種 『当て物』の一つ。『打ち抜き』の転。駄菓子屋に15〜20程度に区画された大きな箱があり、表面の厚紙をこじ開けて中のものを取り出した。何が出て来るか解らない楽しさがあった。
ぶぢぬぐ
ぶちぬく
【動】穴を開ける 『ぶんぬぐ』。『打ち抜く』。
ぶぢぬげる
ぶちぬける
【動】穴が開く
ぶぢのめす
ぶちのめす
【動】打ちのめす 『集覧:新』。
ぶちのめす:群馬。
(ふーちばー) 蓬(よもぎ) 沖縄。
ぶぢまがす 【動】@こぼす、A撒く、B負かす
ぶぢまがる 【動】@こぼれる、A負ける
ぶぢま 【動】曲がる
ぶぢまぐ 【動】@こぼす、A撒く 『ぶんまぐ』。『打ちまく』の濁音化。
ぶぢまげる
☆ぶちまける
【動】@容器をひっくり返して中の物をまき散らす、A思っていることを隠さずに、あらいざらい言う 『打ち撒ける』。
だーれだこごにあったでーじなべーまぶじまげだのは:誰だい、ここにあったベエゴマを撒き散らしたのは。
A・ぶちまける:東京。
ぶぢます
ぶちます
ぶぢまーす
ぶちまわす
【動】ぶっ飛ばす、ぶん殴る、袋叩きにする 『打ち』+『回す』の転。
あいづではまったぐてーつけらんねがらいっかいれぶぢましてやればいーんだ:あいつは手が付けられないから1回ぐらい袋叩きにしてやればいいよ。
ぶぢまぜる 【動】混ぜる
◆●ぶぢみ
ぶぢめ
打撲傷、打ち身、内出血 ぶぢみにはやっりめんふらいぢばんきぐわ:打身にはやっぱりメンフラが一番効くよ。
ぶぢみいろ
ぶぢめいろ
内出血の皮膚の色
ぶぢやる 【動】捨てる 『うっちゃる』。『打遣る・打棄る』。
ふちゃる:静岡。
(ぶちょ) おなら 鹿児島。
ぶぢょーどす 【動】@うちつけておとす。たたきおとす。おとしめる。A切っておとす。B銃砲をうっておとす。 ぶちょーとす:山梨。
ぶぢょほ
ぶぢょーほー
不調法、礼儀をしらないこと、行き届かないこと ぶちほ:鹿児島。
ぶちほな:不調法な:鹿児島。
ぶぢょほ:宮城・福島。
ぶぢょほー:宮城。
(ぶちる・ふちる) 【動】ぶちになる、しみが出来る 宮城。
ぶぢわら 木槌で打って柔らかくした藁
ぶぢわる 【動】叩き割る
ふづ
ふづー
普通
(ふっ) 鹿児島。
ぶづ
☆ぶつ
【動】@(蕎麦などを)打つ、A(肥料などを)撒く、B(講釈等を)打つ、C殴る、D打つ、E脱穀する、F投げる 『打つ』を『ぶつ』と発音するのは、古い映画でも聞かれる。『わたしをぶったわね』。今ではなかなか聞くことはない。
茨城方言では多く一律『ぶづ』と言う。
『打つ』は茨城弁ではあらゆる行為に使われた。調べるともともと@ある物を他の物に瞬間的に強くあてる、A打つ、Bきずつけたおす、C遠くへ投げる、D物をうちつけて組み合せる、Eあることを行う意、とあり、Eの意味を忠実に受け継いでいると考えられる。
Eは、広辞苑に『@芝居や相撲を興行する。A碁・すごろくなどの遊戯を行う。Bばくちをする。Cかけひきしてある方策を行う。D物事のきまりがついたことを祝って手をたたく。手をしめる。E総金額のうち幾分かを渡す。品物の交換などの場合、不足金を補いはらう。F或るしぐさをする。G勢い良く動く。進んで事を行う。』とある。確かに〜を打つという表現はしばしば慣用句として残っているが、単に『ぶづ』だけで意味を表せるのは茨城弁で最も特徴的なのかもしれない。
また、茨城同様長野でも耕すを『ぶつ』と言う。愛知では投げることを言う。三重・鹿児島では耕すを、山形・長崎では投げるを、岡山では機を織るを『うつ』と言う。
ぶづ:宮城・山形。
ぶつ:群馬・東京多摩・神奈川・静岡。
ぶつ:(蕎麦などを)打つ:栃木。
ぶっからむ:打つ:青森。
★『土』:隨分(ずゐぶん)荒(あれ)えことしたと見(め)えっけな、俺(お)らも近頃(ちかろ)になって此(こ)の位(くれ)えな唐鍬(たうは)滅多(めった)打(ぶ)ったこたあねえよ。
★『土』:えゝから、それよりか、そんなに不廉(たけ)えこと云(ゆ)はねえで、なあ、米(こめ)一俵(う)打(ぶ)つべえぢやねえか。
ふづ
ふつ
ふーづ
風(ふう)、なりふり 『風付き(ふうつき)』(身なりや態度の様子、風体)の訛りか。『風』は『@様子。状態。なりふりふり。A世間の評判。』の意味があるから『風図』の意味か。
あーたふーづになってみでー:あんな風になってみたい。
(ふつ) 方言 沖縄。
□ぶっ〜 【接頭】 『打つ』の促音または強調語。接続する動詞は『か行音・た行音・ぱ行音』始まるものに限られる。標準語と用法はほぼ同じだが、茨城弁の使用範囲の広さには舌を巻く。
ぶっ〜
ふっ〜
【接頭】 『不〜』『吹き』等の意味。
っ〜 【接頭】 『打つ』の促音または強調語。=『ぶっ〜』とほぼ同じ使い方だが、やや相手や対象を軽んじてを小ばかにした意味合いが強くさらに汚い言葉。接続する動詞は『か行音・た行音・ぱ行音』始まるものに限られる。茨城弁特有の訛。無声音で発音されることが多い。
『茨城弁よかっぺ教室』では、比較的最近の傾向のように解説されているが、土浦では昭和30年代にすでに使われていたことから、この接頭語は土浦市付近で発生したと考えられる。
ふつぁけてる 【複】ふざけてる 祖母が時々口にした言葉。
(ぶっかい) 【形】荒っぽい 静岡。
ぶっかいる 【動】転ぶ、ひっくり返る 『打ち返る』意味。
ぶっかーる:静岡。
ぶっかえる:神奈川。
ぶっからかす:手荒く倒す:山梨。
ぶっかる:転がる:神奈川。
ぶっかる:倒れる:山梨。
ぶっける:福島。
ぶっけーる:神奈川。
ふっかがる 【動】(水などが)掛かる 『降り掛かる』意味。
ぶっかぎあめ 細かく刻んだ飴
ぶっかぎーり カキ氷 『ぶっかき』(叩いて細かく砕いたもの)。
ぶっかぎまーす 【動】かき回す
ぶっかぐ
□ぶっかく
っかぐ
【動】@たたき折る、A打ち割る、B打ち砕く 『おっかぐ』。『打っ欠く』。清音なら標準語。
A・ぶっかく:東京青梅。
B・ぶっかく:静岡。
ふっかげ
ふっかけ
ふっかげあめ
ふっかげぶり
通り雨、時雨、夕立 『吹っ掛け』『吹っ掛け雨』『吹っ掛け降り』。庇を越して吹きかけるように降るためそう呼んだのだろう。
しかけぶり:にわか雨:鳥取。
ふっかけぶり:風を伴った雨:東京。
ぶっこし:にわか雨:新潟。
ふっかげ @烈しく吹きつける事。A誇大にいう事。値段を高くいう事。Bしかける。しむける事。
・ぶっかけ @ぶっかけること。A手のこんだ調理をせず、汁などをかけただけの手軽な食物。B「ぶっかけそば」の略。汁をかけたそば。今の「かけ」のこと。 料理の世界ではしばしば使われる。
ぶっかげ
ぶっかげそば
かけそば 濁音化。
ぶっかげ 割れた欠片 ぶっかげ:山形。
ぶっかげっこ 水掛け遊び
ぶっかげる
ぶっかける
っかげる
【動】@(皿などが)欠ける、折れる、A(服など)を掛ける @強調語『うち』+『欠ける』。
A『打っ掛ける』。古語では服を掛けるものを『打ち掛け』と言う。
ぶっかげる
ぶっかける
ふっかげる
っかげる
【動】手あらくそそぎかける 元『打ち掛ける』。『打っ掛ける』。
ぶっかげる:千葉銚子。
ふっかげる 【動】@烈しく吹きつける。A誇大にいう。値段を高くいう。Bしかける。しむける。吹き掛ける 『吹っ掛ける』。
B★けんかふっかげでやっ:喧嘩を吹きかけてやろうか。
ぶっかげる
ぶっかける
っかげる
【動】(水などを)掛ける 『打っ掛ける』。
ぶっかさなる 【動】重なる。 『打ち重なる』意味。
ぶっかさなる:八丈島。
ぶっかさねる 【動】重ねる。
ぶっかじり 【名】【形動】初心者、なまかじり
ぶっかじる
っかじる
【動】@齧る、A聞きかじる
ぶっかす
ぶっかーす
っかす
【動】壊す 古い標準語の『崩す』(くやす)の転。『打ち崩す』意味。
ぶかす:青森。
ぶっかし:ぶち壊し:秋田。
ぶっかす:青森・岩手・埼玉・神奈川。
ふっかす:静岡。
ぶっかーす:東京青梅・神奈川。
ぶっかーす:覆す:静岡。
ぶっからかす:手荒く倒す:山梨。
ぶっきゃーす:静岡。
ぶっかっこ 不恰好
ふーっかぶり
ふーっかむり
頬被り
ぶづがる
ぶっかる
つかる
っかる
【動】@ぶつかる、A座る、地面にどっかりと座る @濁音化・半濁音化。
ぶっかる:静岡。
Bその他。
ぶっからかす:手荒く倒す:山梨。
ぶっかる:転がる:神奈川。
ぶっかる:倒れる:山梨・静岡。
ぶっかれ
っかれ
壊れ物
ぶっかれる
っかれる
【動】壊れる ぶかえる:青森。
ぶっかれる:青森。
ふーづぎ
ふーづき
ふーつき
身なりや態度の様子、風体 『風付き(ふうつき)』。
ふーつき:静岡。
ふーづぎわるい
ふーづぎわりー
【形】態度や言い方が悪い 『風付き(ふうつき)』(身なりや態度の様子、風体)が悪い。
ふーづぎあるぐ 【動】ほっつき歩く
ぶっきょ
ぶっきょー
不器用
ぶっきょる
□☆ぶっきる
っきる
【動】たたき切る 『打ち切り折る』『打っ切る』。
ぶっきる:福島。
(ふっきる) 【動】白くなる 神奈川。
ふっきれる 【動】@膿みがすっかり出る、Aわだかまりなどが発散して、気持がすっきりする。 『吹っ切れる』。現代語では@の意味で使われることはまずない。
ぶっきれる
っきれる
【動】切れる、千切れる
ふーづぐ
ふーつく
身なりや態度の様子、風体 『風付き(ふうつき)』。
ふづぐい
ふづくい
ふつくい
座って読み書きするための机、書机 『文机』(ふみづくえ・ふづくえ)。
ぶんこ:福島。
(ぶっくいげた) おもに晴天の日にはく歯の低い下駄 鹿児島。『日和下駄』。
ぶっくさ 【副】ぶつぶつ 『ぶつくさ』の促音便。『集覧:猿』。
ぶっくさかえす 【動】 不詳。
ぶっくじぎ
ぶっくじき
接骨医 清音形は『常磐沿線』掲載語。
ぶっくじぎだま ヒガンバナの球根
ぶっくじぐ
ぶっくじく
【動】@折って傷つける。曲げて砕く。A関節を捻挫する。 『俚言』に清音形が掲載されている。『打ち挫く』。
@・ぶっくじく:神奈川。
Bその他。
ぶっくじく:くじく・折る・やっつける:静岡。
ぶっくす
っくす
【動】@たたき壊す、打ち壊す、A崩す 『おっくす』
@は『壊す』の転。
ぶっくす:福島。
Aは古い標準語の『崩す(くやす)』の転。
ごむひこーきぶっくっしゃった:ゴム飛行機を壊しちゃった。
ぶっくずす
っくずす
【動】崩す
ふーづぐわるい
ふーづぐわりー
ふーつくわりー
【形】態度や言い方が悪い 『風付き(ふうつき)』(身なりや態度の様子・風体)が悪い。
(ふっくら・ふっくろ) 鹿児島。
っくら 【形動】ふっくら くれん:岩手。
ぶっくらがす
っくらがす
【動】殴る、拳骨などを)食らわす 『打ち食らわせる』意味。
ぶっくらかす:群馬。
ぶっくらーす
っくらーす
【動】殴る 『げ』は濁音・鼻濁音。
ぶっくらしつける
ぶっくらっつげる
【動】殴る、拳骨などを)食らわす 『打ち食らわし付ける』。
ぶっくらすける:福島。
ぶっくらす
ぶっくらーす
っくらす
【動】殴る、拳骨などを)食らわす 『集覧:行』。
『打ち食らわす』の転。『す』形より『せる』形の方が食らわす意思が強い印象がある。
ぶっくらす:タバコを吸う・殴る:神奈川。
ぶっくらす:千葉・埼玉・静岡。
っくらす:千葉野田。
ぶっくらーす:静岡。
ぶっくらせられる
っくらせられる
【動】殴られる
◆■ぶっくらせる
ぶっくらーせる
っくらせる
【動】殴る、拳骨などを)食らわす 『打ち食らわす』の擬似使役形。
ぶっくらせる:栃木。
ぶっくらせーる:山梨。
ぶっくろーせる:八丈島。
ふっくり
っくり
【形動】ふっくら ふくらふくら・ふっくりっくり:山形。
ぶっくりいす
ぶっくりかえす
ぶっくり
っくり
ぶっくりーす
っくりーす
【動】殴る、ひっくり返す 『げ』は濁音・鼻濁音。清音のこともある。
ぶっくりいる
ぶっくりかいる
ぶっくりかえる
ぶっくり
っくり
ぶっくりーる
ぶっくりけーる
っくりーる
【動】ひっくり返る 『集覧:真』。『げ』は濁音・鼻濁音。清音のこともある。
ふっくいかやる:鹿児島。
ぶっくりえる:神奈川。
ぶっくりけーる:群馬。
ぶっくるいす
ぶっくる
っくる
ぶっくるーす
っくるーす
【動】ひっくり返す 『げ』は濁音・鼻濁音。清音のこともある。
ぶっくるいる
ぶっくる
っくる
ぶっくるーる
っくるーる
【動】ひっくり返る 『げ』は濁音・鼻濁音。清音のこともある。
ぶっくるけーる:群馬。
ふっくるめる 【動】ひっくるめる、一つにまとめる
ぶっくれ
っくれ
不良品、壊れ物 なーんだこーたぶっくれだもんかってきて:何!、こんな不良品を買って来て!。
ぶっくれいす
ぶっくれ
っくれ
ぶっくれーす
っくれーす
【動】ひっくり返す、壊す 『げ』は濁音・鼻濁音。清音のこともある。
ぶっくれいる
ぶっくれ
っくれ
ぶっくれーる
っくれーる
【動】ひっくり返る、壊れる 『げ』は濁音・鼻濁音。清音のこともある。
ぶっくれだ
っくれた
【複】壊れた 『集覧:稲』。
ぶっくれる
っくれる
【動】壊れる 『打ち』+『壊れる』。『集覧:稲』。
ぶつけ メンコ
ふーつけ 山の行き止まり 『集覧:久』。ぶっつけふっつけふーつけ
(ぶっけー) 屁理屈 静岡。
解説には『不理屈』とある。広辞苑には『ぶっけい【物詣・仏詣】:仏にまいること。ものもうで。』とある。
ぶっけーす
ふっけーす
っけーす
【動】@突き返す、A倒す、B病気が回復する、Cぶりかえす @『返す』の強調形。
A『打ち返す』意味。
ぶっけす・ぶっけーす:神奈川。
B『吹き返す』意味。
★『土』:それでも今日等(きょうら)はちったあええようだから此(この)分じゃ直ぐに吹(ふ)っ返(けえ)すかとも思ってんのよ:それでも今日あたりは少しは良いようだから、この分なら直ぐに治るかとも思っているのよ。
Cぶり返す意味。
ぶっけす
ふっけす
っけす
【動】@吹き消す、A打ち消す
ぶっけずる
っけずる
【動】削る
ぶづげる
つける
ぶっける
【動】ぶつける、打ち付ける 『集覧:西』。
『新方言』には『ブッケル:ぶつける。もともとはブツケル。鶴岡の高校生がいう(1992)。山形県。全国の方言辞典にないから、鶴岡で生まれたものと思われる。』とある。
ぶっける:千葉銚子。
ぶっける
◆■ぶっけーる
っける
っけーる
【動】転ぶ、ひっくり返る 『返る』の強調形。
ぶっかる:転がる:神奈川。
ぶっかーる:静岡。
ぶっかる:倒れる:山梨。
ぶっける:福島。
ぶっけーる:神奈川。
ぶっけるげす 【動】ひっくり返す
ふづ
ふつ
ふつ
【形動】都合が悪い様、道理に合わない様 清音形は標準語だが口語ではあまり使われない。
ふつごー:苦労:鹿児島。
ぶっこぐる
っこがす
【動】殴る
ぶっこぐ
ぶっこく
っこぐ
【動】オナラをする、(うそを)つく 『扱く』の転。
ちぐぶっこいどいでもーしわげねーれですむわげねーべ:嘘をついていながら申し訳無い位で済む訳がないでしょ。
ぶっこぐる
っこぐる
【動】殴る 『打ち擦る』意味。『こくる』は日葡辞書にもある古い言葉。
青森の八甲田山山頂直下のきつい坂道は『はなこぐり』と呼ばれ、『鼻擦り』が訛ったもので『鼻を擦るほどきつい坂道』のこと。
ふっこし 山を吹き越して来る風 『吹き越し』。
ふっこし:山を吹き越して来る雪、風花:群馬。
ぶっこじゃす
っこじゃす
【動】(機械などを)壊す 『抉らせる』(こじらせる)が訛ったもの。
なんだこれー、あーたにやってつぐったのに、だーれがっこじゃっしゃったんだっ:なにこれ、あんなに頑張って作ったのに誰が壊したんだろう。
ぶっこじゃれ
っこじゃれ
故障していること
ぶっこじゃれる
っこじゃれる
【動】機械などが)壊れる 『抉れる』(こじれる)が訛ったもの。
ぶっこす
っこす
【動】たたき壊す 『こす』は『壊す』の転。『打ち壊す』。
ぶっこす:山形・福島・東京青梅。
ぶっこーす:神奈川。
ふっこす 【動】(風が)山を越して吹いて来る。 『吹き越す』意味。
ぶっこぢぐ
ぶっこづぐ
【動】殴る 『打ち小突く』。
ぶっこづく:なぐる・打つ:静岡。
ぶっこでる
っこでる
【動】落ちる ぶっこてる:八丈島。
ぶっこどす
ぶっことす
【動】落す 『つこどす』の方がメジャー。
ぶっこなす
っこなす
【動】叱る ぶっこなす:福島。
ぶっこぬぎ そっくりなこと ぶっこぬき:群馬。
ぶっこぬぐ
ぶっこぬく
っこぬぐ
【動】@引き抜く、引っこ抜く、A中間を飛ばす 『集覧:新』。『打っこ抜く』。
@・ぶっこぬく:山梨。
ぶっこぼす
っこぼす
【動】こぼす、愚痴を言う
ぶっこまされる 【動】閉じ込められる
ぶっこます
ぶっこませる
【動】閉じ込める
ぶっこまる
っこまる
【動】@埋まる、A(田んぼなどに)はまり込む、B(倉などに)置いてある、ぶちこめられる、閉じ込められる、C閉じこもる、引きこもる、D困る @〜C『打ち』+『込まる』の転。
A・ぶっこまーる:水中に落ちる・はまる:静岡。
こーうんきたんぼにもってったらよー、たのくろがらはずれっちってっこまっちったよ:耕運機を田んぼに持って行ったら、畔から外れて田んぼにはまっちゃったよ。
ぶっこまれる
っこまれる
【動】@投げ込まれる、A打ち込まれる、B突っ込まれる、C閉じ込められる
ふっこみ (風雨の)吹き込み ふっこみ:群馬。
ふっこむ
っこむ
【動】@(風や雨が)吹き込む、A入れ知恵する 『吹き込む』。
ふっこむ:東京。
□ぶっこむ
っこむ
【動】@投げ込む、放り込む、混ぜいれる、A打ち込む、Bつっこむ、C閉じ込める 『打っ込む』。濁音形は標準語だが汚い言葉。
@・ぶっこむ:群馬。
★『土』:一日(いちんち)の手間(てま)鍛冶屋(かぢや)へ打(ぶ)っ込(こ)んちあなくっちゃなんねえ。
ぶっこめられる
っこめられる
【動】@投げ込まれる、A打ち込まれる、B突っ込まれる、C閉じ込められる
ぶっこめる
っこめる
【動】@投げ込む、A打ち込む、B突っ込む、C閉じ込める 『おっこめる』
A『打ち込める』(ぶちこめる)の転。
ぶっこる 【動】落ちる 『おっこる』と同じ表現。『こる』を落ちる意味と理解した上で、『ぶっ』をつけたものと思われる。
八丈方言共通語。『ぶっこて』(落ちて)。
ぶっこれる
っこれる
【動】壊れる
ぶっころ
っころ
【動】転がす、転がして置く
ぶっころ
っころ
【動】転がる
ぶっころす
っころす
【動】殺す 濁音形は標準語だが汚い言葉。
ぶっころばす
っころばす
【動】転ばす、転がして置く ぶっころばす:山梨。
ぶっころばる
っころばる
【動】転ぶ
ぶっころぶ
っころぶ
【動】転ぶ 元『打ち転ぶ』か。
うちころぶ:静岡。
ふっころぶ:青森。
□ぶっこわす
っこわす
【動】打ち壊す 濁音形は標準語。小泉総理の『自民党をぶっこわす』は有名な台詞。
ぶっこわれる 【動】壊れる 俗語。
ぶっさぐ
□ぶっさく
【動】裂く
(ぶっさり) 【形動】仕上りはへたでも、やり方が早いこと。 静岡。
ぶっさくれ) 【形動】殺風景 静岡。
『打ちさくれ』の意味と思われる。すなわち、田畑を打ちさくった状態を言うと思われる。
ぶっさ 【動】探す、詮索する 『うち探る』意味。
ぶっさりに:拙速に:静岡。
ぶっさ 【動】ぶら下げる
ぶっさげる 【動】破ける、裂ける
ぶっさす
っさす
【動】刺す ぶっさす:神奈川。
ぶっさばぐ
っさばぐ
【動】@裂く、A破く ふっつぁばぐ:山形。
ふっさら 【副】ふさふさ
ぶっさらー 【動】@浚う、A奪い去る ぶっさらう:切り落とす:静岡。
(ぶっさらい) 【副】残らず 静岡。『打ち浚い・打ち浚って』の意味。
(ぶっさらう・ぶっさる) 【動】打つ 静岡。『打ち浚う』意味。
ふっさらし
っつぁらし
吹きさらし
ふっさらす
っつぁらす
【動】吹き曝す
ふっさり 【副】ふさふさ
ぶっさる 【動】おぶさる
ぶっさーる 【動】座る、胡坐をかく、触る ぶっさりぼたもち・ぶっさりもち:初誕生日に歩くのは良く無いと言われ負わせる一生餅:神奈川。
ぶさーる:山梨。
ぶっさーる:神奈川・山梨。
ぶっしゃせ
ぶっしゃーせ
【形動】不幸 ぶっしゃせ:宮城・福島。
ふっせ 捨てた種から生えた作物 県北。『実生い(さねおい)』のこと。別名『実生(みしょう)。みおい。みばえ。』とも言う。『班雑(ふふせ)』が訛ったもの。
ぶっせ』:福島。
ふっせな 畑にこぼれた種から生えた野菜 『班雑(ふふせ)菜』の意味。
ぶっせーる 【動】@据える、A入れる、加える @・ぶっせーる:神奈川。
(ぶっそい) 【副】びっしょり 鹿児島。
〜ぶったい
〜ぶってー
【助】(形容詞の語幹や名詞につけてその)傾向がある
ぶったいら
ふったいら
ぶってーら
【形動】平らでないこと 『不平ら』の意味。
ぶったおす 【動】打ち倒す、倒す 標準語だが汚い言葉
ったおす 【動】打ち倒す、倒す
ぶったおれる 【動】勢いよく倒れる 標準語だが汚い言葉
ったおれる 【動】勢いよく倒れる
ふったがる
ふったかる
【動】@膨れ上がる、膨らむ、髪の毛がぼさぼさになっている、A財産を増やす、B火が燃え上がる、C腹が一杯になる @古い標準語に『綰く(たく)』(髪を掻き上げる)がある。その自動詞形と考えられる。
はっちゃがる:岩手。
おめ、あだまふったがってっと:おまえ、頭がぼさぼさだよ。
A『長く・闌く(たく)』(真っ盛りになる。たけなわになる。)の自動詞形と考えられる。
ふったかる:繁盛する:群馬。
B『焚く』の自動詞形と考えられる。
C『食ぐ(たぐ)』の自動詞形と考えられる。
ぶった 【動】勢い良く切る 『打っ手切る』。標準語だが汚い言葉
ぶった:山梨。
ぶったきる:福島。
った 【動】勢い良く切る
ぶったれる
ったれる
【動】勢い良く切れる 『打っ手切れる(ぶったぎれる)』。標準語。
ぶったぐり
ぶったくり
他人の物を強奪すること
ぶったぐる
ぶった
□ぶったくる
【動】@ひったくる、A価格以上の値をむさぼる、ぼる 『打っ手繰る』。
うったくっ:殴る:鹿児島。
ふたぐ:殴る:青森。
ぶったくる:山梨・静岡。
ったくる 【動】@ひったくる、A価格以上の値をむさぼる、ぼる 『打っ手繰る』。
ふったげ 焚き木 『焚き木』は『薪』とも言うが、最初に火をつけるには技術が要る。
ふったげる
■▲△▽ふったける
【動】@火をつける、燃やす、転じて風呂を焚く、沸かす、A煽る、B腹を一杯にする、C髪の毛をぼさぼさにする 『集覧:久・稲』。『吹き』+『焚く』の転。
@『炊く』の擬似他動詞形。
ふったげる:沸かす:千葉銚子。
ふったける:茨城・栃木・群馬。
ふったげ:焚き木。
★『土』おつう、其處(そこ)へ火でも吹(ふ)ったけて見ねえか:おつう、そこに火でも焚いてみないか。
A『焚き付ける』意味。
ふったける:群馬。
B『食ぐ(たぐ)』の擬似他動詞と考えられる。
C『綰く(たく)』(髪を掻き上げる)の擬似他動詞形と考えられる。
おめー、あだまふったげで、あさーにかみみだのがー:お前は頭がくしゃくしゃでくしゃくしゃで、朝、カガミを見たの?。
(ふったけるの語源考察) 誰もが考えるのは『火を吹いて炊く』ことだろう。ところが、茨城県下には『ふたつける』がある。『羽釜・歯釜』を竈に掛け、竈の下に粗朶や薪をくべて火を付け、十分にに煮立ったら『蓋をつける』意味ともとれる。
ぶったす
ぶったーす
【動】打ち倒す ぶったす:東京青梅。
ぶったーす:東京青梅。
ぶったす
【動】@取り出す、A差し出す、あげる、B別のところに置く、C捨てる、D加える @〜C『出す』。
Dは『足す』の転。
ったす 【動】@取り出す、A差し出す、あげる、B別のところに置く、C捨てる、D加える @〜C『出す』。
Dは『足す』の転。
ぶっただぐ
▲□ぶったたく
っただぐ
【動】叩く 『打っ叩く』。『集覧:無記載』。
うったくっ:殴る:鹿児島。
ぶたぐ:青森。
ふたつける:岩手。
ぶったたく:群馬・静岡。
ぶったらく:神奈川。
ぶったづ
ったづ
【動】立つ、建つ
ぶったってくる 【動】(雨が)降って来る
ふったでる 【動】煽り立てる
ぶったでる
ったでる
【動】立てる、建てる ぶったてる:静岡。
ふったてる:戸を閉める:静岡。
◆■ぶったま 【動】驚く 『打っ魂消る(ぶったまげる)』なら標準語だが、今では、俗っぽく方言に近いが、辞書にはきちんと掲載されている。
ぶったま:群馬・山梨。
ったま 【動】驚く
ぶったらがす
ったらがす
【動】ほったらかす
ぶったるむ
ったるむ
【動】弛む、怠ける
ぶったれる
ったれる
【動】@怠ける、A理屈を言う。B糞尿を垂れる 『だれる』。
せーがぷったれでる:気持ちがだれている。
ぶっち 【形動】@交差、A打ち間違い、B行き違い 『打っ違い・打違い』。
@・ぶっちいに:交差して:東京。
ぶっちいる
っちいる
【動】@交差させる、A間違える、B交換する、C指を挟む 『が』は濁音・鼻濁音。
ぶっぢがる
ぶっちがる
◆▲ぶっちかる
っちがる
【動】座る、地面にどっかりと座る (地面に)『伏し着く』→『伏しつかる』(自動詞)→『ちかる』『ぶっちかる』。=『ぶっつがる、おっつがる』。『集覧:真』。
ぶっちかる:栃木。
ぶっち 【副】他を断然引き離すこと 標準語。
ぶっちれる
っちれる
【動】千切れる
ぶっち
っち
【動】勢い良く切る、千切る 『ぎ』は鼻濁音。動詞形は辞書不掲載。
ぶっち:群馬。
ぶっち
っち
【副】@交差、A間違い、B行き違い、互い違い @・ぶっち:神奈川。
B・ぶっち:神奈川・山梨。
ぶっち
ぶっちーる
【動】@交差させる、A間違える、B交換する、指を挟む
ぶっちごばる 【動】引きこもる
ぶっちげる
ぶっちける
【動】座らせる、ぶっつける 変則的な訛り。
ぶっちばる
っちまる
【動】縛る
ぶっちまる
っちまる
【動】勢い良く挟まる
◆▲ぶっちめ
ぶっちめわな
小鳥を取る道具の一種 『集覧:新』。
くびりっちょ:神奈川。
っちん:神奈川。
ぶっつぶし:神奈川。
ぶっつめ:神奈川。
ぶっちめ:群馬・埼玉・東京多摩。
べろり・ろり:神奈川。
ぶっちめる
っちめる
【動】@こらしめる、A締める、B勢い良く挟む、挟んで潰す 『打っ締める』。
ぶっつめる:殴る:福島。
なまいぎだがらぶっちめでやれ:生意気だから懲らしめてやれ。
ぶっちゃがる
っちゃがる
【動】座る、地面にどっかりと座る
ぶっちゃ 【動】打ち上がる
ぶっちゃぐ
ぶっちゃく
っちゃぐ
【動】裂く、破く 『ぶっちゃかれる』は八丈方言共通語。
ぶっちゃぐ:壊す:千葉銚子。
ふっちゃぐ:宮城。
おめーといれっとーてきとーにぶっちゃぐがら、ぐじゃぐじゃになっちゃたっ:お前は、トイレットペーパーを適当に破くから滅茶苦茶になっちゃったよ。
ぶっちゃげだはなし 【複】正直な話 清音なら標準口語。
ぶっぢゃげる
ぶっちゃげる
ぶっちゃける
っちゃげる
【動】@打ち明ける、A器の中身を全部あけ捨てる、撒き捨てる、B破ける @の意味の『ぶっちゃける』は俗語でも良く使われる。『打ち明ける』『打ち空ける』。
ぶっちゃける:群馬。
A『打ち明ける』『打ち空ける』。
ぶっぢゃげる:福島。
ぶっちゃげる:広げる・撒き散らす:福島。
B『裂ける』の強調形。
ぶっちゃける:山梨。
おめーはそーたよげーなごどやっからっちゃげちったっ:お前がそんな余計な事をするから、破けてしまったじゃないか。
はうすでびにーるはってだらおーかぜふいでぶっちゃげちったよ。もってーねーごど:(ビニール)ハウスにビニールを張っていたら強風が吹いて破けちゃったよ。もったいないこと。
Cその他。
ちゃげる:壊れる:千葉銚子。
ぶっちゃける:潰れる:埼玉。
ぶっちゃし
っちゃし
壊すこと(物・人)、小鳥を捕る道具
◆■▲ぶっちゃす
っちゃす
【動】@壊す、A潰す もともとは『打ちつやす』と考えられる。『つやす』は古い標準語で『潰す』意味。現代語では自動詞形の『費える・弊える・潰える』(ついえる)が残る。『集覧:行』。
ぶっちゃっしゃー
っちゃっしゃー
ぶっちゃっしゃう
っちゃっしゃう
【動】@壊してしまう、A潰してしまう 『打ち壊してしまう』。
Bその他。
ぶっちゃっちゃう:捨ててしまう:群馬。
ぶっちゃばぐ
っちゃばぐ
ぶっちゃぶぐ
っちゃぶぐ
【動】裂く、破く 『打ちさばく』・『打ち破く』。新潟・静岡では単に『やばく』と言う。
ふちゃばぐ:山形。
ぶっちゃばぐ:神奈川。
ぶっちゃばく:引き裂く・破く:山梨。
しょーじぶっちゃぶいだのだんじゃ:障子を破いたのは誰だ。
ぶっちゃぶげる
っちゃぶげる
【動】裂ける、破れる 『打ち破ける』。
ぶっちゃぶす
っちゃぶす
【動】ぶっ潰す 自民党をぶっちゃぶす:自民党をぶっ潰す。
ぶっちゃぶる
っちゃぶる
【動】裂く、破く 『打ち破る』。
うっちゃぶる:佐賀。
あがみぶっちゃぶってやっと:赤組を打ち破ってやるぞ。
ぶっちゃぶれる
っちゃぶれる
【動】潰れる、壊れる 『打ち潰れる』。
ぶっちゃぶれる:栃木。
でんちーさくるまぶづげでぶっちゃぶれちった:電柱に車をぶつけて潰れてしまった。
ぶっちゃらす
っちゃらす
【動】散らかす 『打ち散らす』。
ぶっちゃる
っちゃる
【動】捨てる 『集覧:多』。=『うっちゃる』
『打ち遣る』が訛ったもの。
びちゃる:長野。
おぶちゃる:山梨・長野。
ぶちゃる:新潟・群馬・長野・山梨。
ぶちゃーる:群馬・山梨
ぶっちゃる:群馬・八丈島。
そーたもんっちゃっちぇ:そんなもの捨ててしまえ。
ぶっちゃれ
っちゃれ
壊れたもの 古い標準語の『つやす』(潰す)の自動詞形に接頭語がついた名詞形と考えられる。
ぶっちゃれる
っちゃれる
【動】潰れる、壊れる 古い標準語の『つやす』(潰す)の自動詞形に接頭語がついたと考えられる。
ぶっちゃげる・ふっちゃげる:宮城。
ぶっちゅぶす 【動】潰す ふちゅぶす:山形。
ぶっちょれる 【動】ちょんぎれる、千切れる
ぶっちょ 【動】ちょんぎる、千切る
ぶっちょげる 【動】壊れる、ぺしゃんこになる もともとの言葉がなんだか解からない言葉。『ぶっちゃげる』『ぶっちょれる』『ぶっちゃれる』のミックスか?。
(ぶっちょちる・ぶっちょーちる) 【動】落ちる 静岡。『打ち落ちる』。『落っこちる』の語源を思わせる言葉。
ぶっちょづら 仏頂面 ぶっちょづら:神奈川。
ぶっちょる
っちょる
【動】折る 『打ち折る』。
ぶっちょる・ふっちょる:宮城。
★『土』:足(あし)でも打折(ぶっちょ)られんなえ。
ぶっちょれる
っちょれる
【動】折れる 『打ち折れる』。
ぶしょれる:福島。
ぶっちょれる・ふっちょれる:宮城。
ぶっちらがし
っちらがし
散らかしていること
ぶっちらがす
ぶっちらかす
ふっちらがす
っちらがす
【動】散らかす 『打っ散らかす』『吹き散らかす』。
ぶっちらかす:山梨。
ぶっつらがす:宮城。
いづまでもちゃぶでーのういぶっちらがしておぐど、そのうぢおぎゃぐがきっちゃーよ:いつまでも卓袱台の上を散らかしておくと、そのうち客が来てしまうよ。
ぶっちらがる
ぶっちらかる
っちらがる
【動】散らかっている
ぶっちらげ
っちらげ
散らかしていること ばっちらげ:東京三鷹。
ぶっちらす
っちらす
【動】散らす
ぶっちらばす
っちらばす
【動】散らばす、散らかす ぶっちらばす:東京青梅。
ふっちらばす:東京青梅。
(ぶっつ) 【形動】肥大した様 鹿児島。
(ぶっつー) 朽木 静岡。
ぶっつぁぐ
ふっつぁぐ
っつぁぐ
っつぁく
【動】裂く、破く、壊す ぶっつぁぐ:宮城・福島。
ぶっつぁげる
ふっつぁげる
っつぁげる
ぶっつぁける
っつぁける
【動】裂ける、破れる、壊れる 『裂ける』の転。
ぶっつぁげる:福島。
ぶっつぁける:宮城・千葉野田・栃木。
っつぁける:千葉野田。
ふっつぁける:宮城・福島。
ぶっつぁさる
っつぁさる
【動】刺さる
ぶっつぁす
っつぁす
【動】刺す なしさ、つまよーじっつぁしてくんねが:梨に爪楊枝を刺してくれないか。
ぶっつぁばぐ
っつぁばぐ
ぶっつぁぶぐ
っつぁぶぐ
【動】@裂く、A破く
ぶっつぁめる
っつぁめる
【動】冷める、色があせる、目が覚める おめな、くんのおせーがら、おっちぶっつぁめでっと:お前は来るのが遅いから、お汁が冷めてるよ。
ぶっつぁらー
っつぁらー
【動】攫う 静岡では残らず全部を『ぶっさらい』と言う。
ぶっつぁらし
っつぁらし
吹き曝し、晒したままにすること
ぶっつぁらしっなし
っつぁらしっなし
晒したままにすること
ぶっつぁらす
ふっつぁらす
【動】吹き曝す
ぶっつぁらす
っつぁらす
【動】晒す
ふっつぁらってあるぐ
ふっつぁらってあるく
【動】すごい勢いで走る
ぶっつぁらる 【動】打たれる、負ける
ぶっつぁりごむ
っつぁりこむ
【動】座り込む っつわりこむ。NHKドラマ『白州次郎』で吉田茂が言った言葉。東京言葉と見られる。
ぶっつぁる
っつぁる
ぶっつぁーる
っつぁーる
【動】座る、胡坐をかく ぶっつぁる・ぶっつぁーる:神奈川。
きたばがりがらぶっつぁっちゃってんだねーど:来たばかりから座っているんじゃないぞ。
ぶっつぁる 【動】おぶさる 『集覧:真』。標準語訳は茨城方言集覧による。『おぶつぁる』がさらに訛ったか、あるいは、ヒアリングの際『お』を聞き落としたか?。。
ぶっつぁれる
っつぁれる
【動】壊れる 古い標準語の『つやす』(潰す)の擬似自動詞形に接頭語がついたと考えられる。
ふっつい
ふっつぇ
捨てた種から生えた作物 『実生い(さねおい)』のこと。別名『実生(みしょう)。みおい。みばえ。』とも言う。『班雑(ふふせ・ふふま)』が訛ったもの。県北では『ふっせ』、その他『ふっせな』とも言う。
ぶっせ:福島。
ふっちぇ・しっちぇ:岩手。
ぶっつぇおー 【動】背負う とーぢゃんごどぶっつぇおってったらこわくてこわくて:父ちゃんを背負って行ったら疲れて疲れて。
ぶっつぇーる 【動】@据える、A入れる、加える
ぶっつがめる
っつがめる
【動】捉まえる
ぶっつがる
ぶっつかる
ぷっつがる
【動】@ぶつかる、Aくっ付く、B座る、地面にどっかりと座る @の意味の『打っ付かる』なら標準語。
ぶっつかーる:突き当たる:静岡。
ぶっつく:群馬。
ふっつぎあるぐ 【動】ほっつき歩く
ふっつぐ
ふっつく
【動】@くっ付く、A吹き付ける @ふつぐ:山形。
ぶっつぐ
ぶっつく
っつぐ
っつく
@くっ付く、A座る、地面にどっかりと座る @=『くっつぐ』
ぶっつく:くっつく・触れる:埼玉。
A『伏し付く』。
ぶっつ 粗朶の長さを揃えたもの 『打ち選り』の意味。
ぶっすぐり:中細の粗朶:神奈川。
ぶっつぉーり:中細の粗朶:神奈川。
ふっつげ 吹き付け、吹き付けのある場所
ぶっつけ
ふっつけ
行き止まり 『集覧:久』。
ぶっつけ:瀬が岩などに当たっているところ・川の流れが急に曲がっているところ:神奈川。
ぶっつけ
っつげ
メンコ
ぶっつげだいぐ
ぶっつげでーぐ
叩き大工
ふっつげる 【動】@くっ付ける、A吹き付ける
ぶっつげる
ぶっつける
っつげる
【動】@ぶつける、Aくっ付ける、B打ち付ける
ぶっつぶす 【動】潰す、破産させる 標準語。
ぶっつぶれる 【動】潰れる、破産する 標準語。
ぶっつぶれる:埼玉。
ぶっつまる
っつまる
【動】詰まる、渋滞する おんこぶっつまってひでーめさらった:便秘になって酷い目に合った。
ふっつり 【副】ぷっつり、突然途絶える様 標準語
ふっつり:東京。
ぶっつわる
っつわる
【動】座る 『うち座る』意味。
ぶっつわる:千葉。
ふって 捨てた種から生えた作物 『実生い(さねおい)』のこと。別名『実生(みしょう)。みおい。みばえ。』とも言う。『班雑(ふふせ・ふふま)』が訛ったもの。県北では『ふっせ』、その他『ふっせな』とも言う。
ぶっせ:福島。
ぶって
ぶってー
ふってー
ってー
【形】太い 『ぶっとい』
ぶってー:群馬。
ふってかがる 【動】激しい口調で立ち向かう。 『食ってかかる』。
ぶってーら
ってーら
ふってえら
【形動】平らでないこと
ぶってーねー 【形動】いい加減、気が利かない 『不』+『丁寧』が転じたと思われる。
ぶってる 【動】気取っている 『振っている』。
ぶつ:神奈川。
ぶっとい
ふっとい
っとい
【形】太い
ぶっとおし 連続して、ずっと 標準語。
っとーし 連続して、ずっと
ぶっとおす 【動】通す 標準語。
ふっとげる 【動】飛ばされる、解ける、溶ける
ぶっとげる
っとげる
【動】溶ける、(そばなどが)伸びる、(餅などが)どろどろになる、打ち解ける 『ふやける』または『解ける』意味。
ぞーにそのままにしといだら、もぢがぶっとげっちゃった:雑煮をそのままにして置いたら、餅がどろどろになっちゃった。
(ぶっとこだし) 不意に出すこと 神奈川。
ぶっとさす
っとさす
【動】刺す ごはんにはしぶっとさってではいんわりーど:ご飯に箸が刺さっていては縁起が悪いよ。
ぶっとさる
っとさる
【動】刺さる 『ぶっとす』の擬似自動詞形。『打ち通しさらる』意味。
ぶっとさる:群馬。
ふっとした 【形動】ふとした、ひょっとした
ふっとしたら 【接】ひょっとしたら
ぶっとす
◎ぶっとーす
っとす
っとーす
【動】@突き刺す、刺す、貫通させる、A続けてやる 『打っ通す』。『打ち通す』意味。
@・ぶっとす:千葉銚子・群馬・東京青梅。
ふっとすっと ひょっとすると ぶっとすると:群馬。
ふっとするうぢに 【複】あっという間に
ふっとどぐ 【動】吹き付ける 『吹き届く』意味。
ふっとばさる 【動】吹き飛ばされる つぐばさんにいったらかぜがつおくてもってだがばんふっとばされちった:筑波山に行ったら風が強くて持っていたカバンが吹き飛ばされてしまった。
ぶっとばさる 【動】投げ飛ばされる、殴られる
ふっとばし おっちょこちょい 東茨城郡。
□ぶっとばす 【動】@投げ飛ばす、殴る、A一気に走る、B売り飛ばす 『打飛ばす』。標準語。
@・ぶっとばす:群馬。
Cその他。
ぶっとばす:放っておく:青森。
◎ふっとばす 【動】@吹き飛ばす、A大言壮語して人を驚嘆させる 『吹っ飛ばす』。標準語。
っとばす 【動】@投げ飛ばす、殴る、A一気に走る
ぶっとびごむ
っとびこむ
【動】飛び込む
ぶっとぶ
っとぶ
【動】勢いよく飛ぶ、吹っ飛ぶ
ふっとゆうまに 【複】あっという間に
ぶっとまり
っとまり
突き当たり、外れ 『おっとまり』
ぶっとまる
っとまる
【動】@止まる、A突き当たる
ぶっとめる
っとめる
【動】防ぐ、止める 節分の豆撒きの掛け言葉は、『ふぐはーうぢ・ふぐはーうぢ、おにはーそど・おにはーそど、ふぐでもってっとめろー。』と言う。
(ふっとらかす) 【動】@駆ける、走る、A吹き飛ばす 神奈川。
ぶっとろぶ
ふっとろぶ
【動】吹っ飛ぶ くもかぜでふっとろんちった:雲が風で吹っ飛んでしまった。
ふっとんちゃった
ふっとんちった
【動】吹っ飛んでしまった 茨城弁らしい言い回し。
ふづに
ふづーに
【副】普通に
〜ふづに
〜ふーづに
〜ふーづぎに
〜ふーづぐに
【副】〜風に 『風付き(ふうつき)』(身なりや態度の様子、風体)に。
(ふっのだご) 蓬団子 鹿児島。
ぶっ 落ち葉
ぶっ
外見、見栄え、家の構え 標準語には無い言葉。『物』『栄え』の意味と思われる。
うっ:山口・徳島・愛媛・高知。
ぶっぱが
ぱが
【動】剥がす、奪い取る
ぶっさむ
さむ
【動】強く挟む ふすまにゆびぶっさんであおなじみになっちった:襖に指を挟んで青あざになっちゃった。
ぶっじぎ スズメを捕る罠
ぶっじめる
じめる
【動】始める =『おっぱじめる』。
ほんだらそーろそろぶっじめっか?:それではそろそろ始めるかい?。
ぶっしる
しる
【動】走る 『おっしる』
ぶっだぐ
ぶったく
だぐ
【動】叩く 『集覧:真』。
ぶったき:無一文:神奈川。
ぶったく:福島・埼玉。
けーづぶっだいでやれー:お尻を叩いてやれ。
ぶっぢぎ
ぶっぢき
スズメを捕る罠の一つ。
ぶっ 青い鼻汁、青っ洟 県北・新治郡。
□ぶっなす 【動】@放す、A発射する、B(屁を)する 『打放す』。Aは標準語。
なす 【動】放す、発砲する、(屁を)する なんだがくせーな、だーれだへーぶっなしたのは?:なんか臭いな、誰だい屁をしたのは?。
ぶっやま クヌギ林
ぶっらー
ぶっらう
らー
【動】@追い払う、打ち払う、A金を払う、金をつかいつくす、B払い落とす @『打ち払う』。
A『払う』を強めた言葉。
B『打ち払う』。
ぶっらい:ハタキ:長野・静岡。
ふっらえー:粗朶:静岡。
ぶっろー:山梨。
ぶっばらす
ぶっらす
らす
【動】ばらす
ぶっ
【動】@殴る、A貼る、B突っ張る @『打ち張る』意味。
ぶづばれる
ぶづれる
ぶっばれる
ぶっれる
【動】(顔が)むくむ、腫れる ぶつばれる:栃木。
ぶっ 自動車 幼児言葉。『ぶうぶう』。
ぶっ:宮城。
ふづふづ
ふつふつ
【副】思いきるさま。きっぱり。断然。ふっつり。 ふつふつ:東京。
ぶっぶっ 【形動】おならをする様
ぶっ 【動】伏せる、寝込む 『集覧:久』。
ふっ 【複】@振ろう、振るだろう、A降るだろう
ぶっ
ぶっ
外見、見栄え 『物』『栄え』の意味と思われる。
ぶっぺが
ぺが
【動】剥がす、奪い取る
ぶっ
ふっ
ふーっ
ふーっ
『集覧:猿』。
ぶっ
ふっ
【動】ほうる。なげ出す。ほっぽる。 ふっかす:静岡。
ぼっ:群馬。
(ふっま) 鹿児島。
(ふづまり) 【形動】怪しい様、不明な様 山形。
ぶづよげ 仏避け 何か儀式があったが記憶に無い。
ぶつよけ:死者が出ると神棚に半紙を張り隠す:群馬。
よけ:死者が出ると神棚三十五日または四十五日まで忌みがかからないよう神棚に半紙を張ったり藁を縦にしたもので神棚を覆う:神奈川。
ふーづら 顔、顔色 『風』+『面』。
ふーづわりー
ふーづわれー
【形】態度や言い方が悪い
ふて ふて:福島。
ふーてー 風体、身なり 標準語でも『風体(ふうたい・ふうてい)』と言う。『風袋(ふうたい)』とも書く。
ふーてー 秤(ハカリ)で物を量る時の、その品物の容器・上包・箱・袋など。 『風袋(ふうたい)』
ぶで
ぶでー
舞台 ぶて:鹿児島。
ふてー
ふてぇー
『集覧:猿』。
ふでー 【形】ひどい
◆●ふてー 【形】@太い、A太っている、B図太い、太い、ずうずうしい 連母音変形。江戸下町言葉。
@・ふち:鹿児島。
ふて:鹿児島。
ふてー:神奈川。
ふとか:鹿児島。
B・ふてー:千葉銚子・神奈川・静岡。
・ふでいれ 筆入れ、ペンケース 実態を伴わないので今や標準語とも言いがたい。
ふでがし 不祥事、失敗 『不でかし』の意味。『筆貸し』なら面白いことになるがそうではない。
ふでがし:山形。
ふでかし:東京。
なんだーおめー、ふでがしやった:なんだいお前は、失敗しただろうが。
ふてぎもねー 【形】素晴らしい、この上ない 『すてぎもねー』
ふでくさ オキナグサ キンポウゲ科の植物。花が散った後、白髭のような毛(又は筆)のある種ができることからそう呼ばれる、最近はフラワーショップでしか見られない。東北から長野県まで分布する。標準語の別称は、『ネコグサ』。
ふでこ 寺子屋の生徒 『筆子』の意味。『国誌』には『筆弟』の意味とある。
(ふてごっ) 小言 鹿児島。
(ふてこっ) 【形動】沢山 鹿児島。
(ふでた) 【複】仕損じた 鹿児島。『不出来たり』の意味か。
ぶでない
ぶてない
【形】気が利かない、役に立たない 『ぶぜねー』。『打てない』意味。
『打つ』は標準語でも『あることを行う』意味があり、茨城では様々な農作業を行う際に使われる。つまり、『出来ない』意味である。
ぶでね
ふてね
不貞寝 ふてね:群馬・静岡。
ぶでねー
ぶてねー
ぶてーねー
【形】気が利かない、役に立たない 『ぶぜねー』。『打てない』意味。
『打つ』は標準語でも『あることを行う』意味があり、茨城では様々な農作業を行う際に使われる。つまり、『出来ない』意味である。
ふでのかさ 筆の鞘
ふでばご 筆箱、ペンケース 靴箱を今も『下駄箱』と呼ぶ人がいるように、『筆箱』がそもまま使われたもの。
ぶでぶで 【形動】肥えているようす
ふーでもねー 【形】返事も無い 『風体も無い』がなまったもの。
ふてーら 【形動】平らでないこと
◎ふてる 【動】@捨てる、Aふてくされる、言うことを聞かない @『棄てる』。標準語だが死語。県下では土浦市と古河市に残る。
ふちゃる:静岡。
ふてる:千葉銚子・栃木・群馬・東京西部・神奈川・佐渡島・静岡。
ぜんぶふてっちぇ:全部捨てなさい。
ねごめふてらいだ:猫が捨てられた。
A標準語だが死語。
ふてる:宮城・山形。
Bその他。
ふてる:浸す:静岡。
ぶでる 【動】@内出血する、A何かに当たって傷む、Bぶつかった部分が腐る、C餅などがふやけてどろどろになる 『打つ』の自動詞形『打てる』(@打撃を受ける。押しつぶされる。A腐る。あざる。)。
うでる:劣る:山形。
うてる:果実などが柔らかくなる:神奈川。
うてる:食べ物が古くなって臭ったりするような状態になる:山梨。
ぶでる 【動】気が利く、要領がいい 『打てる』意味。
『打つ』は標準語でも『あることを行う』意味があり、茨城では様々な農作業を行う際に使われる。つまり、『出来る』意味である。『民俗』では久慈郡の方言としている。
(ぶと) トコロテン 鹿児島。広辞苑に『心太・瓊脂:(「心太(ココロブト)」をココロテイと読んだものの転か)テングサを洗ってさらし、煮てかすを去った汁を型に流しこんで凝固させ、清水で冷した食品。心太突きで突き出し細条とし、芥子醤油・酢などをかけて食べる。寒天からもつくる。こころぶと。』とある。
ふと ふと:青森・鹿児島。
(ぶとー) 【形動】無骨 静岡。
ふとい 【形】@太い、A太っている、B図太い、太い、ずうずうしい ふとい:大きい:高知。
ふとい:豊かな様:長野。
ふとか:大きい:佐賀・長崎・鹿児島。
B・ふとい:神奈川。
ふとらっけー:神奈川。
ふとらっこい:ずるい:神奈川。
ふどい 【形】ひどい
ぶどいろ
ぶどーいろ
黒っぽい青紫色(内出血の皮膚の色)、プール後の唇の色 この『ぶど』は『葡萄』と考えられる。
(ふとえ) 単衣 鹿児島。
ぶどがす
ぶっとがす
【動】ふやかす
ふとがだぎ
ふとかたぎ
ふとかだげ
ふとかたげ
1回分の食事 『片食』(かたき・かたけ)。
ぶどげる
ぶどける
ぶとける
ふどける
【動】@(そばなどが)伸びる、A(餅などが)どろどろになる 『ふやける』または『解ける』意味。≒『ぶよげる』。『集覧:新』。
ととくれる:鹿児島。
ととける:徳島・高知。
ふどる:ぬかるむ・土が軟らかくて歩きにくい:宮城。
もぢがぶどげでんのもけっこーうまいなー:餅が溶けてどろどろになっているのも結構美味いね。
ふとごれー
ふとこれー
【複】懐へ 逆行同化の例。
ふとくろ:懐:長野。
★『土』:はてな、懷(ふとこれ)え入(せ)えた筈(はず)だつけ
ぶどーし 葡萄酒
ふとづ
ふとつ
ふとっつ
一つ 『集覧:無記載』。
『称呼』には『尾州知多郡にては、ひとつふたつと云をふとつひたつとかぞへて、ひとふとの相違あり。下野にても、ひと・ふとあちらこちらに云所有。』とある。
ふとつふとっつ:青森。
ふとっ:鹿児島。
いままでみだごどふとっつもねー:今まで見たことは1回も無い。
ふとっけーり 一回 ふとげり:1回:青森。
ふとっこい
ふとっけー
【形】太い おめのうではぜーぶんふとっけーな:お前の腕はは随分太いな。
ふとっつもねー 【複】一つも無い
ぶどっ
ぶとっ
ぶどーっ
青っ洟 『集覧:西』。
今の子供で『青っ洟』をたらしている子はいない。
『ぶど』は、@『葡萄』のほか、A量が多い意味の『ふだ』が訛ったか。実際県内の一部には『ふだっな』を使うところがある。 ふんだんばな→ふんだばな→ふだばな・ぶだばなふだっな・ぶだっぶどっ。Bどろどろの洟の意味、C緑豆(ぶんどう)、D太い洟 等が考えられる。
ふとっ 【形】太め
ふとぶったい
ふとぶっとい
ふとぼったい
【形】太い
ぶどばな 青っ洟
ふとぼぐ 太い木の株
ぶどまめ
ぶどーまめ
ぶとーまめ
エンドウ 『集覧:無記載』。エンドウは『文豆(ぶんどう)』とも言うが、『ぶんどまめ』とは言わないことから、『葡萄豆』の意味と思われる。
ぶどむし
ぶどーむし
カミキリムシの幼虫 県北部の方言。
(ぶとーもねー) 【複】粗末だが丈夫だ 神奈川。
ふとりで 【副】一人で ふとい:一人:鹿児島。
ふとりむすめ 一人娘 当時、『太っている』はあまり使われず、『こいでる・こえでる(肥えてる)』がメジャーだったので、茨城人には全くおかしさを感じなかっただろう。《一人なのでどうしても太っちゃうのかなあ?!?》
△ふとる 【動】大きくなる、作物が生長する 『太る』。標準語では、肥える他に、『ふえる、大きくなる、多くなる』意味がある。『財産が太る』という言い回しもある。茨城弁では同じ意味で『太くなる』という言い方があった。調べると、ほとんど近畿以西の方言として認識されているようだが、実は古い標準語である。
ふとる:山形。
ふとんかげ 布団カバー
(ぶな) 【形】見苦しい、下手な、醜い、拙い 鹿児島。
ふな〜 【接】 船の古形とされ多く複合語に用いられる。
ただし『ふ』とは漢語に限らず上代以前の浮く意味の和語だったかもしれない。
この場合の『ふな』は『浮いている』の意味と考えられる。
類似語に、稲を『いな』、竹を『たか』と言うのがある。
ふなかた:船方:船に乗ることを業とする者。ふなのり。せんどう。かこ。
(〜ふーなー) 【複】〜らしい、〜っぽい 沖縄。
ふながだ
ふなかた
漁師、船乗り 『船方』。三波春夫の『おーい船方さん』が流行ったのは正に当時だった。
(ふなこ) 漁船の乗組員 広辞苑に『ふなこ【舟子・船子】:舟に乗り込んで舟をあやつる人。ふなびと。ふなかた。かこ。』とある。
ふなだまさま 船の守り神 『船霊様』の意味。
ふなっこ フナの稚魚 有名な童謡『どじょっこふなっこ』にも歌われる。秋田弁である。ただし、秋田弁の『ふなっこ』はフナを指し、茨城弁では『フナの子』の意味。

春になれば もとけて
どじょっこだの ふなっこだの
夜が明けたと 思うべな

夏になれば わらしこ泳ぎ
どじょっこだの ふなっこだ
鬼っこ来たなと 思うべな

秋になれば 木の葉こ落ちて
どじょっこだの ふなっこだの
船っこ来たなと 思うべな

冬になれば もはって
どじょっこだの ふなっこだの
てんじょこはったと 思うべな

:氷。茨城では『しに当たりつららや川を流れる薄氷を言う。
わらしこ:子供。
鬼っこ:鬼。
木の葉こ:木の葉。
船っこ:船。
てんじょこ:天井。

ふなこ:フナ:宮城。
(ふなと) (九州地方で) 船頭。漁夫。 辞書掲載語。『舟人』と書く。
ふなとー:漁師:壱岐。
ふなとー:船頭:沖縄。
(船橋ヘルスセンター) 船橋ヘルスセンターは、1955年に開業し、1977年に閉園した健康ランドである。
私は1975年以降6年間千葉に住んでいたが、今になって思えば、行っておけば良かったと後悔している。
昭和40年前後の茨城県南部の人達にとっては、谷津遊園と並んで家族ぐるみのリゾート地であった。ただし、谷津遊園はその名の通り遊園地であったから、子供達は、谷津遊園の方を好んでいたろう。
私の記憶にある船橋ヘルスセンターは、@馬鹿でかい畳敷きの部屋で、生ぬるいソーダを飲んだこと、A風呂は母親と一緒に女風呂に入った事ぐらいしかなく、巨大プールに浸った記憶は無い。
ふなびぎ 船で曳く帆引き網
ふなめ @フナ、A自在鉤の上げ下げを止めるフナの形をした止め木 『集覧:新』。
A・いおぎ・うおぎ・おーぎ:群馬。
こぶな:群馬。
ぶなる 【動】@うなる、A声を上げて泣く 県北部の方言。
〜ぶに 【助】分量がそれだけあること、〜分、〜前 『振り・風』(ぶり)の転。あるいは『分荷』の意味か。
〜ぶに:長野・山梨・岡山。
〜ふに 【助】〜様な、〜風な
ふにいらねー 【慣】腑に落ちない
ぶにぶに 【形動】柔らかい様、ぶすっと押す様、ぶよぶよ に』
(ふにふにまーまー) 【感】本当にまあ 静岡。『本に本にまあまあ』。
ぶにまーる
にまーる
にまわる
【動】不運になる 『集覧:稲』。集覧ではにまはる』とある。=『ぶまにまーる』
ぶにゅっと 【副】柔らかいものが出て来る様、ぶすっと押す様 にゅっと』
ぶにゅぶにゅ 【形動】柔らかい様、ぶすっと押す様、ぶよぶよ、ふにゃふにゃ にゅにゅ』
ふにゃらふにゃら:群馬。
ふぬげ
ふぬけ
いくじのないこと。こしぬけ。 『腑抜け』。『集覧:猿』。
ふぬげ:宮城。
ふねこ 居眠り 『ぎ』は濁音・鼻濁音。
ふねこ 【慣】居眠りする 『船を漕ぐ』。『ぐ』は濁音・鼻濁音。
ぶーねー
ぶーねーやーい
【複】意気地なし 『集覧:北』。『腑が無い』意味か。『やーい』は感嘆の終助詞と考えられ、『ぶーねーやーい』は『意気地なしだなあ』の意味。
(ふねん) 豊年 鹿児島。
ぶーば
◆▲ぶー
ふー
@ナラやクヌギの落ち葉、ナラやクヌギの葉、A若葉 『集覧:無記載』。語源不詳。
ぶーばか
ぶー
目の荒い背負い籠
ふーばれ 頬の腫れ
ぶーぶ
ぶーぶめ
幼児語。
ーぶ) 静岡。幼児語。
ふーふー 【形動・副】@苦しい息づかいをするさま。A熱いものを吹きさますさま。
ぶーぶーあだま
ぶーぶーあたま
床屋に行かないで伸び放題の髪の毛、ぼさぼさの髪型
(ぶぶづけ) お茶漬け 今では知らない人は居ない京言葉。『ぶぶづけでもどうでおます』と言われたら『帰れ』という意味。お茶漬けを介して、間接的に帰宅を促す言葉。
ふー
ふー
ふー:福島。
△▽ぶま 不運、不手際、下手 古い標準語の『不間(ぶま)』(気が利かない、間抜け、不恰好)の意味が拡大されたものと思われる。
『へま』とかなり関係が深い言葉と考えられる。
ぶま:岩手・宮城・山形・静岡。
ぶま:へま:長野。
ぶま:要領が悪い・間が悪い:静岡。
ぶまにまる
◆■ぶまにまーる
【複】運が悪くなる
(ぶみ) 風呂 福島。
ふみぐる 【動】踏みつける、踏み潰す ふむぐる:青森。
ふみだい 踏み台 『あしつぎ。ふみつぎ。』。
ふみだき:囲炉裏の中の足を載せる台:神奈川。
ふみつ:神奈川。
ふみたぐる 【動】踏み倒す、踏み躙る 清音形なら、岐阜・佐賀でも使われる。
ふみだん 階段 やや古い標準語。『踏段』。
ふみちーる 【複】踏み違える、捻挫する ふみち:捻挫:神奈川。
ふみでー 踏み台 連母音変形。今では『踏み台』すら聞かなくなった。
ふみぬぎ くぎ・とげなどを踏んで足の裏に突き刺さること 濁音化。
ふみぬぐ 【動】くぎ・とげなどを踏んで足の裏に突き刺さること 濁音化。
ふーむ 【動】口に含む 古語の『含む(ふふむ)』の流れ。
ふもど ふもど:千葉。
ぶやげる
ぶやける
やげる
【動】@(そばなどが)伸びる、A(餅などが)どろどろになる 『ふやける』意味。『集覧:無記載』。
ふやふや 【形動】柔らかい様
ぶゆ ヌカカ 『糠蚊』のこと。正確には標準語の『蟆子・蚋』(ぶゆ・ぶよ)とは異なる。水のきれいだった時代は『蟆子・蚋』を指した可能性もある。ハエの種類だが吸血する。小型のアブと思えばよい。
:ブユ:静岡。
(ふゆ) 無精、無精者 鹿児島。『不用』(怠けがちなこと。無精。)。『方言学概論』には『島原半島では諺の「怠者の日忌無し」と混同したらしい。』とある。
ひゆみなし・ひゆむなし・ひゆんなし:長崎。『なし』は『〜な人』の意味か。
ふゆじ:長崎。
ふゆーじ:熊本。
ふゆしごろ:怠け者:鹿児島。
ふゆとされ:福岡。
ふゆなし:長崎。『なし』は『〜な人』の意味か。
ふゆーなむん:無精者:沖縄。
ふゆみなし・ふゆむなし:長崎。『なし』は『〜な人』の意味か。
ふゆーむぬ:沖縄都島。
ふよー:怠惰:山口。
ふよーごろ:小豆島。
ふゅー 葬式 『供養』が訛ったと思われる。『集覧:無記載』。
(ふゆーなー) 怠け者 沖縄。『不用』(怠けがちなこと。無精。)。
ふよ 『集覧:新』。
ふよ:福島。
■▲ぶよ @ブユ、ブヨ、Aヌカカ @・ぶよ:群馬・神奈川。
A『糠蚊』のこと。正確には標準語の『蟆子・蚋』(ぶゆ・ぶよ)とは異なる。水のきれいだった時代は『蟆子・蚋』を指した可能性もある。ハエの種類だが吸血する。小型のアブと思えばよい。
(ぶよ) 静岡。
ぶよーぎ
ふよーぎ
【形動】天候が不順なこと 『不』『陽気』。
ぶよげる
ぶよける
よげる
【動】@(そばなどが)伸びる、A(餅などが)どろどろになる 『ふやける』意味。≒『ぶどげる』
ぶよっと
ぶよーっと
ぶよーんと
【副】(水ぶくれなどで)ふくらむさま。 『ぶよぶよ』。
【形動】@柔らかい様、A今にも死にそうな様 @は『ぶよぶよ』よりさらに腰の無い柔らかさ。プリンみたいなもの。
ふよふよ 【形動】今にも死にそうな様
ぶよめ @ブユ、Aヌカカ @八丈島でもぶよ、ぶよめ』と言う。
A『糠蚊』のこと。標準語の『蟆子・蚋』(ぶゆ・ぶよ)とは異なる。水のきれいだった時代は『蟆子・蚋』を指した可能性もある。ハエの種類だが吸血する。小型のアブと思えばよい。
ぶら
ぶらー
提灯の一種、小田原提灯 『集覧:多』。『ぶら提灯』。
ぶら:長野。
(ふらー) 頭の悪い人、馬鹿 沖縄。
ふらいだ 【複】降られた、振られた
(ふらいふらい) 【副】ふらふら 鹿児島。『ふらりふらり』。
ふらがす 【動】@振る、振り掛ける、振り回す、A撒く 『振る』の他動詞形。
A・ふらかす:群馬。
ぶらぐ 部落、町 住居表示が町になってからもそう呼んでいた。運動会では『部落対抗リレー』で足を競った。
(ぶらくる) 【動】吊るす、ぶら下げる 神奈川。
らさ 【動】ぶら下がる
◆■ぶらちゃら
らちゃら
【副】ぶらぶら 『ぶらりしゃらり』がなまったもの。
あふらあふら:山形。
らちゃら:神奈川。
ぶらちょーちん 柄のついた、ぶらさげる提灯。弓張提灯などに対していう。 『ぶら提灯』。近世語。
ぶらちょーちん:神奈川。
ふらった
ふらっちゃ
【複】降られた、振られた 古語の流れを受け継ぐ言葉と考えられる。『降らる』。
らっらっ 【副】ぶらぶらしている様子
ふらつぐ
ふらっつぐ
【動】ふらつく、うろつく 濁音化。=『うろっつぐ』
ぶらつぐ
ぶらっつぐ
らっつく
【動】ぶらつく
ぶらっさら
ぶらっしゃら
ぶらっちゃら
【副】ぶらぶら 『集覧:多』。『ぶらりしゃらり』がなまったもの。
茨城方言集覧では『浮浪のこと』とある。
らっちっく プラスチック らちく:青森。
らっと 【副】突然現れる様、目的無く行動する様 『ふらっと』・『ふらりと』。
(ふらっもん) 不埒物 鹿児島。
(ふらふ) オランダ語(vlag)由来の言葉。
ふらふ:和歌山・山口・愛媛・大分・長崎。
ふらふ:五月の節句に立てる旗:高知。
ふらほ:静岡・三重・広島。
ふらほー:岡山。『広告』の意味もある。
【副】ぶらぶらしている様子、物が揺れる様 『ぶらぶら』。
最近、テレビでもしばしば耳にする言葉。
ぶらぶらちょーちん
ぶらりちょーちん
柄のついた、ぶらさげる提灯。弓張提灯などに対していう。 『ぶら提灯』。
ぶらりん:馬上提灯:佐渡島。
ふーらます 【動】(風船などを)膨らます
ふーらむ 【動】膨らむ
ふらめぐ
ふらめく
【動】ふらつく。ふらふらする。 清音形は近世語。
(ぶらりたかり) 無精者 宮城。
ぶらんぶらん
ぶらんこぶらんこ
【副】ぶらぶら
らんらん
らんこらんこ
同上 らんこらんこ:群馬。
ふり (通りすがりで)なじみでないこと 『振り』。標準語。予約していない意味があり、その客は『振りの客』。最近はふりの客を英語にからめて『フリー客』と言ったりしているが、本来は『振りの客』。
ふり:東京。
ふり 雨や雪が降ること 『降り』。標準語。
ふり:東京。
ふり @裸、Aふんどしやや腰巻を着けないこと、下着を着ていないこと 『振り、風』。やや古い標準語。

@★ふりちん・ふるちん:ちんちん丸出し。
A・ふり:神奈川。
形、姿、様子 『振り、風』。標準語では一般に『ぶり』と発音することが多い。
〜ぶり 分量がそれだけあること、〜分、〜前 やや古い標準語。『振り、風』。現代では死語。
じーにんぶりはあっ。:十人前はあるだろう。
ひゃぐいんぶり:百円分。
ごだんぶり:五反分。
よったりぶり:四人分。
★『土』:餘(よ)っ程(ど)とれべえな、三四反歩(たんぶり)も作(つく)っちゃなあ。
ふり
ふりー
ふーり
ふーりー
篩(ふるい) 古い言葉。『集覧:猿』。
ふり:鹿児島。
ふりー:神奈川・八丈島・静岡。
ふれ:鹿児島。
ふり
ふりー
ふれー
【形】古い 現代標準語の口語で悪いを『わりい』と言うのと同じく、古いを『ふりい』と言ってもおかしくは無い。
ふいか:鹿児島。
ふり:鹿児島。
ふりー:神奈川。
ふるしー:静岡。
ふーりー 【形動】風流
ふりいぢぼー
ふりうぢ
ふりうぢぼー
ふりぶぢ
豆類の脱穀のための道具、殻竿(からざお)、くるり棒 『振り打ち』『振り打ち棒』の意味。
世界中に似た農具が存在する。=『くるりんぼー』
いんや、ふりうぢぼーぶんまーしてだら、ちょーどそごにねごめきてよー、しっおっちゃっしゃったもんだがら、ぎゃおんちっていーぎよぐうらのおんこばのほーさにでったわ:いやあ、振り打ち棒を回していたら、そこに猫が来てね、しっぽを潰しちゃったもんだから、ギャオンと言って勢い良く裏の便所の方に逃げていったよ。
ふーりうり 行商人、棒手振 『棒手振』は広辞苑に『天秤棒でかついで物を売り歩くこと。また、その人。ぼうてふり。ふりうり。ぼて。』とある
ふりおげ
■▲ふりおけ
肥え桶 『振り桶』。『集覧:真』。
ぶりがいし
ぶりがいり
ぶりがえし
ぶりげーし
ぶりけーし
ぶりがえり
ぶりげーり
ぶり返し 『集覧:真』。
ぶりがいす
ぶりがえす
ぶりげーす
ぶりけーす
【動】病気など良くなってきたものが再び悪化すること 『ぶり返す』。『集覧:真』。
ぶりぎや
◎ぶりきや
板金業者、板金屋 『ブリキ屋』。
ふりくさい
ふりくせ
ふりくせー
【形】雨が降りそうな様
ふりぢぼ
ふりぢぼー
ふりぼー
豆類の脱穀のための道具、殻竿(からざお)、くるり棒
ふりちらがす 【動】言いふらす、触れ回る 『触れ』+『散らかす』。
ふりちん 男の裸 標準語。
ふりちん:群馬。
ふるっちん:埼玉。
(ふりてん・ふりてんー) 振り回すこと 神奈川。
ふりてん:振り回す:山梨。
ぶりぶり 【形動】肉・魚等がしまって弾力のある様、ぷりぷり 『集覧:新』。
【形動】怒っている様、ぷんぷん
ぶりぶり 【副】ぼりぼり、掻く様
(ぶりまく) 【動】振りまく、ばら撒く 神奈川。
ふりまーす 【動】振り回す
ふりまだ
ふりまら
裸、ふんどしやや腰巻を着けないこと、下着を着ていないこと 『ふり』は裸、『まら』は陰茎を指す言葉なので本来は男の裸を意味する言葉。
『俗語』には『ふりまら』が掲載されているので、江戸言葉である。
ふりまん
ふるまん
@裸、ふんどしやや腰巻を着けないこと、下着を着ていないこと、A女性の裸 『ふりまら』が訛ったと考えられるが、女性の陰部を示す『まん』との合成語だとすると当時の新方言に該当する。田村町で聞いたとの投稿がある。
ふり・ふる→ふりまた・ふるまたふりま・ふるまふりまん・ふるまん
(ふりむにー) たわ言 沖縄。
ぶる 改造ベエゴマの一種。 ベエゴマの底をヤスリで擦って少し平らにすると、ブルブル言いながら回るのでそう呼んだ。野球で言えば代打のような役目。使い方次第で良くも悪くもなる。しかし、勝って奪い取ってもありがたみの無いベエゴマ。ただし、『じーえんべー』『ぶる』は重いためかその威力はさすがで、相手が『らっの場合は、簡単にはじき出す。ただし、性格上回っている時間が少ないので、うっかりすると『つっけん』でひっくり返されてしまうことがある。
ぶる 古いもの、中古品
ふる @裸、Aふんどしやや腰巻を着けないこと、下着を着ていないこと A・ふる:神奈川。
ふる お古 『旧・古・故使いふるしたもの。』。
ふる:山梨。
ふる 【動】(霜が)降りる 広域方言。
★『土』:うむ、霜(しも)も降(ふ)つたやうだな。
(〜)ぶる 【動】気取る 『振る』。
ぶつ:神奈川。
あいづはぶってっかんな:あいつは気取っているからなあ。
ぶりっこ
ふるい 震え 古い言葉の『震い』。『仰向き』と言うのと同じ。『貧乏震い(びんぼうぶるい)』『瘧慄い(おこりぶるい)』などがある。
『震える』は下一段活用、古い言葉の『震ふ』は5段活用で、『震ふ』の名詞形と考えられる。
ふーるい 篩(ふるい) 『集覧:新』。
ふくい:静岡。
ふるいむがし 遥か昔 『古い昔』は文法的な間違いも無いし、意味も解るが、標準語圏ではあまり使われない言葉と思っていたが、ネット検索すると随分ヒットする。どうやらビジネス社会ではあまり使われない俗語のようである。
ふるー 【動】ふるいに掛ける 『篩う』。
ふくー:静岡。
(ぶるー) 【動】恐れて畏縮する 俗語。『震ふ』の濁音化。最近石原都知事が使っていた。このような俗語に古い言葉が残っているのは面白い。
(ふるう) 【動】拾う 鹿児島。
ふるうぢぼー
ふるうちぼー
豆類の脱穀のための道具、殻竿(からざお)、くるり棒
ふるがす 【動】揺らす、振り回す
ふるねや 古道具屋 ふる:山形。
ふーるぎ 篩(ふるい) 『ほーろぎ』『称呼』によれば『ふるひ:常陸にてほうろぎと云。』とある。
ぶるぎ
ぶるき
ブリキ 高校の英語の先生が、授業中にこんなことを言った。
『ブリキは、江戸時代の港で、様々な西洋の品々を並べてあって、たまたまブリキとレンガが隣り合わせに置いてあった。とある日本人がこれは何かと聞いたところ、西洋人がブリキを指して聞いていると勘違いしてbrickと答えたことから、ブリキとなった。』と。その先生は大変博学の先生で、英語の語源まで授業に取り入れる熱心ぶりで、楽しい授業だった。しかし、広辞苑には『【blik オランダ】錫(スズ)を鍍金(メツキ)した薄い鉄板。「錻力」「鉄葉」と当て字。〈厚生新編〉』と断定している。今でもその先生の説は一つの学説として信じたい。
ところで、レンガは英語で『brick』であり、『block』は一般に塊を意味する。Googleで調べると『かたまり, 一片; 台(木); せり(売り)台 (on the 〜 競売に出て); 首切り台; まな板, 肉切り台, まき割り台; (靴磨きの)足台; 乗馬台; 造船台; 帽子型; 〔俗〕 頭; 【印】版木; ブロック材; 〔米〕 積み木; 〔英〕(大建築の)一棟 (an office 〜); 〔米〕(市街の)1区画, その一辺の距離; 【コンピュータ】ブロック ((任意の数のレコードから成るデータの論理的な単位)); 【石油】鉱区; ひと組[そろい]; はぎ取り帳; 滑車; 障害, じゃま; (思考などの)阻止現象; 【球技】妨害, ブロック』とある。現代英語にも過去に遡ると様々な意味があり、歴史を背負っているのだなと感じる。不思議なのは、ここにレンガが無いことである。レンガも固まりの一種だとすれば、何故か英語辞書にはない。そうなると、オランダ語の『blik』は『block』が訛ったのではないかと誰もが考えたくなる。
ぶるき:群馬・東京・静岡。
ぶるつき:神奈川。
ぶるっき:神奈川。
ぶれき:秋田。
〜ぶる 【助】(名詞につけて)震えること 『ぢぶる(地震)。『みぶる(身震い)、標準語では古くは『揺るぎ』とも言い、『ぶるい』と『ゆるぎ』のミックス語ともとれる。
ふーるぎだす 【動】篩で選り分ける
ふるぐ
ふーるぐ
ふーるく
【動】ふるいにかける、ゆりうごかす 『篩う』(ふるう)。
ふるごぐ
ふるごく
前年の米、古米 『古穀』の意味。
ふるさ おさがり
ぶるさ 【動】ぶら下がる 古い言い回し。かつて落語家の柳家金語楼(やなぎやきんごろう)が使っていた。辞書には無い広域方言。
ぶるさ 【動】ぶら下げる 古い言い回し。辞書には無い広域方言。関西では『ぶらくる』と言う。
ぶるさ:静岡。
おめはちんぼぶるさでるくせになんだそのざまは:お前は男のくせにんだいそのざまは。
ふるきし 風呂敷き 倒語。
(ふるしー) 【形】古い 神奈川・山梨・静岡。
ふるしぎ
◆■▲ふるしき
ふるしこ
風呂敷き 『集覧:真』。辞書掲載語。標準語の中の訛り。江戸言葉か。新治郡では『ふるしこ』と言う。
現代でも高齢者などは古い着物を、風呂敷に作り変えることが多いから、もともとは、『古敷き』だった可能性もある。
尚、面白いのは、所謂風呂のほかに、『風炉:茶の湯で、席上において湯を沸かすのに用いる土製・木製・鉄製・銅製・銀製の炉。形は円く前方に火口、後方に風通しがある。現在は五月から一○月まで用いる。ふうろ。』があり、単独で『ろ』と言う場合は、『炉』が使われる。
『炉』に似た『坩堝(るつぼ:化学実験で、物質を溶融し、または灼熱する磁製または金属製の深皿。特殊なものは白金・石英・アルミナなどで作る。)』や『鏤(る):金属を入れてわかし、鋳金の材料を得る器。』がある。
漢字の成り立ちは不勉強であるが、日本に漢字が伝わる以前の日本の和語は、中国語の影響を少なからず受けていたのではないかと思わせる。
ふるしき:秋田・福島・群馬・東京・神奈川・山梨・鹿児島。
ふるすぎ:青森。茨城にあってもおかしくない方言。
ふろすぎ:宮城。
ふろんしき:鹿児島。
ふるしき 旧式、旧型
ふるぢ
ふるちいし
ふるちえし
ふるぢぶぢ
ふるぢぼ
ふるぢぼー
ふるちぼー
主として豆類などを脱穀する道具、唐竿、くるり棒 『ふりうぢぼー』がさらに訛ったもの。『集覧:北・真』。
★『土』:隣の庭では先刻(さっき)よりも更に勢がついた樣に連枷(ふるぢ)の響(ひびき)が囃(はやし)の声を伴いつつ森を洩れて聞えた。
ふるちん 男の裸、ふりちん 標準語では『ふりちん』が一般的だが『ふるちん』も辞書掲載されている。
ふるっちん:埼玉。
ふるつけ 古漬け
ふるて 古い物、古い人 『古手』。標準語。
ふるどー 使いふるした道具。ふるて。骨董。 『古道具』。
ふるどー 使いふるした道具屋、骨董屋 『古道具屋』。
ふるぼったい
ふるぼってー
【形】ふるめかしい
ぶるま ブルマー 女子生徒の体操服。
ふるま 裸、ふんどしやや腰巻を着けないこと、下着を着ていないこと 本来は『ふるまら』
ふるまい もてなし、御馳走すること 『振舞』。あまり使われなくなった標準語。
ふるまー
ふるまう
【動】ご馳走する、もてなす、おごる ふるまー:東京武蔵村山。
ふるまら 裸、ふんどしや腰巻を着けないこと、下着を着ていないこと 『ふる』は裸。『まら』は陰茎を指す言葉なので本来は男の裸を意味する言葉。
ふるます
ふるまーす
【動】振り回す 古い言い回し。
ふるめ
ふるめー
宴会、ご馳走 ふるめー:群馬。
〜ぶるめ
〜ぶるめー
もてなしの宴会 『〜振る舞い』。
〜ぶるめ:宮城
ふるめぐ 【動】古くなる
ふるめーざげ 人にふるまう酒 『振舞い酒』。
ふるめーざけ:神奈川。
ふるめし 人を招いてご馳走すること 『振る舞い飯』が訛ったと思われる。
ふるめる
ふるめーる
【動】@古くなる、A震える @『古めく』。
ふれ 知らせ、通知 『触れ』。
ふれ:神奈川・静岡。
(ぶれ) 無礼 鹿児島。
ふれー 【形】古い ふれ:青森。
(ふれー・ふれん) 【動】人の集まりが悪い様 神奈川。『賦斂:税を割り当ててとりたてること。』の意味か。
ふれしら 葬式のとき組内に知らせる人
(無礼講) 貴賤・上下の差別なく礼儀を捨てて催す酒宴。破礼講。随意講。 対語は『慇懃講:礼儀を重んじてする集会。』である。
米国人の感覚では、酒宴はすべて『無礼講』らしい。
それに対して日本では『慇懃無礼』(うわべはていねいなようで、実は尊大であること。)がある。英語辞典には『慇懃』『慇懃無礼』に当たる言葉が無いのである。
ふれまーる @触れを伝えて歩く。A広く吹聴して歩く。 『触れ回る』。
ふれちらかす:東京。『触れ散らす・触れ散らかす』。
ふれーる 【動】震える ふれーる:山梨。
(ふろ) 何故『風呂』というのだろう。広辞苑によれば、(ムロ(室)の転とも言われる。一説に蒸し風呂の「風炉(フロ)」からともいわれている。土浦では『ゆば』・『ゆぶね』・『おい』と呼ぶ。古くは戸棚式の蒸風呂。江戸時代以後、浴槽を設けたものや石榴(ザクロ)をつけたものが現れ、蒸風呂は次第にすたれた。温湯浴が主流となるとともに、そのための浴槽・浴室、また湯そのものや入湯の意となるとある。
広辞苑に『風炉:茶の湯で、席上において湯を沸かすのに用いる土製・木製・鉄製・銅製・銀製の炉。形は円く前方に火口、後方に風通しがある。現在は五月から一○月まで用いる。ふうろ。』とある。
ふろ:竃:鹿児島。
ふろ 苗代にかける覆い 『幌』が訛ったもの。
ふーろ ふーろ:千葉。
ふろあが 風呂の垢 鋳物の五右衛門風呂は一晩で沢山垢がついた。今の24時間風呂対応の抗菌浴槽はほとんど垢がつかず技術の進歩は驚くべきものがある。
ふろいだ 五右衛門風呂の敷き板
ふろおげ 浴槽。風呂場で用いる小さな桶。 清音なら標準語。
ふろおろす 【動】@風呂のお湯を抜く、A屋根の温水器のお湯を下ろす Aは新しい言葉。
ふろがま
ふろ
風呂桶 『風呂釜』は標準語では『風呂の焚き口』を指す。当時は五右衛門風呂だったにでそう呼んだのだろう。
ふろぐ ふろく【付録・附録】:@本文に付属して記録すること。また、その記録。つけたり。A書籍・新聞・雑誌に添えてある紙面または冊子その他のもの。おまけ。 当時の付録と言えば、グリコのキャラメルだった。
キャラメルの頭部に細長い箱が付属していて、その中身が、当時の子供達を魅了した。中にあったのは、プラスチックの不完全なフィギュアだったが、子供達はこぞってグリコのキャラメルを買った。
ふろたぎ 風呂焚き、風呂沸かし 今では、灯油やガスで沸かすので、『沸かす』や『火をつける』が使われる。
ふろくべる 【動】風呂を焚く、風呂を沸かす
ふろくみ 風呂に水を入れること 手押しポンプの時代なのでバケツに水を入れてお風呂に汲むのは大変な仕事だった。
ふろくむ 【動】風呂に水を汲む
ふろすいる
ふろすえる
ふろせーる
【動】風呂に水を入れる、風呂を沸かす
ふろため 風呂桶
ふろぶだ
ふろ
風呂蓋
ふろもし
ふろもーし
風呂を焚くこと、風呂を沸かすこと 『風呂』+『燃し』。
ふろもす
ふろもーす
【動】風呂を焚く、風呂を沸かす
ろれすりー プロレスラー
ぶわーっと 【副】空気を吹きかける様 擬音語。大阪。
ぶわぶわ 【形動】しまりなく膨らんだ様
ふーわり
ふーわりー
ふーわるい
ふーわれー
【形】見栄えが悪い、印象が悪い、言い方が悪い 『風が悪い』。『風』は『@様子。状態。なりふりふり。A世間の評判。』の意味がある。
現代ではほとんど使われない言い方。『ふうの悪い思いをする:評判の悪い思いをする』などと言う。
ふわり:青森。
(ぶん) 仮に定められた身分。名目。 『分』。
ぶん:つもり・名義:東京。
(ぶん) 宮城。『分』の意味か。
ふん 【動】背負う 『集覧:猿』。
(ふん) 【感】はい、うん 神奈川。
□☆ふん〜 『踏み』・『打ち』・『振り』の撥音または強調の接頭語。接続する動詞は『カ行音・鼻濁音・サ行音・タ行音・ナ行音・バ行音・マ行音』で始まるものに限られる。標準語と用法はほぼ同じだが、茨城弁の使用範囲の広さには舌を巻く。
『俚言』には『ふんだくる、ふんべしおる、ふんのる』が掲載されている。
□☆ぶん〜 『踏み』・『打ち』・『振り』の撥音または強調の接頭語。接続する動詞は『さ行音・鼻濁音・な行音・バ行音・マ行音』で始まるものに限られる。標準語と用法はほぼ同じだが、茨城弁の使用範囲の広さには舌を巻く。
『俚言』には『ぶんぬき、ぶんのめす、ぶんまける』が掲載されている。例として『あんとかすべい。今度の市判云酒とぶんまけたるそうだぞ』がある。
茨城では、『打つ』をもとにした動詞の複合語の場合、間違いなく『ぶん』が使われる。茨城方言は、動詞の複合語の点でも江戸言葉を忠実に残しているのは間違いない。
(ふんか) 【感】そうか 静岡。
☆ぶん 【形動】分不相応、特別な様 やや古い標準語。『分外』。
ふんいす
ふんかえす
【動】(足で)ひっくりかえす 『踏み返す』。
ふんえす:山形。
ふんいる 【動】ひっくりかえる、のけぞる
ふん 【動】足を掛けて折る 『踏み』+『欠く』。
ふん:群馬。
ふんがる 【動】@足がかかる、A転じて立ち寄る 『踏み』+『掛ける』。
A★『土』:どうしたっちこともねえなよ、俺(お)らこっちの方(はう)通(とほ)ったもんだから一寸(ちよっくら)踏(ふ)ん掛(か)って見(み)た處(ところ)さ。
ふんげる 【動】足をかける、足を掛けて折る 『踏み』+『掛ける』。
ふんける:東京。
ふんだめる
ふんためる
【動】踏み固める ★『土』踏ん固(た)める處(ところ)へ活けてせえ置けば大丈夫(でえじょうぶ)なものさ:踏み固める場所へ埋けてさえおけば大丈夫なものさ。
(ふんかぶる) 【動】雪や泥の中に足を踏み入れる 長野。『踏み被る』(水たまりや穴などにふみこむ。)。単に『かぶる』とも言う。
(ふんらかす) 【動】踏みにじる 静岡。
(ふんきもない) 【複】とんでもない。とてつもない。 静岡。
(ぶんきもねえ・ぶんきゃあねえ) 【複】普通でない 山梨。
ふん 【動】思い切ってする、決心する 『踏み切る』の音便。標準語だがあまり使われない。名詞形の『ふんぎりがつかない』(決心できない)は比較的使われる。
ぶん 『棒杙』(ぼうぐい)。
ふんじぐ
ふんじる
【動】踏み潰す 『ぐ』は濁音・鼻濁音。
ふんぐじぐ:千葉銚子。『ぐ』は濁音か鼻濁音か不明。
ふん 【動】ほぐす、解く、解体する
ふん 股引(ももひき) 『ふんごみ(歌舞伎で、女形が脛を隠すために着ける紅絹の股引きのような衣装。)』(大辞林)が訛ったと考えられる。『集覧:多』。
ふん:八丈島。
ふんーす
ふんらけーす
ふんーす
ふんーす
ふんーす
ふんーす
【動】踏み違える、足を捻る 古い言い回し。『げーす』の『げ』は濁音・鼻濁音。
ふんらかえす:足首を捻挫する:静岡。
ふんりかえす:足首を捻挫する:静岡。
ふんりけーす:群馬。
ふんりけーし・ふんくりけーし:捻挫:神奈川。
ふんーす:群馬。
ふんるけーす:神奈川。
ぶん 【形動】分不相応、過分 『分外』。
ふん
ふんーす
【動】踏み違える、足を捻る
ぶんこ 分け前 おれのぶんこはもらんねのが:私の分け前はもらえないの?。
ふんいる 【動】踏み越える、またぐ 『あんいる』
ふん
ふんぐる
【動】踏ん張る、踏みつける 『ご』は濁音・鼻濁音。『こくる』は『激しいさまで、または完全にその動作をする意をあらわす。』の意味。
ぐる:足で押しのける:山形。
ふんくる:踏みつける:山形・福島・埼玉・神奈川・長野・山梨。
ふんくる:踏んで物を動かすこと・突き倒す:群馬。
ふんこくる:踏みつける:神奈川。
ふんずる:踏みつける:神奈川。
ふんこね アルツハイマー病や脳梗塞等で心身喪失状態の人が自らの糞を踏み荒らしてしまうこと。
ふんごまる 【動】窪んだ所等に足を取られる
ふんごまれる 【動】踏み込まれる
△▽ふん @玄関の踏込み、A股引、農作業用の股引、Bいろりのひとつ、土間から直接足を踏み込めるもの、C土間、D追掛け大栓継ぎ 『踏ん籠み・踏ん込み』は標準語では『@踏籠袴の略。A歌舞伎の衣裳の一。主として女形、特に姫や腰元などが脛(スネ)の見えないように着用する紅絹(モミ)の股引。B雪国で使うわら靴。ふかぐつ。』の意味。
A・ふん:岩手・秋田・山梨・愛知。
B・ふみだき・ふんみ・ふんだき:囲炉裏の中に置く足を載せる台:神奈川。
Eその他。
ふん:足袋の上にはく浅い半足袋:山形。
ふん:農作業で田返し後の土の塊を足で踏んで小さくする動作:埼玉。
ふん:堆肥作り:静岡。
ふんみいろり いろりのひとつ、土間から直接足を踏み込めるもの
ふんつかねー 【複】決心がつかない 『ふんごみ』は、辞書によると『踏込み』または『野袴の一、膝から下を細くし動きやすいもの、裾細(すそぼそ)』とある(大辞林)。
ふんたんねー 【複】十分に力を入れていない、頑張りが足りない
ふんみっ
ふんみば
踏み込む場所、踏み場 ふんみっ:神奈川。
ふんごむ
ふん
ふんこむ
【動】@踏み込む、足を入れる、Aぬかるみ等にはまる、B踏ん張る 『ご』が鼻濁音ならやや古い標準語。
@・ふん:群馬・東京・神奈川。
ふんざぐ 【動】@踏み抜く、足の裏に怪我をする、A踏んで折る、B裂く 『踏み』+『裂く』。連用形ではさらに連母音変形を起こすことがある。
ふんぜーでやれ:裂いてやれ。
★『土』口(くち)利(き)かねえ。そんだら口(くち)兩方(りやうはう)へふん裂(ぜ)えてやれ:口を聞かないだって?。それなら口の両端を裂いてやれ。
◎ふんじばる 【動】強く縛る やや汚い標準語。『ふん縛る』。『踏みにじって縛る』。
ふんじばる:埼玉・群馬・神奈川・静岡。
ふんじめる 【動】@踏みしめる、A懲らしめる @『踏み』+『締める』の転。
ふんじゃ
ふんじゃー
【感】それじゃあ 親しい間の別れの挨拶。=『ほんじゃー』
ひんじゃ:静岡。
ふんじゃー:山梨・静岡。
ふんじゃがら
ふんじゃから
【接】それでは、それだから
ふんじゃぶる 【動】踏み付ける ふんぢゃぐ:踏む:千葉銚子。
ふんじょー 【動】背負う
(ぶんじらー) ふとんたたき 沖縄。
(ぶんじる) 【動】蔓延る 鹿児島。
ぶんず エンドウマメ 『文豆・緑豆(ぶんず)』。
ふんずべる 【動】滑る 良く使った言葉だが何故か分権には無い。
ふんずりいる
ふんずりかいる
ふんずりかえる
ふんずりーる
ふんずりけーる
【動】ふんぞり返る 『集覧:新』。『が・げ』は濁音・鼻濁音。
ぶんぜー 分際
ふんぜーる 【動】踏んづける ぶんぜー:群馬。
ぶんぞー ノブドウ、エビズル 『葡萄』が訛ったと思われる。北茨城市の方言。福島県いわき市では、『ぶんぞ』と言い山葡萄を指すと言う。
ぶんぞい 濃い赤紫色
ふんぞりかえる
ふんぞりげーる
ふんぞりーる
【動】ふんぞり返る
□ふんぞる 【動】踏ん反る
ふんだ 【形動】ふんだんに、沢山 広辞苑に東北・東関東で『ふだ』と言うとある。単純に『ふんだん』が訛ったと考えられる。広辞苑には『ふんだん:(フダン(不断)の転) 多くあるさま。十分にゆたかなさま。たくさん。浮世風呂二「おあてがひから何から、万事が―でございます」。「資金を―に使う」』とある。
別に、茨城には『そんな』の意味の『ふーだ』がある。『そんなに』は『ふーだに』となる。『そんなに』はしばしば『そんなに沢山』の意味で使う。『ふーだに』を『そんなに沢山』の意味で使ってもおかしくはない。
ふんだ:神奈川。
ふんだくさんなに:沢山に:静岡。
ふんだら:神奈川。
(ぶんだ) 【複】別だ 静岡。
ふんだ
ふんだー
ふんたー
【感】そうだ 『集覧:新』。
ふんた 【連体】そんな
(ふんた・ふんたー) 【代】貴方 静岡。
(ふんだい) 【副】本当に、実に、全く 静岡。
(ふんだい) 【複】その代わり 静岡。
ふんだがら
ふんだから
【接】そうだから、だから ふんだから:山梨・静岡。
ふんだぐる
ふんだくる
【動】@強引に取る、法外に高い金を取る、A踏みつける @『ふんだくる』。標準語
。漢字は当てられていない。『集覧:多』。
ふんだぐる:岩手。
ふんだくる:群馬・東京・東京多摩・山梨・静岡。
A・ふんたくる:鹿児島。
ふんだけんと
ふんだけっと
【接】そうだけれど ふんだけんど:山梨。
ぶんだし 始め、出だし
ふんだす 【動】踏み出す
ぶんだす 【動】@出す、外に出す、突き出す、A出かける。B追い出す、C言い出す @・ぶんだす:突き出す:東京多摩。
★『土』:大丈夫(だいぢやうぶ)だとも、馬鈴薯(じやいも)が大(え)かく成(な)る樣(やう)ぢや其(その)肥料(こやし)は桑(くは)も吸(す)ふから、いや桑(くは)の根(ね)っ子(こ)の遠(とほ)くへ踏(ふ)ん出(だ)すんぢや魂消(たま)たもんだから、目(め)も有(あ)りもしねえのに肥料(こやし)の方(はう)へ眞直(まっす)にずうっと來(く)っかんな。
A『踏み出す』。
ぶんだす:長野・山梨。
ふんだって 【接】だって、そんなこといったって 『ほんだって』
ふんだって:静岡。
ぶんだまる 【動】たまる、堆積する
ふんだら 【接】それなら 『ほんだら』
(ふんだらこーする) 【動】踏みにじる 静岡。
(ふんだらだー) 踏みつけてめちゃめちゃな様 神奈川。
ふんだらげる:踏み散らす:山梨。
ふんぢ
ふんぢー
ふんぢぇ
【接】それで
ふんぢげる 【動】踏ん付ける
ふんぢ
ふんぢーる
ふんちーる
【動】踏んで足を傷める 『踏み違える』。
ふんぢゃがら 【接】だから
◆■▲ふんぢゃす 【動】踏みつける、踏み潰す 『踏み』+『(つやす)潰す』の転。
ふんぢゃぐ:踏む:千葉銚子。
そーたのふんぢゃっしぇ:そんなのふんずけてしまえ。
★長塚節『芋掘り』の一節:あらまあ、兼っつぁんはこんなに小麥踏んぢゃして怒られべえな:あらまあ、兼ちゃんはこんなに小麦を踏み潰して怒られるぞ。
ふんぢゃぶす 【動】踏みつける、踏み潰す ふんぢゃぶす:東京青梅。
ごみふんぢゃぶしたら、ながにいぬめのおんこがへーってでよー、はーなひんまっちゃったよ:ゴミを踏み潰したら、中に犬の糞が入っていてね、鼻が曲がる程臭かった。
ふんぢゃぶる
ふんぢゃぼる
動】踏む 訛りに訛った言葉。
ふんぢらがす 【動】踏み散らかす
ふんぢゃらがす
ふんぢゃらす
ふんぢらがす
ふんぢらかす
【動】踏み散らす、踏み荒らす 『踏み』+『散らす・散らかす』の転。
ふんぢゃます:いじる:岩手。
ぶんづいろ 黒っぽい青紫色(内出血の皮膚の色)、プール後の唇の色 この『ぶんづ』は『文豆』(エンドウマメ)の意味と考えられる。=『ぶんどいろ』
福島県いわき市では『ぶんづいろ』と言う。山葡萄を『ぶんぞー』(福島では『ぶんぞ』)ということから『葡萄色』の可能性もある。
ぶんづ:黒っぽい青紫色の様:福島。
ぶんづいろ:黒っぽい青紫色の様:福島。
ふんづえる 【動】踏んづける
ふんづがまいる
ふんづがめる
ふんつかめる
ふんづがめーる
【動】ふん捕まえる ふんづかまえる:群馬・静岡。
ふんづかめーる:山梨。
ふんづがまる
ふんづかまる
【動】取っ捕まる ふんづかまる:山梨。
ふんづげる
ふんつける
【動】踏んづける 30年代は『ふんのぼる』。その後テレビの影響で『ふんづげる』に変わっていった。
ふんづぶす
ふんつぶす
ふんつ
【動】踏み潰す 『ふんづぶす』は俗語。
ひんづぶす:静岡。
ふんづばす:踏みにじる:静岡。
ふんづぶす:神奈川・山梨・静岡。
ふんづぶる:福島。
ふんづべる:埼玉。
ふんぶす:千葉野田。
ふんづまり 便秘 やや古い標準語。
ふんづまり:静岡。
ふんづまる 【動】@便秘する、A行き詰る A・ふんづまる:山梨。
ふんづらめる
ふんづらめーる
【動】捕まえる ふんづらめーる:神奈川。
ふんで 【接】それで 『ほんで』がさらに訛ったもの。
ふんで:それで:静岡。
ふんでー:それでは:静岡。
ぶんでる 【動】出る、出発する
(ぶんと) 【副】過半、多分 鹿児島。
ふんと
ふんとー
本当 ふんと:埼玉・東京・神奈川・静岡。
ふんとー:神奈川・長野・山梨・静岡。
ふんに:本当に:神奈川。
ふんとがどーがわがんね:本当かどうかわからない。
ふんとがよ:本当かよ。
(ふんどー) 静岡。
ぶんどいろ 黒っぽい青紫色(内出血の皮膚の色)、プール後の唇の色 『どどめいろ』。主に県北部の方言。
『葡萄色』と『文豆色』が考えられるが、茨城では、濃い青紫色・赤紫色を『葡萄色』とは言わないことから、茨城方言だけの情報からは、『文豆色』の可能性が高い。ちなみに『文豆(ぶんどう)』とはエンドウマメのことである。ただし、エンドウマメには緑色のアオエンドウがありそれも同様に『文豆(ぶんどう)』と呼ばれる。
福島県では、茨城の『ぶんどいろ』に当たるのは『ぶんずいろ』と言う。「福島県方言辞典」には『ぶんぞ。山葡萄の意』と書かれていることから、『ぶんど色』は『文豆色』ではなく『葡萄色』ではないかという考え方も生まれる。福島に隣接する北茨城市でも、山葡萄を『ぶんぞー・やまぶんぞー』と呼ぶ。また、類似の『ぶんぞいろ』は新潟県柏崎市で『葡萄色』の意味で使われる。
山葡萄の別名の『エビ・エビカズラ』は、染料として使われたので、現代では『えび染め』『えび茶色』が残っている。このように、『葡萄』は、『橙(だいだい)』などと同じように色彩を示す重要な果実の一つで『葡萄色』は辞書掲載されている。『文豆』自体が『ぶどう』の名を借りた『葡萄色の豆』の意味で漢字は単なる当て字の可能性も出て来る。
一方、『文豆』は『ぶんず』とも読みうることから、福島の『ぶんずいろ』とも直接繋がる。岡山県笠岡市ではエンドウマメ『文豆』を『ぶんず』と呼ぶ。
結局、『葡萄』説・『文豆』説も可能性の高い仮説の域を出ず、断定できるものではない。
『民俗』では『ぶどう色』と当てている。
ただし、『葡萄』は、最も信頼される説がギリシャ語のboturusが中国で『葡萄』と当てられたとされるが、『えび染め』とどちらが古いかは定かではない。
ぶっといろ:長野。
ぶんずいろ:福島。
ぶんぞー・やまぶんぞー:ヤマブドウ:茨城・北茨城市。
類似語に以下がある。サヤエンドウのうちとりわけキヌサヤエンドウは赤いブドウに見た目が似ていること、また、エンドウの別称が『ぶんず』と言うことから、赤いブドウもしくは、それを受けた『サヤエンドウ色』の意味なのだろう。ちなみに、2008年8月初旬に訪れた鷺沼の豆腐懐石料理店の『とうふ屋うかい』で出されたサヤエンドウは、『ぶどうまめ』の名前で紹介された。『とうふ屋うかい』はもともとは八王子発祥の豆腐の懐石料理店と聞いた。豆腐料理だけでなく他の料理も絶品で、日本の豆腐は実は甘さの抑えられた西洋のスイーツに匹敵することが解かった。
さやぶどー:サヤエンドウ:栃木・群馬。
ぶどーまめ:サヤエンドウ:栃木。
ぶんず:埼玉・千葉。
ぶんず:エンドウマメ:岡山。
ぶんずいろ:福島。
ぶんぞ:ヤマブドウ:福島。
ぶんぞー・やまぶんぞー:ヤマブドウ:茨城北茨城市。
ぶんぞいろ:葡萄色:新潟。
ぶんど:葡萄:青森・山形。
△ぶんどー エンドウマメ 『文豆・緑豆』。広辞苑には『@緑色の小豆。萌(モヤシ)として食用。やえなり。Aエンドウ』とあり、Aの意味。@はアオエンドウのことである。どうやら、『文豆・緑豆』は当て字で、エンドウマメのうち特にサヤエンドウは、
ぶんどう:埼玉・群馬・三重・広島。
ぶんどー 分銅 今、『分銅』という文字を見たら、今でもうっかり『ぶんどう』言ってしまいそうな日常生活ではほとんど使わなくなった古い標準語。
『俚言』によれば江戸では『ふんどん』とも言ったという。
広辞苑には『分銅:ふんどう。秤(ハカリ)などで物の目方をはかる標準とするおもり。鉄・真鍮などを円柱状・角柱状に作ったもの。法馬(ホウマ)。ふんどん。』とある。
ただし、通常茨城方言では第1音が濁音化することは無いので何らかの理由があるはずである。つい最近のテレビ番組で『ぶんどう』と発音していたから、辞書にはない俗語とも考えられる。
ふんどん:神奈川。
ふんとがい
ふんとかい
ふんとがや
【複】本当かい 『集覧:無記載』。
ふんとーかや:東京青梅。
ふんどし 大麦の真ん中にある黒い筋
ふんどし 腰巻 近世語と考えられる。
ふんどしかづ 下っぱの者 『褌担ぎ』。もともとは相撲用語。
ふんとに 【副】本当に ふんとに:埼玉・東京。
ふんどばす 【動】@▲蹴飛ばす、A投げ飛ばす 『踏み飛ばす』意味。『集覧:久』。関東圏では『吹き飛ばす』『踏み飛ばす(自転車を早く飛ばす)』等の方言があるが、いずれも単なる訛り方言である。
(ふんどまり) 抑制すること 東京三鷹。
ぶんどる 【動】奪い取る 辞書には『分捕る』と当てられているが、『打ち捕る』意味もあると考えられる。
ふんな 【連体】そんな ふんなや:なるほど:静岡。
(ふんな・ふんなか・ふんのか・ふんね) 【形】古い 鹿児島。
ぶんな 【動】@流す、A(バイクなどを)走らせる 標準語の『打ん流す』は『@続けざまに事をする、A遊里に居続けをする』意味。
@・ぶんな:千葉銚子。
ふんながら 【接】だから 『ふんだがら』
ぶんな 【動】@無造作に置いてある(放り投げられた)状態、A放り出される、投げ出される 『ぶんなげる』の自動詞形。
@・ぶんな:栃木。
ぶんなでおぐ
ぶんなどぐ
【動】放って置く ぶんなでおぐ:宮城。
ぶんな 【動】勢い良く投げる 標準語。『打ん投げる』。
ぶな:青森。
ぶんならがす 【動】殴りつける
□ぶんな 【動】殴る 標準語。『打ち殴る』。
『打ん殴る・打ん擲る』。関東広しと言えど、『打ち殴る』などというところは恐らく今では無いだろう。
ぶんな:山形・群馬・神奈川・山梨・静岡。
★『土』:其(そんな)こと云(ゆ)ったっ位(くれえ)、打(ぶ)ん擲(な)らっら篦棒臭(べらぼうくせ)え。
(ふんなや) 【感】なるほど 静岡。
ふんなら 【接】それなら ふんなら:静岡。
ぶんに 【動】逃げる
ふんにじる 【動】@踏みにじる、踏み潰す、Aつねる A千葉。
ふんにぶる 【動】踏みにじる、踏み潰す
ふんにゃぶす 【動】踏みつける、踏み潰す 訛に訛った言葉。
ぶんにゃぶる
ふんにゃぶる
【動】踏みつける、踏み潰す 『ふんのぼる』がさらに訛ったものか、『踏み弄る』意味か。
ぶんぬがす 【動】(競争で)抜く、追い抜く
ぶんぬぎ @他を引き離していること、Aそっくりなこと、B駄菓子屋で売っていたくじ引きの一種 @『ぶっちぎり』。『ぶんぬぐ』の名詞形。
A茨城の代表的方言だが、標準語の『打抜(ぶんぬき)』(茶碗などに飯を入れて、これを逆さに抜いてまるく盛ったもの。中間(ちゅうげん)などの食。)に例えたもの。兵庫では正直を『うちぬき』と言う。
ぶんぬき:栃木。
まるぬぎ:山形。
まるぬけ:宮城。
B『当て物』の一つ。『打ち抜き』の意味。駄菓子屋に15〜20程度に区画された大きな箱があり、お金を払って表面の厚紙をこじ開けて中のものを取り出した。何が出て来るか解らない楽しさがあった。
ふんぬぎ 足を釘等で踏み抜くこと 『踏貫』(ふみぬき・ふんぬき)。
ふんぬぎ:宮城。
ふんぬぐ 【動】踏み抜く
ぶんぬぐ
ぶんぬく
【動】@抜く、A穴を開ける、B底蓋を開けて流す、C追い抜く、D除名する 『打ち』+『抜く』の転。
@★はいぐいもぶんぬいっちぇ:早く芋を抜いてしまえ。
A★たーびぶんぬいちった:靴下に穴が開いちゃった。
B★風呂ぶん抜いどげや:お風呂を流しといて。
Cほーれー、めーのそのやづー、ぶんぬいっちぇー:ほらあ、前のそいつー、追い抜いてー。
Eちーと、もんでーじだがらあいづごどぶんぬぐがー:ちょっと問題児だからあいつは除名しようか。
ぶんぬげる
ぶんぬける
【動】@穴が開く、A底が抜ける 『打ち抜ける』意味。
@★あーれ、くづしたぶんぬげちった:あら、靴下に穴が開いちゃった。
A関東では人は『ぶんなっ』ても、容器の底は、茨城では『ぶんぬげる』らしい。
おーめ、そおたにかれーものばっかしくってだら、いまにけづめどぶんぬげっちまーがらみろなーにゆってんだおめー、おらーけづめどなんちゃーもどがらぶんぬげでらー:お前は、そんなに辛いものばかり食べてたら、今に尻の穴が抜けてしまうから見なさい。−何言ってんのお前は。俺の尻の穴なんて前から穴開いてるよ。
ふんぬぶられる 【動】踏まれる、踏ん付けられる
ふんぬぶる 【動】踏む、踏ん付ける、踏み潰す
ふんね 【複】降らない 『新方言』には『フンネ:降らない。山形県庄内地方で増加中。ワガンネよりは遅れている(1994)。最上。』とある。
なんだがこごんとごふんねなやー:何だかこのところ降らないなあ。
ぶんねじる 【動】ねじる
ぶんのぐ 【動】@穴を開ける、A(競争で)抜く 『ぶんぬぐ』の転。
ぶんのす 【動】やっつける、倒す
ふんのぼられる 【動】踏まれる、踏ん付けられる
■▲ふんのぼる 【動】踏む、踏ん付ける 『踏み登る』意味。『集覧:多』。
ふんのぼる:福島・茨城・栃木。
おーめぇは おれくれだみやを ふんのぼってっと:お前は俺があげたみやげ物をふんずけているよ。
ぶんのます 【動】@飲ます、A叩きのめす
ぶんのまる 【動】(田んぼ等に)はまる、埋まる 『おんのまる』
□ぶんのめす 【動】打ちのめす ぶんのめす:宮城・山梨。
ふんのめす 【動】したたかに踏む。ふみたおす。ふみにじる。 『踏みのめす』。
ぶんのめる 【動】@(田んぼ等に)落す、A(地面等に)埋める
ふんば 【動】剥ぐ、剥がすぐ 『ぐ』は濁音・鼻濁音。
(ふんばさみ) 分かれ道 東京武蔵村山。『文挟み』が転じたか。
ふんばだがる
ふんばたかる
【動】@踏ん張る、足をひろげて立つ、A頑張る、B(服や着物が)だらしなく開く、Cまたがる 『集覧:多』。
@の意味の『踏みはだかる・踏んばたかる』なら標準語。
ふんばだげる
ふんばたける
【動】(服や着物が)だらしなく開いている
ふんばらがす 【動】@踏ん張る、A頑張る
ふんばり 遊女や女性をののしる言葉、浮気女 近世語。『集覧:東』。
ふんばりあま 遊女や女性をののしる言葉、浮気女
□ふんばる 【動】踏ん張る
ふんしゃ 【動】踏み潰す
ふんびろ 【動】広がる
ふんびろ 【動】広げる
(ふんふらうた) 鼻歌 静岡。
ぶんぶんまーし 子供の遊びの一種。竹片等に紐を通して回すとぶんぶんと音がする。
ふんまいる 【動】@▲踏む、Aふまえる 『集覧:真』。『踏まえる・踏んまえる』なら標準語。@の意味は死語。
@・ふんまえる:山形。
B・ふんまえる:踏みとどまる:静岡。
ぶんま 【動】曲がる
ぶんまがる 【動】こぼれる
ぶんまぐ
ぶんまく
【動】@(肥しや種、水などを)勢い良く撒く、A巻く @・ぶんまぐ:千葉銚子。
ぶんまげる
■▲ぶんまける
【動】@勢い良く撒く、ぶちまける、Aこぼす 『集覧:真・行』。
『ぶんまける』『俚言』によれば江戸で使われた言葉。
ぶんまげる:宮城・福島。
ぶんまける:宮城・埼玉・群馬。
ぶんま 【動】曲げる
ぶんまぐる 【動】捲る(まくる)
ぶんまし
ぶんまーし
コンパス 標準語では『ぶんまわし』だが、使う人は高齢者。
ぶんまーし:分度器:埼玉。
ぶんまわし:埼玉。
ぶんます
ぶんまーす
ふんまーす
【動】回す、振り回す 『振り回す』。
ぶんまーす:山梨。
◆■ぶんまぜる 【動】混ぜる
ぶんまだ
ふんまだ
【動】またがる
ぶんまでる 【動】混ぜる
ふんまら 素っ裸 『ふりまら』がさらに訛ったもの。
ぶんまーる 【動】回る
ぶんまわす 【動】振り回す
ふんむぎ 噴霧器 手動式で、ピストンで圧力を加えてから噴霧する。
(ぶんむぐる) 【動】容器に入っているものをひっくり返しこぼす 福島。この場合の『むぐる』は『めくる』で『打ちめくる』の意味か。
ぶんむぐれる 【動】不貞腐れる、いじける、腹が立つ ぶんむくれる:山梨。
ふんめーる 【動】ふまえる
(ふんもん) 履物 鹿児島。
ふんわが
ふんわがふんわが
【副】のんびり、ふわふわ、ほんわか ふんわが:千葉銚子。
おめーはいづーもふんわがふんわがでしゃーわせなやろーだなーや:お前はいつものんびりしていて、幸せな人だね。
 本茨城弁集は、昭和40年前後の茨城方言を中心に茨城県全域の江戸時代まで遡る言葉を集めたものです。他県の方言との関係を重視し主要なものについては他県の方言も紹介しています。
 お気づきの点やご指摘等がありましたら、『茨城弁投稿』と書いてお気軽にここにメール下さい。他地域・他県との関係情報もお知らせください。訛の変遷が解かるような投稿は積極的に掲載致します。