50音検索は、単語及び熟語と短い使用例しか掲載していません。しかし良く考えて見ると置かれた環境によって言葉の表現はかなり変わってしまうことに気付き、日常会話や民話等の茨城弁版を紹介する事にしました。
一部、古い表現の部分もありますが表現上ご容赦ください。文節の語尾が長音になっているのは尻上りの言い回しを意識したものです。標準語に対して濁音化しているものを太文字にしましたから他のカ行濁音は鼻濁音です。この会話を理解する場合は、どうしてもこのHPの解説が必要になります。難しい単語はあまり多くないので、敢えて標準語訳はしません。あなたはどこまで理解できますか?
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◆第1話:酔っ払いの夜
むがーしむがし(ぢづはしょーわ45年ころだよきっとたぶん)、茨太郎(いばたろー)と土吉(ちぢきち)のふたーりのさげ飲みがいました。ふたーりっ共、ちーがっこーがらこーこーまでどーそーせーで、よーぐ喧嘩したながですが、今はぜーぶんかーってさげ飲みともだぢになっちって、おだげーのおぐさん(奥さん)のーひんしゅぐを買っていますが、いづーもながーのいーともだぢです。
・茨:お晩かだです。
・土:あーどーも、どーもどーも。上がってったらがっぺな。
・茨:ちっーとー、ほがに用があるもんだがらー、こご(にゃーば)でいーよ。
・土:いがっぺなたまには。あーそーが、たまにだねーな。いづもだいな。どーせまだ奥さんにしこだま言われででで来たんだっぺがら、ほがに用なんつぉねーんだっぺけんとよー。いまー、つまーんねテレビ見でだんでー、いっぺー始めだどごなんだわ。石下のしとりむすめ(一人娘:酒の商品名)のいっきーしぉ貰ったもんだがらー、やってってくろよ。
・茨:ほーがー、んだらちっとだげ(ちっとどはくぢだげで、こごろのながではいっぺー)呼ばれでんべ。わりーなやー、いづもごっそんなっちって。
・土:どーだー、調子は?。こないだー、だーれだっけがなー。あーんだ、ちょーどおめげの裏のあだりでー、隣のとーちゃんにでっかせでーきーだんだいな。茨ちゃんがー、医者にかがってんだっつってだけんとー、どーなんだ?
・茨:あー、てーしたごだぁねーんだ。こないだうぢー、しごど(仕事)してっとー、なんだがめんどまーるよーな気がしてー、おっかーに話したらー、医者にかがった方がいーっちゅもんだがらー、行ってみだんだいな。したらー、けづあづ(血圧)がひゃぐななじー(170)ぐれーあったもんだがらー、薬飲み始まったんだ。
・土:あー、ひゃぐななじーはちっとばがしたげーなーやー。まー、んでもー、やまなが(山中)のおんたいしょーはにひゃぐ(200)超いでるっちがらー、まーだ軽いほーだっぺな。そろそろ歳だしな。どーだー、いっとーせーしょはやっぱりビールが?。あー、わりー、ざぷとんだすのわすれでだ。ほいよ(と言ってざぷとんを出す)。
・茨:んだなー。高けづあづにはビールぐれーの方がいーがも知んねーなー。とごろでー、らいしーのしょーぼーのあづまりなんだけんとー、こんだがらすずぎ(鈴木)らいの作業場でやんのはやめでー、くみえーのわぎのしーかいじょでやった方がいーど思ーんだけんとどーだっぺ。
・土:んだいなー、確かにあすごはあづくてあづくてしょーがねーしー、おまげにかんめがうっさくて、顔なんかぶづばれっちまーしなー。んだけんと、しーかいじょは借りれんのが?。
・茨:だいじぶだ、きのー聞ーどいだがら。火のもどだげ気ーつげればー、ただで貸してくれるっつー話だ。
・土:んだらばー、俺が団長にゆってやっからそーすっぺ。しかしー、おめーはながながよーぐ気がつぐなー。こんだがらはおめーがふぐ団長やったらどーだー。
(奥さんに)あよー、こねーだ買ってきたー、しょーびぎがー、どごがにあっと思ーんだけんとよー、持って来てくんねーがー。
・奥:なーにゆってんだおめーは、おどどい食べっちゃったっぺな。忘れっちったのがー。んだらー、きょー買ってきたキムヂでよげればー、出してやっぺな。
・土:おいよ。−−−。とごろでー、うぢのおっかーはちっときづいけんとかんべんしてくろや。キムヂだったらきむぢいがっぺなーんちってな。
・茨:?!?
・土:あーゆってっけっと、よるのせーかづはまっときづくてからだがもだねーよ。
・茨:あー、土吉っつぁんもてーへんだなーや。うぢなんかはー、なんねんもやってねーど。おがげでらぐしてらー。
・土:あればっかしゃー、まいっちまーよな。おがげでおれはこどしになってじっきろもてーじゅーがへったわ。たいりょぐつかーよなー、あれは。しごどよりてーへんだ。
だんだん深刻な下(しも)の話になっちったけんとー、ふたーりは、これからの上大津地区の発展のためにどーしたらいーが議論しました。そのうち自分が何を言ってるのかわがんなぐなって、けっきょぐ一升瓶をあげっちゃってー、あげぐにウイスキーまであげちってー、アルコールをしごだまのーみそに飲ませっちった。『たまには』なんてまったぐのちぐぬぎでー、いづものごどだがらー、おぐさんはあだまい来てー、さげ(酒)の最後のラーメンを思いっきしにだででー、ぶどげっちまーほどにーぐらがしたのに、ふたーりは、ほぐほぐでてーらげでー、気がついだら朝になってだんだどよ。ふたーりっ共サラリーマンでー、土よーびの夜だったがらいーがったいがった。
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◆第2話:関西人と茨城人の会話
坂雄(さかお)は大阪出身、土人(つちと)は土浦出身、大学に入ってなぜか仲良しになりました。まだ入学式から1ヶ月も経っていません。どこか馬が合うので受講表の提出のタイミングが合わない時はお互いに融通しあっています。きっとお互いの育ちや生活環境に興味を持ったためでしょう。ある日二人は大学の中央にある噴水の前に座ってうららかな五月の風を肌に受けながら、しょんぼりと話を始めました。
坂雄:こないだ、うちー、ともだちんとこいったんや
土人:あほ!
坂雄:んー???。そんでな、さいきんせーかつうまくいってへんさかいそーだんしたんや
土人:あーほー
坂雄:????!!、なんでんねん、なんであほばかりゆーてんねん、ばかにすな!!!。
土人:あー?、ばがなんていってねーど、さっきがらよーぐきーでっと、どごがまぢがったごどいたっけがなー、これがらよーぐちーいすっからかんべんしてくろ!
坂雄:おど、おど、おどろいたわ、ちーすってかんべんしろってふつーのにんげんならでけへんわ、茨城県人はドラキュラかい!、ひとのちーすってどないすんねん、あー、おそろ!
土人:あーほーがー、どごでちーすったけがな。そーたおぼいはねーな、あのー、おれはちーすってねーど。そーいーば、いづだっけがな、にんげんにぁ、ちーすーしんけーっちのがあってな、ほれがー人間の体のコントロールしてるっちけんとほんとがな?。あれはもしかしたらちーすってんのがもしんねーど。
雄:ちょ、ちょ、ちょっとまってよ。このごにおよんでまたもやあほかい!!!
土人:あー、わりーな。よーぐわがった。坂雄には茨城弁をまーだよーぐおしーでながったな。わりーな。茨城弁ではー、んーとー、あーは、なんつーがなー、あーなんだいな。んだがら、ばがの『あほ』の『あ』ではねーんだよ。
坂雄:????、ほなら『あーほー』ってどーゆー意味や!
土人:んだがら、『ああそう』って意味だよ。
坂雄:はー、はーはーはー、そーかいな。茨城弁ってむつかしいなー。
土人:俺は難しくねーんだけんと、おおさがのしとにはわがんねがもしんね。
坂雄:おまえのそーゆーところがすきやねん。いーなー。やっぱし友達はこころやな。茨城弁いーよやっぱし。
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◆第3話 宮沢賢治『雨ニモマケズ』2005.08.28
2005年7月、NHKから依頼があり、幼児向け人気番組の幼児向け教育テレビ『にほんごであそぼ』で茨城弁で詞を朗読をしてくれないかとの連絡が入りました。
早速、『にほんごであそぼ』を見てみると、断片的な映像手法は間違いなく幼児の興味を引きやすいこと、場面展開や言葉の紹介手法にはかつて誰も考えなかった日本語のリズムが表現されていることに感心して出演意思を決めました。
担当したのは宮沢賢治の『雨ニモマケズ』です。以下は、放送予定になっている茨城弁での『雨ニモマケズ』の原稿です。
その後、金子みすゞの『私と小鳥と鈴と』(女性編)を朗読できる人を探しているので紹介してくれないかとの再依頼があったので、義姉を紹介しました。これも採用されましたが、最終原稿は見ていませんので、これはまた機会があれば紹介します。
放送の冒頭で、『むがーしの いばらぎべんを きーでくれっか』で宣言して昭和40年前後の茨城弁であることを宣言して朗読しました。
実際は放送時間2分の壁があって、茨城弁の喧嘩腰の言い回しが強調されてしまいましたが、古い茨城弁がNHKのようなメジャーな放送メディアで紹介されることは、今後もまず無いだろうと頑張りました。
雨(あーめ)にもまげず 風にもまげねーでー
雪(ゆーぎ)だって 夏(なづ)ーのあぢーのだってー へーでもねーんだ
おーじょーぶな からだでー 欲(よぐ)はねくてー
ぜってーおごんねでー
いづーも しつかにわらっちゃーんだいな
んだがらー いぢんちー げんめー四合どー 味噌どー
ちーっとばがしのなっぱ食べでー
なんーでも かんでもー 自分をー 勘定(かんじょ)にいれねーでー
よーぐ みまーしてー なんだってわがってよ
そーしてー わすんねんだい はー
のっぱらのー まづやまのしがげのー
ちっちー 萱ぶぎの小屋にいでー
東(しがし)のほーに 病気(びょーぎ)んなった 餓鬼(がぎ)めいだらばー行ってやってー 看病してやんだ
西のほーに こわぐなったかあぢゃんいだら ぷっとんでってー かあぢゃんの稲束しょってやんだよ
南(みんなみ)のほーにー
しんちゃいそーな しとがいだらばー すっとんでってー
おっかながんなくたって いーどーって ゆってやっぺや
北のほーにー 喧嘩だりー うってーごどがあったらばー
つまーんねがらー やめろー っちってやっぺー
ほんだがらー ひでりんとぎゃー 涙(なみだー)たらしてー
さみー夏(なづ)あ うるうるあるって
みーんながらー でぐのぼーって いやれでなー
ほめでも もらんねでー
くーにも されなくてよー
そーいだ もんにー
おりはなりでーんだ
(以下原文) 雨にも負けず 風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫な体を持ち
欲はなく 決して瞋(いか)らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米4合と 味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを自分を勘定に入れずに
よく見 聞きし 分かり そして忘れず
野原の松の 林の蔭の 小さな茅葺きの小屋にいて
東に病気の子供あれば 行って看病してやり
西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば つまらないから止めろと言い
日照りのときは涙を流し 寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにデクノボーと呼ばれ
ほめられもせず 苦にもされず
そういうものに 私はなりたい
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◆第4話 金子みすゞ『私と小鳥と鈴と』
以下は、NHKの『にほんごであそぼ』の出演依頼を受けて女性言葉を想定して金子みすゞの詞を茨城弁にしたものです。これをベースに義姉が原稿を作り出演しました。
おらあ よーてひらげで
そらあ ちっとも とべねーけんと
とべれる こどりは おらみでーに
ちぢっぺだ はいぐは はしらんねー
おらが からだ ゆすっても
きれーな おどは でねーけんとが
ああた ふーに なってる すずは おらみてーに
いっぺー うだは しんねーよ
すずど こどりどほれがら おれらは
みーんな ちがくて ほんで いーんだよ
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◆第5話 実験1/茨城弁の音韻イメージ会話
茨城弁の音韻の特徴だけをそのまま残しながら、意味の無い架空の会話を作ってみました。私の学生時代、早稲田を中退した後に彗星のように現れたタモリが流行らせた『はなもげら語』のような感覚です。無理に意味を理解しようとしないで下さい。作った私にも解らないからです。茨城弁の語調やリズムが楽しめたらそれで十分です。
・あんこ:おげー、ほったがこんで、あごらあだりがら、にーってみったっぺ。おがー、よっでっど。
・まんじ:うだねー。ごぼーにすったがら、よっでやっだんだよ。しょーまーよ。あがのこっぺにおっとばすつまりが、どっぺーっしゃってー、きーどこっちまってよー。あざがでこなしちったんだ。うでおめー、のれがらでーしたんだ。
・あんこ:のれがらはー、どっかももってねー。はー、かるばるばーりだ。のだがら、むーっちまったのよ。どいだってこんだっぺよ。
・まんじ:うだ、あばしゃー、ほーったがらー、ぐでげったもんで、しそごのやっぺに、いっちきたんだど。えーってあがしたんだわ。おがめに、どっちゃっちった。
・あんこ:あーのーがー。どっちゃっちったのが。んだばら、こげってみだが?
・まんじ:あがりめだ。おべーもしばったらいげっぺ。
・あんこ:じーだんだねー、そごだっけー、ぼってんだがらなー。おめでってだがんな。ふーたど。あだがんな。ごんどなげっぺがら、あんがしてんだよ。
・まんじ:うー−−−。おばったごった。うしゃるもんでねー。うだがら、おべーは、くっとばさんだど。
・あんこ:あー、おがやっとー。げってー、くっとばさんねーど。うーがんだうーがんだって、ごっちゃーど。そーどんげーっと、あほだもほんでーがら、しゃーにーな。んがっぺ。
・まんじ:んがっぺ。おげもそーがったんだ。いーや、にーなー、はー。あー、おげもこげがら、ちーぎすっぺ。おがげにちーでくっぺ、はげはげごっぽりいでっと。じーだがんな。いっぱし。ほっとごやんのがー。
・あんこ:ほーで、しゃーにゃーだ。にーにべーっけ。おだどよ。ふんだごったら、しょーにーきゅーで、よってやっぺな。うだがら、かーんぶっぱどって、ぽってげってやんだよ。いーが、すっぱったら、でぼでぼこっとばしてやんだど。すどは、べべれげだがんな。がんしたぶっちょげって、どどめっちまーど、よめーよ。ありめーよ。こーげんせーんめよ。あそぐもかーんめ。ちーでくっぺな。ちーでくればほんでべーだ。ほんでべーだらおんにもかーぐねー。
・まんじ:あー、ほんでべーだ。おんとにかーぐねーなー。ちーでくってほんでべーだ。ほどごでー、めーのんがんしたは、ほげったっぺが。
・あんこ:ほげってあるよ。なんまし、さんぺーすんなよ。
・まんじ:ほげってあればゆーんだ。やがったやがった。
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◆第6話 やまいも事件
小学校の記憶は年々薄らいで行く。中学の時にそれまでの思い出をノートに書きとめておいたものは、祖母のはなに焼かれてしまった。思い出がつまった教科書と一緒に。
手野の部落は、霞ヶ浦がかつて海だった頃の海岸段丘の斜面に東西に細長く位置している。南側の霞ヶ浦との間は、周辺区域では最も奥行きが深く、1.2K程度ある。そこには広大な水田が広がり夏は見事な緑の絨毯になった。小学校は、段丘の北側の手野の大地の北の端にあった。手野の大地は大半が畑で、穀物のほか麦や梨を栽培していた。陸稲も少なくなかった。そのためそれらの畑は、絶好の遊び場にもなった。麦畑ではかくれんぼができたし、瓜やかぼちゃ、西瓜畑には、秋口に沢山のコオロギが住み付いて、コオロギ捕りの場所になった。イモ畑ではイモの葉で首飾りを作った。梨畑には沢山蝉が集まった。雪が降ると雪合戦場にもなった。今では耕地整理が終わって碁盤目のアスファルト道路になったが、当時はまだまだ草だらけの道で牛馬の糞が所々当たり前の様に落ちていた。
初夏、学校から帰る途中、友達といつも別れる角の畑に真新しい畝ができた場所があった。他は麦畑だったのでそこだけが目立った。辺りの空気は麦の穂の匂いがした。そこには、ハート型の葉のついた蔓のような苗が植えてあった。何だろうと思って1本引き抜くと畝の中から細長い芋のようなものが出てきた。芋は柔らかく中身は真っ白いものだった。珍しいものを見つけたと思い、他の苗も抜いてみた、全部に芋がついていた。耕作のために大人が丹精込めて育てたヤマイモの苗であることなんて考えもつかなかった。結局二人で20本程度抜いてしまった。今の瞬間しか生きていない時代、10歳にも満たない小学生はそのようなものだった。その行為がなにを引き起こすかなんて考えてもみなかった。
家に戻るといつものようにランドセルを上がり端に投げ出して、そのまま友達のところへ遊びに行った。今日畑でしたことなどもうすっかり忘れていた。散々遊んで帰って来ると近所の人が来ていてなにやら父親と話していた。もう、すっかり暗くなっていた。
『いやあ大変だったみてえだよ。ねがのヤマイモ畑で、誰がに苗を何本も抜がれっちったんだどよ。いってえ誰がそおたごどやったんだっぺなあやあ。』
最初は、何をそんなに大騒ぎしているのか解らなかったが、だんだん事情が飲み込めた。
『あれだ!。今日引っこ抜いちったあれだ!。俺が抜いちったやづだ。』
その当時は、父親は神様のような存在で、何か悪いことでもしたらとたんに拳骨が飛んで来たから、父親には反抗は絶対できなかった。恐ろしい存在でもあった。また、嘘を付いてはいけないといつも聞かされていたので、どうしたら良いのか解らなくなってしまった。体から段々力が抜けて寝込んでしまった。
母親がやって来た。
『こううしいい(こーし:私の名前)、ご飯(ごあん)だよおお!。』
体が動かなかった。
『ご飯だよ!。』
体はついに凍りついていた。母親に体を揺すられた。
『ほれ!、どうがしたのが!。』
体は動かず、目も開けることができなかった。
『こーし!、こーし!、こーし!』
『−−−−−−−。』
『とうちゃん、こーしがてえへんだよ。おごしてもおぎねえんだよ。』
『−−−−−−−。』
間もなく父親がやって来た。しばらく体を揺すられた後、無理やり目を開けられたり、つねられたりしたが、目を覚ますわけにはいかなかった。
そのうち、近所の人達がやって来た。薄目を開けて様子を伺った。おばさん達が3人位来ていた。きっと母親が困り果てて呼んだに違いない。
『こーしさんがてえへんなんだって。どうしたんだっぺなや。』
『目が覚めねえんだどよ。』
『医者さまでも呼ばねげばなんめ。』
父親は淡々としていた。
『んだら、ぶだ小屋でも連れでってみっか。』
父親にしっかり抱きかかえられて、豚小屋に連れて行かれた。父親は既に見抜いていたに違いない。豚達の鳴き声が次第に大きくなった。近くなると騒ぎ出した。餌をもらえると勘違いして寄って来た。いきなり豚に舐められた。耳元で甲高い豚の声がした。厩肥えの臭い匂いが鼻をついた。でも豚に舐められた程度で目を開けるわけにはいかなかった。皆が豚小屋に集まって来た。
父親は、
『おがしいなあ。こんで目を覚さねえはずはねえんだが。』
と言った後、
『しゃあんめ、たばごの火でもおっつげてみっか。』
『−−−−−−−。』
ついに来た、タバコの火なんて付けられたら火傷をしてしまう。マッチをする音が聞こえ、すうっと炎が燃える音がした。思わず目を開けた。周りに人だかりが見えた。しかし目はあっという間に涙で霞み、嗚咽になった。
『ヤマイモぬいちゃったのは、俺だー。そおたでえじなもんだなんて知んながったんだよおー。−−−−−−−−−。』
周囲から声が聞こえた。
『でえじになんなくて良がったっぺな。しょうがねえよな。小学校2年生なんだがら。』
皆ざわざわしながら、三々五々居なくなった。
私は、両親に今日の出来事を正直に話した。父親から拳骨が飛んで来るかと思ったが、何も起こらなかった。
『こんだ、こおたごどがあったら、ちゃんと話さなげなんねえど。』
その後、数日経った国語の時間に作文の宿題が出された。私は、このヤマイモ事件のことを書いた。
『−−−−−、あやまって、ヤマイモの苗を抜いてしまいました。−−−−−。お父さんは怒りませんでした。最初から正直に話せば良かったと思いました。』
当時覚えたての『誤って』を早速使って書いた。確かそれが生まれて始めての作文だった。
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◆第7話:おがんじん5人軍団の一日 第1章/序章
出演者 がんだ:おがんじんの首領。
じんだ:副首領。
ちぐだ:いつも嘘ばかり言って軍団を困らせる一員。
ぽんだ:ちょっと抜けているが正直な性格の軍団の一員。
よっぽ:軍団唯一の学者肌。
めっぺ:唯一の女性団員、
この話は、よーぐ耳をかっぽじってきーだほーがいー。なーんでがっつーどー、いまちぎゅーでおぎでるせがいきょーづーの問題の縮図だがんだ。舞台は手野の台地の畑に面した林(やま)の一角から始まっかんなや。
がんだ:ふぁうふぉふぇー。んーーーっと。きょーもいぢんちがんばっと。ほれー!、いぢにーさん、ほれー、いぢにーさんっと(身体を伸ばして運動する)。あれ、こったじがんが?(とけーおみっとはーごじをさしてだ。じづはきのーのばんだけんとが田村のういの、ゴミぼっちがらひらってきだ、せがいに冠たるコーセー製のこーきーひんのうでどげーのおがげで、きょーからあやっとせーかぐなじがんがわがるよーになったどぅ。リチームでんちがどんだげもづがはだれもわがんねんだげどがよー。)。おー、おめーらはやぐおぎろ。なんじだどおもってんだ!、じんだ!、ほれおぎろ!
じんだ:ふえー。ふおーたごどゆったって、きのーのばんにあったさげのまされだらいぐーらなんだっておぎらんにぇどやー。たぐー、なーにゆってんだっぺ、ふぇーのごもごも。
がんだ:はいぐおぎろっちーの!。ほがのやづらもはいぐおぎろ!、ほれ!
めっぺ:あー、そんなに、早く起きてどーすんの。どーせきょーもたべるだけしか稼ぎはないよきっと。あたいだってたまにはどっかいーとこにいきたいかんねー。
がんだ:おめはいーがら、ほがのやづらはいぐおぎろ!
やっとのことで皆が起きていつも早朝会議が開かれた。
がんだ:いーがー。おれらはただのこじぎだねー。むがしはものもれーだのおがんじんだのどふめーよな言いがだをされで来たわげだが、いまはちがー。みーんながながが、なんでもすてっちゃー時代に俺らは、その捨てっちったものでせーがづすんだ。わがっか。すんでっとごはたしがにあんましいぐねーけんとがよ。今はナイロンで出来たテントもあるし、便所はどごでもいーし。ほーだよ。便所はだいじだど。おれらの便所はちぢだ。おんこはちぢにかいんだど。霞ヶ浦がなんで泳げなぐなったが知ってっか?。ぶだだよぶだ。こごらのしとは確かにむがしっからぶだを飼ってだいな。んだけんとそのごろはぶだのこいはぜーんぶはだげど田んぼのこやしになってだっぺな。あだりまいだよなー。とごーろが、いづーがらがぶだの糞尿を垂れ流しにしたやづがいだんだよ。それにやづ(谷津)がだいじだ。やづっからはいー水がでんだよ。おめーらもおぼいでっぺ。あんころのやづにいっぺータニシがいだいな。あれお味噌で煮っ下したタニシミソなんちゃエスカルゴよりうめーど。いーが、そごがらかんがいだら、おれらほどちきーのかんきょーにこーけんしてやづらはいねーてこったよな。
ちぐだ:そーたごどゆったって、かんたんにはいがめよ(まいんぢおんなじごどを聞がされでやんなってる)。たしがに東京だり神奈川のコンビニは大繁盛なのはきーでっけっとがよ。とごろが、なんだがしんねーけんとも、まーだ食えんのに、そごらではすてっちゃーらしーど。きーだ話では、冷蔵庫にへーってんのに決まりがあって、それがすぎっとうってはなんねらしーよ。あー、んだげどそれがありがてーな。そのおがげでおれらがいぎれるわげだもんな。まー、俺等はひとごどでいってみだら人間バグデリヤだいな。
ぽんだ:それもそーだいな。だけんと、がんだの思想にはあーねーなきっと。
めっぺ:あたいたぢが、なんでこーゆー道を選んだかはそれぞれ動機があると思うけどー、地球環境に貢献できることが基本だったんじゃなかったのー?。あたいたぢ特殊だけどー、あたいたぢが考えてることは、きっと沢山の人が解ってくれるよー。
ぽんだ:おれにはなんだがよぐわがんねげど、はやぐ食い物探さねが?。腹へって腹へってー。
(全員)さーんせー。
じんだは、いずものよーに今日売れそうなものを倉庫に捜しに行ぎ、その他4人は手野と田村の二手に分かれた。さいぎんのじんだのしごどは、それにぶんべづ作業が加わった。なんでがっちーど、ちゃんとうづるテレビでも買ってくれるしとなんつぉいねーがんだ。ぶんべづして工業団地にもってぐしかねー。それでもながなが買ってもらいねーのが悩みだ。じんだは、最近悩んでいだ。家電リサイクル法がでぎで以来、売れるようなものが少なくなった。不法投棄がめっぎり減って来たからだ。ふと思い出したことがあった。じんだの両親ががんだやをやっていた頃だ。とーきょーあだりでは『ばたや』とゆったらしー。あーあのころはなんでもいぐらでもあったのに。そろそろインターネットオークションもやんなげなんねど思いはじめでいだ。あんころはほんとにいがった。なにがいぐないがはあぎらがだ。リサイクルなんてうそっぱぢで、使えるものおそのまま使えばいいのに、そーなってねー。みがげだげああざらしければいーっつんだっぺが。
そのうぢ、皆がけーってきた。けっきょぐかんだづ(神立)に行ったグループが期限切れのコンビニ弁当をしこだまかづいで来た。
じんだ:きょーもコンビニが。やっぱしな。
ちぐだ:んだけんと、これがいぢばんうめーんだがら。朝っからこったうまい飯は、きっとどごにいったってねーがもしんね。
がんだ:わがんね、いづまでつづぐがな?、それより、きょーの仕事だ。いーが、おれらのしごどは、さいてーのエネルギーで最大の収穫を得るごった。おめーらわがってんのがー?!?
全員:あー、わがってっと。それだげは。
がんだ:よーし、それがわがってればおめらにきょーもまがせるわ。それがらこれもよーぐわがってっとおもーけんとおれらがいま頼りの燃料電池のもどはしてっぺな、メタンガスだがんな。まあーめどが、イモがいぢばんだがんな。わがってんな!、水素だがんな!
全員:おー
ぽんだ:水素ってあの『すいそばぐだんのすいそだっぺ?』
めっぺ:あのね、あんだの『へー』にいっぱいへーってんだよ。自分でしんねんだからしょうがないわ。へーでっから『へーっでる』なんてやーじギャグゆっててはだめだかんね。
午前中の収穫は食い扶持だけでその他の収穫はゼロ、いよいよ午後になった。捜索地を戸崎原に決めて皆頑張った。じんだどちぐだは、県道沿いのやまを狙った。ぽんだどめっぺは、少し菅野谷にへーったどごを探して見だ。じんだどちぐだは自信があったが、よそぐはみごどにはずれちった。不法投棄の監視がきびしいので県道沿いには結局何も無がった。それに比べっとぽんだとめっぺは良ーどごを探した。まだ写るテレビが2台、ひとづは28がだもあるいがいテレビで、ちっとばがし古いけんとパソコンもめっけできた。それよりもいがいしーかぐは、青白く光る正体不明の物体だった。ちかづぐど、何か昔のことを思い出させる物体だった。
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◆第8話:おがんじん5人軍団の一日 第2章/食料問題1
さいぎんペコヂャンの会社がてーへんだ。きーだはなしでは、缶にいもむしがへーってだり、しょーみ期限がきれだしょぐざいおつかってだんでもんでーになったらしー。たしがにイモムシはもんでーだな。げーだいな。んだけんと、しょーみ期限ちゃなんだっぺな。むがしゃしょーみ期限ちゃによいをかんでみだどぎに変なにょーいがしたどぎがしょーみ期限だったのになー。もってーねー話だいなー。
がんだ:おめらー聞ーでっと思ーけんとが、俺らーのいぎがだが、こんだのじぎんでますますじーよーになっだ。
ちぐだ:ペゴヂャンの会社はめーやぐだどー。ふんとだら期限ぎりで俺らが食ー
やづお、使ってるっちんだがらなー。犯罪だどあれは。ひとの分ととっちってはいげねなー。
がんだ:そーゆーもんでーではねーっちんだよ。俺らはいんなぐなった物もいだだいでるたぢばだがんな。そりょー忘っちってはだいだ。おめ、ちっとかんちげーしてんな。んだけっとー、たしがにしょーみ期限が過ぎだら捨てっちゃーのはどーがなーどおもーよな。ペゴヂャンの会社のやづ等がいーに持ってけーって食いばいーっちもんだいなのにな。いっしょけんめつぐったしとらだって浮がばれめなー。捨てっちゃーにしたっで、ゴミで出してはだいだな。ちぢにおんのめんのがいぢばんだな。そーせばバグデリヤが食ーがんなー。ほんでまだこやしになっぺな。よんながおがしーごどばがりだ。
ちぐだ:せんしーテリビで見だど。アフリガあだりでや今でも餓死してるっつ話だいな。ほのしょーみ期限が切れだやづおアフリガに遣ればいがっぺな。いっせぎ二丁だど。
がんだ:おめやーたんじんでいーどごろもあっけんとが、ちっとばがしたんねなー。そおたたんじんにはいがねーのが世のながだど。まー、ただー、アフリガの子供はかーいそだがんな。たすげでやりでーよな。
めっぺ:あーそーなんだぃよー。あたいたぢだって前向きに社会に貢献できる事を考えた方が良い時代になったんじゃないのかなー。人間バクテリヤはさびしーわ。そしたらー、しょーみ期限切れのコンビニの弁当を集めてアフリカに送るNPO(いぬぴーおー)法人でも作ったらいいんじゃないの?。
がんだ:しょーみ期限切れのコンビニの弁当はたしがに産業はいぎ物になっちゃーらしーよな。食べれんのに捨てっちゃーのはたしがにもってーねーなよ。そりゃひょーがすっけんと、今の日本法りづでは無理だっぺなー。日本人が法りづで売れねーやづおアフリガ人に食あしたら、文句ゆーやづがいっぺよなー。アミリガがいぢばんうっせーがもしんねな。まーんだけんときもぢゃーわがった。
とごろで、こねーだめっけだあおじれーやづはどーなった?。へんなやづらしーな。
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◆第8話:おがんじん5人軍団の一日 第3章/3.11
2011年の3.11の後、思い思いに集まった軍団の会話。
ちぐだ:あよおめー。いやたまげだなーや。あーたじしんはじめでだなーや。じぎゅうがおっくれっちまーどおもったどやー。
がんだ:ほんとーりだな。おら、ちぢーらのはすだにいだけんとが、はすだのみずがちゃっぽんちゃっぽんゆれだどや。いぎだこごぢしなかったなー。たしがにちぎゅうがおっくれっちまーどおもったな。
めっぺ:おめらのひょうげんはへーぼんだなー。おらーべんちょごひっくりげーっかどおもったよ。はー、んだってじしんなんちょせーぜーいっぷんだどおもってだけんと、こんけーはごふんぐれつづいだっぺ。そのあどもゆらゆらゆれでだっぺ。
よっぽ:んー。こんけーは、けーけんのねーちょーしゅうぎじしんだったなやー。ちょーしゅーぎじしんは、しんげんからとーいどごろにおぎっかんな。んだがら、こんけーも、ぜーぶんとーいどごでおぎだんだっぺどおもったら、やっぱり、とーほぐがしんげんちだったっぺ。
とーぎょのちょーこーそーびるがぜーぶんゆれだらしーなー。おおさがのぼーえぎせんたービルがあーたにはなれでんのに、ぜーぶんひげーおうげだらしーどな。
けっきょぐ、じばんのしゅーぎどたでもんのしゅーぎがいっちしで、きょーめーをおごしたらしーな。
がんだ:こんけーのじしんはそーたごどだげではねー。つなみのひげーがひどがったぺよ。それにげんぱづじごにひげーは、あどどんだげつづぐがわがんめよ。はー、どーなっちまーんだっぺ。よそぐがつかねーな。
ぽんだ:んだけんと、おらいはなんとがもったど。いどじでーのけーおーねんかんたにでだおらげのくらは、むきずだったど。たーだ、おーやいしでつぐったたばごのかんそーばがへーってるはなれは、ぐしがーらがおっこったな。これは、ぷれぎゃすどぐいをなんぼんもうったけんと、やねがだめになるどはおまーながったなや。
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◆第9話 2008年の正月の風景
客:おー、なんだー、俳優みてーなやづらが居んなやー。
兄:あー、盛さん。あげましておめでとーございます。
客:あー、おめでとーござんす。おー、こいづ(孫娘を指して)はおどごがー。
兄:ああ、みだめはおどごこみてだがもしんねけんとー、おんなこなんだどやー。ちっとなー、けーが薄いがらがや。
客:あー、そーが。おんなこだったのがー。んだけんとー、よーぐみっと、ちっとおんなこみてーだなやー。たしがにそーだなー。いーやしょーがづだがらはー、めーがしんちったぺよ。
姉:とごろでおめー、まづげーのひろっしゃんが去年しんちったっぺど。
兄:あー?。ひろっしゃんはなんでしんちったっけべがやー。
姉:ひろっしゃんはなー、んだっておめー、ろぐじーだったいなあ。おめどおんなじだっぺよ。あんちゃんがでーぐだったがんな。えろえろあったけんとがー、はー、いづだってがんばっぺよ。ほんでー、野良のでーのほーにいづだっけ、スナックつぐって、これがらだっつーのになー。こないだもいぎやったどー。いづだっけな。
兄:んだよ。こねーだだっぺな。はーしんちゃちょーどめーだど。しんちゃってはだいだいな。
姉:あんとぎー、電話があったっぺな。ひろっしゃんはー、そんとぎははー、だめだったみてーだいな。
兄:やっぱりそーがー。しんぞーが、とまってだんだねーが。
姉:んだっぺよなー。はー、自分でもおがしーど思ったんだっぺよなー。はー、みんなでー、盛り上がっていだどぎにー、胸さーってはーはーいってだらしーどなー。そしたらおめー、はーすぐ、しんちったらしーどー。びょーえんに行ったらはーからだがつめてーんだどよ。まいっちったなやー。
兄:きーだはなしだけんとよー、けっきょぐ、心筋梗塞(しんきんこーそぐ)だったらしーなやー。あれっちゃなんだっぺなやー。
私:親父んときと同じだよ。
兄:おめ、たばごは、どれぐれのんでんだ?。
私:一箱ぐらいかなあ。
兄:あー。ひとはごだらいーべ。誰だっけがな有名人で、4箱ぐれすーやづがいだらしーがな、はー、こないだしんちったらしーど。おめもはーああんまりすーなやー。
(少し酒が入って)
客:おめら、体のぐえーはどーだ。
兄:うー。大したごどはねーんだけんとがー。さいぎん、医者さいったんだわ。なんだがー、夜んなっとあそごがかいくてかいくてよー。
客:んだー。かいぐねーしとはきーだごどねーな。寒ぐなって布団にへーっと、かいぐなんだいなー。
兄:あーそーがー。おらかいーのは俺だげがど思ってだどやー。
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◆第10話 実験2/茨城弁の音韻イメージ会話
久しぶりに会った男女の会話を想定しました。『いばっち』は男、『ちぢっこ』は女の想定です。意味は自由に思い描いて下さい。
・いばっち:おー。
・ちぢっこ:はー。
・いばっち:あよ。せーぎん、ちんぢまってほっかってんだねーのげー。
・ちぢっこ:はー。そったごどねーど。おめらごそちんぢまってんでしょーよ。
・いばっち:おー。おめ、なんだっちんだ。おー。やばらに、きっちらがったがら、どでんぶっちまってんだねーげ。
・ちぢっこ:おらはー、どでんぶっちまってなんちゃねーよ。あんだごそ、あっちもすってばってんだねーげ。
・いばっち:うー?。たしがに、あっちもすってばっごどもあっけんとよー、おめらほのほが、すってばってっぺ。
・ちぢっこ:いーんや、そったごったーないよ。ちぢもかってっから、いづも、とっちばってるよ。あがんさーってはー、だいだっぺな。
・いばっち:あがんさーんのは、おらがのしょーぶんだ。うっとせーごどゆーなや。
・ちぢっこ:うっとせーっちわれでも、おらはーやめらんにぇ。あんだんごどは、いづーもおもってるよ。かーちゃがどったごどゆったって、おめはおめだがんな。おめがくっぱどって、どっかしゃやーべだって、おらは、つぇーでぐがんな。
・いばっち:つぇーでぐんのがー、いづでも。
・ちぢっこ:つぇーでぐんのはいづもだないよ。わだしど、かだばったどぎだよ。
・いばっち:ほんでやだいだなや。かだばってはじめで、ほんで、ほんもんだっぺ。
・ちぢっこ:かだばんねげればだいだって、むがしからかーちゃんにゆわれでだよ。
・いばっち:あいやー。まったぐなんだっぺ。やーれだごどよにやっこどがいーんだっぺが。おらはーわがんねぐなっちった。
・ちぢっこ:あんだはよー、まじめでしょーよ。いがってこんげばったらいーでしょうよ。
・いばっち:いがってこんげばるっちったよにかんたんにはいがねーど。ばっこらってどっちばっちまーどや。へべれげもおしめーにしっぺよ。
・ちぢっこ:へべれけもおしまいにすんだら、よんにやっちまたらいーんでしょーよ。ちがーげ。
・いばっち:んだいな。そーがもしんにぇ。へべれげもおしめーにしっちゃって、ぐどばってごっとまどってやっぺな。ぐーんにべーだど。がりばらすっぺがんな。どごまでもゆーにべーっと。はだがんなー。
・ちぢっこ:そーゆにべーらいでもとーにかーんねでしょーよ。ぐどぐどかっぽっちゃーのはよーだねーべ。
・いばっち:んだな。ほんとーりだなや。ぐどぐどかっぽっちゃーのはよーだねーな。おらはーこでがらちーにべーっと。ぐだがんな。めんどもがぎがきやっぺな。ゆーにべーったらそんでかーらいっからよー。
・ちぢっこ:そーでしょーよ。あんだもがんばってけーよ。ぐどぐどがんばればほんにべーでしょーよ。
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◆第11話:おがんじん5人軍団の一日 第3章/世界同時不況
出演者 じんだ:おがんじんの首領。
じんだ:副首領。
ちぐだ:いつも嘘ばかり言って軍団を困らせる一員。
ぽんだ:ちょっと抜けているが正直な性格の軍団の一員。
めっぺ:唯一の女性団員。
2008年の秋当たりから、集団にはある心配があった。コンビニの廃棄物が極端に減ったからである。その理由は、コンビにチェーン店ではもともと弁当等の食べ物は賞味期限前日まで定価で売るルールを作っていたが、期限を過ぎると売れなくなるので、捨てるしかなかった。どうやら、コンビにチェーンでは、末端の売店の売れなかった場合の保証をしていないらしい。
ところが、このシステムに反旗を揚げ、全国で賞味期限間直の食品を半額で販売したら、本社から改善命令が下ったと言う。
・じんだ:おー、おめらあづまったがや。なんだがや、コンビニのくいもんがへっちったらしーなや。なんだや。しってるやづはいんのが。
・ぽんだ:手野にはコンビニはねーがら、それは神立だり、下大津のスーパーだねーのが。
・めっぺ:とにかくこれでは困るでしょうよ。なんとかしてくれねけれこまっぺよ。
・ぽんだ:んだな。そーがや。
・ちぐだ:おらやだどはー。かーちゃんだって、そーたいーかげんたごどしんねど。
・じんだ:んだな。おめらは、ひがいしゃだいな。んだけんと、くるしーのはみんなおんなじだど。おめだげだねーど。
・めっぺ:そーでしょーよ。あだいだってくるしーどぎはくるしーがんな。
・んだがらどーしんだっちんだ。
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