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◆本ページは、茨城の子供の遊びに関する茨城方言をまとめたものです。他県の方言の収集も合わせて開始しました。

標準語 茨城弁 解説・他県の方言
あかんべ、あかんべえ あかんべん:神奈川。
あてもの、当て物 あでくじ・あでっくじ:『当て物』の一つ。くじは当てるものなので『くじ』で良いはずが何故か『当て』がついた。中の見えない筒に割り箸程度の太さの木の棒が刺してあり(易者のそれとおなじ)、それを引き抜くと棒の下先が赤いのが当たり。
あでぶぐろ、あでっぐろ:『当て物』の一つ。『当て袋』の意味。駄菓子屋で売ってたもので様々な大きさの袋の中に何かが入っていてその先にはひもがついていた。その紐はどの袋とつながっているか解らないようになっていて、勘で紐を引いて袋を当てた。もうひとつのやりかたは、等級が記された台紙の上に紙が張ってありそれを剥がすと該当する等級が決まり、その景品は、台紙に等級毎に袋に入れて展示してあり、当たるとそれをぶちりと剥ぎ取るもの。何が当たるか解からないスリルがあった。今では『宝袋』と言うらしいが辞書には無い。
ぶぢぬぎ・ぶちぬき・ぶんぬぎ:駄菓子屋に15〜20程度に区画された大きな箱があり、表面の厚紙をこじ開けて中のものを取り出した。何が出て来るか解らない楽しさがあった。標準語では『宝箱』
むぎ:駄菓子屋にあった子供用のくじ。『剥き』の意味。当たり外れの記号の上に紙を張ったもの。
『当て物』とは駄菓子屋のくじのこと。くじ引きを応用したものや、中身が見えないようになって好きなものを選ぶもの。
原始的なものは当たりと外れだけのもので、中の見えない筒に割り箸程度の太さの木の棒が刺してあり(易者のそれとおなじ)、それを引き抜くと棒の下先が赤いのが当たりだった。子供向けに『むぎ』があり、当たり外れの記号の上に紙を張ったもの。
少し工夫したものに、数種の飴玉にタコ糸をつけたものがあり、2〜30本あるタコ糸の中から1本を選ぶものがあった。名前は記憶が薄らいでしまい、『あであめ』か『あでだま』か、『ひもひき』か定かではない。一般名称としては『駄菓子くじ』と言う。飴の他にも甘納豆やイカなどがあった。大人の世界では昔は『宝引』(ほうびき・たからびき)と言い現代の福引に繋がる。
少し進歩したものに、『むぎ』が発展したものに、等級が記されたものがあった。その景品は、台紙に等級毎に袋に入れて展示してあり、当たるとそれをぶちりと剥ぎ取った。時々、当たったはずなのに、該当品が無いことがあり、その場合は1等級上のものがもらえることになっていた。
あやとり、綾取り あやとり
とり
りとり
ひとりあやとり:一人で綾取りをすること。
ひとりとり:一人で綾取りをすること。
ひもかげ:あやとりの一種。
ふたりあやとり:二人で綾取りをすること。
ふたりとり::二人で綾取りをすること。
いととり:岡山・愛媛・長崎・鹿児島。
いしけり、石蹴り いしきり
いしけん
いしけんけん
がらな
けったれ
けんけん
じーた
:田の意味。
まるだし
広辞苑に『石蹴り:地上に多くの区画を設け、その中で一個の小石を片足でけりながら飛び、次へ次へと区画を追って送り進む児童の遊戯。』とある。
いしけり:神奈川。
いしけん:神奈川。
いちねんこ:神奈川。
けっちん:神奈川。
げんげん:神奈川。
けんけん:神奈川。
けんけんごっこ:神奈川。
けんけんじょ:神奈川。
けんとび:神奈川。
じゅーた:石蹴りの石:千葉。
いしうち、石打ち、石合戦 いしぶち
いしぶぢ
新治郡では5月5日に子供達が川を挟んで行った。
おてだま、お手玉 いしな
おがっけ:『かっけ』という貝に由来すると思われる。
おされー
おしだま
おしと
おしとづ
おしとつ
おしとづとり
おしとつとり
おしな
おしなとり
おしなっこ
おしなんこ
おしなんことり
おじゃっき
おじゃみ
おじょりんこ
おじょんこ
おじょんじょ
おじょんじょこ
おすなご
おっかげ
おでだま
おでだまつぎ
おでだまつき
おてだまつき
おてだまどり
おてま:お手玉
おでみ:御手見の意味。
おてめ:御手見の意味。
おな:おはじき・お手玉:キサゴをおなら』と呼ぶため。
おなつ
おなんこ:@おはじき遊びの一つ、Aお手玉:『お何個』
おなん:ジュズダマ
おなん
おにしと
おひと
おひーと
おひとづ
おひとつ
おひとづとり
おひりんや
おひれんや
おひれ
おひれー
おひろい
おひろいだま
おひろいつき
おみしと
おやづ
おんしと
がげ
がけ
かげとり:『かっけ』と言う貝がある。
がっけ
きょーとり
げぐよー
しな
しなっこ
しなんこ
じょんじょこ
じょんじょん
じょんじょごとり
だま
なーなご:石岡市。
なん:古河市・猿島郡。
なんことり:北茨城市・東茨城郡・笠間市・新治郡・石岡市。
お手玉は、広辞苑では『小豆などを小さな布袋に入れて縫いくるんだおもちゃ。幾個かを投げ上げて受けたり拾ったりして遊ぶ。主として少女の遊戯。』とある。別称は、『いしな、いしなどり、いしなん、おなん、手石、なないし、なんこ、なん
お手玉とオハジキの方言には共通語がある理由は、もともとお手玉の原型は、オハジキに近かったとされる。お手玉は奈良時代に大陸から伝わり、当時は、『石投・石子(いしなご)』『石などり』がそれで、『女児の遊戯。石をまいて、その中の一つを空中に投げあげ、落ちて来る前に、下の石を拾って、ともにつかみとり、早く拾い尽すことを競うもの。いしなどり。いしなん。なないし。手石。』と辞書で解説されている。江戸時代以前は貝や石を使っており、お手玉とおはじきは同じ材料を使っていたようである。江戸時代に現在のような形になり、遊び方が分化したのではないかと考えられる。『俗語』によれば『なんは江戸時代の俗語である。
別に『何個』と言う遊びがある。『(ナンとも) 遊戯の一種。碁石・小石または細かに折った杉箸などを握って差し出し、人にその数をあてさせるもの。』とある。
『称呼』には『石投(いしな:江戸にて手玉といふ。東国にて石なんなつこともいふ。信州軽井沢邊にてはんねいばなと云。出羽にてだまと云。越前にてななつと云。伊勢にてをのせと云。中国及薩摩にて石なごといふ。』とある。当時の代表語は石投(いしなご)であり現代のお手玉は単に江戸限定の方言だったことになる。
あや:福島・長野。
あやおり:長野・高知。
いしどり:長崎。
いちゃいちゃ:神奈川。
いっこ:神奈川。
いっこいこ:神奈川・静岡。
いっこいっこ:神奈川。
いっことり:神奈川。
いっこも:神奈川。
いっちゃ:神奈川。
いっと:神奈川。
いん:愛媛。
うけだま:岐阜。
えっこん:島根。
おいこ:奈良・和歌山。
おいーこ:神奈川。
おいさし:大分。
おいちゃ:神奈川。
おいちんじ:神奈川。
おいっこ:埼玉・神奈川。
おいっちょ:岡山・島根
:兵庫。
おかんしょ:長野。
おぐいちゃ:神奈川。
おけーけ:神奈川。
おこんめ:京都・大阪。
おさら:和歌山・兵庫・鳥取。
おさーらい:神奈川。
おさらり:神奈川。
おしと:埼玉。
おしーと:神奈川。
おしとつ:神奈川。      
おじゃみ:茨城・埼玉・神奈川・八丈島・富山・岐阜・静岡・愛知・福井・大阪・奈良・島根・兵庫・広島・山口・四国全県・大分・宮崎・熊本。
おじゃんめ:神奈川・静岡。
おたま:千葉・埼玉・山梨・愛知。
おちゃんちゃん:神奈川。
おてしゃみ:神奈川。
おてっこ:神奈川。
おてんこ:山梨。
おなんこ:神奈川。
おひち:愛媛。
おひと:神奈川。
おーひと:神奈川。
おひとこ:神奈川。
おひち:愛媛。
おひとつ:山形・宮城・長野・福島・奈良・島根。
おひとり:神奈川。
おひや:神奈川。
おひーや:神奈川。
おひーやー:神奈川。
おひろい:愛知。
おぶーつ:埼玉。
おぼろ:奈良。
およっこ:埼玉。
おんぼ:福島。
がいき:宮城。
がっき:山形。
がっきつぎ:山形。
けけしょ:神奈川。
ざき:新潟。
ざく:山形。
ざっき:福島・埼玉。
ざっく:福島・新潟。
ざんめす:宮城。
ざんめーす:宮城。
じゃんこ:神奈川。
だんま:岩手・山形・宮城・長野・静岡。
たんま:神奈川。
だんも:静岡。
ちょーなご:山形。
つかつか:山形。
つんこぶ:長崎。
なっこ:埼玉。
なん:埼玉。
なんこ:神奈川。
(その他)
ぶっこみ:お手玉を使ってする遊び:神奈川。
おにごっこ、鬼ごっこ いがし:鬼ごっこの一種。
おっかげっこ:土浦市。
おに:−。
おにあそび:東茨城郡・行方郡。
おにくら:−。
おにこ:行方郡。
おにこー:東茨城郡・西茨城郡・新治郡・行方郡・鹿島郡。
おにこっこ:行方郡。
おに:県下広域。
おに:−。
おにさんこ:久慈郡・常陸太田市・高萩市・東茨城郡。
おにっくら:那珂郡・東茨城郡・行方郡。
おにっこ:県下広域。
おにのさら:−。
おにゃもっこ:稲敷郡。
つかみおに:土浦市。
つかみっこ:土浦市。
つかめっこ:土浦市。

(その他)
おにぬげ:遊びの途中鬼が抜けていなくなること。
かいせん(開戦):鬼ごっこの一つ
かーおにっこ:川でする鬼ごっこ
しゃみおに:鬼ごっこの一つ。しゃがんでいるとつかまらない。
せめ:二組に分かれてする鬼ごっこ。
たがおに:高鬼。鬼ごっこの一つ。高い所にいれば鬼につかまらない。
でべそおに:鬼ごっこの一つ。
はなおに:鬼ごっこの一種。
ばんじょおに:鬼ごっこの一種。
ぶぐぶぐおに・ぶくぶくおに:ぶくぶくと言いながらしゃがむと鬼につかまらない。
やけおに:鬼ごっこの一種。
古形『鬼渡し』。土浦では『つかみおに・つかみっこ・つかめっこ』が代表的。
方言地図によると茨城県下での呼称は『おに、おにくら、おにこ、おに、おにさんこ』が紹介されている。現代に生き残った呼称である。このうち『おにこ』は、東北北部と、埼玉・東京西部、長野・山梨・神奈川・静岡に集中して使われる。またおにと』は、近畿・中国・福島・新潟で密度が高いものの全国的にあったもので、辞書掲載されている。
『称呼』には『鬼わたし:江戸にて鬼わたしと云。京にてつかまえぼ。大阪にてむかへぼといふ。東国及出雲邊又肥の長崎にて鬼ごとと云。奥の仙台にて鬼々と云。津軽にておくりごと云。常陸にて鬼のさらと云。』とある。
うこ:鹿児島。
おいつけおに:大分。
おいっこ:神奈川。
おいみきて:八丈島。
おいやい:三重。
おこっこ:埼玉。
おっかけっこ:埼玉・静岡。
おっこなんじょ:青森。
おにおに:宮城。
おにけーな:宮城。
おにこ:東北北部・埼玉・東京西部、長野・山梨・神奈川・静岡。
おにこっこ:神奈川。
おにーっこ:神奈川。
おに:福島・神奈川・新潟・近畿・中国・長崎。
おにさん:埼玉。
おにじょこ:青森。
おにっこ:神奈川・山梨。
おにっこあそび:神奈川。
おにっこっこ:神奈川。
おにっこと:神奈川。
おにどっこ:神奈川。
おにーどっこ:神奈川。
おにどり:神奈川・長野・広島。
おにぶくろ:宮城・神奈川。
おにんぶくろ:神奈川。
おにやっこ:埼玉。
おにわいん:静岡。
おにわたし:東京。
おにわん:静岡。
おにんぶくろ:宮城・神奈川。
およんば:香川。
おわえこ:和歌山・香川・徳島。
おんなんご:福岡・熊本。
おんぼ:鹿児島。
つかまえぼ:京都。
つかめーおん:神奈川。
つかめっこ:神奈川。
っこー:静岡。
むかへぼ:大阪。
おはじき、御弾き (遊びの名称)
いちょきちゃ:『常磐沿線』掲載語。『石おきしゃご』の意味と考えられる。
おさばぎ:動作に由来すると思われる。
おな:おはじき・お手玉:キサゴをおなら』と呼ぶため。
おな
おなんこ:@おはじき遊びの一つ、Aお手玉:『お何個』に由来すると思われる。
おなんことり:『お何個』に由来すると思われる。
きしゃ:おはじき
ぎやまん
けんけん:ガラス製のおはじき。
けんけんだま
ちゃんちきだま
はじぎっこ
はじんぎ
はじんき
(材料等)
おんかげ:貝殻の小片。オハジキに使う。
かっきっこ・かっきり・かっきりこ・かっきりしょ:おはじきを手で掴み手を返して甲で受ける遊び。
がら・からだま:ガラス製のおはじき。
けんけん:ガラス製のおはじき
せんばい:ガラス製のおはじき。
っき:土を焼いて作ったおはじき。
広辞苑には、『細螺(きさご・きしゃご)の貝殻や小石・ガラス玉などを出し合って席上にまき、指さきではじき当てたものを取りあう少女の遊戯。また、その貝殻など。今は多く平たいガラス製のものを使う。』とある。
細螺(きさご)は辞書には、『ニシキウズガイ科の巻貝。殻は直径二センチメートル内外で、厚く固い。多数の放射火焔状の淡褐色の斑がある。殻をおはじきなどの遊戯に使う。きしゃご。しただみ。ぜぜがい。いしゃらがい。』
このうち『きしゃご』はそのままおはじき遊びの別称でもある。
似た遊びに『石投・石子(いしなご)』がある、『女児の遊戯。石をまいて、その中の一つを空中に投げあげ、落ちて来る前に、下の石を拾って、ともにつかみとり、早く拾い尽すことを競うもの。いしなどり。いしなんご。なないし。手石。』。
別に『何個』と言う遊びがある。『(ナンゴとも) 遊戯の一種。碁石・小石または細かに折った杉箸などを握って差し出し、人にその数をあてさせるもの。』とある。
(遊びの名称)
えらみ:愛知・岐阜。
・おなんこ:おはじきを握った数を当てる遊び:神奈川。
ざがぎ:青森。
じゃがぎ:青森。
つぼっこ:宮城。
だん:神奈川。
ひーふー:神奈川。

(材料等)
きしゃご:巻貝・ガラス:神奈川。
おもちゃ おむちゃ
おもぢゃ
あすっどく:鹿児島。
うたびむね:沖縄。
がきだいしょう、ガキ大将 おーだいしょー
こだいしょー:ガキ大将の次に位置する子。
かくれんぼ あうとおに:東茨城郡。
あおとおに:北茨城市。
おにっこ:県広域。
かうねおに:猿島郡。
かくねこ:県西部。
かぐねっこ:神栖市付近。
かぐねっくぢ:水海道市。
かぐねっこ:県広域。
かくねっこ
かくねもっこ:竜ヶ崎市。
かぐねんぼ
かくねんぼ:古河市。
かくれ:古河市。
かぐれおに:県南部。
かくれおに
かぐれかっ:久慈郡。
かぐれかん:久慈郡。
かぐれこ:東茨城郡・新治村・土浦市・行方郡。
かぐれっこ:県広域。
かくれっこ:県広域(推定)。
かぐれこんこ:久慈郡・行方郡。
かぐれっくら:土浦市。
かぐれっこ:県全域。
かくれっこ:県広域(推定)。
かぐれっころ:土浦市。
かぐれっ:久慈郡。
かぐれぼ:東茨城郡茨城郡・猿島郡。
かぐれ:勝田市・行方郡。
かぐれんこ:県広域。
かくんぼ:猿島郡。
かわねおに:猿島郡。
『かくねる』は『隠れる』の訛りで辞書掲載語。
めっけおに:東茨城郡。
『称呼』には『かくれんぼ:出雲にてかくれんと云。相模にてかくれかんじゃうと云。鎌倉にてはかくれんぼと云。仙台にてかくれかじかと云。』とある。
『俚言』には『かしやませ:児戯也。江戸にてかくれんぼうと云。仙台にてかくれがじと云。出雲にてかくれんと云。相模にてかくれがんしょうと云。』とある。仙台の『かくれがじ』は『かくれがき』の意味か。『かくれがんしょう』は『隠れましょう』の意味か。
『隠れ鬼』『隠れ子』(かくれご)は別称。
あすわい:神奈川。
あすわり:神奈川。
おにどり:神奈川。
かくねーぼっちゃー:神奈川。
かくねかんじょ:神奈川。
かくねっこ:神奈川。
かくねっこ:神奈川。
かくねん:静岡。
かくねんぼ:神奈川。
かくねんぼー:神奈川。
かくれおっこ:青森。
かくれか:岩手・宮城・山形。
かぐれかんこ:福島。
かくれんじょ:神奈川。
かくれかんじょ:神奈川。
かくれかんじょー:神奈川。
かくれご:鹿児島。
かくれっこ:千葉・新潟・佐渡の一部。
かくれっこ:関東圏と東北北部・神奈川。
かくれぼっち:秋田・山形。
かくれもち:新潟
かくれもーも:長崎
かくれん:新潟・高知。
かくれんじょ:神奈川。
かくれんじょー:神奈川。
かくれんぼっこ:神奈川。
かくれんぼっじゃ:神奈川。
みか:長崎。
かちみんしょーりー:沖縄。『隠れなさい』の意味。
けった:山口。
けっとおに:神奈川。
れっこ:神奈川。
もいじゃんこ:鹿児島。
もじゃんこ:鹿児島。
もんちゃらこ:鹿児島。
かけっこ、駆けっこ かけくこ
かけこー
かげころ
かけころ
かげっくら
かげっこ
かげっころ
かけっころ
はしりあい
はしりっくら
はしりっこ
はしりやい
はねくら
はねっくら
古くは『かけくらべ・かけっくら』と言った。
『俚言』には『かけくら:むかしははしりくらべと云。「枕草子」にははしりくらべ、「古今夷曲集」にははしりこくら、「望一后千句」にははしりくら。』(文略)とある。
かけくらご:鹿児島。
とびっくら:神奈川・山梨・静岡。
とびっこ:神奈川・山梨。
とびっこー:静岡。
とびん:静岡。
はせくら:宮城。
かごめかごめ、籠目籠目 広辞苑に『児童の遊戯の一。しゃがんで目をふさいだ一人を籠の中の鳥に擬し、周囲を他の数人が手をつないで歌いながらまわり、歌の終ったとき、中の者に背後の人の名をあてさせ、あてられた者が代って中にうずくまる。細取(コマドリ)。』とある。
めーめーじっこ:神奈川。
片足とび、片足跳び。足けんけん。けんけん。ちんちんもがもが。 あしきんきん:東茨城郡・行方郡。
あしけり:土浦市。
あしけん:県周辺部。
あしけんけん:県全域。
あしこ:主に県北。
あしこっこ:那珂郡・稲敷郡。
あしこに:北茨城市。
あしこね:那珂郡・猿島郡。
あしこん:古河市。
あしこん:猿島郡。
あしこんこ:県広域。
あしこんこん:県広域。
あしっこ:真壁郡。
あしちょんちょん:東茨城郡・鹿島郡。
あしと:主に県北。
あしんけんけん:真壁郡・新治郡・筑波郡。
かだあし:土浦市。
かたあし:土浦市。
かだあしけんけん:県周辺部・土浦市。
かたあしけんけん:『方言地図』。久慈郡・神栖市。
かだあしとび:土浦市。
かたあしとび:県内散在。
かだしけんけん
かだとび:県周辺部。
かたとび:『方言地図』。
かたびっこ:『方言地図』。行方郡。
かだびんこ:行方郡。
けんけん
けんけんとび:土浦市。
けんけん
けんけんば
けんけんばね:新治郡。
ちんばけんけん:『方言地図』。
はねきんきん:−。
はねこんこ:県広域。
はねこんこん:東茨城郡・行方郡。
はねっこ:西茨城郡・鹿島郡。東北の僅かな地域のほか千葉北部に集中する。
ょんょん:東茨城郡・稲敷郡。全国でも茨城にしか無い。
ょんょんばね:土浦市。全国でも茨城にしか無い。
んばね:東茨城郡・稲敷郡。
方言地図には『あしこ、あしとあしけんけん、かたあしけんけん、かたあしとび、かたとび、かたびっこ、ちんばけんけん、ょんょん』が紹介されている。
『新方言』には『ケンケン 「片足跳び」;『日本言語地図』によると西日本では昔からケンケンと呼んでいた;今東京はじめ東日本各地の子供に広がりつつある;しかし辞書には取り上げられない;東京のチンチンはじめ全国に多様な言い方があったのが,関西弁に統一されようとしている;テレビの幼児番組(NHK「おかあさんといっしょ」)のかけ声「ケンケンパ」が影響したという考えもあるが,1970年はじめに各地の大学生で広がっていたことから,地伝いの伝播と考えられる;北海道奥尻島の若年層が使う;老年層はテンコマッコ。』とある。
あしっこ:神奈川・静岡・島根。
あしけんけん:福島東部・栃木東部・千葉北部・埼玉東部・神奈川。
あしこんこん:千葉・神奈川。
あしだか:和歌山。
あしなごけんけん:鹿児島。
あしなっこ:神奈川。
あしなりこっこ:静岡。
あんたんたんぎ:鹿児島。
いしきり:埼玉。
いしけっこ:神奈川。
いしけり:神奈川。
いしけん:埼玉・神奈川。
いしけんかっこ:神奈川。
いしけんけん:神奈川。
いしけんこ:神奈川。
いしけんこんこ:神奈川。
いしけんとし:神奈川。
いしこんこ:神奈川。
いしざしけん:神奈川。
いしだし:神奈川。
いしや:神奈川。
いちかんじんじ:神奈川。
いちけんけん:神奈川。
いちけんこ:神奈川。
いちこんこ:神奈川・岡山。
いちこんこん:神奈川。
いちねんき:神奈川。
いちねんこ:神奈川。
いっけんけーし:神奈川。
いっけんこっこ:神奈川。
いっけんこんこん:神奈川。
いっけんじょ:神奈川。
いっけんじょーじょ:神奈川。
えっさっさ:新潟・島根。
おけんけん:神奈川。
おしこんこ:神奈川。
おちょんちょん:神奈川。
おてん:神奈川。
かいかい:神奈川。
かいかいとび:神奈川。
かいかいびっちょ:神奈川。
かたあし:神奈川。
かたあしあそび:神奈川。
かたっころ:神奈川。
ぎーたー:沖縄。
ぎっちゃー:沖縄多良間島。
ぎっちょ:愛知。
ぎっちょんちょん:広島。
ぎっと:広島・沖縄。
けーるっとび:神奈川。
こんぎ:群馬。『漕ぎ』の意味か。
しここんひここん:埼玉。
しっけんけん:神奈川。
しっけんこ:神奈川。
じっけんこっこ:神奈川。
しっけんこんこ:神奈川。
じっころ:神奈川。
しっこんこん:埼玉・神奈川。
じゃん:神奈川。
じん:神奈川。
しんらかっこ:神奈川。
しんからかっこ:神奈川。
じんらっこ:神奈川。
じん:神奈川。
しんりこっこ:静岡。
しんきらっこ:神奈川。
じん:静岡。
しんきりかっこ:神奈川。
しんきれっこ:神奈川。
しん:神奈川。
しんけこんこ:神奈川。
しんけっこ:神奈川。
しんけらっこ:神奈川。
しんけらやっこ:神奈川。
しんけりっこ:神奈川。
しんけんこ:神奈川。
しんっこ:神奈川。
しんけんこっこ:神奈川。
しん:群馬。
しんこ:神奈川。
しんこかき:神奈川。
しんこっこ:神奈川。
しんことび:神奈川。
しんこの:神奈川。
じん:神奈川。
しんころ:神奈川。
じんじっこ:神奈川。
しんじかっこ:神奈川。
じんじき:神奈川。
じんじっこ:神奈川。
しんじっこ:神奈川。
しんじゃこ:神奈川。
しんじゃっこ:神奈川。
じんじん:神奈川。
しんしんかっこ:神奈川。
しんしんこ:神奈川。
しんしんころころ:神奈川。
しんしん:神奈川。
しんとび:神奈川。
すけこん:埼玉。
すけなご:鹿児島。
すててんこ:北海道・青森・岩手・秋田・宮崎。
せん:神奈川。
せんきやっこ:神奈川。
せんきらっこ:神奈川。
せんずり:神奈川。
せんぞろ:神奈川。
せんどり:神奈川。
せんどろ:神奈川。
ちょんちょん:神奈川。
ちん:神奈川・長野・愛知。
ちんっこ:神奈川。
ちん:神奈川・山梨・愛知・静岡。
ちんけらっこ:神奈川。
ちんけん:神奈川。
ちんころっこ:神奈川。
ちんじっこ:神奈川。
ちんじろっこ:神奈川。
ちんちこっこ:神奈川。
ちんちっこ:神奈川。
ちんちらばっこ:神奈川。
ちんちん:埼玉・神奈川。
ちんちんからこん:神奈川。
ちんちんこ:神奈川。
ちんちんこっこ:神奈川。
ちんちんこま:神奈川。
ちんちんこまこま:神奈川。
ちんちんころ:神奈川。
ちんちんころころ:神奈川。
ちんちんとび:神奈川。
ちんちんばっこ:神奈川・山梨。
ちんちんま:神奈川。
ちんちんも:埼玉。
ちんちんもまもま:東京。
ちんばっこ:神奈川。
ちんま:神奈川。
ちんもま:東京。
てん:神奈川。
てんらかし:神奈川。
てんっこ:神奈川。
てんっこ:神奈川。
てんらとび:神奈川。
てん:群馬。
とびっこ:神奈川。
びこたこ:青森。
ひここん:神奈川。
びっけ:神奈川。
びっけんこんこ:神奈川。
びっこんこん:埼玉。
ひっこんこん:神奈川。
ひっこんこんこ:神奈川。
ひったきんじょ:神奈川。
びっちょ:神奈川。
ひとけーじんじん:神奈川。
ひとけっけ:神奈川。
ひとけっこっこ:神奈川。
ひとけんこんこ:神奈川。
ひとけんじょ:神奈川。
ひとけんどんど:神奈川。
ょんょんとび:神奈川。
ひんごろ:神奈川。
かたぐるま、肩車 かだうま
かたうま
かだるま
かだーま
かだくま
かだてんるま
かだんま
かとんま
たらんば:龍ヶ崎市の方言。
ちゃんるま:新潟でも使われる。父親の肩車の意味という。
てんくりまんくり『茨城のことば』掲載語。
でんるま:広域方言。
てんるま:広域方言。
てんるまい
広辞苑には『人を両肩に跨らせてかつぐこと。かたくび。かたうま。狂、子盗人「今度は―に乗せてすかしませう」』とある。『肩首・肩くま・肩駒・首馬・頸馬・首子乗り』とも言う。
類似語に『手車・輦(てぐるま):遊戯の一。二人が両手をさしちがえに組み合せて、その上に他の一人を乗せて歩く。』がある。
おさるまか:福井。
おてるま:宮城。
おでんるま:秋田。
かたくま:兵庫。
かたんま:静岡。
かたんま:埼玉。
かどんま:千葉。
くびうま:岐阜・高知。
くびこのせ:岩手。
くびこのり:岩手。
さかくま:岡山。
さるかっか:大分。
せいた:大分。
だいぶつ:島根。
だいぶつさん:福井。
たちんば:山梨。
ちゃんるま:新潟。
ちゃんころまえ:山形。
でんるま:新潟。
てんるま:福島・栃木・神奈川・山陰・四国・九州。
てんくるま:神奈川。
でんるまい:静岡。
てんるまい:静岡・岐阜。
てんるまっこ:神奈川。
てんくるまっこ:神奈川。
てんるめ:神奈川。
てんるめー:神奈川。
てんるめし:神奈川。
てんのま:神奈川。
てんろま:神奈川。
てんころま:神奈川。
てんろまっこ:神奈川。
でんでか:青森。
でんでかっか:青森。
でんでこ:青森。
ててんてんくいま:鹿児島。
でんでんるま:福島・愛知。
てんでんまっこ:福島。
びびんこ:鹿児島。
びんずい:鹿児島。
びんどこ:山口。
かわぼし、川干し(掻い掘り、川狩り) かい
かい
かーっらい
かーぶし
かーぼし
かーぼり
かわぶし
かわぼし
かん
昭和30年代は、小魚が有り余るほどいて、時には30cm大の鯉や雷魚などもとれた。ヘリコプターによる空中農薬散布が始まったあたりから魚が少なくなって行く。
かんけり、缶蹴り かんきり
げたかくし、下駄隠し げだかぐし じょろーきんじょ:神奈川。
ぞーりかくし:神奈川。
こどものあそび、子供の遊び 県下の方言は以下の通り(お手玉・鬼ごっこ・おはじき・かくれんぼ・かけっこ・片足とび・肩車・じゃんけん・竹馬・ねっき・ブランコ・ベイゴマ・ままごと・メンコを除く)。
あでおにあておに:目隠しをした鬼が音や声を聞いてその当人を当てる遊びだったと記憶する。

きりがいな:貝殻を投げる遊び。
くみ:カルタ遊びの一つで二組に別れてする方法。
けーるっのすもー:オオバコの穂を交差して引き合い切れた方が負ける。
しおいやぎ:ハマグリ等の貝に塩水を入れて、焚き火等の上に置いて塩を作る。
すなもっけ:砂遊び。石岡市。
たま:遊びの一時中止・タイム。
たんこ:遊びの一時中止・タイム。
たんち:遊びの一時中止・タイム。
たんま:遊びの一時中止・タイム。
ついじー:竹筒の中に矢を入れ火薬で飛ばす。
とーせんば・とーせんばんば・とーらせんぼ・とーせんぼ:とうせんぼう。
ことりとり、小鳥捕り いぎわな:小鳥を生け捕りにする罠
こばうぢ・こぶち・こぼち・こぼちがげ・こぼっち・こぼっちかけ:小鳥を捕る罠。小さな笊を使うことからそう呼ぶと考えられる。『ぼっち』は帽子の意味。
しにわな:小鳥を捕る罠で首を絞めるもの。死に罠。
たかは:木の枝にとりもちを塗って小鳥を捕る方法。
たかは:囮を木の上にしかけ鳥を捕る方法。
たがぼっち:小鳥を捕る罠の一つ。
たがわな:囮を木の上にしかけ鳥を捕る方法。
ばい:枝の先にトリモチをつけたもの。
ばたんか:小鳥を捕るための囮を入れた籠。
ばっちん:小鳥を捕る罠の一種。
ぶっじぎ:小鳥を捕る罠の一種。
こま、コマ、独楽 げんぶ:コマ
けんぼーごま:コマの一種。
げんぼちゃ:木製のコマ
たげ:竹製のコマ。
古名『つむくり』
ずん:コマの一種:東北(山形を除く)・長野・山梨。
つんり・つんくり:富山。
でぐいま:鹿児島。
ごむとび、ゴム跳び ・ごむとび:『ごむだん』とも言う。主に女の子の遊びだが男の子も遊んだ。1本又は2本のゴムを二人が持って遊ぶ。高くなると足などで引っ掛けて飛ぶ。1本の場合は1段跳び、22本の場合は2段跳びと呼ぶ。通常手は使えない。低い位置は、くるぶしに始まり、膝、腰、胸、肩、目(耳)、頭、そして上に手を伸ばした時の指先まであった。男跳び、女跳び、名古屋跳び、エックス跳び、逆立ち跳び等の飛び方があった。二人で遊ぶ場合は持ち手が木などに結んでする場合もあった。ゴムは、ゴム紐や模型飛行機のゴム糸、輪ゴムを沢山結びつけて作る場合があった。
しーそー、シーソー ぎーこばったん
ぎっこんばったん
ぎったんばっこん
ぎったんばったん:神奈川。
じったんばったん:神奈川。
じゃんけん、ジャンケン (ジャンケン)
あいしょけん:東茨城郡・新治郡
あいしょーけん:県北部。
あいしょーちん
あいちょーちん
あんしょーいし・あんしょーえし:水戸市。
あんしょけん:東茨城郡・新治郡。
あんしょーけん:久慈郡・北茨城郡・日立市・那珂郡・東茨城郡・西茨城郡。
あいしょんち:ネット情報。
あんしょんけん:北茨城市・東茨城郡・西茨城郡
けん:北茨城市・那珂湊市・東茨城郡・笠間市・真壁郡・竜ヶ崎市。
しー:土浦市。
しけん:久慈郡・常陸太田市・那珂郡・東茨城郡・下妻市・結城市。。
じっけ:土浦市上大津地区。
しっけ:−。
じっけん:土浦市・鹿島郡。
しっけん:那珂郡・東茨城郡・真壁郡・稲敷郡。
じっし:西茨城郡。
しっしっし:西茨城郡。
しっしっ:西茨城郡・土浦市。
しっち:−。
しっちっち:稲敷郡・鹿島郡。
じゅっけ:土浦市上大津地区。
じゅんけん:土浦市上大津地区。
じんけん:土浦市上大津地区。
しんけん:ジャンケン:稲敷郡・鹿島郡。
ちー:土浦市。
ちーけっ:ネット情報。
ちっけ:筑波郡。
ちっけん:猿島郡・新治郡・石岡市・稲敷郡。
ちっけんちー:石岡市。
ちっちっちー:真壁郡・筑波郡。
ちっちっちーのち:真壁郡。
ちっちのま:岩井市。
ちゃっちゃ:古河市。
ちーりーさい:西茨城郡。
ちーっぴ:ネット情報。
やっかん:猿島郡。
やっかんちん:猿島郡。
やっけん:古河市。
やっけんわい:古河市。
やんかちちん:猿島郡
やんかん:古河市。
やんかんち:古河市。
(じゃんけんの掛け声)
あんしょっち
じっけっち、ち、ち:土浦市上大津地区。
じっけっと、どろっ(じゃんけんぽん、あいこでしょ)
じっけんち、ち、ち:土浦市上大津地区。
しっしっしーのし、し、し:土浦市上大津地区(かすかな記憶による。)。
しっちっちーのち、ち、ち:土浦市上大津地区かすかな記憶による。)。
じゃんけんち、ち、ち:土浦市上大津地区。
じゃんけん:土浦市上大津地区:新しい言い方。
じゃんけんい、い、い、あいごっしょ、しょ:土浦市上大津地区:新しい言い方。
じゅっけっち、ち、ち、えーごっち、ち:土浦市上大津地区。
じゅんけんち、ち、ち、えーごっちょ、ちょ:土浦市上大津地区。
ちーけっ
ちっけった
ちっけっ
ちーれっ
じんけんち、ち、ち、えーごっちょ、ちょ:土浦市上大津地区。
ちょっきりはい:那珂郡。
やっかんちっ:猿島郡。

(あいこでしょの言い方)
あいしょっち
あいしょっしょ
あいこれしょ
あいこっしょ
あんしょっち
あんしょーし
あいしょんち
いーいといし:那珂湊市。
いーいとけん:那珂湊市。 
(手の呼称)
@ぐう

にぎりこぶし
りっこぶし
いし
Aちょき
はさみ
Bぱあ
かみ
ひらぎ
ひらき

(組み分けじゃんけん)
ぐーーじゃんけん

(組み分けじゃんけんの掛け声)
以下二つの茨城方言は、単に組み分けするだけではなく、先行組みを合わせて決める意味があり、『グーとパーの少ない方勝ち』が訛ったと思われる。
ぐーとーのすけな
ぐーとーのすけな
辞書には、『(「石拳」から。一説に「両拳」の中国音から) 拳(ケン)の一種。掌(テノヒラ)を握ったのを石、掌を開いたのを紙、人指指と中指の二本を出したのを鋏(ハサミ)とし、鋏は紙に、紙は石に、石は鋏に勝つものとして勝負を争う遊戯。また、これで事を行う順番を決める。いしけん。』(広辞苑)。
元禄時代に中国から長崎に伝わった本拳が簡略さされたもの。『じゃんけんぽん』は中国語が訛ったと言われる。土浦ではめったに使われなかった。
当時を思い出すと、名前はともかく掛け声は、様々だった。隣村に行くと違う言い方だったりするので、そのうち新しい言い方をあみだしたりしたことを記憶している。
標準語の『じゃんけんぽん、ぽん、あいこでしょ、しょ』は当時耳慣れない言い方だったと記憶する。それでも結局だんだん標準語に押され、駆逐されていった。『民俗』を見るまでは記憶が定かではなかったが、読んで、当時がよみがえった。以下、ジャンケンの呼称と掛け声の一覧をまとめた。呼称と掛け声は必ずしも一致しない。
これをよくみると、標準語の『ジャンケンポン』とは全く異なる語源である可能性がある。『あんしょーいし』は、『餡・塩・石』の意味である可能性がある。また、『しっけん』は日本版ジャンケンの意味で、『指剣』を連想させる。語源である『両拳』が訛ったとも表現を変えて『相仕・相性・合性』あるいは『合衆』が訛ったとも考えられる。一方、最初は『あんしょー、あんしょー』で始めるので『やりあんしょう・やりやんしょう』(遣りましょう)が詰まったか、『あいこでしょ』がつまって『あんしょ』となりそれに『拳』がついたとも考えられる。これはルーツの『両拳』にも通じる。
一方、『じゃん』は『両』で言い換えれば二人あるいは相対する=双方意味でもある。『あい』に始まる言葉はまさにその意味であろう。
語尾の『ち』は茨城だけの言い方ではなく恐らくもともとは子供の遊びの『せっせっせ』『せ』と同じで『せよ』が訛った言葉で、『せ』『し』を経て『ち』に変化したと見られる。
標準語の『じゃんけんん』は恐らく最も訛った言葉で、もともとは『じゃんけん・そうだ:どうだ』の意味で、原型は『じゃんけんほうや』と考えられ、『じゃんけんほや』『じゃんけんほい』から『じゃんけんぽい』を介して『じゃんけんん』となったと考えられる。
以下一部ネット情報を加えたが、茨城や神奈川の方言はバイブルとも言える文献にも無いものがあり、これは調査漏れというより、今でも新しい言葉が生まれていることを推測させる。一方掛け声は、私の記憶でも『じゃーんじゃんがらがっちゃぐーだしてちょい・どーんとひっくりってちょちょんちょん・なーにをだすがなぐっちょぎん・じゃんけんっくりしんでじゃんぼがい』(曖昧な記憶による)のような、その場で作る掛け声もあり、全国的にも同じような言い方がある。この類の言葉は方言ではなく単なる言葉遊びである。早い話が面白おかしく遊べれば良いわけで何でも良いのである。文献によっては名称なのか掛け声なのかが曖昧な部分があることを付け加えておく。標準語の『じゃんけんぽん』も名称と掛け声の双方を意味しているのに似ている。
さらに、ジャンケンには、続きがある。繰り返す場合にどうなるか、あいこになった場合にどうなるかを解説した方言書は私の知る限り皆無で、情報をお持ちの方はここをクリックし投稿下さい。件名には、必ず『方言投稿』とお書き下さい。漏れなくご返事致します
(ジャンケン)
あいこん:埼玉。
あいけん:神奈川。
えっこん:和歌山。
おっか:群馬。
おっかっきゅ:群馬。
おっかっきゅー:群馬。
おっちゃ:群馬。
かーちんもん:愛媛。
ーちょき:神奈川。
けんじゃん:京都。
けんちっか:埼玉。
けんちょ:神奈川。
けんちょー:埼玉。
じきほい:神奈川。
じっけん:神奈川。
しっけん:神奈川。
じゃんけん:東京・埼玉。
じゃんすい:神奈川。
しょいしょい:静岡。
すいけん:神奈川。
ちっか:群馬。
ちっけ:東京・神奈川。
ちっけん:埼玉・神奈川。
ちっこいちーよ:埼玉。
ちっち:神奈川。
ちっちく:山梨。
ちっちっち:埼玉。
ちょいけん:神奈川。
ちょいちょい:神奈川・静岡。
ちょっちょ:神奈川。
ちりけん:岐阜。
ちーりさいけん:埼玉。
ついけんせ:神奈川。
ぶーさー:沖縄。
りーやん:香川。

(じゃんけんの掛け声)
あいけんえす:神奈川。
あいけんこー:神奈川。
あいけんせー:神奈川。
あいけんわ:神奈川。
あいし:栃木。
あいしっち:栃木。
あいしょ:栃木。
あいしょーき:栃木。
あいしょっけん:栃木。
あいしょん:栃木。
あいしょんけん:栃木。
いしけんぎーまーだもぎー:宮城。
いーじっけ:高知。
いんじゃんほい:大阪。
いんじゃんほいっ:滋賀・京都。
いんちゃんせ:愛知。
うんちょっ:神奈川。
えれけつほい:和歌山。
おっしゅんちっ:鳥取。
おっちきちっちーせー:神奈川。
おっちゃっち:群馬。
ぎっちゃんいぇ:新潟。
ぎっちゃんちょん:愛知。
けーけーきっ:秋田県。
けんこいえし(男用):埼玉。
じすけっ:神奈川。
じっけった:福島。
じっけっ:神奈川。
じっけっ:静岡。
しっけんうー:神奈川。
じっけった:福島・神奈川・岡山。
しっけんうぇ:神奈川。
じっけんこい:神奈川。
じっけんしー:神奈川。
しっけんばい:神奈川。
じっけんほい:神奈川。
しっけん:神奈川。
しっけんわい:神奈川。
しっしっし:熊本。
じっせんほい:大阪。
じっちゃほい:愛知。
じっとっ:静岡。
じっとん:神奈川。
じゃいけんでほーい:京都・兵庫。
じゃいけんほい:三重。
じゃすけす:熊本。
じゃすらっこ(女用):埼玉。
じゃっとーせいっ:神奈川。
じゃらけつほい:山梨・京都。
しーやんえす:愛媛。
じゃんけられ:神奈川。
じゃんけんおっ:富山。
じゃんけんしー:福岡。
じゃんけんしっ:石川・福岡・沖縄。
じゃんけんしょっ:北海道。
じゃんけんしょーほいじゃんけんち:東京。
じゃんけーんせっ:愛知。
じゃんけんち:宮城。
じゃんけんでっほい:広島。
じゃんけんでほーい:高知。
じゃんけん:福島・埼玉・群馬。
じゃんけんほんだらけつうまのけつー:宮城。
じゃんけんほい:京都。
じゃんけんほす:京都。
じゃんけん:埼玉・群馬・東京・神奈川・新潟・山口。
じゃんけん:神奈川。
じゃんけん:神奈川。
じゃんけんほす:京都。
じゃんけんもってしっ:福岡。
じゃんけんわい:神奈川。
じーやんぼすとんきゅっ:岡山。
じゃんまーえす:愛知。
しゅっけんほい:兵庫。
じょすこいちっ:長崎。
じょっこいし:長崎。
すいけん:神奈川。
すっちゃんほい:山口。
ちぇーろっえす:新潟。
ちっかっきゅ:群馬。
ちっけ:東京。
ちっけった:千葉・埼玉・東京・長野・静岡。
ちっけったっ:栃木。
ちっけっ:神奈川。
ちっけっ:千葉・埼玉。
ちっけんおい:神奈川。
ちっけんしょ:神奈川。
ちっけんしょん:神奈川。
ちっけんせー:神奈川。
ちっけん:神奈川。
ちっけん:神奈川。
ちっけん:神奈川。
ちっけんいや:神奈川。
ちっけんほい:栃木・神奈川。
ちっけん:神奈川。
ちっけんもっけん:神奈川。
ちっけんわい:神奈川。
ちっちちっち:神奈川。
ちっちちっち:神奈川。
ちっちっち:神奈川。
ちっちっちー:神奈川。
ちっちっ:神奈川。
ちっちっ:岐阜。
ちっちいや:神奈川。
ちっとっせっ:静岡。
ちっとっ:神奈川。
ちっとんほい:静岡。
ちょいけんわい:神奈川。
ちょいちょいち:神奈川。
ちょいちょいちょい:神奈川・長崎。
ちょいちょいほい:静岡。
ちょんからちょい:神奈川。
ちんやんえす:三重。
ちりんさい:神奈川。
ついけんせ:神奈川。
どすこいちっ:長崎。
どっこいしっ:福岡・長崎。
どんまっかっちっ:長崎。
なんでんよし:熊本。
やっきっき:島根。
やーやーえす:新潟。
ほーらいさん:神奈川。
ほんらいやし:神奈川。
やちっち:神奈川。
やっきっき:島根。
やんまーほい:富山。
りっちんたっ:岡山。
わっさのさのさのわっさのさ:熊本。
(組み分けじゃんけん)
ぐー:標準語。

(組み分けじゃんけんの掛け声)
ウィキペディアには以下が記載されている。大半の所在地が書かれていないが、かれていないが、ここでは方言か田舎の区別はしていない。
・グーとパーでわかれましょ。
・グッパーで〜やで:大阪府寝屋川市東小学校。
・グッパでわかれんね〜んで:大阪府寝屋川市。
・グッパでグッパッパ:兵庫県加古川市浜の宮小学校。
・グッパでわかれましょ:神奈川県平塚市。
・グ〜ッパ:福島県。
・グーパージャン:東京都港区。
・グーパージャス:東京都・広島県広島市など。
・グッパーグッパーグッパでホイ:大阪府。
・グッパーグッパーグッパッパ:兵庫県高砂市。
・グッパでホイ:大阪府河内長野市。
・グッパでホーイホイ:滋賀県東部など。
・グーとーパーでおーたおた:熊本県熊本市南部。
・グッパの揃いぞね:高知県。
・おわかれグとパ。
・グーとパー(グとパ)。
・グットッパ(グットンパ)。
・グーパー(グーパ)。
・グーパーじゃんけんジャス。
・グーパーでだぁれとなっても文句無し(おこり無し)。
・グッパーでほいのほいのほい。
・グッパッせ。
・グッパーグッパーグッパーでホホホ。
・グッパでそろたら(揃ったら)よいもんじゃ。
・グッとパで揃い。
・グッパーでおおたらええのにな。
・グッパーぐっつきよし。
・グッパッパのパ。
・グッパーのーグッパのグーッパ。
・グッパーよっ。
・くーみ(組)グッパッ。
・グーとーパーで、○人、○人、組ーめばいーいよ:群馬県前橋市。
しょうぎ、将棋 きんころ:金4枚を将棋盤の上で転がす遊び。『まーりしょーのサイコロ役だけの遊び。
まーりしょー:将棋のコマを使った子供の遊び。
まるしょー:将棋のコマを使った子供の遊び。
しょくぶつをつかったあそび、植物を使った遊び おしゃくり:カラスガイの貝殻でジュズダマをすくう遊び。
おぼち:道に生えたミチシバを結んで通る人の足ををさらう仕掛け。
からころ:クスノキやシイの葉を口に当てて音を出す遊び。
てん:ヤマイモの実・ヤマイモの実に唾をつけ鼻の上に付ける遊び。
はなふーせん:オニユリの花びらを軽くもみ、膨らませたもの。
やーいしやき:子供の遊び。ヘクソカズラの花を二人で持ち、じゃんけんで勝った方が膝の横から順に唾を付けて張っていき足首まで先に繋がった方が勝ち。お灸焼きの意味。
じんとりあそび、陣取り遊び おっんかいせん
しろつき・しろとり:2本の木を城に見立てた使った陣取り遊び。しろとりは県下広域にあったようだが土浦市では聞かない遊び。
ひととり:陣取り遊びの一種。
たすけっこ:陣取り遊びで捕虜を助ける。
ちゃんちゃごま:陣取り。
ほーえんさんぼ:神奈川。
せんそうごっこ、戦争ごっこ いくさっこ
だがしや、駄菓子屋 みせや 当時の駄菓子屋は全盛の時代だった。今、何故駄菓子屋が無くなってしまったのか、見極める必要がある。
まず、当時の駄菓子屋は、顧客の圏域が徒歩圏に限られていたことが最も重要であろう。当時の買い物は殆ど歩いて行った。徒歩圏にはかならず酒屋、駄菓子屋が一つ以上あった。少し離れて豆腐屋、魚屋があった。茨城ではあたりまえだが、八百屋は無かった。肉屋は当時は無かった。肉といえば自前の鶏肉があったからである。
店屋とは店そのものだが、当時の茨城では、店屋は、今のスーパーだった。
今、土浦に帰ると、当時あった駄菓子屋は店終いをしているか、自販機だけの店になってしまっている。
昭和30年代は、生活上の移動は歩くことが基本で、それが当時の商業者を守っていたのである。
たけうま、竹馬 いぎあし
あし
かがしたがしがさらに訛ったもの。
かどんま
あし『鷺足』が訛ったもの。
さしあし
じゃん
じゃんじゃんるま
たかー
たがあし
たかあし:高足。
たがし
たかし
たがーし
たがしたか
たがはし:竹馬、高足。
たがぼー
たがん
たがんば
たがんま
たげあし
たけんば
たげんま
どづか
どっか
とんか
とんかん
やっかだ
ゆぎあし:県南広域。
ゆきあし
ゆぎやし
やし
ゆぎんま
らっかだ:真壁郡・下館市・結城市。
(関連語)
かづおぶし・かづぶしけずり:竹馬の2本の竹をこすり合わせて音を出す。
かだあし:竹馬で片足で立つこと。
ひろい:竹馬からおりずに地面のものを拾う遊び。
広辞苑には『二本の竹竿に、それぞれ適当の高さに足がかりを造ってこれに乗り、両手で竿の上部を握って歩くもの。たかあし。』とある。『鷺足』とも言う。
あしんぼ:神奈川。
うまのり:群馬。
かかし:神奈川。
さん:神奈川。
さんぎす:鹿児島。
さんげし:鹿児島。
たがあし:山形。
たかあし:東京・神奈川・山梨・静岡。
たかし:神奈川・山梨・静岡。
たかしん:神奈川。
たかんま:埼玉。
たけうんま:神奈川。
たけんま:神奈川。
はしんぼ:神奈川。
びん:静岡。
やーび:神奈川。
たけかえし、竹返し おかっきり:竹返しの遊びの一つ
たけん:数枚の竹べらを手の甲の上で全部を一様に裏返す遊び。
ひとな
ひとなあそび
ひとなぼー
たこ、凧 たが:凧:鷹の意味か。
たがとばし:凧揚げ。・たご
てん
(その他)
いっしゃくとり:凧の遊び方の一種。風が無い時、糸を一尺の長さで走りながら遊ぶことか。
いか:大阪以西。神奈川では腹黒い人を言う。
いかのぼり:京都・鳥取・香川・大分。
こばだ:山形。
てのばた:岩手。
てんばた:岩手・宮城・福島。
とーばた:長野・佐賀。
のぼり:福井・三重・徳島・大分。
はた:青森・秋田・長崎。
ばーん:静岡。
ぶか:静岡。
べた:四角い凧:静岡。
ようかんべ:奴だこ:広島・大分。
てっぽう、鉄砲 でっう・すのみでっ:杉の実を玉にしてにして細い篠竹で作った鉄砲。
みずっじぎ:水鉄砲。
みずはじぎ:水鉄砲。
ゆーのみでっ:リュウノヒゲの実を使った鉄砲。
なわとび、縄跳び いぢだんとび:縄跳びの飛び方の一つ。
いっかいまいとび:縄跳びの飛び方の一つ。
おーさか:縄跳びの飛び方の一つ。逆立ちして片方の足で縄をまたぐ。
おーさがとび:縄跳びの飛び方の一つ。逆立ちして片方の足で縄をまたぐ。
おどごとび:縄跳びの飛び方の一つ。垂直に跳ねる飛び方。
おんなとび:縄跳びの一つ。足を曲げず水平に揚げて飛ぶ方法。

なーとび
ひとりとび:縄跳びで一人でとぶこと。
にんぎょう、人形 おそめ:人形・人形につける名前。
おまん:人形・人形につける名前。
じょろめさま:人形・人形遊び。紙等で自分で作る。
じょろめっこ:紙の人形で遊ぶこと。
できのぼー:北相馬郡。
でぐ
でく
でくるぼー
でご
でごさま
でこさま
でごさん
ねんょー
ねんょぼ
『称呼』には『人偶(にんぎゃうてくぐつ):京江戸共ににんぎゃうと云。豊後にてでこんぼうと云。中国にてできのぼうと云。四国にてでこでく共云。豊前及武蔵相模安房上総下総にてもでくのぼうと云(これいにしへでぐるぼうと云し詞の変したる也。京大阪のいなかにてもでこといふ。)。又京大阪にていふそろまと云人形は、東国にてのろまといふもの也。また京にてつくね人形といふ物を江戸にてねりにんぎゃうと云。又起上小法師(をきあがりこぼうし)といふ物を、勢州久居にてうてかへりこぼしといふ(この所にてはかたなの鞘のかへり角といふものをうてかへりづのと云。其外もこの類にてをして知るべし)。』とある。
橘正一の『人形の全国方言』には、人形の古語には『くぐつ、ひひな、てくぐつ、でくぐつ、でくのぼう、でくるぼう、でこ、でこのぼう』があると紹介されている。同書によれば、人形の方言は大きく『でこ系、いちま系、ねね系、やや系』の四つに分けられ、『でこ系』はほぼ全国に、『いちま系』は西日本に、『ねね系』は近畿以東に、『やや系』は東北・近畿・中国・九州に分布する。
広辞苑には『でこ:(西日本、福島・栃木県でいう) 「でく」に同じ。』とある。
以下主に東日本の言葉をまとめた。
あか:埼玉。
あかちゃん:埼玉。
あねさま:静岡。
いちま:近畿以西。
おかた:神奈川・静岡。
おかたあそび:人形遊び:神奈川。
おかたみ・おかたさん:折り紙:神奈川。
おかた:静岡。
おかたんじょー:静岡。
おからこ:長野。
おしゅなこ:秋田。
おそめ:千葉。
おだまこ:青森。
おだまっこ:岩手。
おちょま:静岡。
おでく:神奈川・静岡。
おでこ:静岡。
おちょま:千葉・静岡。
おちょーまさん:静岡。
おでこさま:福島・静岡。
おねんねこ:静岡。
おねんねさん:静岡。
おひなぁいさま:愛知。
おひなこ:岩手。
おひなさま:静岡。
おひなだち:宮城:人形遊び。
おひにゃーさま:愛知。
おぼこ:青森・静岡・福岡。
おぼっこ:長野。
きぼこ:木製:長野。
ぎょくがん:岐阜。
ぎょくゎん:岐阜。
きんきょう:栃木。
きんじろ:人形遊び:静岡。
さんきち:新潟。
さんろう:愛知。
じじょ:秋田。
じじょこ:岩手。
じんじょ:青森。
じんじょこ:青森・岩手。
じんぞ:岩手。
じんぞーさま:岩手。
たま:新潟。
たまさ:新潟。
たまさぶろー:新潟。
ちょーま:静岡。
つちびーな:土人形:宮城。
できのぼー:中国。
でく:山梨・長野・静岡・愛知・島根・四国。
でくさ:富山。
でくさま:富山。
でくさん:埼玉。
でくにんょー:静岡。
でくにぼー:埼玉。
でくのぼ:埼玉・石川。
でくのぼー:山形・茨城・千葉・埼玉・東京・神奈川・静岡・福岡。
でこ:福島・京都・大阪・奈良・三重・和歌山・兵庫・淡路島・中国・四国・大分・福岡。
でこさま:栃木。
でこさん:愛知。
でこにんょー:福島。
でこのぼ:福島。
でこぼろ:愛知。
でころぼー:静岡・愛知。
でっくりぼー:神奈川。
でっころぼー:静岡。
ででさま:山梨。
でに:静岡。
でんこさま:岐阜。
てんずし:宮城。
にょにょ:岩手。
にんょっこ:埼玉。
にんにょ:岩手・熊本。
にんにょこ:青森。
ねね:青森・群馬・埼玉・山梨・静岡・岐阜・愛知・奈良。
ねねー:静岡。
ねねーさま:静岡。
ねねこ:青森。
ねねこぼ:愛知。
ねねさん:群馬・神奈川・静岡。
ねねさんもっこ:人形遊び:神奈川。
ねねっこ:埼玉・神奈川・静岡。
ねねっこと:人形遊び:神奈川。
ねん・埼玉・群馬。
ねんょー:埼玉。
ねんね:埼玉。
ねんねー:静岡。
ねんねこ:青森・埼玉・山梨・静岡。
ねんねこさま:静岡・愛知。
ねんねさん:静岡。
ねんねっこ:埼玉・神奈川・静岡。
ねんねんじょー:静岡。
ひーな:山形・静岡。
ひーなさま:静岡。
ひーなっこ:静岡。
へーなさん:神奈川。
ほこさま:静岡。
ほーこさま:静岡。
ほーこーさん:静岡。
ぼっこ:秋田。
ぼぼ:岐阜。
ぼぼさ:新潟。
ややこ:福島。
やろんぼ:神奈川。
ねっき・ねっきうち、根っ木・根っ木打ち かいねん:真壁郡。
くぎねっき:古河市。
くぎぶぢ:県広域。
げんこ:土浦市・新治郡・筑波郡。
げんこぶぢ:土浦市・新治郡。
しかねっき:ねっきに使う枝の付いている棒:古河市。
にっき:下妻市・古河市。
ねっからぶぢ:北茨城市。
ねっきぶち:古河市。
ねっきぼー:土浦市。
ねん:土浦市・旧北相馬郡・旧行方郡。
ねんらぶぢ:土浦市。
ねん:県広域。
ねんいぶぢ・ねんいぶち:久慈郡。
ねんこ:東茨城郡・新治郡。
ねんこぶぢ:東茨城郡・新治郡。
ねんころ:−
ねんぼー:稲敷郡・取手市。
はりぶぢ:針を使うねっき。
ぼーにっき:古河市。
ぼーねっき:古河市。
ぼーぶぢ:久慈郡。
ぼんいぶぢ:水戸市・東茨城郡・行方郡。
『根っ木・根っ木打ち』の道具が、木や竹から釘に移り変わった証として、古河市の『くねっき』が注目される。
『くぶぢ』
広辞苑には『木杭または鉄釘などを交互に地面に打ち込み、相手の木杭などを打ち倒した方を勝ちとする遊戯。稲刈り後の田や雪の上などで遊ぶ。』とある。
30センチ程度の先の尖った棒を土に突き刺して、相手の棒を倒す。倒した方が勝ちとなる。
茨城方言集覧には、旧新治郡の方言として『ねんこ』が紹介されそれと類似の方言が他地域にもあるのでそれがルーツなのだろうか。。『くぶぢ』の古形。
『俚言』には『げんこ:×族の×助の語に五文をげんこといふ。げんとばかりもいふ。』『げんことり:五文取り餅をげんこ取という。』とある。ここで、『五文取り餅』とは『五文取』のことで広辞苑には『江戸時代、街道などで売った一個五文の餅。東海道安倍川原のものは名物であった。』とある。となればこの茨城方言の『げんこ』とは五文のことであり、『げんこぶぢ』とは『五文を掛けること』の意味になるだろう。ねっきに何故この様な呼称が与えられた謎が解ける。
じっくい:埼玉・神奈川。
にっき:埼玉。
ねっき:神奈川。
ねっきうち:神奈川。
ねっくい:埼玉。
ねっくぎ:神奈川。
羽子板突き わだ ころ:羽根突きの羽の玉の部分・羽根突きの羽:神奈川。
ごろー:羽根突きの羽の玉の部分・羽根突きの羽:神奈川。
ころつき:神奈川。
はやしことば あがせあがまぢひっちゃぶれ:つげ口をされた場合のはやし言葉
ぱちんこ、パチンコ ごむかん
しゃこ
はなふだ、花札 当時の子供の遊びの定番。大人たちはこいこいやおいちょかぶで金を掛けて遊んだが、子供はもっぱら花合わせで遊んだ。
ばが:花合わせ。ばかっ花。
びーだま、ビーダマ いろつき:色模様のあるビーダマ。
しゃくとり:ビー球遊びの一つ。相手の玉にビー玉を投げ、自分の指の長さの範囲内にあれば勝ち。
さいめん:ビー球の一つ
てつだま:鉄製のビーダマ。
ふい:ビー玉遊びで失格のこと。
まき:ビーダマ遊びのひとつ。
まるだし:ビーダマ遊びのひとつ。
めーきり:ビーダマ遊びのひとつ。
らむね:透き通ったビーダマ。
ひなにんぎょう、雛人形 ひーなさん:静岡。
ひーなっこ:静岡。
ぶらんこ、ブランコ おびんづる:茨城(那珂・東茨城・稲敷・行方):釣り下がった状態を瓶弦に例えたと思われる。
じゃんぼん(幼児語):真壁郡・結城郡。擬態語と思われる。
どー:茨城(稲敷)。釣り下がった状態を鐘に例えたのだろうか。
どーんぼ:茨城(石岡)。釣り下がった状態を鐘に例えたのだろうか。あるいは
道元と何か関係があるのだろうか。
どーんぼー
どーかんぼー
どーづき:茨城。釣り下がった状態を鐘に例えたのだろうか。
どーづぎ:茨城(那珂郡)『民俗』。釣り下がった状態を鐘に例えたのだろうか。
どーかね:旧稲敷郡
どーらんぼ:−。
どもんも:旧真壁郡
どん:茨城(猿島)
どんかい:茨城(稲敷)
とんかい:旧猿島郡
どん:新治郡
とんがんがー:東茨城郡・稲敷郡。
とんんぼ:旧新治郡
どんけー:稲敷郡
どん:真壁郡
どんぇー:旧猿島郡
どん:北相馬郡
どんんぼ:岩井市
どんまーま:旧久慈郡
どんよーさんよ:茨城(新治)
どんよーさんよー:茨城(新治)
びんずる:新治郡。釣り下がった状態を瓶弦に例えたと思われる。
ほんさん:水海道市。上げ下げが訛ったと思われる。

いずれも今の若い世代は知らない言葉だと思われるが、私のかすかな記憶に『どーんがーん』があるのは、間違いなくとんんぼ』と同じルーツの言葉である。隣の栃木県に『どんづき』がある。
標準語との関係は全く見出せない。『どーかね』のように素材を連想させるものや『どもんも』『どんまーま』のようにぶら下がった実と関係がありそうだが、それ以外は、私の記憶にあるように、揺れる様を表しているようにも思える。『どんよーさんよ』は、『動揺』の語呂合わせのようにも聞こえる。また栃木県の『どんづき』後ろから押す意味ともとれるが、いずれも確固たる根拠は無い。
新しい情報で、『茨城県西地方の方言集』によれば、『どん・どうんこ』があり、集覧の記録が裏付けられる。
ブランコの語源は、ポルトガル語の balanco からという説やぶら下がる意味に由来する説がある。江戸時代には『ふらここ』と言った。日本名は『鞦韆・秋千(しゅうせん)』『揺さ振り/(古くは)ゆさはり・ゆさわり』と言う。
うんじゃーき:沖縄。
えーなき:鹿児島。
えん:三宅島。
ずりっこ:静岡。
ちんびらこ:香川。
つるさんこ:長野。
どいもんも:福島・栃木。
どーぶらんこ:神奈川。
どんかね:千葉。
どん:千葉。
どんねっちょ:千葉。
とん:香川。
どん:香川。
どん:千葉
どんづき:山形・栃木・静岡
どーんづき:群馬・静岡
どんずり:神奈川
どんずりっこ:静岡
どんずる:千葉
どんづき:栃木。
どんつき:栃木。
どーんづき:静岡。
どんつつ:栃木。
どんづり:神奈川・静岡。
どーんずん:山梨。
どんどん:香川
どんびら:埼玉
どんびら:千葉。
どんびん:千葉。
どんびんちゃま:栃木(茨城では、ナツハゼを指す。ナツハゼの実はぶらぶらとぶら下がる。)
とんぶら:静岡
どんぶらこ:神奈川。
どんぶらっこ:神奈川。
どんぶらん:山梨。
どんぶらんこ:神奈川。
どんまん:福島
どんもんも:栃木
ぶえじょ:山形。
ぶらさんご:鹿児島。
ぼえじょ:山形。
へっちぅだん:八丈島。
へっちゃご:八丈島。
へっちゅーだ:八丈島。
へっちゅーだい:八丈島。
へっちょーご:八丈島。
へっちょーだ:八丈島。
ゆっさんご:鹿児島。
ゆっさん:熊本・鹿児島。
ゆっさんばっこ:山梨。
よさんご:熊本。
『胴吊り』『胴突き・胴突付き』『胴交い』の意味の他、揺れる様に例えたものがあるが、謎はますます深まるばかりである。
亀のこ笊を意味する『団亀』(どんがめ)の方言には、『どんがん・とんがん・どーがめ』等があり、一部の方言に酷似していることから、ブランコの座部分に亀の子笊を使っていた歴史的経緯がある可能性もあるが、推測でしかない。尚『団亀』はスッポンの異称でもある。
『どんびら・どんぶら』等は、揺られる様を表現しているのは間違いないだろう。
巨視的に見ると共通の図式が見えて来る。@ぶらぶらと揺れる意味、A釣り下がったもの、例えば鐘や瓶、木の実等に例えているように思われる。特に圧倒的に『ど・どう』で始まる方言が多い。『どう』とは『銅』であり、また『胴』にも通ずる。金属の『銅』は、多く鐘に使われ、そこから『胴の鐘』を原型にした、ブランコの表現が見えて来る。『どんがん・とんがん・どーがめ』は、『胴の鐘』ではないかと見えて来る。
べいごま ベイゴマ 『貝独楽』(ばいごま・べいごま)。土浦での発音は『べえま』が近い。ベイゴマはもともと平安時代に『バイ貝』に粘土等をつめてコマにして回したのが始まりで、『バイゴマ』が訛って『ベイゴマ』になったと言う。
現在では、ベイゴマ製造は埼玉県川口市の僅か1社でのみ製造されているという。以下の一般名称は、HP『ベイゴマの世界』を参照した。昭和30年代のベイゴマの世界は、少ない商品を用いて、当時の子供達がヤスリを使って様々な工夫をして遊んでいた世界が読み取れる。
30年代はベイゴマの全盛期で中には蜜柑箱一杯になるほど持っている子供もいた。私もその一人である。勝負ばかりでなく買って来たものに様々な加工を加えて自分のベイゴマを作ることも楽しみの一つだった。当時は製作精度が悪く、同じ型でも重かったり軽かったり、中には角にバリがはみ出したようなものまであった。駄菓子屋で良いベイゴマを探す時から勝負は始まった。ヤスリを使って加工したり、文字部分にクレヨンで色を差したり、稀に地面に型をとって、鉛を溶かし込んだ特製のベイゴマも作った。30年代後半になると製作精度が格段に良くなりベイゴマ選びの楽しさが減った一方新型のベイゴマが出回るようになった。そして今子供達の中で流行っているのは『ベイブレード』と呼ばれる。
当時のベイゴマには賭博性があった。相手をはじき出せばそのコマは自分のものになった。手をかけて作ったものをとられると悔しかったが逆のこともあった。我が家は男三人兄弟で長男から次男を経て三男の私に受け継がれた時は、100ちょーほどあって木製のミカン箱一杯分はあった。2005年夏、そのベイゴマが縁の下から出てきた。その中から20個ほどを持ち帰った。どれもが思い出のつまったもので、懐かしい人に会ったような気分だった。

ベーゴマの種類
一般名称 茨城弁 備考
ぺちゃ ぺちゃ・ぺちゃべー、ぴちゃべー もっともうすいベイゴマで、始めは回しにくいが一番強い。先遣りだけでなく後遣りの『つっけん』『ひっかけ』技に強い。はじき出す力が弱いのでヤスリや砥石で削って角を厚くした。
あつべ あづべー 当時は手作りした。30年後半に出て来る。ぺちゃをちょっと厚くしたもの
ちゅうだか ちーだが 当時は手作りした、30年後半に出て来る。角六よりも少し小さい8角形で、厚みがある。
かくろく たかべー・かぐらっぱ 30年後半に出て来る。表面に東京六大学のイニシャル(T、W、K、H、M、R)が刻まれているもの。
まるろく らっぱ もっとも貝の原型に近いベーゴマ。『がっちゃ』に強い。
あかちゅう 当時は無かった。角六に厚みを持たせた8角形のタイプ。
べおうさま じーえんべー べえごまの横綱
ちゅうおうさま 当時は無かった。ベイゴマがすたれ始めた昭和40年以降の企画商品ではないかと思う。
たかおうさま 当時は無かった。ベイゴマがすたれ始めた昭和40年以降の企画商品ではないかと思う。
はりけつ はり・はりべー 手加工したベイゴマの1種。底を削って『へそべー』よりさらに細い針状の突起を残したもの。操作が難しいが慣れると安定した回りをし、『とご』の種類によっては、腰のしっかりした回りをする。うっかり『がっちゃ』をすると突起が取れて『ぶる』になってしまう。
へそ・へそべー ベイゴマの1種。底を削ってヘソ状の突起を残したもの。ヘソが細くなると『はりべー』と言う。
ぶる ベイゴマの底をヤスリで擦って少し平らにすると、ブルブル言いながら回るのでそう呼んだ。野球で言えば代打のような役目。使い方次第で良くも悪くもなる。しかし、勝って奪い取ってもありがたみの無いベイゴマ。ただし、『じーえんべー』の『ぶる』は重いためかその威力はさすがで、相手が『らっぱ』の場合は、簡単にはじき出す。ただし、性格上回っている時間が少ないので、うっかりすると『つっけん』でひっくり返されてしまうことがある。
なまりべー 鉛で手作りしたベイゴマ。良く踏み固められた地面に予め型となるベイゴマを打ち付けて型を作り、空き缶で暖めて溶かした鉛を流して作る。

ベーゴマの技
技の名称 備考
つっけり・つっけん ベイゴマの技の一手で、正面横から相手のコマにぶつけ外に出すこと。
がっちゃ 特に背の高い『たかべー』『らっぱ』を使って相手のコマの上から落として、相手を外に弾き出す方法
ひっかげ ベイゴマの技の一手。相手のコマの脇から引っ掛けるように外にはじく。

◆関連語
とご:ベイゴマをする台。バケツや一斗五升笊、一斗枡にシートを被せシートの周りを紐等でしっかり固定したもの。床の意味。
ぼうずめくり、坊主捲り 広辞苑に『坊主捲り:百人一首の読み札に書かれた絵を用いてする遊戯。裏返しに重ねた百枚の札を順次一枚ずつめくり取り、坊主の絵を引いた者はそれまでに取った自分の全札を場に出し、姫を引けば場にある札を自分が取るやり方で、最後に手元の枚数の多寡を競うもの。』とある。
ぼーずは:神奈川。
ぼーる、ボール、毬 たま
たまころ:多く小さな玉を指す。
もん:手毬。
もんべ:手毬。
もんべー:手毬。
もんべいど:手毬を作る糸。
ままごと、飯事 おがさんこ
おぎゃぐあすび
おぎゃっこ
おぎゃぐっこ
おごーしんこんこ
おごしんっこ
おまさんこ
おままっこ
おまんまごど
おもちゃんこ:ままごと・ままごと遊びの道具
おもっけー
かまかま
かまこ
かまごっこ
かまっこ
かまんこ
ちんちんかまかま
まま:土浦市。
まま
ままっこ:県広域。
広辞苑には『飯事:子供が玩具を使って炊事のまねごとをする遊び。』とある。
神奈川方言に『うりっこ』があるように実際の遊びは社会の真似事遊びで、商人の真似事も一般に『ままごと』と呼ばれている不思議さがある。
店のままごとは『うりやっこ』と言われた。
あすなんご:鹿児島。
あすばっこ:神奈川。
あすびっこ:神奈川。
あすんぼこ:静岡。
あなたんこ:神奈川。
あんたこ:神奈川。
いろん:静岡。
うりっこ:神奈川。
うんばーじ:東京大島。
おかかぶち:宮城。
おかかぶつ:宮城。
おかたあそび:神奈川。
おかたっこ:山梨。
おかんのはんあそび:神奈川。
おきゃくや:埼玉。
おくばり:神奈川。
おこんば:静岡。
おてんかやさん:神奈川。
おふるまいっこ:埼玉。
おふるまえ:山形。
おぼやっこ:山梨。
おまっちこ:神奈川。
おままっこ:神奈川。
おままんこ:神奈川。
おまめっこ:神奈川。
おまやっこ:神奈川。
おんばっこ:東京三宅島・静岡・山梨。
おまんまごっこ:神奈川。
おまんまこっと:神奈川。
おまんま:神奈川。
おまんまじっこ:神奈川。
おまんまちっこ:神奈川。
おまんまっこ:神奈川。
おまんまったー:神奈川。
おんばっこ:神奈川。
おんばっこー:神奈川。
おんばばっこ:山梨。
かざりもっこ:神奈川。
かたかけっこ:神奈川。
こんば:静岡。
さし:新潟。
まーこ:島根。
ままこ:鳥取・島根。
ままっこ:神奈川。
ままとぼっこ:神奈川。
ままじっこ:神奈川。
ままたっご:鹿児島。
ままっこ:神奈川。
ままっこあそび:神奈川。
ままんげ:鹿児島。
ままんこ:神奈川。
ままんこっこ:神奈川。
ままん:神奈川。
まんまさん:埼玉。
まんまじっこ:神奈川。
まんまたっこ:神奈川。
まんまっこ:神奈川。
まんまっこと:埼玉。
まんまん:神奈川・静岡。
まんまや:埼玉。    
まり、毬 たま
てんまり
だんま:秋田。
むしとり、虫取り おたんばあおり:箒などでトンボを追い回して捕ること。
とんぼさし:トンボ釣り。
やんまかいせん:ヤンマを捕らえる遊び。
やんまつるまし:ギンヤンマの雌に糸をつけて囮として、雄を捕まえる。ヤンマ釣り回しの意味。蜻蛉釣のヤンマ版。
めかくし、目隠し、めんない千鳥、めなしちご 広辞苑に『目隠し:子供の遊戯。手や布で目をおおった一人(鬼)が、手を打って逃げ回る他の子達を追い、捕えられた者が代って鬼になる。めんない千鳥。めなしちご。』とある。
どちらかと言うと、小学校低学年以下の遊びだったと記憶するが、茨城では何と呼んでいたか記憶が無い。
めかくしおに:静岡。
めんない:静岡。
めんこ、メンコ、面子 (総称)
ちゃんか:水戸市。
:県全域。
:東茨城郡・西茨城郡・水海道市・土浦市。
ばった:−。
っつけ
った:行方郡・鹿島郡。
ぶつけ・ぶっつけ・っつげ:古河市。
だ・:稲敷郡。
べった:北茨城市。花札の意味もある。
めんち:新治郡・筑波郡・行方郡。
(メンコ遊び)
ーぶぢ:県広域。
めんこうぢ:東茨城郡。
(メンコの種類)
あらいちょ:丸型のメンコ。
おり:メンコの隅を折り曲げること。
しかく:角型のメンコ。
すもーっ:メンコで相撲取りを印刷してあるもの。
んこ:ケヤキの皮で作ったメンコ。
まるっ:丸いメンコ。
まる:丸いメンコ。
(遊び方)
あしかげ:相手のメンコの近くに足を置く方法。
あないれ:穴または地面に書いた円または枡に離れた位置からメンコを入れる遊び。
いずみちょー:詳細不明。
かし・うがし:場所が悪い時に動かすこと。
おぐり・おくり:悪い場所にあるメンコを動かすこと。
さしこみ:メンコの技法のひとつ。相手のメンコの下に差し込むこと。
てばつけいっちん:メンコ遊びで相手のメンコに触ったときの罰として相手にメンコを1枚渡すこと。
ーおごし:メンコをひっくり返すこと。
いし:メンコをひっくり返すこと。
ーだし:地面に円または枡を書きその外に相手のメンコを押し出したりはじき出すこと。
ーとばし:メンコを指で弾いて飛ばす遊び。
ーだし:地面に円または枡を書きその外に相手のメンコを押し出したりはじき出すこと。
ーまーし:メンコをテーブルの上等に立てて回す遊び。
はおりかげ:羽織の風を利用する方法。
はごだし:地面に円または枡を書きその外に相手のメンコを押し出したりはじき出すこと。
へる:相手のメンコをひっくり返す。
(その他)
あお:メンコの裏。
あが:メンコの表。
しろ:メンコの裏。
へった:【複】勝負がついた。
へる:【動】相手のメンコをひっくり返す。
辞書には、『子供の玩具。ボール紙などで作った円形または方形のもの。交互に相手の地上に置いたものに打ち当て、相手のを裏返せば勝ちとする。』(広辞苑)
土浦ではー・す』と呼んだ。上大津地域ではー』が優勢だった。
おこし:神奈川・山梨。
おんばっこ:山梨。
けん:長野。
:青森。
ーす:埼玉・神奈川。
ばった:東北・宮城。
った:宮城・福島。
:神奈川。
んす:神奈川。
ぶちっこ:神奈川。
ぶっけ:神奈川。
:群馬。
ったん:群馬。
めんめ:群馬。
(メンコ遊び)
おこしっこ:山梨。
おこし:神奈川。
(メンコの種類)
まんでか:一番大きなサイズのめんこ:宮城。
(遊び方)
さっこみ:メンコの決まり手の一つで相手の下に差し込むこと:福島。
ちっけん:相手のめんこを外に飛ばす決まり手:福島。
てば:反則技で相手のメンコを手で飛ばすこと:福島。
なかあおり:めんこの決まり手。相手のめんこを裏返すこと:福島。
ゆびきり、指きり、げんまん ぎんぎん
げんまんこ
リム回し まーし
りやかーあそび、リヤカー遊び 数人一組で遊ぶ。一人がリヤカーの引き役となり、他はリヤカーに乗って重りとなる。重り役がバランスを取りながら、引き役が引くと、引き役が宙に浮いてふわりと前に進む時の感覚がたまらなかった。
ろくむし、六虫 ドッジボールを発展させた遊びでやや過激なゲーム。清音ならば全国的にある遊び。
ネットサイトの『懐かしの遊び辞典』に『一定の距離をおいた陣地間で、守り組がボールを投げ合う。他のものは、陣地内にいる。守り組が一回投げると「一虫」、二回で「二虫」。これが、「六虫」になるまでに、他の者は陣地を離れ、他方の陣地に移動しなければならない。他方の陣地に急いで移動する間にボールでタッチされたり、六虫まで移動しないと、攻守交代。読者のSHOJIさんから解説兼感想をいただきました。そのまま転載させていただきます。(やまちゃん)私達のしていた「ろくむし」は、基本的に、攻撃側も守備側も、共に1往復で「1虫」でした。片道は「半虫」で、だから、はじめは「半虫」「イチ虫」「イチ半」「ニ虫」・・・・と進みます。守備側は、いかに早くキャッチボールでの「六虫」を完成させるかがキーで、攻撃側は、同じように走って陣地を往復し、いかに早く「六虫」を完成させるかがキーです。攻撃側が陣地を離れている間は、ボールをぶつけられると、その人間は「殺され」てしまいます。ローカルルールで「じゃまあり」の場合は、死んだ攻撃側の人間は、守備側の人間に触れない限り、キャッチボールを邪魔できることになります。また、「生きている」攻撃者も、陣地を離れているときは、「じゃま」に参加することができます。攻撃側の戦略で、「じゃま」要員と「虫」を稼ぐ要員とにふりわけたりもしました。攻守共に、「4半」まではだまっていることができます。宣言するのは「5虫」からなので、攻守ともに、それまではこっそり「虫」をつみあげます。「5虫」からは必ず宣言しなければならず、そこからの1往復がゲームの佳境となります。たいがい、ボールがぶつかった瞬間と、陣地に入った瞬間のどっちが早いかでもめます。全校生徒が一斉に遊んでいる校庭でやるので、人ごみにまぎれて、こっそり往復を続けるという、ずるいワザを使って、いつも勝利していたのは私です。 ちなみに、ロングバージョンで「12虫」というのもありました。』とある。
ろぐむし
わごむとり:それぞれが持ち寄った輪ゴムを置いて、自分の輪ゴムを弾き対戦相手の輪ゴムの上に載せると相手の輪ゴムが自分のものになる。
わらみこし、藁神輿 わらでんのさま
わらでんのーさま
 本茨城弁集は、昭和40年前後の茨城方言を中心に茨城県全域の江戸時代まで遡る言葉を集めたものです。他県の方言との関係を重視し主要なものについては他県の方言も紹介しています。また、近年使われなくなってきた標準語や語源考察、また昭和30年代の風俗・文化等を紹介するために、合わせて標準語も掲載していますのでご注意下さい。
 お気づきの点やご指摘等がありましたら、『茨城弁投稿』と書いてお気軽にここにメール下さい。他地域・他県との関係情報もお知らせください。訛の変遷が解かるような投稿は積極的に掲載致します。