昔の茨城弁集
昭和35年〜45年頃の茨城弁集
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◆本ページは身の回りにある草花類をまとめたものです。他県の方言の収集も合わせて開始しました。
 植物のうち特に穀物は、海外から伝わったものや品種改良がされる前は、原始的な言葉があり、それに新たな言葉が加わった歴史がうかがえる。
 現代のの標準語は、数ある方言の中からたまたま選ばれた言葉であることが解かる。
標準語 茨城弁 解説・他県の方言
あおみどろ、アオミドロ あおぬる
あおのろ
ぬる
のろ
広辞苑に『水綿・青味泥:接合藻類の淡水緑藻。糸状・毛髪状をなし、田・池などに生える。葉緑体は螺旋状、種類により一または数本。接合して厚壁・褐色の接合胞子を作る。』とある。
あおどろ:神奈川。
あおのり:緑色藻類:神奈川。
あおんどろ:神奈川・山梨・静岡。
もく:神奈川。
あきのななくさ、秋の七草 ぼんばな 広辞苑に『秋の七草:秋の野に咲く代表的な七種の草で、萩・薄(ススキ)(尾花)・葛(クズ)・撫子(ナデシコ)・女郎花(オミナエシ)・藤袴(フジバカマ)・桔梗(キキヨウ)の称。万葉集では桔梗のかわりに朝顔を入れるが、この朝顔も桔梗のこと。』とある。
あきめひしばアキメヒシバ あがは
あかは
あざみ、アザミ、薊 あざめ:鹿児島。
おにあざみ:フジアザミ:神奈川。
あし、アシ、葦・蘆・葭 よし 広辞苑には『葦・蘆・葭イネ科の多年草。各地の水辺に自生。世界で最も分布の広い植物。地中に扁平な長い根茎を走らせ大群落を作る。高さ約二メートル。茎に節を具え葉は笹の葉形。秋、多数の細かい帯紫色の小花から成る穂を出す。茎で簾(スダレ)を作る。よし。』とある。
一般には『あし』が使われ『よし』は今ではマイナーな言葉である。スルメをアタリメと言うのと同じ。標準語では古い言葉を採用したことになる。
茨城ではもっぱら『よし』で、私は葦と『よし』が同じだと知ったのは、石川達三の『風にそよぐ葦』を呼んだ時である。
ひんひんだけ:鹿児島。
ひょんひょんだけ:鹿児島。
あずき、小豆 あずぎ
しょーず
あおんぞ:実の入らないもの:神奈川。
うしおき:神奈川。
うしつな:神奈川。
うしつな:神奈川。
えーなり:小型の小豆:神奈川。
ぶんとー:八重成り小豆:神奈川。
あぜむしろ、アゼムシロ やなだる
やなっちり
あまどころ、アマドコロ やますずらん
ゆりすずらん
へびゆり:神奈川。
あれちのぎく、アレチノギク ばんだい
びんぼー
へーたい
いかりそう、イカリソウ おとむれーばな:神奈川。
いたどり、イタドリ すかんぼ
すかん
すかん
すっかんぼ
すっかん
すっかん
すっかん
あねんぼ:静岡。
いたんどり:山梨。
すっかんぼ:栃木。
すかん:神奈川。
つかん:神奈川。
ととくさ:静岡。
ととっ:神奈川。
いちはつ、イチハツ からしょー:神奈川。
からしょー:神奈川。
やねしょーぶ:神奈川。
いぬあわ、イヌアワ いのぢあわ:命粟の意味。
いぬたで、イヌタデ、犬蓼 あがのまんま
あがまんま
あかまんま
あがみ
おこまんま
おごわ
おこわばな
おこわまんま
広辞苑には『犬蓼:タデ科の一年草。山野に普通で、高さ約三○センチメートル。葉の基部に鞘状の托葉があって茎を囲む。夏から秋、葉腋及び頂端に紫紅色の小花が穂状をなす。アカマンマ。アカノマンマ。』とある。
あかまんま:神奈川。
おこわ:栃木。
かきさーし:神奈川。
いぬつげ、イヌツゲ びんか:静岡。
いぬびえ、イヌビエ いのぢ
おがびい
ひい
わせびい
いぬびゆ、イヌビユ あおいとー
ひゅっ
びょー。眼病に効くといわれるため。
ひょーな
いぬふぐり、イヌフグリ、イヌノフグリ からすのおきゅー:神奈川。
いぬほおずき、イヌホオズキ おにほーずぎ
やまほーずき
いぬわらび、イヌワラビ へべ:神奈川。
いのこづち、イノコヅチ どろぼーは:神奈川。
べべったかり:神奈川。
いぼくさ、イボクサ、疣草
やなじしばり
やなだる
やばいづる
やべー
やべっつる
やべーづる
よばいづる:イボクサの別称。全国的には稲科の植物を指すところも多い。
よびくさ
よびづる
よべー
『疣草』。
広辞苑には『疣草:ツユクサ科の一年草。水田・沼沢に生える。高さ約六○センチメートル。葉は細小で先端がとがる。夏秋の候、紫白色三弁の小花を茎頂に開き、花後小判形の果実を結ぶ。この草をいぼにつけると取れるという。イボトリグサ。』とある。
いもるい、イモ類、芋類 からいも:キクイモ
からしいも:キクイモ
わんな:ズイキ。
いらくさ、イラクサ いたいた
いたくさ
いだくさ
いらいら
いらいらくさ
からむし
ひとさし
ままこのしりぬ
広辞苑に『刺草・蕁麻:イラクサ科の多年草。山野の陰地に自生。高さ数十センチメートル。葉は先端がとがり、粗鋸歯がある。茎は四角で叢生。茎葉ともに細かいとげがあり、中に蟻酸を含み、触れれば痛みが残る。雌雄同株。秋、葉腋に淡緑または白色の小花を穂状につける。茎皮から繊維を採取、糸や織物の原料とし、また若芽は食用、美味。いたいたぐさ。いらぐさ。』とある。
同様に『からむし:苧:(「むし」は朝鮮語 mosi (苧)の転か、あるいはアイヌ語 mose (蕁麻)の転か) イラクサ科の多年草。茎は多少木質で、高さ約一・五メートル。葉は広卵円形で、先はとがる。下面白色、細毛が密生。夏秋の頃、葉腋に淡緑色の小花を穂状につける。雌雄同株。果実は楕円形で毛が多い。茎の皮から繊維(青苧アオソ)を採り、糸を製して越後縮などの布を織る。木綿以前の代表的繊維で、現在も栽培される。苧麻(マオ・チヨマ)。草真麻(クサマオ)。ラミーは同属。』とある。
草叢を形成する代表的な雑草。
にら:神奈川。
にらのき:神奈川。
ほーきのき:コアカソ:神奈川。
いわひば、いわまつ、岩檜葉、岩松 いわまづ
ゆわまづ
いんげんまめ、インゲンマメ、隠元豆、菜豆 いん
えん
えんんまみ
えんんまめ
えん
えんんまめ
きぬざや
こくとり
さんどまめ:『三度豆』の意味。広辞苑では『(山陰地方・愛媛県で) 』とある。
どじょういん:インゲン豆の一種。関東地方での呼称。
広辞苑には『隠元豆・菜豆:(隠元が明からもたらしたものという)@マメ科の一年生作物。蔓性草本で、秋に結実。中米原産。世界で広く栽培され、マメ類では大豆、落花生に次ぐ。インド・ブラジル・中国に多い。わが国では北海道が主産地。品種がきわめて多い。蔓性でなく直立する変種をツルナシインゲンという。種子や若い莢(サヤ)は食用・菓子原料。茎葉は飼料。インゲン。インゲンササゲ。ゴガツササゲ。Aフジマメの別称。主に関西での呼称。』とある。
いん:神奈川。
えん:神奈川。
おらんだまめ:福島。
つまめ:静岡。
しもこぐり:神奈川。
じゅーろく:神奈川。
にどなり:神奈川。
はいからいん:神奈川。
みたび:神奈川。
もがん:鹿児島。
うこん、ウコン、鬱金 うぎん:鹿児島。
うきん:鹿児島。
うらしまそう、ウラシマソウ、浦島草 おばげ
てっ:サトイモ科の植物の総称。ウラシマソウやマムシグサを指す。
ひゃぐにぢそー
へびくさ
へびこんにゃぐ:ウラシマソウやマムシグサを指す。
へびのこんにゃぐ
へびのねどこ
へんめこんにゃぐ
むしくい
やまこんにゃぐ
広辞苑には『浦島草:サトイモ科の多年草。山林下などの陰湿地に生え、大きな球茎を持つ。葉柄は多肉で四○〜五○センチメートル、暗緑色で紫褐色の斑点がある。五月頃、大きな仏炎苞の中に棒状の花穂を出す。花穂の先端は黒紫色で鞭状となって垂れ下がる。これを浦島太郎の釣糸に見立てての名。秋、大きな赤色の果実が熟す。有毒。』とある。
うらじろ、ウラジロ 広辞苑に『【裏白】:ウラジロ科の常緑シダ。アジア各地に広く分布。根茎は匍匐して所々に葉柄を出し、葉身は二叉する。葉身は羽状に分裂、裏は帯白色で、胞子嚢四個から成る子嚢群をつける。葉は正月の飾りに用い、また、葉柄を乾かして器具を製する。ヤマクサ。ホナガ。モロムキ。ヘゴ。』とある。
しだ:神奈川。
ウリ、瓜 うい:鹿児島。
ウワバミソウ 別称『ミズナ』。
みず:青森。
えごま、エゴマ じーに
じーね
じーねあぶら:エゴマからとった荏油。
えだまめ、枝豆 広辞苑には『さやまめ【莢豆】:莢に入ったままの豆。ダイズやエンドウなどについていう。』とある。
さやまめ:神奈川。
えのころぐさ、エノコログサ、狗尾草 いぬあわ:犬粟の意味。
いぬがい:犬粥の意味。
いぬころあわ:犬粟の意味。真壁郡。
いのこ
いのぢ:命の意味。
いのぢあわ:命粟の意味。県下ではイヌアワやメヒジワをも言う。飢饉の時に食料にした名残と思われる。
いのぢ:イヌビエも指す。
いのぢは
けむし
けむし
ぐあわ
ねこじゃ
ねごじゃらし
『エノコグサ・ネコジャラシ』とも言う。
えんのころ:静岡
えびづる、エビヅル いびのこ
いべづる
やまぶどー
がねき:鹿児島。
がらめ:鹿児島。
えびね、海老根 いびねらん
えびも、エビモ いびくさ
がーたぐ
がーたこ
がーたもぐ
えんどうまめ、エンドウマメ さるつらまめ・さるぼーまめ
さるまめ:茶色のエンドウ。
さんどまめ:『三度豆』の意味。エンドウマメ。(福島・新潟県で) サヤエンドウ。』
ぶんどー
さるまめ:茶色のエンドウ。
広辞苑には『文豆:エンドウ』とある。
うわ:広島。
うんず:鹿児島。
えんず:鹿児島。
えんずまめ:鹿児島。
えんどまめ:神奈川。
かんじゅーろく:神奈川。『寒中禄』の意味。
かんじゅろく:神奈川。
かんじょーろく:神奈川。
かんじろく:神奈川。
けっころ:神奈川。
さえんどー:神奈川。
さやぶどー:群馬。
さるまめ:茶色のエンドウ:千葉。
さんどまめ:宮城・福島・新潟。
しくどーえんどー:神奈川。
しもこ:神奈川。
しろえんどー:神奈川。
ちくりん:神奈川。
なたまめ:神奈川。
なつまめ:神奈川。
ぶんどー:埼玉・群馬・三重・広島。
おおけたで、オオケタデ おかま
おごわ
まんしーたで
まんしゅーたで
まんじたで
おおばこ、オオバコ、大葉子、車前 おかめっ
おきろっ
おげろっ
おけろっ
おばこ
おんばく
おんばご
おんばっ
かいる
かいるっ
かいるっば
かえるっ
かえるっば
かえろっ
けぁーる
げーるっ
けーるっ
けーるば
けーる
広辞苑には『大葉子・車前:オオバコ科の多年草。アジア各地に広く分布。踏まれても強く、原野・路傍に最も普通の雑草。葉は長柄をもち根生、楕円形。夏、葉間から花茎を出し、白色の小花を穂状につけ、さっ果(サクカ)を結ぶ。葉は利尿剤・胃薬、種子は生薬の車前子(シヤゼンシ)として利尿・鎮咳剤。また、広くはトウオオバコ、高山生のハクサンオオバコ、帰化植物のヘラオオバコなど同属各種の総称。カエルバ。オバコ。オンバコ。』とある。また『蛙葉:『(一説に、死んだ蛙をこの葉で包むと生き返るといわれたことから) オオバコの異称。』とある。
『俚言』には『かいるば:仙台及び南部の方言にて延喜式おほばこ本草車前草をいふ。又南部にてはまるこばといふ。』とある。
おーばく:神奈川。
おんばく:神奈川・静岡・宮崎・長崎・鹿児島。
おんばこ:東京・神奈川・佐渡島。
おんばっこ:神奈川。
おんばっば:千葉。
がいろっ:群馬・静岡。
かいろっ:静岡。
かえるっ:東京。
がえろっ:宮城。
げーろっ:栃木。
たのくろおんばく:神奈川。
はこべら:八丈島。『はこべら』はハコベの古称。
はっこべ:高知。
ほーばく:神奈川・静岡。
みちおんばく:神奈川。
おおまつよいぐさ、オオマツヨイグサ てんき
ゆー
ゆうげしょう
らんとばな
『夕化粧』はマツヨイグサ・オシロイバナの異称。『民族』では方言扱いとなっている。古い言葉と見られる。
おきなぐさ、オキナグサ おじこ
おち
おちかんば:柳田國男は『野草雑記ー草の名と子供』で『子供には名のおかしみよりも、遊びの楽しさの方が大きな魅力だったのか、女の児はこの草の花を実の入らぬ前に採ってきて、毛を二つに分けてきれいに髪を結い、小さな赤い人形に着せたことから、この名前が残っている(雪あかり)。カンバもやはりカブロのことである。』と書いている。
おちばな
かーらいぢ
かーらおち
かーらのばんば
かーらぼんぼ
かーらのおち
しゃぐま:オキナグサ・オキナグサの白い毛。
しゃごま:オキナグサ・オキナグサの白い毛。
もんめもじろ
やまのふで
かーらいぢ:栃木。
かわらち:群馬。
びんたぼ:神奈川。
おくら、オクラ おぐら ねり:伊豆諸島・沖縄。『アメリカねり』はオクラの別称。
おにげし、オニゲシ 広辞苑には『鬼罌粟:ケシ科の多年草。西アジア・トルコの原産。高さ約一メートル。ケシに似るが、茎に粗毛があり、葉は大きく羽状。五月頃、深紅色の大花を開く。観賞用に栽培。麻酔物質を含まない。』とある。
おにどころ、オニドコロ ところ:神奈川。
おにゆり、オニユリ おしゃらぐゆり
おばげゆり
へんめゆり
やまあがゆり
ふくらみ:静岡。
やまゆり:神奈川。
おみなえし、オミナエシ あーこばな
あわこばな
あわばな
おぼんばな
ねばな
ぼん
ぼんばな
めしばな
あわばな:東北・新潟・長野。
ぼんばな:栃木・静岡・鹿児島。
おやまぼくち、オヤマボクチ うらじろ:神奈川。
えんどり:神奈川。
えんどりっ:神奈川。
ががいも、ガガイモ ごー
はじょ
はだ
はど
わだばな
わだばみ
広辞苑には『ガガイモ科の蔓(ツル)性多年草。長い根茎がある。葉は長心臓形、茎葉を切れば白汁が出る。夏、葉腋に淡紫色の花をつける。果実は長さ一○センチメートル余の楕円形、種子に白色の長毛がある。種子を乾燥したものは生薬の蘿ま子(ラマシ)で、乾葉とともに強精薬とし、また種子の毛は綿の代りに針さしや印肉に用いる。乳草。シコイイ。ゴガミ。スズメノマクラ。クサパンヤ。』とある。
ががぶた、ガガブタ おもだか
かーのじょーぎ
じゃらんぼ:葬式の名前がついているのは、蓮に似ているからだろう。
ひょーしっ:ガガブタ。
やろもぐ
れご
かぜくさ、カゼクサ おにしば
みぢ
みぢくさ
みぢしば
かたくり、カタクリ、片栗 広辞苑に『ユリ科の多年草。各地の山野に広く自生。早春に地下茎から二葉を出す。葉は厚くて淡緑色を呈し、表面に紫斑がある。春早く、二葉の間から長い花柄を出し、紅紫色の六弁の美花を開く。花被片は外曲反転し、下を向いて咲く。地下茎は多肉・白色棍棒状で、澱粉を貯える。カタコ。古名、かたかご。』とある。
うばゆり:神奈川。
かだだ:山形。
こばゆり:群馬。
こべゆり:群馬。
かたばみ、カタバミ 広辞苑に『酢漿草:カタバミ科の多年草。全世界に分布。茎は細長く地上を這う。葉は三個の小葉から成る複葉で、緑色または紫紅色。春から秋にかけて黄色の五弁花をつけ、花後、さっ果を結ぶ。葉は昼開き、夜閉じる。葉・茎ともに酸味があり、葉は真鍮を磨くのに用い、また疥癬(カイセン)の薬となる。山地には、白花の類似種ミヤマカタバミがある。スイモノグサ。』とある。
くろーばー:神奈川。
しょっぱぐ:神奈川。
:神奈川。
かなむぐら、カナムグラ、金葎・葎草 ままかがさん
ままくさ
ままこいじめ
ままこいじり
ままこいじり
ままこ
ままこのけづの
ままこのしりぬ
ままこのしりの
広辞苑には『金葎・葎草クワ科の一年草。人家近くに生える雑草で、茎は他物にからみつき、茎と葉柄に逆向きの小さい
とげがあり、葉にもとげ状の毛がある。葉は粗く五裂、雌雄異株。秋、淡緑色の小花の塊をつけ、雌株に凸レンズ状の実を結ぶ。八重葎。』とある。『カナムグラ』と『ヤエムグラ』は混同されているが本来は別種。茨城方言では若干の識別がある。
かのこゆり、鹿の子百合 :神奈川。『稚児』が訛ったと見られる。
かぼちゃ、カボチャ、南瓜 おばげかぶちゃ・おばげかぼぢゃ:大型のカボチャ
かぶちゃ
かぼぢゃ
かぼっちゃ
とーなす
とーなすかぼちゃ
ふくべかぼちゃ:カボチャの一種。
広辞苑には『(一六世紀頃カンボジアから伝来したからいう) ウリ科の一年生果菜。蔓性で雌雄異花。夏、黄色の花をつけ、その後結実。原産地はアメリカ大陸。世界各地で栽培される重要な野菜。チリメン・キクザ(菊座)などの日本カボチャ、クリカボチャなどの西洋カボチャ、ソウメンカボチャなどのペポカボチャの三系統がある。ほかに観賞用・飼料用品種もある。種子も食用。唐茄子(トウナス)。』とある。『南瓜(なんか)』とも言う。
また『ぼうぶら』((abobora,abobra ポルトガル の転) 秋田県・北陸・中国・四国・九州地方で、ニホンカボチャの称。毛吹草四「蓮芋・水瓜・ボブラ」)も掲載されている。
『称呼』には江戸時代の代表語を『ぼうふら』としている。『西国にてぼうふら、備前にてさつまゆふ、津国にてなんきん、東上総にてとうはん、大阪にてなんきんうりぼうぶら、江戸にて先年はぼうふらといひ、今はかぼちやと云。』とある。
カボチャの名称は渡来元に由来するものが大半である。
かぶちゃ:鹿児島。
かぼちゃぼーぶら:『本草啓蒙』。
からうり:京都・大分。
ちょーせん:香川・高知。
とー:静岡。
とーなす:神奈川。
とーぶら:山口。
どふら:秋田。
なんきん:京都・大阪・兵庫・中国四国・九州。
なんきんうり:大阪。細長いもの。
なんくゎー:沖縄。
なんばん:長崎・熊本・宮崎。
ぶな:香川・佐賀・長崎。
ぼーちゃ:島根。
ぼーびら:石川。
ぼーぶな:佐賀・長崎。
ぼぶら:石川・高知・大分・熊本・鹿児島。
ぼーぶら:秋田・石川・奈良・三重・中国全県・四国全県・九州全県(昔の江戸・京都・大阪)。丸いもの。
ぼーふら:江戸・中国・四国。
ぼぶら:石川・高知・大分・熊本・鹿児島。
ぼーぶり:岡山。
ぼぼら:鹿児島。
ぼーぼら:島根・山口。
・ぼーら:島根。
ぼーらん:広島・愛媛。
ぼりば:長崎。
ぼるば:石川。
ぼんくゎ:滋賀。
ぼんぶら:島根。
ぼんぼら:秋田・島根。
ゆご:鹿児島。
るすん:山形。
ろそん:山形。
かやつりぐさ、カヤツリグサ さんかく
さんかぐつ
はなび
ますくさ
ます
ますわり
ますわり
いぬす:テキリスゲ:神奈川。
てっきり:カヤの一種:神奈川。
はなび:神奈川。
まくさ:カヤの一種:神奈川。
からしな、芥子菜 かきな:神奈川。
からすうり、カラスウリ、烏瓜 からしうり:北茨城市。
からすごー:鹿島郡。
からすごーのき:鹿島郡。
からすだま:筑波郡。
からすのうり:真壁郡・岩井市。
からすのきんたま:県全域。
からすのちょーちん:東茨城郡。
からすのぼんぼ:東茨城郡・鹿島郡。
からす:東茨城郡。
からすぼんぼ:県広域。
からすもんも:真壁郡・下妻市・結城郡・稲敷郡。
かろりん:東茨城郡。
たなしゃ:土浦市。
たましゃ:土浦市・真壁郡・新治郡・筑波郡。。
たまびしゃ:筑波郡。
たま:県広域。
たまぶさ:県広域。
やまらす:水海道市。
広辞苑には『ウリ科の蔓性多年草。山地に普通。雌雄異株。夏、花冠は白色、縁が糸状に細かく裂けた美花を夜に開く。晩秋、大きな赤色の実が熟す。果肉は荒止めとして化粧水を作り、種子は薬用・食用。塊根から採った澱粉は天瓜粉(テンカフン)の代用、また生薬の土瓜根(ドカコン)として黄疸・利尿・催乳剤。』とある。
球根は、ダリヤの球根に似ている。花は夜に咲くので意外に知られていない。私の実家の高い垣根には、カラスウリが自生し、8月下旬ともなると夜な夜な白いものが生垣にぼんやりと浮かんでいた。お化けかとも思ったが、恐る恐る近づいてみると、カラスウリの花が実は良く編みこんだレースのような花であることに気が付いた。
植物の名前にはしばしば『すずめ・からす・いぬ・きつね』等の動物の名が添えられることがあるが、これもその一例で、いずれも役に立たないような意味が込められていることが多い。
一方たなしゃたましゃたまびしゃたまたまぶさとは、その色合いの豊かさを宝石に例えたものだろう。
からすえも:栃木。球根が芋状であることから名づけられたものだろう。
くそごい:鹿児島。

        鎌倉でみかけたカラスウリの実

             カラスウリの花
からすびしゃく、カラスビシャク、烏柄杓 からすそう:−。
からすてっ:東茨城郡。
からすのいーひ:鹿島郡。
からすのてっ:勝田市・水戸市・真壁郡・新治郡。
ぐのつり
はん:久慈郡・鹿島郡。
はんだま:真壁郡。
ひずばへびろ:鹿島郡。
ひぶす:水海道市・新治郡。
ひぼす:県広域。
ひぼそ:県広域。
へす:西茨城郡。
へすぼ:新治郡。
へびす:県広域。
へぶす:県広域。
へぶすたま:真壁郡。
へぶすったま:猿島郡。
へぶそ:鹿島郡。
へぼす:勝田市・水戸市・新治郡。
へぼすだま:西茨城郡。
へぼそ:県南部。
へぼろ:稲敷郡・北相馬郡。
みつばへびろ:鹿島郡
:水戸市。
辞書には『サトイモ科の多年草。しばしば畑の雑草。春、地下の塊茎から地上茎を出し、三小葉の複葉をつける。夏、帯紫緑色の円筒状の仏焔苞を生じ、内の棒状の花穂に、白色の雄花(上部)と雌花(下部)とをつける。塊茎は小球形で、悪阻(ツワリ)の妙薬という。ハンゲ(半夏)。ヘソクリ。』とある。その他、ヘブス、カラスジャク、スズメノヒシャク、シャクシソウ、等と呼ばれる。
畑や土手等で見られるサトイモ科の小型の雑草。球根があるので球根ごと刈り取らないとまた生える。鹿児島の『ヒャクショウナカセ』とは良く言ったものだと思う。多くの地方で『へそくり』(球根を売ってへそくりにしたことから)と呼ばれる、『へぼそ』と呼ぶ地域もあるようである。
大塚敬節『漢方と民間薬百科』によると、その他ヘソビ(岐阜)、ヘソベ(静岡)、ヘベス(山形)等と呼ばれている。
『俚言』には『からすびしゃく:「本草啓蒙」しゃくしそう(京)、みずだま(江戸)、すずめのひしゃく(周防)、きつねのしゃくし(近江)、へぶす(仙台)、かぶらぶす(南部)、くりこ(肥前)、へびす(陸奥)、ほぞくり(筑前)、つぶろこ(佐渡)、へそくび(備前)。本草の半夏、和名抄のほそぐみなり。』とある。
花の先が細いことから『上(へ)』『細』、あるいは船に似た形から『舳先(へさき)』が細い、小さな背中に例えて『へぼ』『背(そ)』等も捨てきれない。
カラスビシャクの根を知っている人は少ないと思われるが、せいぜい豆粒ほどのものである。そんなものの呼称が全国に数多くあるのは、江戸時代の貧しい生活の中で年貢の対象にならなかった貴重な農産物だったことを思わせる。
すずめのひしゃく:周防。
すなっくい:神奈川。
つちくいどろぼー:神奈川。
どろぼーばな:神奈川。
はげ:鹿児島。『半夏』。
へぼそ:カラスビシャクの花:神奈川。
へんべそ:カラスビシャクの花:神奈川。
からすむぎ、カラスムギ スズメムギとも言う。
すずむ:神奈川。
からたち、カラタチ たちぶ:旧多賀郡。
からむし、カラムシ いらくさ 広辞苑に『苧:(「むし」は朝鮮語 mosi (苧)の転か、あるいはアイヌ語 mose (蕁麻)の転か) イラクサ科の多年草。茎は多少木質で、高さ約一・五メートル。葉は広卵円形で、先はとがる。下面白色、細毛が密
生。夏秋の頃、葉腋に淡緑色の小花を穂状につける。雌雄同株。果実は楕円形で毛が多い。茎の皮から繊維(青苧アオソ)を採り、糸を製して越後縮などの布を織る。木綿以前の代表的繊維で、現在も栽培される。苧麻(マオ・チヨマ)。草真麻(クサマオ)。ラミーは同属。』とある。
カラムシは今では、田舎の雑草の代表であるが、昔は雑草をもを上手に使いこなしていたのである。
カラムシ(苧麻チヨマ)の茎の皮から取り出した繊維を『青麻・青苧:あおそ(青みを帯びているからいう)』と言う。
おろ:静岡。
かわほね・こーほね、カワホネ・コーホネ、河骨・川骨 広辞苑に『こうほね【河骨・川骨】:スイレン科の多年草。沼沢などの浅水に自生。根茎甚だ太く横臥、水上に露出する。葉は心臓形で先が丸く、長さ三○センチメートルに及ぶ。沈水葉は薄くて色も浅い。七〜八月頃、長い花柄を水面に出し、その頂に黄色大形の一花を開く。根茎は強壮・止血剤となる。かわほね。漢名、萍蓬草。』とある。
かーぼーす:静岡。
かわも、川藻 もぐ
もく
もく:秋田・栃木・千葉・岡山・高知。
もぐだ:山形。
かわらなでしこ、カワラナデシコ おぼんばな
ぼんばな
やまなでしこ
やまのなでしこ
かんすげ、カンスゲ カヤツリグサ科の雑草。
:神奈川。スゲは、カヤツリグサ科の雑草の総称。
かんぴょう、カンピョウ かん かびょ:鹿児島。
かん:鹿児島。
かんゅー:神奈川。
ゆー:静岡。『夕顔』が訛ったか。
ききょう、キキョウ、桔梗 ぼんばな 広辞苑に『桔梗:キキョウ科の多年草。茎は約一メートル。夏秋の頃、茎の先端に五裂の青紫色または白色の美しい鐘形花を開く。果実はさく果(サクカ)。山地・草原に自生し、秋の七草の一。根は牛蒡(ゴボウ)状で太く、乾したものを生薬の桔梗根とよび、去痰・鎮咳薬。古名、おかととき。きちこう。』とある。
ききよ:鹿児島。
ぼんばな:栃木。『盆花』とは昔はお盆には山野草の花を取ってきて供えたために、盆に供える花をそう呼ぶ。桔梗はその代表だったと考えられ、『盆花』は桔梗の代名詞でもある。
きくらげ、キクラゲ、木耳 きくら:鹿児島。
みんちゃば:鹿児島。
ぎしぎし、ギシギシ、羊蹄 んますかん
んますっかん
んまのすかん
んまめすかん
んまめすかんぼ
んまめのすかん
広辞苑には『羊蹄タデ科の大形多年草。原野・路ばたの湿地に自生、長大な黄色の根をもつ。雌雄同株。五月頃、茎頂と葉腋に花穂を出し、節ごとに淡緑色の小花が層をなしてつく。花後、三稜の痩果(ソウカ)を結ぶ。茎・葉は蓚酸を含み酸味が強く、酸を抜けば食用となる。し。根は「しのね」といい、大黄(ダイオウ)に代用、緩下剤とする。』とある。
いぬつかん:神奈川。
いぬとと:神奈川。
きつねのかみそり、キツネノカミソリ ほどげばな
わすれ
きつねのちょうちん、キツネノチョウチン ちょーちんばな:神奈川。
きつねのぼたん、キツネノボタン、狐の牡丹 おにぜり
こん
こんとー
こんーとー
こん
こんんと
んまぜり
んまつかん
広辞苑には『狐の牡丹キンポウゲ科の越年草。道ばたや原野のやや湿地にごく普通にある雑草で、有毒。長い柄のある根葉と短柄の茎葉とがあり、いずれも三裂。花は春から秋にかけて咲き、黄緑色五弁、多数の雌蕊(メシベ)・雄蕊(オシベ)がある。果実にかぎ型のとげがあり、衣服などによく着く。』とある。
きつねのこん:栃木。
こんとー:神奈川。
きのこ、キノコ、菌・茸 (総称)
きのご
(ウコンタケ)
あんずたけ
(キツネノエフデ)
おばげきのご
きつねたけ
きつねのきんたま
きつねのほーきだけ

(サルノコシカケ)
あわたげ:サルノコシカケ科ヌメリイグチ。
おがまきのご・おかまさまのきのご・おかまさまのこしかげ・おがめのこしかげ
きつねのこしかけ
まんねんたけ

(シイタケ)
しーたち
(シシタケ)
ししたけ(猪茸):コウタケ(革茸・茅蕈)・カワタケ。
(シメジ)
しかたけ:シメジ科シロシメジ。
ちょこちょこ:シメジ科のきのこ。
ちょこちょこしんざいもんしめじ:シメジ科のきのこ。
(ツキヨタケ)
どーんぼ:マツタケ科ツキヨタケ。

(ツチグリ)
ちどめきのこ:ツチグリ・ホコリタケ:血止めキノコ:胞子を血止めに使ったものと考えられる。
つち:ツチグリ。
(テングタケ)
へーめたげ:マツタケ科テングタケ。

(ベニタケ)
あおしめじ:ベニタケ科アイタケ。
しばしめじ:ベニタケ科ツチカブリ。
(ベニテングタケ)
べにたけ:テングタケ科ベニテングタケ。

(マグソタケ)
こいぶだし:ヒトヨタケ科マグソタケ
こたしたげ:ヒトヨタケ科マグソタケ
そきのこ:ヒトヨタケ科マグソタケ。
(ハツタケ)
あおはつ:青い初茸。
あかはつ:赤い初茸。
はつたげ
(その他)
おぢんぼたけ:キノコの一種。『おぢんぼ』は乳房のこと。
きつねのてっ:ウスタケ科ラッパダケ
ちたけ:マツタケ科チチタケ。
どーかんぼ:緑色をしたキノコで食用。
ふくろきのこ:ホコリタケ。
広辞苑には『菌・茸:(「木の子」の意) 子嚢菌の一部および担子菌類の子実体の俗称。山野の樹陰・朽木などに生じ、多くは傘状をなし、裏に多数の胞子が着生。松茸・初茸・椎茸のように食用となるもの、有毒のもの、また薬用など用途が広い。古名くさびら。』とある。
(総称)
くさびら:和歌山。古語。
こけ:長野。
なば:兵庫・島根・岡山・広島・山口・愛媛・高知・九州全域・沖縄・沖縄八重山。辞書掲載語。
なーば:沖縄。
はったけ:静岡。
みみ:新潟・石川・兵庫。
(シメジ)
くわのきのこ:神奈川。
(ハツタケ)
あおはつ:青い初茸:神奈川。
あかはつ:赤い初茸:神奈川。
まつきのこ:千葉。

(ツチグリ)
きつねのたばこ:神奈川。

(その他)
あしな:食用キノコの一種:神奈川。
ずごぼー:キノコの一種:神奈川。
なべっかぶり:クロカワ:栃木。
きび、黍・稷 きみ 広辞苑に『きび:(キミ(黍)の転) イネ科の一年生作物。インドの原産とされ、中国では古くから主要な穀物で五穀の一。わが国には、古く朝鮮を経て渡来したが、現在はほとんど栽培しない。果実は、食用・飼料、また餅菓子・酒などの原料。粳(ウルチ)と糯(モチ)とがある。茎は黍稈(キビガラ)細工の材料。』とある。
きみ:神奈川。
ぎぼうし、ギボウシ あおとっくり:トウギボウシ。
しまとっくり:斑のあるギボウシ。
とっくりばな
やまうるいっ
やまおんばっ
やまかいるっ
やまかん
やまかんょー
ゆりんば
広辞苑には『擬宝珠:ユリ科の一属。多年草で、日本・中国・朝鮮半島に約三○種分布。葉は葉柄長く、長楕円形で先端がとがる。夏・秋、長い花茎を出し、漏斗状の花を総状につける。花冠は六裂し、色は白・紫・淡紫など。若葉は食用になる。スジギボウシ・オオバギボウシ・コバノギボウシなどが普通。トクダマ・タマノカンザシなどは観賞用に栽培。ぎぼし。』とある。
ねーばく:神奈川。
ほーばく:神奈川。
やまょー:群馬。
やまおーばこ:神奈川。
やまおんばく:神奈川。
きゅうり、キュウリ、胡瓜・木瓜 きーり うり:静岡。
どたうり:大型のキュウリ:神奈川。
へーずりきゅーり:支柱を立てないで育てたキュウリ:神奈川。
へずりきゅーり:支柱を立てないで育てたキュウリ:神奈川。
きんみずひき、キンミズヒキ せんき:神奈川。
ぎんりょうそう、ギンリョウソウ ゆーれー。別称幽霊茸(ユウレイタケ)。
くさきょうちくとう、クサキョウチクトウ ぼんばな 広辞苑には『草夾竹桃:ハナシノブ科観賞用の多年草。北米原産。高さ約一メートル。夏、茎頂に総状花序をつける。花色は白・桃・紅紫など。園芸品種が多い。オイランソウ。フロックス。』とある。
今でも田舎に行くと屋敷に豪華に花咲く姿が見られる。
くさごけ、クサゴケ まーり
やま
やまもぐ
くさばなるい、くさばな類、草花類 あいのおごさま:オオイヌタデ。
あいば:藍の葉。
あわばな:セイタカアワダチソウ。
うらじろ:ヤマホクチ。
:葉の大きなススキ
おつきみそー:シオン
おぼん:秋の七草
おぼんばな:秋の七草:昔のお盆で供える花は野山でとったものを使ったためと思われる。
おまんこばな:サキゴケ
おろおろ:カズノコグサ
おんなはくざ:メヒジワ・アキメヒジワ
おんなやべーづる:ウキガヤ
しどぎ・しどけ:モミジガサ(シトギ)。
しばあやめ:ニワゼキショウ。
しばからし:カタバミ。
てんのーさま:ゲンノショウコ。
ひっさんばしょ:ツリフネソウ。
ひめしば:アキメヒジワ。
ひめゆり:チゴユリ。
ひゃぐにぢそー:ヒャクニチソウ
ひり:ヒメヒオウギ。
びんぼー:ヒメムカシヨモギ・ハルジオン・ツメクサ・スズメノカタビラ・メヒジワ。いずれも畑の代表的な雑草。
へーたい:ヒメムカシヨモギ。
へびくさ:アキカラマツ・イシミカワ。
ぼん:キキョウ。盆に備える花は、昔は野山から取って来た。
そとんびつかり:ヤブタバコ。
まんねんそー:マンネングサ。
あやめ:ニワゼキショウ。
やす:ミズカヤツリ。
やばいづる:ムツオレグサ・ドジョウツナギ。
やまあずぎ:タンキリマメ。
やま:山地に生えるカヤ。
やまぎぐ:アブラギク。
やまにんじん:イブキボウフウ。
やまぶぎ:ヤマブキ。山蕗。
やまらん:ヤブラン。
やまりんどー:リンドウ。
ゆっち:ヨルガオ。
よしわらすずめ:キンギョソウ。
よばい:ムツオレグサ・イボクサ。稲科の雑草は、全国的にヨバイヅルと呼ばれる。
らっきょー:ツルボ。
りーのひ:イヌノヒゲ。
りんどー:フデリンドウ。
んまくわず:ダイオウ。
あぜまめ:大豆:長野・近畿・中国・四国。
おに:アザミ:大分。
とくばこ:ユズリハ:滋賀。
ところてんばな:ナデシコ:新潟・岐阜。
わらびな:ワラビ:香川・長崎。
くじゃくそう、クジャクソウ、孔雀草 まんじ 通称マリーゴールド。広辞苑に『キク科の一年草。メキシコ原産の観賞用植物数種の総称。マリーゴールドと通称。高さ三○〜五○センチメートル。葉は羽状複葉。夏に球状の頭花を開く。園芸品種が多く、花色は黄・橙赤など。紅黄草。万寿菊。』とある。
じゃのめそー:神奈川。
じゃらめんそー:神奈川。
くず、クズ、葛 うまふじ
やまふじ
んまのぼだもぢ
んまふじ
うまふじ:長野。
くじょー:青森。
くぞー:青森。
くまがいそう、クマガイソウ、熊谷草 おまんこばな 広辞苑には『熊谷草:(花の形を、熊谷直実の背負う母衣ホロに見立てての名) ラン科の多年草。山地の林下にしばしば群生。高さ約三○センチメートル。葉は二枚、大形、やや円形で平行脈がある。春、葉間に花柄を出し紅紫の細点ある大きな袋状の白花を開く。ほていそう。』とある。
茨城では随分な名前がついているが、古き良き時代のあけすけな言葉の名残りだろう。どうしてそう呼んだかは、クマガイソウをじっくり見るとなるほどそうかもしれないと思ってしまう。
ぐらじおらす、グラジオラス だんだんしょーぶ:神奈川。
クレソン 広辞苑に『クレソン【cresson フランス】:アブラナ科の多年草。ヨーロッパ原産。わが国には明治初期に導入され葉菜として栽培されたが、今は、各地の清流・水湿地に自生。葉はセリに似て暗緑色の複葉。茎は水中をはう。全草に辛味があり生食。オランダガラシ。ミズガラシ。英語名ウォータークレス。』とある。
みずたがな:青森。
くわい、クワイ、慈姑 広辞苑には『@オモダカ科の水生多年草。オモダカの変種とされ、中国原産。葉は根生、八○〜九○センチメートルの葉柄を有する。秋、長い花茎を出し、白い三弁の花を輪状につける。水田に栽培し、地下の球茎は食用。冬から春にかけて収穫。球茎の皮に青・白の二種がある。白ぐわい。Aクログワイの古名。』とある。
くえ:鹿児島。
けいそう、ケイソウ、珪藻 あか:神奈川。
けまんそう、ケマンソウ、華鬘草 昔の我が家の裏庭は、大きな斜面になっていて段差部分にリュウノヒゲが深く根を張り、崩れを防いでいた。5〜6段あったその花園の一番下にケマンソウが毎年春先に柔らかな芽を出し、50〜60cmの茎を出した先にピンク色の可憐な花を咲かせた。白色種もあるらしい。
野生種のムラサキケマンとはかなり姿が異なる。高山種に黄色のものがあると言う。
広辞苑には『華鬘草:ケシ科の多年草。中国原産。高さ約六○センチメートル。葉は牡丹(ボタン)に似て小さく、羽状に細裂し、裂片は倒卵状楔形。四〜五月頃、淡紅色・扁円のコマクサに似た美花を総状花序につけ、花茎はアーチ状になる。観賞用。タイツリソウ。』とある。
ケシ科と言われるとなるほどと思う。この植物の茨城の名称はあったのだが、50年経過したためか、どうしても思い出せない。
広辞苑には『けまん【華鬘】:仏前を荘厳(シヨウゴン)するために、仏堂内陣の欄間などにかける装飾。もとインドの風俗として男女の身体を装飾するために生花の花輪を用いたものであったが、転じて仏具となった。多くは金
銅(コンドウ)製で、稀に革などで作り、花鳥などを透かし彫りにする。』とある。
げんのしょうこ、ゲンノショウコ、現の証拠・験の証拠 げんのしょー いしゃいらず:新潟。
いしゃだおし:岡山・徳島。
いしゃなかせ:富山・福井・静岡・愛知。
うめづる:静岡・三重。
おみこしばな:富山。
こくるい、穀類 あが:小麦の一種。
わんな:ズイキ。
こけるい、コケ類 ふくし:ゼニゴケ。
まんじ:コケの一種。
ごぼう、ゴボウ、牛蒡 ごぼ
ごんぼ
ごんぼー
ごんぼ:秋田・山形・宮城・福島・群馬。
ごんぼー:福島・神奈川。
こめ、米 あい:しいな。
あい:屑米。
あいっ:実の入っていない稲・麦等の穂。
あいもみ:しいな。
あか:赤米。
あが:赤米。
あがあが:赤い色の米が混じった米。
あがだま:米に混じる赤い米。
あがの:稲の品種。
おが:陸稲
いなこーじ:稲麹がついた稲の穂。
しーなっ:稲の粃(しいな)。
とーぼし:赤米。
『うるち』とは、広辞苑には『炊いた時、糯米(もちごめ)のような粘りけをもたない、普通の米。うるごめ。うるしね。』とある。一方『もち』とは『もちもち』という俗語があるようにねばねばしたものを連想させる。仮に『うるち』と『もち』の『ち』が、接尾語だとすると『うる』と『も』が残る。実は『うる』とは『粳』で『(南方土語からか) 米・粟・黍(キビ)などの、「もち(糯)」に比して透明で、炊いて粘りけが少ない品種。うるち。』とある。そうなると『も』とは粘り気のある擬態語の可能性があるだろう。
米は古くは『しね・よね』と言った。一方もち米は『もちよね』である。『よね』の古形は『よな』。山形では陸稲を『おかしね』と言う。
うちまき:米:奈良。『打撒き』。
しゃくのこめ:鹿児島。
しゃち:粳米:鹿児島。
とぼし:赤米:鹿児島。
こんふりー、コンフリー こーんふりー 広辞苑に『コンフリー【comfrey】:ムラサキ科の多年草。高さ三○〜一○○センチメートルで、紅紫・黄白色の花をつける。薬用。若葉は食用にもなる。ヒレハリソウ。』とある。
ウィキペディアには『ヒレハリソウ(鰭玻璃草 Symphytum officinale)は、ムラサキ科ヒレハリソウ属の多年生草木である。英名のコンフリー (Comfrey) で知られている。ヨーロッパ・西アジア(コーカサス地方)が原産原産。高さ1m程度まで育ち、全体に白い粗毛、初夏に淡紅色の釣鐘状の花を付ける。
ヨーロッパでは、古くから根や葉を抗炎症薬や骨折を治すのに伝統的に用いていた。日本へは明治時代に導入され、家畜の飼料や食用として利用された、昭和40年代に健康食品として一時期大ブームとなり、植えられたものが一部野生化した。日本では、葉を天ぷらなどにして食べることが多かった。
厚生労働省は、2004年6月14日、コンフリーを含む食品を摂取して肝障害(肝静脈閉塞性疾患で、主に肝臓の細静脈の非血栓性閉塞による肝硬変又は肝不全)を起こす例が海外で多数報告されているとして、摂取を控えるよう注意を呼びかけると共に、2004年6月18日食品としての販売を禁止した。[1]加熱によって、毒性が軽減されるというデータはない。[2]この症状は、ピロリジジンアルカロイドのエチミジン(echimidine)[3]によって引き起こされる。最も濃度が高いのは根。』とある。
『こーんふりー』の言い方は方言ではなく、訛として俗語化したと見られる。
我が家でも昭和40年代に栽培した作物である。強靭な繁殖力で手に負えないほど大きくなる。
さぎごけ、サギゴケ、鷺苔 おまんこばな 広辞苑には『鷺苔ゴマノハグサ科の多年草。田の畦・路傍などに多く半ば地に這う。高さ約五センチメートル。春から夏にかけ淡紫色の小唇形花を開く。白花の品種をサギシバという。さぎぐさ。紫鷺苔。』とある。コケの名があるが苔ではない。清音形は古語の名残りと思われる。
茨城では随分な名前がついているが、古き良き時代のあけすけな言葉の名残りだろう。
ささげ、ササゲ きんときささ:ササゲの一種。
こくとり:ササゲの一種。
こっまめ:ササゲの一種。
ささ
じーろぐささ:十六大角豆(ジュウロクササゲ)。
みずら
みずらささ
『称呼』に『ささげ:九州及上州信州総州にてふらうと云。関西にて十八ささと云を、関東にて十六ささといふ。案に関東にて大角豆(ささげ)の短く生るものをみづらと呼。西国にてはふたなりといふ。「古事記」に美豆羅(みづら)、また「和名」に髻(みづら)、「万葉」に髪臥(みつら) 註に曰 童装束の時は総角(あげまき)とて みづらゆふと有。今、みづらささげといふももののたばねたるも、童子の髪に似たり。これによる歟。』とある。
あおんぞ:実の入らないもの:神奈川。
うわ:岡山。
ささ:福島・神奈川。
ふろ:宮崎。
ふろー:千葉・群馬・長野・九州。
ふーろー:沖縄。
みずら:静岡。
みたび:神奈川。
:十六大角豆(ジュウロクササゲ):静岡。
ささばも、ササバモ がーたぐ
がーたこ
がーたもぐ
やな
さつまいも、サツマイモ いも
えも
さづま
さづまいも
さづめーも
しちじんちいも:サツマイモの一種(七十日芋)。
まるじう
広辞苑に『薩摩芋・甘藷:ヒルガオ科の一年生作物。中南米原産で、わが国には一七世紀前半に、中国・琉球を経て九州に
伝わり普及。茎は蔓性で、地下に多数の塊根をつける。暖地では、秋、ヒルガオに似た淡紅色の花を開く。塊根は食用のほか、酒類・アルコール・澱粉の原料、また、蔓とともに飼料とする。異称多く、カライモ・トウイモ・リュウキュウイモ・アメリカイモなど。漢名、甘藷(カンシヨ)。』とある。
あかめ:サトイモの一種:神奈川。
あまいも:岡山。
あめりかいも:岡山・広島・香川。
あんいも:中が紫色のサツマイモ:神奈川。
うんも:鹿児島。
おいらん:中が紫色のサツマイモ:神奈川。
かいも:鹿児島。
からいも:広島・山口・愛媛・高知・九州全域・沖縄。『唐薯』。
からんむ:沖縄。『唐薯』。
かんも:八丈島・鹿児島。
さつま:神奈川。
さつめーも:神奈川。
じきい:八丈島。琉球芋が訛ったもの。
じきいも:広島。
とん:鹿児島。
にんじんいも:中がニンジンのような色をしたサツマイモ:神奈川。
りゅうきゅういも:和歌山・中国全域・四国全域・福岡・大分。昔の畿内の標準語でもあった。
れんたいき:サツマイモの一種:神奈川。
さといも、サトイモ、里芋 いも
りっ
りぼ
っていも
りぼいも
りぼー
りんぼ
おせいも
からいも
きょろいも
こじぎいも
さでーも
さどいも
じいも
とーいも。唐芋はサツマイモの別称。
広辞苑には『里芋:サトイモ科の一年生作物。熱帯では多年生。地下の根茎から長柄の葉を出す。葉は大きな長心形で水をはじく。花は仏焔苞(ブツエンホウ)に包まれた肉穂花序をなすが、普通わが国では開花しない。原産地は熱帯アジアで、世界の温帯・熱帯で広く栽培される。わが国にも古く渡来。雌雄同株。芋は塊茎、葉柄と共に食用とし、品種が多い。ツルノコイモ。ハタケイモ。』『えぐいも(えぐ芋):@えぐ味のあるイモの総称。Aサトイモの一品種。子芋を多く生ずるが、塊茎・葉柄ともに味はえぐい。越冬して軟化すればえぐ味は消えるので芽芋として食用にする。』とある。
また、広辞苑に『あらいも【荒芋】:(アラヒイモ(洗芋)の約) 洗って皮をむいた里芋。』とある。
あたいも:福島。
あらいいも:長野。
あらいも:新潟・長野・山梨・和歌山・鳥取・島根・広島。
いも:エグイモ:奈良・香川・山口。。
いも:群馬・神奈川・熊本。
いもっこじ:親芋についている小芋:神奈川。
いものこ:青森・秋田・宮城・長崎・鹿児島。
いも:エグイモ:神奈川。
いも:長野。『エグイモ』が訛ったと見られる。
こじ:親芋についている小芋:神奈川。
こじいも:親芋についている小芋:神奈川。
こぞーいも:神奈川。
さてーも:神奈川。
じきいも:青森。
つぼいも:奈良。
つんいも:長崎。
でこ:奈良。
とーのいも:神奈川。
はたいも:宮城・福島・岐阜。広辞苑に『畑芋:畑に作る里芋。水田に栽培するのを田芋(タイモ)というのに対する。』とある。
はたけいも:群馬。
はだえも:福島。
ほんいも:奈良・和歌山。
まいも:奈良・徳島。
いも:エグイモ:神奈川。
さとうきび、サトウキビ、砂糖黍 おっがら:鹿児島。
さぼてん、サボテン しゃぼてん うしのべろ:広島。
しゃぼてん:神奈川。
さやえんどう、サヤエンドウ さやぶどー
さやまめ:標準語では莢に入ったままの豆。ダイズやエンドウなどについていう。
さんつまめ:収穫時期による呼称。
正確にはキヌサヤエンドウである。
かぎまめ:宮城。
かきまめ:宮城。
さやぶどー:栃木・群馬。
さんがつまめ:千葉。収穫時期による呼称。
さんどまめ:福島・新潟県。
なりきんまめ:静岡。かつて、関東近辺で正月頃に収穫できるのが伊豆付近で、珍しいので高価で売れた名残なのだろう。
ぶどーまめ:栃木。
ぶんこ:広島。
ぶんず:埼玉・千葉。
しおで、シオデ、牛尾菜 しょーてんぼー:神奈川。
しおん、シオン、紫苑 広辞苑に『キク科の多年草。シベリア・モンゴルなどアジア東北部の草原に広く分布。西日本にも自生するが、観賞用に栽培。茎は直立し、高さ一・五メートル前後。秋、茎の上部で小枝を出し、多数の淡紫色の優美な花をつける。鬼の醜(シコ)草。のし。しおに。』とある。
じゅーごやぐさ:鹿児島。
じゅーやばな:静岡。
ししとう、シシトウ おーでごなんばん
おか
らとーらし
らとらし
らとんらし
らなんばん
ほーつきとんらし
じしばり、ジシバリ おにじしばり:ジシバリ・オオジシバリ
じしっ
じじばしょり
じし
しそ、シソ しそっ
しそば
ちそ
きそ:東京・神奈川・静岡。
きそー:静岡。
きそっ:神奈川・静岡。
ししょ:鹿児島。
ちさ:秋田。
ちそ:秋田・福島・東京・神奈川・静岡。
ちそー:静岡。
ちそっ:神奈川・静岡。
しだるい、シダ類 おにわらび:イヌワラビ
おにしだ:イノモトソウ
おにぜんまい:ヤマドリゼンマイ
やつめ:ノキシノブ。
へご:鹿児島。広辞苑に『ヘゴ:ヘゴ科の大形木生シダ。茎は太く直立して高木状をなし、頂に大形の葉を束生。暖地に生え、九州・八丈島・小笠原諸島・沖縄・台湾に産する。材を磨いて床柱・筆筒・花活筒・巻煙草入などとし、園芸では着生植物の培養に用いる。』とある。
しばふ、芝生 かーげ:鳥取。
じゃがいも、ジャガイモ あがいも
あかいも
あっらいも
おらんだいも
かっらいも
かん
かんらいも
かん
かんらいも
じゃ
じゃたら(ジャカルタの古称)
じゃたらいも
じゃたろ
じゃたろー(俗称)
じゃたろいも
じゃーも
じゃんらいも
すずなりいも
ちょーせいも
ちょーせんいも
ばがいも
ばかいも
ばれーしょ(馬鈴薯)
ジャガイモは江戸時代にインドネシアのジャカルタ(古名ジャガタラ)からオランダ人が持ち込んだことに由来する。
『かぶらいも』の意味と考えられる。高萩市・東茨城郡の方言。蕪を『かぶら』と言うのは今では関西方言と思われているが実は古い言葉である。
『俚言』には『かぶら:「東雅」今俗には蕪菁の根のみかふらといひぬれと古にはしかはあらず。蕪菁の根をも×の根をも又海藻根のごときをもかぶらとはいひけり。(中略)脚腓をこむらといふも、かふらといふが如し。かぶらといひこむらといふは転語なり。愚按、かぶら一にかぶといふ。 は助辞也。(中略)「色道大鑑名目」蕪、初心なるものをさして云也。瓦智に比していへり。物を食するに味なき物を蕪を喰う様等云詞にて知るべし。』とある。実に鋭い見方である。『こむら:腓を訓り。「東雅」和名抄に釈名を引て、箭(や)の足を鏑(かぶら)といふと見えたり。腓をこむらという、かふらといふがごとし。かふらといひこむらといふは転語也。愚按。こむらかぶらも助語也。箭の足をかぶらといふは、箭の根といふがごとし。木の根を木の株ともいふ。』とある。
『称呼』には『こむら:東国にてふくらといふ。信濃にてたはらっと云。中国にてひるますぼといふ。讃岐にてすぼきといふ。伊予にてふくらと云。』とある。
ここで、日本語にはしばしばある助詞としての『ら』に注目する必要がある。辞書には『口調を整え、また親愛の意を表すために添える語。』とある。代表語は現代語の『そら』、『其ら』の意味。名詞の『ツララ』『ケラ』の『ら』、『とろろ』の『ろ』も同じと考えられる。ツララの方言として茨城にある『つろろ』があることが頷ける。。ちなみに『ろ』は広辞苑に『【接尾】名詞につけて口調を整え、また、親愛の意を表す。上代東国方言に多い。万一四「かの子―と寝ずやなりなむ」「筑波嶺(ツクハネ)の嶺―に霞ゐ」』とある。上代東国方言語の子を意味する『ころ』((上代東国方言。ロは接尾語) 「子ら」に同じ。)は今でも通ずるものである。茨城では今でも『ぶだころ』『いぬころ』と言う。『いぬころ』は辞書にあるが今では標準語圏で使う人は少ない。不思議なことだが、猫の子は『ねこころ』とは言わない。せいぜい『ねごっこ』である。猫はもしかしたら特別扱いされていたのかもしれない。
『茨城のことば』では、『茨城方言であっらいもと言い、那珂川を上がって栃木では「かんら・かんら」、佐竹氏のの移封で秋田「あんら・あふら」、さらに宮城「あっら」に伝わった。天保七年丙申(1836)の大飢饉の年に出版の「救荒二物考」(高野長英)に「アップラ奥地の方言なり。按ずるに此アールドアップルの略言なり。」とあるようにオランダ語 aard apple(土リンゴのことでジャガイモの意)の略転。(中略)尚、あっかんと、語勢を強めてののしり言葉、悪口言葉として使ったりする。「かんは、発芽しはじめてシワのよったジャガイモ」というが、食用にならぬ腹立たしさはののしる意味に通じるからでもある。』とある。
『馬鈴薯』は、『馬来薯』の意味だと言う説があり、台湾では『マーレンツー』、中国広東では『マーリャンシュー』と言う。『馬来』はマレー半島南部の『マライ・マレー』を意味する。
『方言学概論』によると、『事実沖縄へは、慶長十年に野口総管が支那の福州から之を伝へ、薩摩へは、寛永二年に前川利衛門が持ち帰り、中国へは石見の藩代官井戸平佐衛門が伝えたものである。元禄12年には、和泉国太郎郡久世村に移植したことがあった。』とある。
あかいも:神奈川・京都。
あっ:宮城。
あっ:岩手・秋田・宮城。
あっらいも:宮城・茨城。
あふら:秋田・宮城。
らいも:秋田。
あん:秋田。
あんらいも:秋田。
あどいも:徳島。
あふら:秋田・宮城。
あほいも:和歌山。
あん:秋田。
いせきいも:6月と11月にとれるジャガイモ:神奈川。
いも:神奈川。
うどいも:徳島。
おじまいも:神奈川。
おほど:徳島。
おらんだ:長崎。
おらんだいも:兵庫・長崎。
おんば:古い芋から発芽させたジャガイモ:神奈川。
おんば:種芋にするジャガイモ:神奈川。
かいも:岡山。
かっらいも:茨城。
からいも:山形・広島・愛媛・高知・九州全県・沖縄。
からえも:宮城。
かん:福島・茨城・栃木。
かんらいも:茨城。
かんらえも:福島。
かん:茨城・栃木。
かんらいも:茨城・栃木。
きしえも:山形。『九州芋』の意味。
ごしょいも:青森・岩手・秋田・宮城・山形・新潟・富山。
ごろいも:長野。
ごろざいも:長野。
ごろさくいも:長野。
ごろぜいもいも:長野。
ごろたいも:長野。
じゃたら:神奈川。
じゃたらいも:神奈川。
じゃがら:群馬。
じゃーも:神奈川。
じゃら:群馬。
しろいも:長野。
すないも:福島。
せーざえも:神奈川。
せーだ:神奈川。
せーだいも:東京多摩。
せーだゆー:東京多摩・神奈川。
たいわんいも:愛媛。
ちょーせんいも:奈良。
つるいも:埼玉。
てんころいも:富山。
とーいも:千葉・山口・愛媛・大分・福岡・佐賀・長崎。
とくいも:埼玉。
とーじんいも:岡山。
なついも:山形・福島・富山・長野。
なんきんいも:佐賀。
にどいも:神奈川。
ばかいも:長野。
はちり・はちる・はちん:熊本。八里は九里より短い、即ち、栗よりは甘くないのでそう言ったと考えられる。
はちりはん:昔の大阪・江戸。ジャガイモの甘さや美味しさを栗(九里)を基準にした言葉と思われる。
はぬす:奄美大島。
ばれーしょ:神奈川。
はんしん:鹿児島奄美諸島徳之島。
はんすん:奄美大島。
はんちんんむ:沖縄。
りゅーきゅーいも:京都・和歌山・香川・徳島・愛媛・大分・福岡・長崎
しゃくしな、杓子菜 『体菜』とも言う。
おたまな:神奈川。
じゃのひげ、ジャノヒゲ、蛇の鬚 ねごだまのき:真壁郡・岩井市。
ばくまんぞ:久慈郡・那珂郡。
ひんかんだまのき:笠間市。
へーなたま:筑波郡。
へな:稲敷郡。
まんまんたろー:久慈郡。
ゆーのひ:土浦市。
よのひ:北相馬郡。
よーよー:鹿島郡。
りーのひ:県全域。
(実)
なんきんだま:北茨城市。
ねごだま:県広域。
ねんころぼんぼ:水戸市・東茨城郡・鹿島郡。
ひんかんだま:笠間市。
んだま:水海道市。
ゆーのみ
りーのみ
めだま:笠間市。
多くの名前を持つ草の代表。広辞苑には『蛇の鬚:ユリ科の常緑多年草。山野の日陰に生え、しばしば人家に植える。二○センチメートルくらいの細長い葉を叢生、それを鬚に見たてて命名。地下に短い根茎と、所々が念珠状に肥厚した根とがある。初夏、葉の間に花茎を出し、淡紫色の小花を総状につける。碧色・球状の種子が裸出する。乾燥させた根の瘤(コブ)を麦門冬(バクモンドウ)といい、強壮薬とする。リュウノヒゲ。』とある。別称『タツノヒゲ・ジョウガヒゲ』。
『称呼』には江戸時代の代表的呼称は『ぜうがひげ(ジョウガヒゲ)』だったことが解る。『関西及四国共にぜうがひげと云。東国にてりうのひげと云。奥州にてたつのひげと云。尾州にて蛇(じゃ)のひげといふ。』とある。
じょろし:神奈川。
じゅずだま、ジュズダマ、数珠玉 おなんご:『お何個』
おはじぎ
おはじぎ
おはじぎだま
おはじこ
おはじっこ
おひろい
じじだま
じず
じずだま
じっこぐ
じずのき
じったま
じゃんちき
じゃんちきだま
じゅず
じゅずのき
はしこく
はじっきょ
はちこ
はちこぐ
はちこぐだま
はどまめ
はどむ
りんりん
広辞苑には『数珠玉:イネ科の多年草。熱帯アジアの原産。畑地などに自生、栽培もする。高さ一メートル余で株を作る。初秋、葉のつけ根から花穂を出し、硬い球状の苞葉につつまれた雌花と、この苞葉をつきぬけて生ずる雄花とをつける。花後、苞葉はさらに骨質となり果実を包む。この珠が数珠玉〓に似る。ハトムギはこの変種。ズズゴ。ズズゴダマ。トウムギ。古名、つしだま。漢名、苡(ヨクイ)・回回米。』とある。
しゅんらん、シュンラン、春蘭 あがりぼっくり
あがりぼっくりさん
おじんじばんば
おにばば
じーとば
じーとばー
じーばー
じじばば
じじばばのき
じっちばっ
しんらん
やまらん
広辞苑には『春蘭ラン科シンビディウム属の多年草。各地の山地の乾燥した斜面に多い。早春、花茎の先端に一個、淡黄緑色で紅紫色の斑のある美しい花を開く。観賞用として古くから栽培され、品種が多い。また、花の塩漬けを茶に入れる。ホクロ。じじばば(爺婆)。』とある。
おけじょかんのん:神奈川。
おさなべな:神奈川。
おさねばな:神奈川。
おじーおばー:神奈川。
おししばくばく:神奈川。
おししばこばこ:神奈川。
おししばな:神奈川。
おしゃかばんば:神奈川。
おしんばくばく:神奈川。
おつまごんべー:神奈川。
おにばば:神奈川。
おまんこばな:神奈川。
らばな:神奈川。
けーせーぼぼ:神奈川。
じーさんばーさん:神奈川。
じーじーばんば:神奈川。
じーじーばんばー:神奈川。
じーじーばんばのはな:神奈川。
じじーばな:神奈川。
じじばば:栃木・神奈川。
じじーばばー:神奈川。
じんじーばば:神奈川。
じんじーばんば:神奈川。
じんじばんば:神奈川。
じんじばんばー:神奈川。
じんじーばんばー:神奈川。
せーせーぼっこ:神奈川。
せきじょろ:神奈川。
せきぞろ:神奈川。
だいか:神奈川。
ちょこばんば:神奈川。
ちんこまんこ:神奈川。
はっくり:神奈川。
はっくりおばんば:神奈川。
はっくりばんば:神奈川。
はっこり:神奈川。
はっこれ:神奈川。
べっこーらん:神奈川。
ぼーさんばな:神奈川。
ぼーずのぼぼなめ:神奈川。
ぼぼなめ:神奈川。
ぼぼなめじぞー:神奈川。
ぼぼなめぼーず:神奈川。
やまらん:神奈川。
わんわんか:神奈川。
しょうろ、松露 広辞苑に『松露:@松の葉におく露。A担子菌類の食用きのこ。四〜五月頃、海浜の松林中に生じ、球状で傘茎の区別はなく、ほとんど地中に埋まる。若いものは肉白くやや粘い。生長したものは淡黄褐色、一種特有の香気があり、多くは生のまま吸物の実などとする。トリュフ。』とある。
ほど:静岡。『塊芋・土芋』。
しろつめくさ、シロツメクサ おらんだれん
みづば
みづば
れんそー
うまごやし:新潟。『馬肥・苜蓿』。
すいか、スイカ、西瓜 すいが
すいがん
すいかん:神奈川。
すく:鹿児島。
すいせん、スイセン、水仙 きんでく:鹿児島。
すいば、スイバ、酸葉 すかんぼ
すかん
すかん
すっかんぼ
すっかん
すっかん
すっかん
広辞苑に『酸葉:タデ科の多年草。北半球各地に広く分布し、わが国でも原野・土手に普通に見られる。茎は往々紅紫色。雌雄異株。初夏、淡緑色の小花を開く。若い茎・若葉は共に食用。蓚酸を多く含み酸味が強いのでこの名がある。根は搗(ツ)き砕いて疥癬・頑癬に用いる。すかんぽ。古名、すし。漢名、酸模(サンボ)。』とある。
しょっぱぐ:神奈川。
すいかん:神奈川。
すいこ:静岡。
すいこき:静岡。
すかん:神奈川。
つかんぼ:神奈川。
つかん:神奈川。
ととっ:神奈川。
すぎな、スギナ くびつな

くのかつるし
ぐのつりねのなー
ぐのつりねのひも
すぎなっ
:岩井市。
くさ


なんこ
なんぼ
つきなんぼー
なんぼー
のこ
のこのはな
つくしそー
つくしのこ
つくしのぼーや
つくしんぼ
つくつくぼーし
のこ
つんのこ
つんのんぼ
つんめのこ
どこついだ
どこどこついだ
図鑑等では別称として『ツギツギ、ツギナ、ツギナグサ、ボンボングサ、ホタルグサ、ツギツギグサ、ツナギグサ、スギノモリモ、ホウシコ、ツクシンボウ』等がある。
:新潟・愛知・三重・香川。
くのかっつるし:栃木。
すすき、ススキ すすぎ のー:神奈川。
すずめのてっぽう、スズメノテッポウ
びーびー
ぴぐ
まめつばな
んまつばな
んまめつばな
んまめのつーばな
んまめのつんばな
:神奈川。
:栃木・神奈川。
すべりひゆ、スベリヒユ、滑ひゆ あかしょーじょー
あかつけしょーじょー
おでんき
おてんき
かみなり
くびつな
げんべど
ごんべ
ごんべ
ごんべー
こんべー
ごんべごんべ
さげのんべ
さげのんべ
さげよっらい
のんべ
のんべのんべ
はいとり
はいとり
はいとりそー
はいめぐさ
はいめとり
はだげのんべ
はだけのんべ
ひでりそう
ひでるそう
びょー:久慈郡。
びょー:久慈郡。
へーとり:県広域。
へーとりそー:真壁郡。
へーめとり
やんま:猿島郡・稲敷郡。
よっらい
よっ
多くの名前を持つ草の代表。辞書には『滑ひゆ:スベリヒユ科の一年草。広く世界の暖地に見られる雑草。茎は地をはい、暗紅色を帯びる。葉は多肉性で対生し、楕円形でつやがある。夏、鮮黄色の五弁の小花を開く。果実は熟すと上半部が帽状にはずれ、種子を多数放出。茎・葉は食用、また、利尿・解毒剤に用いる。イハイズル。漢名、馬歯ひょう。』とある。
茨城方言の総体を眺めると、@日中は酒を飲みすぎたが如くぐったり萎れて、夕方になると元気になることから、酒飲みや酔っ払いに例えたもの、A子供の遊びに由来するもの、Bありふれた田舎の草の意味で人名に例えたもの、Cハエやトンボ取りの材料として使ったと思われる痕跡があるもの、その他がある。
とんぼ:神奈川。
へーとり:神奈川。
よっれー:神奈川。
すみれ、スミレ おすもー
すもーとり
すもーとり
すもどりばな
すもとりばな
すもーとりばな
すもーばな
『すもうとりばな・すもうとりぐさ』は、タチツボスミレの異称。花の形状が相撲取りのように太った人間に似ているからか、花の茎を使って、互いに絡ませ引っ張り合って切れた方が負けになる遊びに由来するのだろうか。県下には似た名称に『すもーさ・すもーとりさ』がありオオバコを指す地域がある。
うしのこっこ:鹿児島。
うまのかちかち:福岡。
うんまんこっこ:鹿児島。
おすもーばな:神奈川。
おとこすみれ:スミレの一種:神奈川。
おまんびしゃく:埼玉。
かげっびぎ:山形。
かんまーきり:神奈川。
じろっこたろっこ:栃木。
じんじゃっこ:神奈川。
じんじんばばー:神奈川。
じんじんばんばー:神奈川。
じんばく:神奈川。
すもーとり:神奈川。
すもーとり:静岡。
すもとりばな:神奈川。
すもーとりばな:栃木・神奈川。
すもーばな:神奈川。
ちーちーばな:八丈島。
ちゃんちゃんこまちゃん:神奈川。
ちんきらかっこ:神奈川。
ちんちこま:神奈川。
ちんちのこま:神奈川・静岡。
ちんちもっこ:神奈川。
ちんちろりん:神奈川。
ちんちんこまこま:神奈川。
ちんちんこまどり:神奈川。
ちんちんすみれ:神奈川。
ちんちんばな:神奈川。
つぼばな:神奈川。
ひとつっ:神奈川。
ふもとすみれ:神奈川。
べろべろかんじょー:神奈川。
ほけきょーばな:神奈川。
せきしょう、セキショウ あかんべ:めはじき遊びを指している。
こはじき
めはじぎ
むんじぎ
めんじき
めっ:神奈川。
せきしょうも、セキショウモ いせも
いせもぐ
ひらも
みずも
広辞苑には『トチカガミ科の沈水性多年草。池溝・流水の底に生える。葉は長線形で叢生、雌雄異株の水媒植物で、夏秋に、淡緑色の雌花は糸状の花茎の先端に単生して水面に浮び、雄花は多数で水中の苞内に開き成熟すると離れて浮遊する。ヘラモ。イトモ。』とある。上大津地区の村落は、かつて霞ヶ浦が海と繋がっていた頃の海岸段丘の縁に東西に細長く続く。霞ヶ浦との間には広大な水田が広がり、そこは当時は殆ど稲の栽培が行われていた。村落と水田の間には幅1間ほどの水路が流れ、そこには生活排水が流れていたが、水は清らかでセキショウモが繁茂していた。しかし、昭和40年頃を境にどんどん濁り始め、セキショウモはほとんど見られなくなってしまった。
せんにちそう、センニチソウ せんにぢぼーさま
せんにぢぼーず
せんにぢぼんさま
せんにっちょー
ひめけーどー
ひゃぐにぢぼーず
ぼーずばな
せんにんそう、センニンソウ ぶんぬぎ。葉をあぶって腫れ物につけると膿がとれると言われる。
ぶんぬげ
うしのかたびら:京都。
せんぶり、センブリ せんふり
とーやぐ:当薬。
とー
とーやぐ
やまとーやぐ
当時は、屋敷のすぐ裏山でとれた薬草。『せんぶりとり』は年中行事のひとつだった。干したものは整腸剤としての常備薬で、随分飲まされた。良薬は苦いい。リンドウ科の花なので、星型の可憐な花をつける。
そらまめ、ソラマメ、蚕豆・空豆 がんまめ
てっーまめ
へっりまめ
べろやぎ
べろやぎまめ
べろやきまめ
やげっだまめ
やけったまめ
やげだまめ
やげたまめ
ゆかーりまめ
ーりまめ
ゆぎわり
ゆぎわりまめ
広辞苑には『(莢サヤが空に向いてつくからいう) マメ科の二年生作物。葉は羽状複葉。原産地は未詳。古来西アジアで栽培。今は世界各地に栽培、中国に多い。二〜三月ごろ紫色の蝶形花をつけ、花後、大きな莢を実らせる。種子は食用、茎葉は肥料や家畜の飼料。イササグサ。野良豆。』とある。『雁豆』とも言う。
あおまめ:奈良。
おたふく:神奈川。
おたふくとーまめ:神奈川。
おたふくまめ:神奈川・静岡。
おやだおし:富山。
がしまめ:静岡。
かたまめ:神奈川。
かっちき:神奈川。
がんた:静岡。
がんま:静岡。
がんまー:静岡。
がんまめ:神奈川・静岡。
つまめ:神奈川。
しぐつまめ:鹿児島。
しんつまめ:静岡。
てんじくまめ:島根・山口。
てんまめ:神奈川。
とーまーみ:沖縄。
とまめ:岐阜・三重・和歌山。
とーまめ:神奈川・愛知・三重・和歌山・愛知・壱岐。
とんまめ:福岡・佐賀。
なつまめ:群馬・神奈川・山梨・静岡・鳥取・岡山・福岡・大分・熊本。
へっりまめ:神奈川・山梨。
へっりまめ:静岡。
ゆきわり:千葉。
ゆきわりまめ:千葉。
だいこん、ダイコン、大根 だいご
だいこ
だいごん
でーご
でーこ
でーごん
でーこん
うぶに:沖縄。
だーこん:広島。
でーこ:神奈川。
でーこっ:大根の葉:神奈川。
でぇーご:福島。
でーこん:神奈川。
でーこんどー::大根の茎神奈川。
でゃーこん:広島。
だいず、ダイズ、大豆 くらかげまめ:大豆の一つ。
でーず
たのぐろまめ
たのくろまめ
ひじきまめ:エダマメ。
あおだいず:緑色の大豆:神奈川。
あぜまめ:新潟。
うちまみ:沖縄。
うでまめ:岐阜。
びくに:味噌や醤油に使う大豆:神奈川。
たいま、タイマ、大麻 広辞苑には『@アサの別称。Aアサから製した麻薬。栽培種の花序からとったものをガンシャ、野生の花序や葉からとったものをマリファナ、雌株の花序と上部の葉から分泌される樹脂を粉にしたものをハシーシュといい、総称して大麻という。喫煙すると多幸感・開放感があり幻覚・妄想・興奮を来す。』とある。
大麻はもともと世界中に自生しているもので、衣服の材料として使われて来た。そのうち、特にインド麻が最も陶酔成分が多いとされ、大麻の代名詞とされる。。今では、繊維利用の栽培種は品種改良されているらしい。
私の母校である高校では、運動場の片隅に大麻が生えていた。
近年、大学キャンパスの大麻汚染が問題になっている。私が学生の頃、韓国の友人が留学寮に住んでいて、しょぼくれたマリファナを吸わせてもらったが、ほとんど何も感じなかった。粗悪品だったのだろうか。
たけにぐさ、タケニグサ いんきばな
よーちん
よーどちんき
やや乾いた場所に見られる大型の雑草で、名前は知らなくともだれもがあれかと解る植物。茎を折ると褐色の乳液が出るのでこの名がつけられたのだろう。
あさ:神奈川。
あさやけ:神奈川。
かざうるし:神奈川。
かぜうるし:神奈川。
たちつぼすみれ、タチツボスミレ やますみれ
たばこ、タバコ、煙草 あほー あほー:静岡。
だりあ、ダリア 別名『天竺ボタン』。
いもばな:愛媛・長崎。
てんじくぼたん:神奈川。
たんぽぽ、タンポポ たん
とんぼ
広辞苑に『蒲公英:キク科タンポポ属多年草の総称。全世界に広く分布。わが国にはカンサイタンポポ・エゾタンポポ・シロバナタンポポ、また帰化植物のセイヨウタンポポなど一○種以上がある。普通にはカントウタンポポをいう。根は太くゴボウ状、葉は土際にロゼット状に叢生。倒披針形で、縁は羽裂。
春、葉の間に花茎を出し、舌状花だけから成る黄色の頭花をつける。痩果は褐色で、白色の冠毛を有し、風によって四散する。若葉は食用、根は生薬の蒲公英(ホコウエイ)で健胃・泌乳剤。たな。。文明本節用集「蒲公草、タンホホ」』とある。これからもとは『たんぽほ』(端ぽ穂・端頬)だったのだろうか?
ちなみに『たんぽ』とは『綿を丸めて革や布で包んだもの。稽古用の槍の頭につけ、また、墨などをふくませるのに用いる。』の意味である。
秋田県名物の『きりたんぽ【切りたんぽ】(「たんぽ」は形がたんぽ槍に似ているところからという) 炊きたての飯を擂鉢(スリバチ)に入れて餅のようにつぶし、杉串に円筒形にぬりつけて焼きあげたもの。鶏肉・牛蒡(ゴボウ)などとともにだし汁で煮てたべる。』と解説されている。
がぼし:神奈川。
がぼーし:神奈川。
がんぼし:神奈川。
がんぼーじ:神奈川。
ぐじな:神奈川。
くじな:長野。
ぐしな:食用にするときの葉の呼称:山形。
くまくま:青森。
たーたん:静岡。
たーたん:静岡。
たたん:静岡。
たんたんぼ:静岡。
たんぼこ:静岡。
たんぼな:京都。
たん:神奈川。
ちゃんちゃん:神奈川。
ちゃん:神奈川。
ちゃんぽぽ:神奈川。
てでっ:岩手・宮城。
のこ:神奈川。
ほーけっちょ:タンポポの種子:神奈川。耳に入ると聞こえなくなると言われる。
ちがや、チガヤ ささめ

やっ:チガヤの花穂。
つばな::チガヤの花穂。
ぼー
あまね:チガヤの地下茎:神奈川。
かや:神奈川。
ちや:神奈川。
ちや:神奈川。
つばね::チガヤの花穂:神奈川。
つばねな::チガヤの花穂:神奈川。
ちからしば、チカラシバ おしば
おにしば
おまんこ
けむし
けむしそー
しばり
みぢ
みぢくさ
みぢしば
ゆーょー
ちょろぎ、チょロギ 広辞苑に『草石蚕:シソ科の多年草。中国原産。高さ六○センチメートルくらい。茎は方形。全株に粗毛を生じ、秋、紅紫色の唇形花を総状に開く。晩夏に地下に生ずる巻貝に似た塊茎は食用で、赤く染めて正月の料理に用いる。ちょうろ。』とある。
ひょーろ:宮城。
つくし、つくしんぼ、土筆 :『地図』。
なこ:勝田市・東茨城郡。
なのこ:県広域。
なんぼ:西茨城郡・真壁郡。
なんぼー:『地図』。
のこ:真壁郡・猿島郡・筑波郡」。
つきのこ:『地図』。
づくし:『地図』。
つくし
つくしのぼーや:県広域。
つくしぼ:『地図』。
つくしんぼ
つくつくぼーし:東茨城郡・岩井市。
のこ:『地図』。
なんぼのではじまり:『地図』。
つんのこ:猿島郡。
古称は『つくづくし』。ウィキベディアによれば『スギナにくっついて出てくる事から、「付く子」、袴の所でついでいる様に見える事から、「継く子」となった説が有力である。 』とある。
『称呼』によれば、江戸時代の代表語は『つくつくし』とあり『つくし』はその略語とある。また作州(岡山県北部)では『ほうし』と呼んだという。
いぬのちんぼ:長野。
いぬのちん:長野。
おぼーず:山梨。
くのつな:神奈川。
ずすぼーし:静岡。
ちーちくぼー:静岡。
つきのこ:岩手。
つくしんぼ:神奈川。
つくしんぼー:神奈川。
つくつくぼーし:神奈川・岐阜・愛知・奈良・山口。
づくんぼ:静岡。
つべのご:秋田。
つんのこ:栃木。
づんづくし:静岡。
つんづくし:静岡。
とっかんぼーず:島根。
ほーし:鳥取・島根・岡山・広島。
ぼーず:千葉。
ほしこ:兵庫。
ぼんさん:佐賀。
つゆくさ、ツユクサ いんきばな
いんく
うばばな
おまんこ
おまんじー
ばんな
ひゃぐにぢそー
びんぼー
へびくさ
ほたるばな
ほたろ
広辞苑に『露草:ツユクサ科の一年草。広く畑地・路傍などに生える。全株軟質で高さ三○センチメートル余、地に臥す傾向がある。葉は細長く平行脈を有し、葉柄は鞘(サヤ)状。夏から初秋、藍色で左右相称の花を短総状につける。古来この花で布を摺り染める。若葉は食用、また、乾燥して利尿剤。帽子花。アイバナ。アオバナ。カマツカ。ホタルグサ。鴨跖草(ツキクサ)。』とある。
あおはな:埼玉。
ぎーすそー:静岡。
ところてん:栃木。
ねこのべべ:青森。
はな:神奈川。
ひょたいきばな:鹿児島。
ほたる:神奈川。ホタルを飼う時、ツユクサを籠の中に入れたといわれる。
ほたーる:神奈川。
つめくさ、ツメクサ つまかー:神奈川。
つりがねにんじん、ツリガネニンジン つりねそー
ぼんばな
やまにんじん
やまねんじん
『釣鐘草』はホタルブクロ・クサボタン・ナルコユリ・ツリガネニンジンなどを言う。
あめっ:長野。
あめふりばな:ツリガネソウ:長野。
てっーばな:東京多摩。
とっかんばな:栃木。
つわぶき、ツワブキ いそぶき:神奈川・静岡。
てんなんしょう、テンナンショウ 『天南星』は広辞苑に『サトイモ科テンナンショウ属植物の総称。東アジアを中心に約一五○種が分布。地下に球茎を有し、特徴ある大形の仏焔苞(ブツエンホウ)に包まれた肉穂花序をつける。マムシグサ・ウラシマソウ・ミミガタテンナンショウなど。』とある。
へびんにゃく:神奈川。
とうがらし、トウガラシ、唐辛子 とんらし
なんばん
こしゅ:鹿児島。
とんらし:神奈川。
なんばん:神奈川。
とうがん、冬瓜 つぐゎ:鹿児島。
とうもろこし、トウモロコシ、玉蜀黍 おばげ:黒穂病にかかったトウモロコシ。実穂から芽の出てしまったトウモロコシ。
おばげとーみ:黒穂病になったトウモロコシ。
おばげとんもろこし:黒穂病になったトウモロコシ。
きんときとー:赤い色のトウモロコシ。
けんぼー:トウモロコシの毛。
とーきび
とーきみ

とー
とー
とーみ
とーみー
とみ
とーみ
とーみのおばげ:黒穂病になったトウモロコシ。
とーむ
とーむるぐし
とーめ
とーも
とーもごし
とーもろごし
とうもろこし
とんもごし
とんもごろし
とんもろごし
とんもろこし
ばげっとーむ:黒穂病になったトウモロコシ。
ばげとーみ:黒穂病になったトウモロコシ。
ばげとーむ:黒穂病になったトウモロコシ。
広辞苑には『玉蜀黍:(「唐もろこし」の意) イネ科の一年生作物。中南米の原産とされる。世界各地に栽培され、小麦・稲に次ぎ食用作物で三位。わが国には一六世紀に渡来。茎は一〜三メートルで、直立。葉は互生し幅五〜一○センチメートル、長さ約一メートル。雄花穂は茎頂に、雌花穂は葉腋に付く。粒は澱粉に富み、食用、工業原料。茎葉は青刈り飼料・サイレージとし、飼料作物として最も重要。変種にデント・フリント・ポップ・スイートなどがある。トウキビ。ナンバンキビ。トウマメ。コウライ。ツトキビ。マキビ。アメリカ名、コーン。英語名、インディアンコーン。』とある。
きび:鳥取・高知。
きみ:東北北部。
こうらい・こうらいきび:岐阜・愛知。
さとーまめ:長野。
つときび:長野。
とーきみ:岩手・秋田・茨城・島根。
とーきび:北海道・山形・福井・石川・広島・山口・四国・九州。
とー:宮城・山形・福島・茨城・八丈島・隠岐・島根。
とーぎん:島根。
とーみ:宮城・福島・栃木。
とーなわ:富山・岐阜。
とうもろこし:千葉・埼玉・群馬・東京・神奈川・静岡。
なんなんきび:広島。
なんば・なんばん:近畿・岡山。
なんばんきび:山形・静岡・愛知・京都・島根・広島・山口・徳島・香川。
まめきび:東北・長野。
もろこし:埼玉・神奈川・静岡・山梨:本来は『唐黍・蜀黍(とうきび)』を言う。
とくさトクサ、木賊 はみ
はみぎのき
広辞苑には『(「砥草(トクサ)」の意) トクサ科の常緑シダ植物。根茎は横走し、地上茎は根茎から分岐して直立し、高さ約五○センチメートル、円筒形で分枝しない。葉は小さく黒褐色で節に輪生し、集まって鞘(サヤ)を形成する。子嚢穂は土筆(ツクシ)に似、長楕円形で茎の先端に一個をつける。茎は珪酸を含み堅く、茎の充実している秋に刈り、物を砥ぎ磨くのに用いる。』とある。
はみ:静岡。
どくだみ、ドクダミ けーせー
じーやぐ:十薬。
ぐそば
ぐっ
どぐだめ
ひび
ひびくさ
びんぼー
へび
へびくさ
広辞苑には『どくだみ:(毒を矯める・止める、の意。江戸時代中頃からの名称) ドクダミ科の多年草。雑草として各地に分布。茎は高さ一五〜三五センチメートル。地下茎を延ばして広がる。葉は心臓形で一種の悪臭をもつ。初夏、茎頂・枝端に、花に見える四枚の白色の苞(ホウ)のある棒状の淡黄色の小花を密生。全草を乾したものは生薬のしゅう菜(シユウサイ)で、消炎・利尿剤などとして用い、葉は腫物に貼布して有効という。ドクダメ。十薬(ジユウヤク)。古名シブキ。』とある。
いも:大分。
うまくわず:高知。
くさみ:栃木。
ぐそば:千葉。
じゅーわく:東京・東京多摩・神奈川。
どくだめ:神奈川。
どくだんめ:神奈川。
ぶーぶー:神奈川。
とげ、刺 :鹿児島。
くゐ:鹿児島。
とげそば、トゲソバ ままこのしりぬ
ままこのしりぬ
とまと、トマト あがなす
おになし
赤ナスはトマトの別称。
広辞苑に『ナス科の一年生果菜。原産地は南アメリカのアンデス高地。わが国には一八世紀頃に渡来。栽培は明治初期の導入から広がる。世界各地に栽培される重要な野菜。ファースト‐トマト・チェリー‐トマトなど品種が多い。果実は扁球形、赤熟または黄熟、栄養に富み、多くは生食し、また、ジュース・ソースなどに製する。蕃茄。古名、あかなす・さんごじゅなす。』とある。
あかなす:神奈川。
とうもろこし、トウモロコシ
とー
とーきみ
とー
とーみ
とーみー
とみ
とーみ
とーむ
とーむるぐし
とーめ
とんむりぐし
とんむるぐし
とんもごし
とんもごろし
とんもろぐし
とんもろごし
とんもろこし
広辞苑に『とうもろこし【玉蜀黍】:(「唐もろこし」の意) イネ科の一年生作物。中南米の原産とされる。世界各地に栽培され、小麦・稲に次ぎ食用作物で三位。わが国には一六世紀に渡来。茎は一〜三メートルで、直立。葉は互生し幅五〜一○センチメートル、長さ約一メートル。雄花穂は茎頂に、雌花穂は葉腋に付く。粒は澱粉に富み、食用、工業原料。茎葉は青刈り飼料・サイレージとし、飼料作物として最も重要。変種にデント・フリント・ポップ・スイートなどがある。トウキビ。ナンバンキビ。トウマメ。コウライ。ツトキビ。マキビ。アメリカ名、コーン。英語名、インディアン‐コーン。』『もろこし【唐黍・蜀黍】:イネ科の一年草。熱帯アフリカで古くからの作物。C4植物で耐干性強く多収。世界の温帯・熱帯に広く栽培される重要な穀類。わが国には古く渡来したが、現在はほとんど栽培しない。コーリャン・マイロなど多くの系統があり、サトウモロコシ・ホウキモロコシもその一。穀実を食用とし、また飼料に用いる。モロコシキビ。トウキビ。タカキビ。カオリャン。コーリャン。ソルガム。漢名、蜀黍(シヨクシヨ)。』とある。
とんもろこし:神奈川。
もろこし:静岡。
とろろあおい、トロロアオイ、黄葵、黄蜀葵(オウシヨツキ) 広辞苑に『とろろあおい【黄葵】:アオイ科の一年草。中国原産。高さ一メートル余。夏秋の頃、茎梢に黄色で底部は紅紫色、大形五弁の花を一日だけ開く。花後、楕円形のサク果(サクカ)を結ぶ。根の粘液は和紙の糊料、また、胃腸炎・咽頭炎などに薬用。漢名、黄蜀葵(オウシヨツキ)。』とある。『花葵』とも呼ばれる。
園芸種に『アメリカ芙蓉』がある。
たも:静岡。
なす、ナス、茄子 なすび:関西。
なすん:鹿児島。
なずな、ナズナ しゃみせん:種の形が三味線のバチに似ているからだろう。
しゃむせん:種のの形が三味線のバチに似ているからだろう。
らんらん
しゃみせん:神奈川。
ななくさ:栃木。
びんぼー:静岡。
:神奈川。
なつずいせん、ナツズイセン らんとばな
わすれ
わすれな
わすればな
なんばんはこべ、ナンバンハコベ こぞーなかせ:神奈川。
ほたる:神奈川。
にしきそう、ニシキソウ よめくさ
よめのかたびら
にちにちそう、ニチニチソウ ぼんばな
にら、ニラ、韮 古称『こみら・みら』
にんじん、ニンジン、人参 ねんじん ぎんじん:静岡。
にじん:鹿児島。
ねじん:鹿児島。
ねんじん:福島・群馬・埼玉・東京・神奈川・静岡。
にんにく、ニンニク、大蒜 にんにぐ 古称は『おおひる』。
ひともし:鹿児島。
ひる:神奈川・静岡・鹿児島。
ぬすびとはぎ、ヌスビトハギ つびったかり:ヌスビトハギの実:神奈川。
どろぼーは:神奈川。
べべったかり:神奈川。
のげし、ノゲシ、野芥子 うまやし:和歌山・長崎。
のぶどう、ノブドウ 広辞苑に『野葡萄;ブドウ科の落葉蔓性低木。巻きひげは二叉。葉は円い心臓形で深く三〜五裂。夏、淡黄緑色五弁
の小花をつけ、花後、球形の液果を結び、熟すと白・紫・碧など混交し、濃色の斑点を有する。食べられない。ザトウエビ。ヘビブドウ。』とある。
いび:東京西部。
ねなしかずら、ネナシカズラ ねなし:神奈川。
ねじばな、ネジバナ、捩花 おまんこ
おまんこばな
ねじり
ねじりそー
ねじりっ
ねじりばな
ねじりぼー
ねじりんぼ
ねじりんぼばな
ねじれ
ねじれっ
ねじればな
ねじれんぼ
ひだりまぎ
もじりばな
よじればな
広辞苑には『捩花:ラン科の多年草。原野・芝生・湿地などに自生。茎高は一○〜三○センチメートル。根茎は白く太い肉質、葉は線状。夏に花茎を伸ばし、淡紅ないし紅色の小花を多数総状につけ、花序がゆるい螺旋(ラセン)状を呈するのでこの名がある。モジズリ。綬草。』とある。
のあざみ、ノアザミ んまのおごわ
んまのぼだもぢ
うまのぼたぼち:福島・千葉。
のかんぞう、ノカンゾウ、野萱草 おにゆり
じゃんぼんばな
じゃんんばな

へびのはな
へびのゆり
へんめのはな
へんめのゆり
へんめゆり
らいさんばな:雷花の意味。
んまべろ
広辞苑には『野萱草:ユリ科の多年草。原野に自生。高さ七○センチメートル位で、地下に短い根茎がある。葉は細長い。夏、ユリに似た黄赤色の六弁花を一日だけ開く。ヤブカンゾウに似るが、八重咲きにならない。』とある。
のげし、ノゲシ びんぼー
んまのこめもぢ
んまめのこめのもぢ
広辞苑に『乳草:つる・茎などを切ると白い汁を出す植物の俗称。ガガイモ・ノウルシ・ノゲシ・タビラコなどを指す。ちちくさ。』とある。
:神奈川。
よし:神奈川。
のびる、ノビル ののしる
ののしろ
ののひる
ののひろ
広辞苑には『野蒜:ユリ科ネギ属の多年草。広く山野に自生。地下に球形の鱗茎があり、細い長管状の葉は、長さ約三○センチメートル。夏、葉間から花茎を出し、紫色を帯びた白色の花を開き、間に多くの珠芽を混生。全体にネギに似た臭気がある。葉および鱗茎を食用にし、外傷・打身などには根・茎を摺りつぶして薬用とする。ねびる。ぬびる。のびろ。』とある。『行者葫』(ギョウジャニンニク)とも言う。
きとびる:北海道。アイヌに伝わった日本語でもある。
ねびろ:神奈川。
プクサ:アイヌ語。
のびーる:神奈川。
のびーろ:神奈川。
のんのへり:福島。
のぶどう、ノブドウ、野葡萄 いびづる
いびのこづる
おにづた
のどはれ
のどはれぶどー
のどはれぼんぼ
やまぶどー
やまぶんぞー
んまいびづる
んまのいびづる
んまふじ
んまぶどー
広辞苑には『野葡萄:ブドウ科の落葉蔓性低木。巻きひげは二叉。葉は円い心臓形で深く三〜五裂。夏、淡黄緑色五弁の小花をつけ、花後、球形の液果を結び、熟すと白・紫・碧など混交し、濃色の斑点を有する。食べられない。ザトウエビ。ヘビブドウ。』とある。
『蝦蔓』とは別種。
うまのめだま:静岡。
うまぶどー:神奈川・長野。
はこねしだ、ハコネシダ はりねそー:神奈川。
はこべ、ハコベ、繁縷 おにはこべ:ウシハコベ
ーぐさ
ひめはこべ
ひよこ
よこ
広辞苑には『繁縷:ナデシコ科の越年草。山野・路傍に自生。高さ一五〜五○センチメートル、下部は地に臥す。葉は広卵形で柔らかい。春、白色の小五弁花を開く。鳥餌または食用に供し、利尿剤ともする。春の七草の一。あさしらげ。はこべら。』とある。他に『はくべら』がある。
『俚言』には『はこべ:「本草啓蒙」はべら(伊勢)、あさしらげ(加賀・出羽・秋田)、ひづり(安芸・石見)、へづり(讃岐)、ひづる(出雲)、ひんづり(丹波)、まひづる(備前)、へんづる(若狭)、むしつり(伊予)』とある。
あさしら:秋田・山形・新潟・富山・福井。
ちょんちょん:福岡。
はすいも、蓮芋・白芋 広辞苑には『サトイモ科の多年草。暖地の低湿地に栽培。通常葉柄を食用とし、芋は小さく硬くて食用にならない。』とある。ずいきを食べる。
からいも:神奈川。ずいきを食べるので、『柄芋』の意味だろう。
はす:神奈川。
はだかほおづき、ハダカホオヅキ きつねのほーづき:神奈川。
はつたけ、ハツタケ、初茸 あおはつ:青い初茸。
あかはつ:赤い初茸。
はつたげ
広辞苑には『初茸:担子菌類のきのこ。秋、松林中の陰湿地に生ずる。傘は扁平または漏斗状に開き、中央部はくぼむ。全体赤褐色を呈し、傘には濃色の環紋がある。傷をつけると青変する特徴がある。食用。アイタケ。』とある。
あおはつ:青い初茸:神奈川。
あかはつ:赤い初茸:神奈川。
はなしょうぶ、ハナショウブ あやめ
やまあやめ
やまのむらさきあやめ:ノハナショウブ。
ははこぐさ、ハハコグサ あわばな
いどもぢ
こもぢ
はーこ
おばこ:佐賀。
ちーこ:静岡。
ちんこ:静岡。
ねばりもち:栃木。
もちくさ:神奈川。
はまなたまめ、ハマナタマメ ふじまめ:神奈川。
ばら、バラ、薔薇 ぼたん:バラの花:島根・山口。
ぼたん:バラ:九州。
いばらしょーべ:滋賀。
いばらぼたん:石川」・大阪・奈良・和歌山・愛媛。
ばらいちご、バライチゴ 『ミヤマイチゴ』とも言う。
たかじゃっ:神奈川。
ほーろくいち:神奈川。
はらん、ハラン ひろは
はんげしょう、ハンゲショウ、半夏生 :静岡。
ひえ、ヒエ、稗 ひー ねこじゃらし:ヒエの穂:神奈川。
ひおうぎ、ヒオウギ、檜扇 きんょそー:神奈川。
ひがんばな、ヒガンバナ、彼岸花 おにばな:勝田市・東茨城郡。
がんばな:鹿島郡。
ぐばな:県広域。地獄花
くばな:県広域(推定)。
じずばな:猿島郡・鹿島郡。
しびとばな:古河市・鹿島郡。死人花
じゃーぼ:土浦市。
じゃーぼー:土浦市。
じゃーぼばな:土浦市。
じゃーぼーばな:土浦市。
じゃんぼ:筑波郡。
じゃんぼっ:下妻市・結城郡・猿島郡。
じゃんぼばな:県広域。
じゃんぼんばな:真壁郡・下館市。
じゃんんばな:真壁郡・下館市。
てっりばな:筑波郡。
どぐばな:水戸市。
はがば:東茨城郡・真壁郡。
:東茨城郡・真壁郡。
へびくさ:高萩市。
へびばな:東茨城郡。
へびゆり:東茨城郡。
ほどげばな:県広域。
まんじさ:古河市。曼珠沙華
まんじじゃ:東茨城郡。曼珠沙華
みなばな:東茨城郡。
ゆーれーばな:鹿島郡。幽霊花
らいさまのはな:高萩市。
らいさまばな:高萩市。
らんとばな:東茨城郡・筑波郡・稲敷郡。
わすれ:真壁郡・岩井市・筑波郡。
んまぜばな:猿島郡。
(関連語)
ぶっくじぎだま:球根。
多くの名前を持つ草花の代表。
広辞苑には『彼岸花:ヒガンバナ科の多年草。田のあぜ・墓地など人家に近い草地に自生。夏から秋にかけ、鱗茎から三○センチメートル内外の一茎を出し、その頂端に赤色の花を多数開く。花被は六片で外側に反り、雌蕊・雄蕊は長く突出。花後、冬の初め頃から線状の葉を出し、翌年三月頃枯れる。有毒植物だが、鱗茎は石蒜(セキサン)といい薬用・糊料とする。カミソリバナ。シビトバナ。トウロウバナ。マンジュシャゲ。捨子花。天蓋花。』とある。
『称呼』によれば江戸時代の代表的呼称は『しびとばな』だったことが解る。『伊勢にてせそび、中国及奥州にてしびとばなきつねのかみそり、上総或は美作にていうれいばなひがんばな、越後信濃にてやくびうばな、京にてかみそりばな、大和にてしたこじけ、出雲にてきつねばな、尾州にてしたま、駿河にてかはかんじ、西国にて、すてごばな、肥ノ唐津にてどくずみた、土佐にてしれいしびと花すずかけと云又、まんじゆしやけと云有 種類なり。』とある。
ウィキベディアには『異名が多く、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、と呼んで、日本では不吉であると忌み嫌われることもある。』とある。
ネットサイトのヒガンバナの別名(方言)には千を超える方言が納められている。
いしべろ:群馬。
いしべろったま:球根:群馬。飢饉のときに食料にしたという。
いっときばな:山口。
えんこーばな:高知。
おしーれん:神奈川。
おぼんばな:神奈川。
おまんじゅばな:香川。
おやころし:大分。
おりかけばな:愛媛。
おりばな:愛媛・大分。
おんでん:徳島。
かーかんじー:静岡。
かじのはな:神奈川。
かまわり:神奈川。
かんざしばな:神奈川。
きつねのかんざし:神奈川。
んばな:神奈川。
したま:近江・尾州。
じゃんぼんばな:栃木。
じゅずばな:伊予・神奈川。
しーれ:神奈川。
しーれん:神奈川。
ちょこばんばー:神奈川。
ちょーちんばな:神奈川・静岡・岡山。提灯に例えたのではなく、お盆の象徴の提灯に例えたのだろう。
ちんちろりん:神奈川。
ちんりんんりん:神奈川。
てくさり:石川・兵庫。
どくばな:神奈川・群馬・奈良・高知・大分。
とーじんばな:神奈川。
とーろーばな:神奈川。
はこぼれ:神奈川。
はこほれ:静岡。
はっかけばな:神奈川。
はっかけばば:神奈川。
はっかけばんばー:山梨。
ひなんばな:静岡。
ひなんばら:静岡。
ひーなんばら:静岡。
ぼんばな:神奈川。
やんめしょっこ:神奈川。
ひなげし、ヒナゲシ、虞美人草 いろけし:青森。
ひまわりヒマワリ、向日葵 ひまーり てんとーまわり:埼玉。
るま:静岡。
ひむき:山梨。
ぴーまん、ピーマン おーでごなんばん
ひめじおん、ヒメジオン おぼん
てんと
てんのーさま
はやり
ばんだい
びんぼー
びんぼーばな
ふったぢ
へーたい
ひめゆり、ヒメユリ、姫百合 のゆい:鹿児島。
ひめよもぎ、ヒメヨモギ びんぼー:神奈川。
ひゃくにちそう、ヒャクニチソウ、百日草 うらしまそー
ひゃぐにぢそー
ひゃぐにっそー
うらしま:青森・岩手・愛知・岡山。
ひょうたん、瓢箪 ふくべ 広辞苑には『瓢箪:瓢箪の成熟果実のなかみ(果肉など)を除き去って乾燥して製した器。磨き、漆をかけて仕上げたものなどがある。酒などを入れるほか、水汲み・花入・炭斗(スミトリ)に用いる。ひさご。ふくべ。』『夕顔:(夕に花を開いて朝しぼむからいう) ウリ科の蔓性一年草。ヒョウタンと同種。熱帯原産。茎・葉に粗毛を有し、葉のつけ根に巻鬚(マキヒゲ)があり、葉は腎臓形。夏の夜に五浅裂した白色の合弁花を開き、花後、長楕円形・球形の大きな果実を生ずる。果実は食用とし、また、干瓢(カンピヨウ)に製する。火鉢・置物などにも用いる。』とある。
また、『ふくべ【瓠・瓢】:@「ひょうたん」の果実で製した器。Aウリ科の一年草。ユウガオの一変種。果実から干瓢(カンピヨウ)を製する。』ともあり、瓢箪と夕顔は『ふくべ』と言う呼称を介して混乱していることになる。
ひゅたん:鹿児島。
ひょこたん:静岡・愛知・奈良・香川。
ひょんたん:静岡。
ふくべ:神奈川。
ふくんべ:栃木。
ゆー:静岡。
ひよどりばな、ヒヨドリバナ ぼんばな キク科の花。
ひるがお、ヒルガオ、昼顔 あめふりばな
あめりばな
かーらあさ
こっきづる
こって
ごまづる
なくこわし
なべくさ
なべこわし
なべづる
なべばな
なべぶっちゃげばな
なべわり
なべわりばな
広辞苑には『昼顔:ヒルガオ科の蔓性多年草。原野に自生。茎は他物にからむ。夏、アサガオに似て小形の淡紅色の漏斗状花が昼開いて夕刻しぼむ。全体を乾して利尿剤とし、若芽は食用。類似のコヒルガオを指すこともある。漢名、旋花・鼓子花。』とある。
標準語の『鍋破(ナベワリ)』は、ビャクブ科の多年草で有毒なのでいましめとしたのか、うっかり鍋弦に使うと弦が切れるので使ってはいけないとしたかは解らない。ちなみにナベワリは『舐め割り』(葉が有毒なので舐めると舌が割れる)が転じたと言う。
あめふりばな:東北・埼玉・長野。
おこりばな:佐賀。
ちょこばな:東京多摩。
ひるむしろ、ヒルムシロ がーたぐもぐ
びりも
ひるも
びるも
ひろも
ふき、フキ ふぎ
ふーぎ
はうき:長野。
ふぎ:青森・秋田。
ふきんぼ:埼玉。
みずぶき:神奈川。
ふきのとう、フキノトウ、蕗の薹 ふきっちょ
ふきのこ
ふきのと
ふぎのとー
ふきのはな
ふきのぼー
ふきのめ
ふきぼーさま
ふぎぼーさま
ふぎぼーず
ふぎみそ
ふきみそ
ふきみそあんんたん
ふきんじょ
ふきんそー
ふきんちょ
ふぎんちょ
広辞苑には『蕗の薹:(「蕗の塔」からか) 春の初めに蕗の根茎から生え出る花茎。ふきのじい。ふきのしゅうとめ。』とある。
ばけ:宮城。
ばっかい:青森・岩手・秋田・宮城。
ばっけ:青森・岩手・秋田。
ばんけ:秋田。
ふきったま:群馬。
ふきのたま:山梨。
ふきぼっ:栃木。
ふきんたま:神奈川。
ほききょー:山梨。
ほききょん:山梨。
ふしぐろせんのう、フシグロセンノウ おぜんばな
おぼんばな
かーらなでしこ
かるかや
ひとりむすめ
おぜんばな:栃木。
ふじまめ、藤豆 広辞苑に『藤豆・鵲豆:マメ科の一年生作物。熱帯アジア・アフリカ原産で広く栽培。葉は三小葉の複葉。初夏から秋にかけ淡紫色または白色のフジに似た花を開き、美しい。若い莢(サヤ)は香味があり食用。関西地方では本種をインゲンマメと呼ぶ。センゴクマメ。アジマメ。』とある。
とうまめ:長野。
ふだんそう、フダンソウ、唐萵苣(とうじさ) きくな:宮城。
ふちゃくどうぶつがたしょくぶつ、付着動物型植物 とびじらみ
とびつかり
とびっかり
とんびつかり
とんびじらみ
どろぼー
どろぼー
どろぼーじらみ
どろぼーめ
ぬすっと
ぬすっと
のじらみ
やまじらみ
やまんば
よとー
うじくさ:ヌスビトハギ:静岡・三宅島。
うしのべった:ヌスビトハギ:長野。
うまのしらみ:ヌスビトハギ:秋田。
ふとい、太藺 広辞苑に『ふとい【太藺・莞】:カヤツリグサ科の多年草。沼沢に自生し、また、水田に栽培。茎は細長い円柱形で高さ約二メートル、下部に褐色の鱗片葉があるだけで、通常の葉を欠く。夏、淡黄褐色の花を開く。生花の花材とし、また茎を藺(イ)と呼び、花むしろを編むが、イグサ科とは別種。オオイ。オオイグサ。』とある。
ふとえ:静岡。ふとえみしろ:フトイで編んだ蓆。
ぶんどう、緑豆 広辞苑に『りょくとう【緑豆】:マメ科の一年生作物。インドに起源し、現在は広く世界各地に栽培。高さ約五○センチメートル。わが国にも中国から渡来、各地で栽培されたが、今はほとんどない。莢(サヤ)中の緑・灰黒色の種実を食用とするほか、豆はもやしとして利用。飼料・緑肥にもする。リョクズ。八重生(ヤエナリ)。ブンドウ。』とある。
かつもり:静岡。
へくそかずら、ヘクソカズラ いーひ
いやいひばな
おんこ
ひきたづる
へくさ
へくさづる
へくさっつる

さばな
やいとばな
やいひ
やいひばな
広辞苑には『屁屎葛:アカネ科の蔓性多年草。各地の山野・路傍などに普通。葉は楕円形。全体に悪臭がある。夏、筒形で、外面白色、内面紫色の小花をつけ、果実は球形、熟すと黄褐色となる。ヤイトバナ。サオトメバナ。古名、くそかずら。漢名、牛皮凍。』とある。
おきゅーばな:神奈川。
てんぐぐ:栃木。
へふんど:神奈川。
へちま、ヘチマ へぢま 広辞苑に『ウリ科の蔓性一年草。熱帯アジアの原産。茎は長く、巻鬚(マキヒゲ)で他物にからみつく。葉は掌状で三〜七に浅裂。夏、五弁の黄花を開く。雌雄同株。果実は円柱状で若いうちは食用、完熟すると果肉内に強靱な繊維組織が網目状に生じ、これをさらして汗除け・垢すりなどに用い、また、茎からとった水(へちま水)は古来化粧水または咳止め薬に用いる。唐瓜(トウリ)ともいい、「と」の字(いろは順の「へ」と「ち」の間)が名の由来という。』とある。
いとうい:鹿児島。
いとぐい:鹿児島。
へっちい:静岡。元『へとち間(あい)』か。
へびいちご、ヘビイチゴ、蛇苺 どぐいぢ
どぐくさ
へびくさ
へびぐみ
へびのいぢ
へびのかんざし
へびのぐみ
へびのちち
へびのまぐら
へびめのいぢ
へんめのいぢ
へんめのぐみ
広辞苑には『蛇苺:バラ科の多年草。草地・路傍に普通。茎は地上を這い、長さ約六○センチメートル、粗い毛がある。葉は三小葉から成る複葉。二〜三月頃、黄色の五弁花を開く。果実は熟すると紅色。イチゴとは別属。俗に有毒とされるが誤り。クチナワイチゴ。ドクイチゴ。』とある。
あわまきいち:神奈川。
へーびいち:神奈川。
へくさづる:神奈川。
ほうきぎ、ホウキギ 実は『トンブリ』である。
ほーき:神奈川。
ほうせんか、ホウセンカ こーせんか
ふーせんか
ほーしんか
えん:秋田・種子島。
こーせんか:神奈川。
こーせんこ:栃木。
つまぐれ:福岡・熊本。
つま:福島・山口。
つまね:佐賀・長崎。
つわべき:高知。
てんざく:宮古島。
てんさぐ:沖縄。辞書掲載語。
てんしゃぐ:沖縄。
てんしゃーぐー:沖縄。
とっさご:鹿児島。
とっしゃご:宮崎・鹿児島。
とびぐさ:大分。
とびしゃく:大分。
とびしゃご:大分・宮崎。
とびしゃこー:鹿児島。
とびしゃっこ:高知・大分。
とんさご:鹿児島。
とんしゃご:長崎。
ほーせんこ:神奈川。
ほーせんこー:神奈川。
れん:秋田・山形。
ほうれんそう、ホウレン草 れんそー:神奈川。
ほおずき、ホオズキ ひめほーずき:センナリホオズキ。
ふーずぎ
ふーずき
ほーずぎ:センナリホオズキ。
ほーずぎぼーず
ほーずぎぼんぼん:ホオズキの実。
とーほーずき:神奈川。
ほたるい、ホタルイ けーるつり
はりもく:ヒメホタルイ。
ほたるぶくろ、ホタルブクロ あめふりばな
あめりばな
かっんばな
かんんばな
ほたるばな
あめふりばな:岩手・福島・長野。
あんんたん:東京多摩。
かきとん:神奈川。
からすのしょーべんうけ:静岡。
きつねのちょーちん:神奈川。
ちょーちん:神奈川・静岡。
ちょーちんばな:新潟・長野。
てっーばな:東京多摩。
てちっ:神奈川。
てち:神奈川。
ててっ:神奈川。
ででっ:神奈川。
でで:神奈川。
とくらんぼ:神奈川。
とくらん:神奈川。
くらんぼ:神奈川。
くらん:神奈川。
ほとけのざ、ホトケノザ くるま
くるまそー
じぞー
じぞーざ
てんのーさま
へびくさ
ほーとぼし
まぐそたけ、マグソタケ そっきのこ:栃木。
まくわうり、マクワウリ、真桑瓜 できうり
広辞苑に『まくわうり(真桑瓜):(美濃国本巣郡真桑村(今、岐阜県真正町)に産したのが有名であったことから) メロンの一変種。わが国には古く渡来したとされる。果実は果皮が緑・黄(キンマクワ)または白色(ギンマクワ)で、食用。未熟な果実を乾して催吐剤・下剤とする。味瓜。都瓜。甘瓜。梵天瓜。漢名、甜瓜(テンカ)。』とある。
あさうり:三重。
あじうり:秋田・新潟・広島・山口。
あねさまうり:千葉。
あまうり:福島・新潟・長野。
うちうり:山形。
かじかうり:宮城。
なしうり:神奈川。
めろん:神奈川。
まこも、マコモ まぐも
まごも
まつばい、マツバイ いのひ:亥の髭の意味。
いんのひ
いばちら
じーたん:絨毯の意味。
ねこくさ
ねご
ねご
ねごっけ
ねごっぺぎ
ねごっぺげ
ねごのひ
ねごぺげ
はりい
へーげ
まづば
まづばそー
まづぼだん
りーのひ
湿地の雑草。細い糸状。
まつばぼたん、マツバボタン、松葉ぼたん てんき
にわもぐ
まづばぼだん
つめきりそー:青森・福島。
てんきそー:栃木・群馬・神奈川。
ねなし:神奈川。
ままこな、ママコナ ままっこ:神奈川。
まめるい、豆類 ごいしまめ:フジマメ。
ごしょまめ:フシマメ。
みずいも、水芋 みがしき:鹿児島。
みずくさるい、水草類 あおい:オモダカ・アギナシ・ミズアオイ。
あおさもく:フサモ。
あおのろ:アオミドロ。
いも:ミズアオイ科コナギ。
うらじろもく:サンショウモ。
おにもぐ:イバラモ
おにんばす:オニバス。
おもだか:コナギ・ウリカワ・アギナシ・トチカガミ・クログワイ
かーど:コウホネ
じゃらんぼん:ヒツジグサ:同上。葬式の名前がついているのは、蓮に似ているからだろう。
ーぐさ:クロクワイ。
ほてーくわい:ホテイソウ。
まもく:ホッスモ。
みずな、ミズナ、京菜 せんぼんな:鹿児島。
みつば、ミツバ みづば みつば:神奈川。
みぞそば、ミゾソバ 別名『ウシノヒタイ』。園芸種に『ポリゴナム』がある。
こんんとー:神奈川。
みそはぎ、ミソハギ おぼんばな
ぼんばな
みずかげ
みずば:別名ミゾハギが訛ったもの。
『おぼんばな』は、お盆に備える花は山野草を使った名残。
みずはぎ:神奈川。盆行事に用いた。
むかご、ムカゴ ぬが
ぬか
やまいものみ
やましか
やましっけ
ヌカゴはムカゴの古形。
あーず:神奈川。
くわご:鹿児島。
ぼっこ:神奈川。
ぬか:神奈川。
みかご:鹿児島。
むかん:神奈川。
むつおれぐさ、ムツオレグサ よばい イネ科の草本。
むらさきけまん、ムラサキケマン 林等の下草の代表的な雑草。
にんじんそー:神奈川。葉がニンジンに似ているからだろう。
むらさきつゆくさ、ムラサキツユクサ いんきばな
むらさぎちー
むらさぎばな
いんき:群馬。
もぐさ、艾 もんくさ:鹿児島。
もみ、籾 もん:鹿児島。
もみじがさ、モミジガサ しど
しどけ
広辞苑には『もみじがさ【紅葉笠・紅葉傘】:キク科の多年草。山地の林下に自生。高さ約一メートル。葉は大きくカエデに似て掌状中裂、夏、帯紫白色の細長い小頭状花を、円錐形の総状花序に開く。若芽は山菜の「しとぎ」で、食用。』とある。
きのした:神奈川。
とーきち:神奈川。
もろこし、モロコシ 広辞苑に『唐黍・蜀黍:イネ科の一年草。熱帯アフリカで古くからの作物。C4植物で耐干性強く多収。世界の温帯・熱帯に広く栽培される重要な穀類。わが国には古く渡来したが、現在はほとんど栽培しない。コーリャン・マイロなど多くの系統があり、サトウモロコシ・ホウキモロコシもその一。穀実を食用とし、また飼料に用いる。モロコシキビ。トウキビ。タカキビ。カオリャン。コーリャン。ソルガム。漢名、蜀黍(シヨクシヨ)。』とある。
なんばん:長野。
やえむぐら、ヤエムグラ、八重葎 ぐのかづるし
ばりばり
べろさぎ
ままこのしりぬ
ままこのしりの
ままこのしりふき
ままこのしんの
ままこのしんの
広辞苑には『八重葎:@繁茂しているむぐら。雑多に生えている蔓草。Aアカネ科の蔓性越年草で、各地の雑草。茎は四角く、逆向きの小さいとげがあり、葉は細長く、八個内外輪生。夏、黄緑色の小花を開く。漢名、拉々藤。Bカナムグラの別称。』とある。ここではAを指す。『カナムグラ』『ヤエムグラ』は混同されているが本来は別種。茨城方言では若干の識別がある。
くんしょー:群馬。
やぐらねぎ、ヤグラネギ、櫓葱 こもぢね:ヤグラネギ。
さんいねぎ:ヤグラネギ。
やさい、野菜 くぬぎはだ:マスクメロン
しゃくしな:キョウナ。
だいまん:ハスの実。
みづっ:ミツバ。
広辞苑には『生食または調理して、主に副食用とする草本作物の総称。食べる部位により、葉菜あるいは葉茎菜・果菜・根菜・花菜に大別。芋類・豆類はふつう含めない。青物(アオモノ)。蔬菜。』とある。
さいくさ:野菜:神奈川。
むつおれぐさ、ムツオレグサ やばいづる
よばい
めひじわ、メヒジワ いのぢあわ:命粟の意味。
やくそう ひゃぐいろ 土用の丑の日に 様々な色をした植物(樹木)の葉や実を籠一杯に集たものを天日で干し秋になったら釜で煮出して作った液薬を風呂に入れて利用したそれら百色以上の草木を総称して言う。
該当する標準語は無い。
やぶからし、ヤブカラシ びんぼーかずら
びんぼーづる
やぶかんぞう、ヤブカンゾウ あまな:栃木。
:栃木。
やぶじらみ、ヤブジラミ、藪蝨 やまじらみ
やまだいこん
やまのみ
やまのんめ
広辞苑には『藪蝨:セリ科の越年草。広く山野に自生。高さ約一メートル、全株に細毛がある。葉は細裂した羽状複葉。夏、茎上に複散形花序を出し、白色の小五弁花を密生。果実は刺毛のある痩果(ソウカ)で、衣服など他物に付着しやすい。果実を乾したものは生薬の蛇牀子(ジヤシヨウシ)で、消炎・強壮剤。草蝨。漢名、窃衣。』とある。
やまいちご、ヤマイチゴ へーずりいち:神奈川。
やまいも、ヤマイモ、山芋・薯蕷 いぢょーいも:ヤマイモの一種。
いちょーいも:ヤマイモの一種。
いびいも:ヤマイモの一種。指芋の意味。
とろいも
とろろいも
やまいも
(ヤマイモの実)
はなたか
はなたかてん
はなてん
てん
てんぐぐ
てん
てんさま
てんさん
てんぐっ
広辞苑には『山芋・薯蕷ヤマノイモ科の多年生蔓草。日本各地の山野に自生。塊根は長い円柱形。茎は細長く左巻きに他
物にからみつく。雌雄異株。葉は対生し長心臓形。夏、白色の小花を穂状につけ、花後、三稜翼をもつ果実を結び、また別に「むかご」という珠芽を葉のつけ根に生じ、これでもふえる。塊根と「むかご」を食用。ジネンジョウ。ヤマイモ。』とある。
別称『ツクイモ・ヤマノイモ・ヤマトイモ』
『聞書』によれば、浪花では『ツクイモ』と言わず『ヤマノイモ』と言ったという。
厳密には、『ツクネイモ』は塊状のもので、『ナガイモ』は細長い品種、『イチョウイモ』は先端がイチョウの葉のように広がった品種である。茨城では普通『ナガイモ』を言うが、『ナガイモ』は時に先端がイチョウの葉のように広がることがある。
あっくで:ヤマイモの上部の細い部分。
うじいも:関西。『牛芋』の意味か。
うしのくそ:ヤマイモの一種:神奈川。
うしのした:ヤマイモの一種:神奈川。
つくいも:ツクネイモ:東京多摩。
つくいやまいも:ツクネイモ:鹿児島。
いも:神奈川。
やめーも:神奈川。

あーず:ヤマイモの根茎の上部についている大豆大の瘤の名称でこの部分が現れると芋掘りの好機と判断する:神奈川。
やまごぼう、ヤマゴボウ いんきのき 広辞苑に『やまごぼう【山牛蒡】:@ヤマゴボウ科の多年草。中国原産。高さ約一メートル。葉は薄く軟らかく、長楕円形。夏、白色の小花を開き、雌蕊(メシベ)は八個。菊座形に癒合。花後、紫黒色・扁球形の液果を結ぶ。根は巨大で、生薬の商陸(シヨウリク)といい、栽培して利尿薬に用いるが有毒。都会地では北米原産の帰化植物ヨウシュヤマゴボウが多い。唐牛蒡。Aヤマボクチの別称。』『やまぼくち【山火口】:キク科の多年草。西日本の山野に自生。高さ約一メートル。全体に綿毛があり、葉はゴボウに似る。秋、アザミに似た淡黄色または紅紫色の大きな頭花を開き、総苞には多数の針状の苞がある。根茎・若葉は食用、葉は煙草の代用、果実の冠毛は火口(ホクチ)に用いた。中部以東にはこれに似たオヤマボクチやハバヤマボクチがある。やまごぼう。』とある。
えんどり:静岡。
やまぶどう、ヤマブドウ いび
いびづる
いびっつる
いびのこ
いべつる
やまいび
やまぶんぞー
んまぶどー
『蝦蔓』とは別種。
えび:山梨。
えぶ:山梨。
よび:山梨。
やまぼくち、ヤマボクチ やまごぼー
やまごぼっ
広辞苑に『やまぼくち【山火口】:キク科の多年草。西日本の山野に自生。高さ約一メートル。全体に綿毛があり、葉はゴボウに似る。秋、アザミに似た淡黄色または紅紫色の大きな頭花を開き、総苞には多数の針状の苞がある。根茎・若葉は食用、葉は煙草の代用、果実の冠毛は火口(ホクチ)に用いた。中部以東にはこれに似たオヤマボクチやハバヤマボクチがある。やまごぼう。』とある。
えんどり:静岡。
ゆうがお、ユウガオ
ゆきのした、ユキノシタ、雪ノ下 みみだれ
みみだれくさ
かたっけ:群馬。
みみだれ:栃木。
ゆり、ユリ、百合 より:神奈川。
よる:静岡。
よろ:秋田・長野・山梨・静岡。
よし、ヨシ よし:材料としての葦の意味もある。
よしこ:アシの若草。
よし
よしたげ
よしっこ
よしっ:アシの葉。
一般には『あし』が使われ『よし』は今ではマイナーな言葉である。スルメをアタリメと言うのと同じ。標準語では古い言葉を採用したことになる。
茨城ではもっぱら『よし』で、私は葦と『よし』が同じだと知ったのは、石川達三の『風にそよぐ葦』を呼んだ時である。
よめな、ヨメナ むらさきの
よめな
よねがはぎ:鹿児島。
よめがはち:鹿児島。
よもぎ、ヨモギ もぢ
よむ
おきゅー:神奈川。
おきょー:神奈川。
くさのはな:東京多摩・神奈川。
くさはな:神奈川。
ふうちばー:沖縄。
ふちばー:沖縄。
ふち:沖縄石垣島。
ふつ:九州全域・奄美諸島喜界島。
もち:神奈川。
もちくさ:神奈川。
よむ:神奈川。
らっかせい、落花生 あどひきまめ
なんきんまめ
らっか
らっかー
らっかまめ
らっかせ
広辞苑に『落花生:マメ科の一年生作物。ボリビアなどアンデス地域の原産。世界中に広く栽培され、豆類では大豆に次ぐ。インド・中国に多く産する。わが国には一八世紀初め中国から渡来。匍匐性と立性とがある。開花・受精後、子房の柄が長く下に延び、地下に入って繭の形の莢果(キヨウカ)を結ぶ。種子は脂肪に富んで、食用にし、また、油を採る。らっかしょう。南京豆。唐人豆。異人豆。関東豆。ピーナッツ。』とある。
あとひきまめ:神奈川。
いじんまめ:神奈川。
からまめ:群馬・山梨・静岡。辞書掲載語。
じーまみ:沖縄。
じまめ:鹿児島。
つちまめ:福島。
ぼか:実の無い莢:神奈川。
らっちしょ:鹿児島。
らっきょう、ラッキョウ らっき
らっきー
らっきょ
だっきょ:鹿児島。
らっきゅー:神奈川。
らんようあおい、ランヨウアオイ ぶんぶくちゃ:神奈川。
りくとう、陸稲 おがぶ
おかぶ
おがぼ
おかぶ:埼玉・神奈川。
のんごめ:鹿児島。
やくゎん:鹿児島。
れたす、レタス 『萵苣(ちさ・ちしゃ)』とも言う。
きしゃ:静岡。
れんげ、れんげそう、レンゲ、レンゲソウ たぶどー 広辞苑には『蓮華草:マメ科の二年草。中国原産。春、紅紫色の蝶形花を輪状につける。東アジアに分布。わが国では緑肥・飼料作物として古くから栽培されたらしい。明治末期から北海道を除いて全国の田で春を彩ったが、その後減少。レンゲ。ゲンゲ。漢名、紫雲英。』とある。
おみょーばな:山梨。
げん:静岡。
げんげんばな:鹿児島。
さいこくばな:静岡。西から伝わった事を示していると考えられる。
てんまりばな:栃木。
わらび、ワラビ、蕨 わらび わるび:山梨。
われもこうワレモコウ、吾木香・我毛香・吾亦紅 おはぼんぼ
おは
おはろのき
おはろばな
おはろぼんぼ
おはろぼんぼん
おぼん
かるかや
かるかやぼー
かるかやぼーず
かるかやぼんぼ
ぼん
ぼんばな
広辞苑には『吾木香・我毛香・吾亦紅:バラ科の多年草。山野に自生し、高さ六○〜九○センチメートル。葉は羽状複葉で、小葉は長楕円形。晩夏、暗紅紫色の小花を球形の花序に密集。果実も同色。若葉は食用、根は止血・収斂(シユウレン)剤。漢名、地楡。』とある。
かるかやぼーず:神奈川。
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