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◆本ページは、人体に関する茨城方言をまとめたものです。他県の方言の収集も合わせて開始しました。

標準語 茨城弁 解説・他県の方言
あおあざ、痣、青あざ あおたん
あおなじみ
あおにじみ
あおじ:愛媛。
あおじみ:関西。
あおなじ:東北。
あおたん:神奈川。
あおなじみ:栃木・千葉・東京多摩地域。
くろなす:福島。
あおっぱな、青っ洟 どどっ
ぶだっ
ぶだ
ふだっ
ふどっ
ぶどっ
ぶとっ
ぶどーっ
ぼーっ
ごとっ:神奈川。
どどっ:千葉銚子。
あか、垢 あが あかみそ:神奈川。
いら:大分。
てかだ:青森。
あかあざ、赤痣 あがなじみ
あかなじみ
あがにじみ
打ったあとの痣(あざ)は、最初は赤く次に青くなる。
あかぎれ、皹・皸 あが
あがきり
あが

つまあが:県内広域偏在。
つまひび:県北・県西部。
つまわれ:県西部。
ひば
ひび
ひびわれ
ひんび
みなし:県広域。
みなしび:東茨城郡。
めなし
めなれ
『皹・皸』。
広辞苑には『寒さに冒されて手足の皮膚が荒れ、裂けて痛むもの。あかがり。皹裂(キレツ)。皴(シユン)。』とある。古名『あかかがり』転じて『あかがり』
あっがい:鹿児島。
あっがね:鹿児島。
あっがれ:鹿児島。
:長野。
あかげ、赤毛 あが
あが
あがっけ
あかっけ
あぐら、胡坐
いた:稲敷郡。
びだ
びた
(あぐらをかく)
あぐらかく
あぐらくむ
びだらかぐ
びだらかく
びたらかく
びだらくむ
ろぐにすわる
広辞苑には『あぐら:(「あ」は足、「くら」は座の意)@腰掛け。胡床(コシヨウ)。A(「間架」と書く) (高い所へ上るために)材木を高く組み立てたもの。あししろ。足場。B(「趺坐」とも書く) 足を組んですわること。胡坐(コザ)。』とある。『足組み・趺坐(あぐみ)』とも言う。
あい:石川。
あきにゃじょり:鹿児島奄美大島。
:山形。
:山形・山梨。
:静岡。
:群馬・東京都多摩・神奈川。
ろをかく:胡坐をかく:鹿児島。
あづきみ:長野。『足つ組み』意味だろう。
あづくま:長野。『足つ組み』意味だろう。
あづくみ:静岡。『足つ組み』意味だろう。
あづくら:静岡。『足つ座』か。
あぶた:京都・鳥取。
いた:滋賀・奈良。
いたぐら:九州・鹿児島。
いたぐらめ:鹿児島。
いたぐらん:鹿児島。
いたびら:滋賀・三重。
いたま:福岡・熊本。
うた:三重。
うたびら:京都。
おたびら:奈良。
おろく:山形。
でー:新潟。
ててむかい:三重。
てん:長野。
らく:岩手。
あご、顎


おど
おど
顎は古くは『あ・あと』と言った。『釣針の針先の内側に逆向きにつけたとがったかぎ。あぎと。』を『あぐ(逆鉤)』と言うのに似ている。
建築用語では、陸屋根(りくやね・ろくやね:平坦な屋根)の防水立ち上がりに設ける横に張り出した部分を『あと言う。
おと(頤)』は下あごを言う。
『おと(【弟・乙)』は、弟や末っ子を指し、下を意味すると思われ『がい(蓋)』は覆いのことである。
:広島・山口・高知・九州。
:鰓(えら):三重。顎は鰓とも言うことから混乱したか。
:青森。
:福島。
あくだい:福島。
たん:大阪。
:静岡。
うとげー:沖縄。
おと:青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・千葉・長野・山梨・大阪・奈良・中国(岡山を除く)・愛媛・大分。
おとがい:鹿児島。
おと:長野。
おど:岩手・福島。
かーじ:奄美大島。
くびつな:群馬。
ちゃい:鹿児島。
ちゃいご:鹿児島。
ちゃん:鹿児島。
あざ、痣、内出血 くろなじみ くろずみ:ぶたれてできた痣:神奈川。
くろなじみ:千葉。
あし、足 あんちょ:幼児語。 足は元『あ』であった。現代語は『足尻』の意味か。
あしんぼー:山梨。
あっし:静岡。『足つ尻』の意味か。
あんちょ:幼児語:神奈川。
おあこ:幼児語:山形。
ごだえ:山形。
づかんぼー:山梨。
ほだ:新潟・長野・和歌山・淡路島・四国。日葡辞書にある京都の言葉。足を『榾(ほだ・ほた)』(大きな材木。また、地面に倒れている朽木。)に例えたと見られる。
ぼた:石川。
ほた:長野・奈良。
ほだかし:大分。
ぼち:八丈島。
ほど:愛媛。
あしくび、足首 あしっくび
あしのうら、足の裏 あしっ
あしっ
あしっ
あしのしら
あしのひら
あし
あし
あしのはら:鹿児島。
あしのこう、足の甲 あしのく:鹿児島。
あせも、汗疹 あせぼ あせき:鹿児島。
あせく:鹿児島。
あせもの:神奈川。
あせもん:神奈川。
おとんこ:汗疹が集まって化膿したもの:神奈川。
あたま、頭 あだま
つぶり
つもり
なずぎ
なずき
おこ:幼児語:山形。
おつぶり:幼児語:神奈川。
おつも:東京。
かんかん:神奈川。
がんこ:山形。
がんた:山形・神奈川・静岡。
こうべつ:長野。
ずこー:長野。
つぶり:静岡。
つぶれ:青森。
なずぎ:山形。
なずき:山形。
ひず:山形・福島。
ひずたま:福島。
びんた:鹿児島。
あばた、痘痕 いもかす:『疱瘡(いもがさ)』は天然痘の古名でそのあとのあばたをも指す。『もがさ・いも』とも言う。
かし
かしっ
かしっ
かし
かし
しぶかー
しぶかし
しぶかす
しぶっかす
じゃんか
じゃんこ
ちぶかす


もくさい
もくせー
もしゃっかす
もじゃかす
もしゃかす
もっかし
『あばた【痘痕】』は広辞苑に『(梵語 arbuda の転) 痘瘡(トウソウ)が治った後に残るあと。また、それに似たもの。』とある。
他に『いも、いもがさ、じゃんこ、みっちゃ、みっちゃくちゃ、もがさ』などと言う。
あが:神奈川。
あざ:千葉。
あばたっかす:神奈川。
あぼた:神奈川。
あむし:奈良・京都。
いぼた:神奈川。
いも:神奈川・長野・岐阜・愛知・三重・石川。『痘』(いも)。
いも:神奈川。
いもくし:岐阜・京都・三重。
えもづら:山形。
がー:長野。
かた:神奈川。
かぶつ:静岡。
がんがん:神奈川。
しく:鹿児島。
しぶ:静岡。
しぶっつら:神奈川。
じゃ:山形。
じゃっけー:宮城。
じゃぼ:神奈川。
じゃん:神奈川。
じゃんか:神奈川。
せんきゅ:鹿児島。
せんくう:鹿児島。
だめ:岩手・宮城。
たんも:滋賀。
ばりっこ:神奈川。
びしゃ:神奈川。
ほくそ:静岡。
ほーそー:神奈川。
ほっくそ:山梨。
ぼろくそ:青森。
めっちゃ:京都。
もじや:静岡。
もじゃ:神奈川。
もじゃー:神奈川。
もっかー:山梨。
もっしゃっかー:静岡。
ものしょー:静岡。
もんかー:静岡。
もんじゃ:静岡。
もんしゃ:神奈川。
もんしゃー:静岡。
もんしゃくしゃ:神奈川。
やかー:神奈川・静岡。
やかーもっかー:神奈川。
やっかー:静岡。
ゆず:神奈川。
あばたがお、あばた顔、あばた面 いも:神奈川。
いも:神奈川。
じゃんかつら:神奈川。
じゃんこつぁ:神奈川。
じゃんこつら:神奈川。
せんけづら:鹿児島。
ちゃぶだら:神奈川。
ほーそー:神奈川。
みっちゃづら:東京。『みっちゃ』は痘痕のこと。
めっちゃづら:東京。
やかっつら:静岡。
あばらぼね、肋骨 がん
がんばらぼね
がんらぼね
い、胃 うふ:沖縄。
いびき、鼾 いびぎ

えびぎ
えびき
ねいびぎ
ねびぎ
ねびき
はな
(鼾をかく)
いびぎかぐ
ねいびぎかぐ
ねびぎかぐ
ねびぎする
ねびぎひぐ
ねびきひく
はなかぐ
はならかぐ
はならたでる
広辞苑には『睡眠中に呼吸にともなって鼻・口から出る雑音。』とある。
すい:静岡。
すり:神奈川・山梨・静岡。
:静岡・長崎。
いくち:静岡。
すり:神奈川・山梨。
たがなり:高いびき:山形。
はな:栃木
はなびき:秋田・宮城。
ひびき:愛知・京都。
いき、息、呼吸
せー
せー:東北・群馬・神奈川。
いぼ、疣 えぼ いぼっこ:神奈川。
いんぼ:静岡。
えぼ:神奈川。
いんけい、陰茎 いとまめ
いてきち:得手吉の意味。
さお
だらんきょ
へのご
へのこ
まら:古語。『魔羅・摩羅・末羅』と書く。
(子供の陰茎)
しじこ
ちんこ
ちんこー
ちん
ちんぼ
ちんぼー
ちん
ちん

(その他)
ずるむげあがちんこ:頭皮が剥けた陰茎。
倒語にして『ぽこちん』という言い方もあるが、辞書には掲載されていない。
もともとは『珍宝』(ちんぼう・ちんぽう)。鎌倉時代には『ちうぼう』(古今著聞集)と言ったという。子供の陰茎は『ちんぼこ』とも言う。
2010年に問題になっている沖縄の『辺野古』はもしかしたらその半島の形状を陰茎や睾丸に例えた古代語に由来するのかも知れない。
かも:青森。
しなもと:八丈島。
だんべ:新潟・富山・福井。
ちんぼー:神奈川。
へのご:宮城・山形。
まら:山形。

(子供の陰茎)
しじ:山形。
しじこ:山形。
しーのみ:子供の陰茎:神奈川。
ちん:山形。
ちん:山形。
ちんぼっこ:子供の陰茎:神奈川。

(その他)
むけちん:頭皮が剥けた陰茎:神奈川。
いんのう、陰嚢 きんたま 広辞苑に『いんのう【陰嚢】:恥骨結合の下に垂れ下り精巣、精巣上体及び精索を容れる皮膚嚢。ふぐり。』とある。
広辞林に『@金の玉。 A睾丸(こうがん)の俗称。陰嚢(いんのう)。きん。 』とある。
うちまた、内股 うぢまだ うちあい:秋田。
うで、腕 かいな
けーな
けな:青森。
けーな:青森・岩手・秋田・宮城・福島・八丈島・静岡・愛知・滋賀・大阪・奈良・三重・兵庫・鳥取・島根沖縄。
うなじ こぼ:神奈川。
うぶげ、産毛 おぶ
もぐ
もくだ
もくた
もくだっけ
もくたっけ
うぞ:岐阜。
うんまれげ:鹿児島。
のた:静岡。
ふぐだ:山形。
ふくだけ:青森・岩手・秋田・宮城。
もく:神奈川。
うんこ、うんち、大便 おんこ おんこ:富山。
えがお、笑顔 えご:鹿児島。
おし、唖 あー
あっ
うーぢ
うーち
うっち
おーし
おーち
おっち
ものやず
ものわず
あっ:宮城・山形・福島・山梨。
あっ:山形・福島・新潟・山梨・関東。
うーち:福島・千葉。
おっち:秋田・宮城・山形。
おっつ:秋田・山形。
きかず:東北。
おたふくかぜ、おたふく風邪 おだふぐかぜ
おだふくかぜ
ほー
『頬脹れ』。
ほーっれかぜ:神奈川。
ほっくれ:神奈川。
おやゆび、親指 おやいび 広辞苑に『親指:五指の一。拇指(ボシ)の俗称。最も太い指。おおゆび。』とある。古語では『おおおよび』。
おどゆび:青森。
でこ、おでこ、でびたい、出額 たい
てー
おでこでっ:神奈川。
おです:神奈川。
おでちゃん・神奈川。
おでっ:神奈川。
おでび:神奈川。
おでべ:神奈川。
でっ:神奈川。
でな:福島。単に額を言う事もある。
でび:神奈川。
でびちゃん:神奈川。
でびっちょ:神奈川。
でびっつら:神奈川。
でびてー:神奈川。
でぶ:千葉銚子。
でぼちん:神奈川。
ふくすけ:神奈川。
かお、顔 しゃつら
しゃっつら
つら
しゃっづら:神奈川。
しゃっつら:神奈川。
しゃて:神奈川。
つら:福島。
かおいろ、顔色 めか:神奈川。
かかと、踵
かがど
かがと

きびしょ
きびす
広辞苑には『足の裏の後部。くびす。きびす。また、靴などのその部分。』とある。
『かと』なら使われなくなった標準語。『かど』は鹿島郡・稲敷郡と千葉北部の狭い地域及び東北の限られた地域に、『かがど』は県全域及び福島南部・千葉北部に分布するので東関東方言と言える。『かがと』は県北部及び福島南部・栃木東部の限られた地域及び新潟の広域・その他全国に散在するための流れの言葉と考えられる。江戸時代には『きびす・くびす』といい、『俚言』では『かかと』は関東方言としている。
『聞書』では『かかど』が掲載されている。
『広辞苑』に『あくと:(アグトとも。関東・東北地方で) かかと。くびす。あぐつ。』とある。『あかと(足掻所)』が転じたと考えられる。富山では土踏まずを『あくとうら』と言う。
古語の『距(あごえ)』は、鶏などの蹴爪を言う。
『あ』で始まる方言は、明らかに足の古語『あ』に何らかの意味が加えられていると考えられる。
あくい:愛知。
あくいと:長野・岐阜・愛知。
:静岡。
あくつ:埼玉・群馬・長野・静岡・愛知。
:青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・新潟。
:東北・岩手・秋田・福島・関東・静岡。
あくど:青森・秋田・福島・神奈川。
あくと:群馬・佐渡島・新潟。
あくとうら:土踏まず:富山。
あこ:静岡。
あこい:山梨。
あこつ:山梨・静岡。
:静岡。
あこび:山梨。
あしのとも:三重・奈良・和歌山。『とも』とは船尾を言う言葉。動物の後ろ足は『ともあし』と言う。
あじゃら:宮城。
あぞ:大分。
あっくい:長野・山梨・静岡・愛知。
あっくえ:長野。
あっけ:長野。
あっけー:八丈島。
あっこい:長野・愛知。
あったい:中部地方。
あど:大分・長崎・宮崎・熊本・沖縄。
あときびす:奈良。
あどじい:鹿児島。
あどど:鹿児島。
いしぼ:京都。
かがど:福島南部・千葉北部。
:東北の限られた地域・千葉北部の狭い地域。
かがと:福島南部・栃木東部の限られた地域・新潟の広域・その他全国に散在。
きびしゃ:西日本。
きびしょ:栃木。
とも:和歌山。
ひーりすぼ:島根。
かさぶた、瘡蓋 かさっこ
かさっぶだ
かさっ
かさっぼ
かさっ
かさっ
かさっぼご
かさっ
かさびだ
かさ
かさぶだ
かさ
かさぼご
:鹿児島。
かぜ、風邪 広辞苑に『咳気(がいき):せきの出る病気。かぜ。また、肺病。』とある。
がいき:岩手・石川・福井・愛知・京都・兵庫・和歌山・鳥取・岡山・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島。
げき:鹿児島。
げけ:鹿児島。
げーち:沖縄。
かた、肩 かだ やね:徳島。
かため、片目 かだめ
かだめきぎ
かだめっこ
かだめっちょ
かためっちょ
かだめっ
かためっ
かためっかち:静岡。
かためっきー:静岡。
からだ、体 かだら かだら:静岡。
からど:静岡。
からどー:静岡。
がにまた、蟹股 がにまだ いんりまち:岡山・山口。
かのう、化膿 あくそ:長崎。『悪瘡』の意味が訛ったか。
かみのけ、髪の毛 あだまのけ
かんか:幼児語。
つぶり
かんか:神奈川。
かんかん:神奈川。
かんこ:神奈川。
かんずか:静岡。
がんずら:静岡。
つぶり:八丈島。
つぶりのけ:八丈島。
びんたんけ:鹿児島。
かんせつ、関節 くるり
ふし
くるり:千葉・埼玉。
かんぞう、肝臓 きも 広辞苑には『肝臓:(liver) 消化管に付属する一大分泌腺で腹腔の右上部、横隔膜の下に接し、胃を半ばおおう。赤褐色。左右二葉に分れ、中央付近の右葉下面に胆汁を貯めておく青色の胆嚢がある。胆汁の生成、糖・脂肪・蛋白の代謝・貯蔵、毒物の分解など多様の働きをもつ。肝。』とある。
あかぶき:山梨
くろぶき:山梨。
がんびょう、眼病 さり
めくさり
めくされ
めくちゃ
めくちゃれ
やんめ
『めくされ(目腐れ)』『病み目』。結膜炎等を指すこともある。
めくしゃり:神奈川。
めこちゃ:神奈川。
めっちゅっちゅ:神奈川。
やんめ:神奈川。
ぎっくりごし、ぎっくり腰 きやり
きゅうし、臼歯 うすば うつば:神奈川。
きゅうせいいえん、急性胃炎 ちむし
つむし
くしゃみ、クシャミ あくしょ
あくしょん
くさめ
くしゃめ
あくしょ:福島。
くさみ:神奈川。
くしゃめ:神奈川。
くせん:鹿児島。
はくしゃみ:神奈川。
はくしゃん:神奈川。
はくしょ:神奈川。
くすりゆび、薬指 くすりいび
くすりえび
広辞苑には『くすりゆび(薬指):(薬を溶かす時、主にこの指を用いることからいう) 親指から四番目、小指の隣の指。べにさしゆび。無名指。くすしゆび。』とある。
べにさしゆび:岐阜・京都・奈良・和歌山・福井・大分熊本。
くち、口 くぢ
くちびる・唇 くぢびら
くぢびる
くぢびろ
くちびろ
くちべる
くぢべろ
くちべろ
くぢべら
広辞苑に『唇:(口縁クチベリの意):@口腔が皮膚につづく部分にある上下の弁状の粘膜。文鏡秘府論保延点「燥(カワ)ける吻クチビルに」、A花びら。花弁。』とある。
くちばた:静岡。
くちびら:東北・福島・北陸・近畿北部。
くちびろ:関東・神奈川・八丈島・近畿南部・中国・四国。
くちべた:静岡。
くちべら:東北・北陸・静岡・近畿北部。
くちべり:神奈川。
くちべろ:福島・関東・東京・神奈川・静岡・近畿南部・中国・四国。
くづびら:秋田。
すば:宮崎・鹿児島・沖縄都島。
たちしば:沖縄。
つば:大分・福岡・佐賀・長崎・熊本。『鍔・鐔』の意味か。
くび、首 くび
くびた
くびたま
くびったま
かっくび:山形。『小首』。
くびた:青森・宮城・福島。
:青森・宮城。
くびった:福島。
くびつる:福島。
こーべつ:長野。
くびすじ、首、首筋 くびつら
くびっつら
くびつり
くびづる
くびつる
くびっつら
くびっつり
くびっつる
『つら』は『蔓』(つる)の古形で筋状のものを示すことから、筋肉や筋を意味している。
くびっつね:千葉。
くびっつり:神奈川。
くびっつり:襟:静岡。
くびつる:福島。
くるぶし、踝 きびし:北茨城市・笠間市・常総市付近
きびしょ:県広域。
きびす:県広域。
くろぶし:県広域。
くろぼし:行方郡。
くろんぼし:稲敷郡。
『くる』とは、現代語の『繰る』に通じ、回転させる意味である。古語では『枢:くるる』(@戸を開閉するために装置した、とぼそ。くる。くろろ。A戸の桟。さる。B回転装置の心棒。枢軸。)がある。
『節』とは関節の意味。現代では死語。
『つぶぶし、つぶなぎ』とも言う。『くろぶし』は県西部に残る。くろぼしは鹿島郡・古河市の方言。愛知では『くりこぼし』と言う。宮城・静岡・愛知・岐阜では『くろこぶし』と言う。
『称呼』によると江戸時代には『くろぶし』が代表語だったことが解る。『くろぶし(つぶし):長崎にてとりのこぶしといふ。播磨にてつくるぶしと云。遠江にてうちめぬきそとめぬきと云。三河にてくろこぶしと云。仙台にてたたみいぼと云。上総にてうちいしなごそとていしなといふ。』とある。
『俚言』には『くるぶし:今くろぶしと云。』とある。
これらから、江戸時代以前は『くるぶし』で江戸時代に一旦『くろぶし』に変わった後、明治になって『くるぶし』が共通語となったことになる。ちなみに『くる』とは『枢』のことで『回転装置の心棒。枢軸。』を意味する。
あしのこぶ:奈良・三重。
いしな:千葉。
うちくるみ:神奈川。
うめぼし:京都・大阪・奈良・和歌山・熊本。
くりこぼし:愛知。
くろこぶし:宮城・静岡・愛知・岐阜。
くろぶし:東京・神奈川・静岡。
くろぼし:群馬・神奈川。。
くるみ:神奈川・長野・山梨。
くるり:福島・群馬。
つぶし:愛媛。
とりのこぶし:島根・広島・高知。
ももざね:徳島・鹿児島。
け、毛 けば:神奈川。
けばー:神奈川。
けんけ:静岡。幼児語。
けあな、毛穴 けめど
けめと
げっけい、月経 おぎゃくさま
おきゃくさま
さしあい:差合・指合。
さわり:障り。
めぐり:回り。
別称『いとひき、えんこう(猿猴)、おめぐり、さしあい、さわり、つきのもの、つきのさわり、つきのめぐり、つきやく、めぐり、メンス』。近年では生理・ブルーデイと言うことが多い。
いっけん:神奈川。
いんきょ:鹿児島。
おきゃく:広島。
おきゃくさん:神奈川・和歌山・香川・島根・宮崎。
こや:静岡。
ひまや:長野。
はち:長野。
げっぷ 『おくび』とも言う。
きっくり:岩手。
べそ:山口。
げり、下痢 けづっびり
けづっ
はらくだし
はらくだり
はらっ
はらひり
はら
はら
ーどんどん
しんむり:静岡。
はらっくだし:群馬。『腹下し』。
はらっ:宮城・群馬。
はら:宮城。幼児語。
はら:宮城。
びち:静岡。
けんこうこつ、肩甲骨 けんからぼね 別名『かいがらぼね』。
かまぼね:神奈川。
げんこつ、拳骨、こぶし、拳 げんこ
げんこづ
うんのー:群馬。
げんつー:神奈川。
こぼしもち:福島。
こうがん、睾丸 きんたま
たま
たまたま
へのご
へのこ
『称呼』によれば、『どびん:薩摩にてちょかと云。同国ちょか村にてこれをやく。ちょかはもと琉球国の地名なり。其所人薩摩に来りてはしめて制るゆへにちょかと名づく。又常陸及出雲或い四国にてどひんと ひ の字を清て唱う。出雲常陸などにてはどびんとなづくるは牛馬の睾丸(きんたま)也。四国にて歯人の睾丸の大なるをいふとぞ。武蔵の国にて春のたはむれにすなる実曳の親縄といふ物のしるしにつくる物を胴ぷぐり(どっぐり)又どっなどといふも意なるべし。』とある。ここで、『胴ふぐり』とは『宝引・福引などの綱の先につけるもの。昔は木槌または橙(ダイダイ)などを用いた。』のこと。
2010年問題になっている沖縄の『辺野古』はもしかしたらその半島の形状を陰茎や睾丸に例えたのかも知れない。
ちんたま:鹿児島。
こうとうぶ、後頭部 くんぼね:山梨。
ちんげ:山形。
むずっこ:神奈川。
こうもん、肛門、尻の穴 けづのめどこ
けづめど
けつめど
けつめと
けつめんと
しりめど
あかべ:石川。
いしき:神奈川。
けつなな:神奈川。
けつのあな:神奈川。
けつのめど:神奈川。
けつのめも:神奈川。
けっあな:静岡。
けっつめんど:宮城。
けつなな・けつのあな・けつのめど・けつのめと・けつめと・けつめどろー:神奈川。
けづめど:千葉銚子。
けつめど:宮城・千葉・栃木・群馬・埼玉・東京・神奈川・静岡。
けつめと:神奈川。
けつめどろー:神奈川。
けつめんと:千葉。
けつめんとー:千葉。
けつめん:千葉銚子。
しりだま:神奈川。
しりのあな:神奈川。
しりめど:神奈川。
でんぼ:神奈川。
こし、腰 こしったま:山梨。
こしねっこ:神奈川。
へこ:静岡。
こしぼね、腰骨、腰の骨 こしっぼね:山梨。
こぶ、瘤 こぶた
こぶたん
こぼたん
たんこぶ
こぶた:神奈川。
こんたぶ:神奈川・山梨。
どたんこぶ:神奈川。
こむらがえり、こむら返り こむらいり
こむらーり
らかえし:足首の捻挫:神奈川。
こもろづまり:千葉。
こゆび、小指 こいび
こえび
ひこゆび
古称『こおよび』
ことゆび:青森。
こやいび:鹿児島。
しこゆび:神奈川。
ひこいび:神奈川。
これら、コレラ ごろい:鹿児島。
さかやき、月代・月額 さかいぎ
さかいき
さかいけ:静岡。
さかぇーき:静岡。
さんけ、産気 うどみ:愛媛。
うぶき:岡山。
うめき:愛媛・長崎。
じ(ぢ)、痔 ひえ:神奈川。
した、べろ、舌 したべろ
べろ
茨城では唇を『くちべろ』と言うためそれに対する言葉と思われる。『べろ』とは『へら』と同義。
語源説には様々あるが、山形・静岡にある『しった』は興味深い。
:静岡。
くちべろ:愛媛。
くっつば:長崎。
したべら:静岡。
したべる:静岡。
したべろ:静岡。
しった:山形・静岡。
べら:静岡。
へら:群馬・新潟・石川・長野。
へーら:静岡。
べろ:福島。
しっしん、湿疹 くさ
くさっ
しっちん
ほろし
ほろせ
『ほろし・ほろせ』は広辞苑に『皮膚に小さいつぶつぶのできる瘡。』、大辞林に『湿疹の軽度のもの。』とある。茨城では、蕁麻疹を言うこともある。
くさ:福島・神奈川。
くさっ:栃木。
ひつ:神奈川。
じふてりあ、ジフテリア ばーひーふー 広辞苑には『法定伝染病の一。小児がかかりやすい。発熱・嚥下困難などで発病し、扁桃が腫脹し、咽頭・喉頭の粘膜に白色の偽膜を生じて呼吸困難を来す。また、その毒素によって神経麻痺、心筋の障害などを生ずる。ジフテリー。』とある。また漢方名を『馬脾風 と言う。
ばひふ:群馬。
しみ、染み よん:鹿児島。
しもやけ、霜焼け しもやぎ
しもやげ
しもばれ:山形・鹿児島。
ゆきやけ:東北・新潟。
しゃし、斜視、藪睨み にっこーつくば
らめ
りめ
ひんりめ
めっかぢ
めっかち
広辞苑に『ひがらめ【僻眼】:すがめ。やぶにらみ。斜視。ひがら。』『めっかち:@片方の目が見えないこと。また、その人。片目(カタメ)。A両目の大きさが違うこと。また、その人。』とある。
うそまなこ:青森。
たーまー:沖縄。
だーみ:沖縄。
ため:岩手。
ため:片目:富山。
てっかり:山形・宮城。
てっかりまなぐ:宮城。
ひんから:静岡。
:山形。
やぶ:東京。
しゃっくり けっく
けっくり
ひゃっくり
あくしょ:岩手。
しょうべん、小便 しょんべ
しょんべん
ばり
(幼児語)

しー
しーこ
しーこっこ
しーし
しっこ
古語『ゆまり、ゆばり、いばり』
じっこ:山形。
じゃーじゃー:福島。
しょんべん:福島。
ばり:栃木・北陸・広島・島根・山口。
よっばり:八丈島。
よっ:八丈島。
よばり:八丈島。
よんばり:八丈島。
(幼児語)
しーこ:福島。
しーとと:幼児語:神奈川。
じょせいき、女性器、いんもん、陰門、女陰 いとまめ:江戸時代の言葉。
おかいちょ
おべっちょ
おべっちょこ
おべっちょご
おべべ:江戸時代初期の水戸市。
おべんちょ
おべんちょこ
おべんちょご
おまん:行方郡・鹿島郡。
おまんこ
おまんちょ
おめんちー
さね:県西部。
そそ
ちゃんこ
はま
びんこ:県北。
べっちょ
べっちょご
べっちょこ
べべ:茨城ではイソギンチャクを『いそべべ』と呼ぶ地域がある。山口でもそう呼ぶ。
へへ
べんちょ
べんちょご
べんちょこ
ぼぼ:茨城では芋を指す地域がある。
まんこ
まんちょ
まんちょこ
『おまんこ・まんこ』は放送禁止用語でもある。婦人語に饅頭を示す『おまん』がある。
青森・秋田・新潟・宮崎・鹿児島では『まんじゅ』、青森・鹿児島では『まんじゅー』、新潟では『まんじょ・まんじょこ』と言うから、元は饅頭に例えたものに愛称の接尾語の『こ』が付いたか。
比較的新しい言葉に、『はまぐり』『われめ・われめちゃん』がある。
古語では『玉門・朱門・女門・丹穴・ほと・くぼ・つび・吉舌[ひなさき]・陰唇・さね』がある。
『呼称』によると『陰(へへ・つび):奥羽及越後又尾張邊にてべべといふ(関西関東ともにべべといふは小児の衣服のことなり)。上総下総にてそそといふ。此外男女の陰名国々異名多し。略す。(江戸にて物のそそけたつなどいふ詞有。和泉及遠江邊にてはぼぼけたつと云。江戸にてはさはいはれぬことばなり。)』とある。
『つび』は陰門の古称。『つび』は巻貝の別称『つぶ』の古形であり巻貝の形状と陰門には深い関係があると思われる。一方、『べべ』は、『いそべべ』(いそぎんちゃく)との関係を思わせ、『へへ』は『へこんだ場所』を思わせる。臍を『へっちょ』と言うのと同じく『べっちょ』は『へこんだ場所』を思わせる。『ちょ』は『所』『処』であり、『と:所・処』=場所、すなわち『門・戸』を思わせ、現代語の『陰門』の『門』と一致する。どうやら、『べっ』は間違いなく『へへ』に由来しそうである。ただし、女の子は『めこ(女子)』であり『おぼこ』でもある。陰門の別称に『おめこ』があるのを考えると、大本のルーツは『女(め)』とも考えられる。『め』と『べ』は音通するからである。
『俚言』には『へへ:女陰を云。「きのふはけふの物語」水戸にて追儺の夜にとなへはやす詞に云。「やっかがしも候。ながながも候。となりのおばばのおべべのくささかふふらるん」』とある。
『民俗』には、『べっちょ』は那珂郡の幼児語とある。
実際は土浦でも、『べっちょ』と言ったし、『べっちょこ・べっちょご・べんちょ・べんちょこ・べんちょご』等と言った。
『俗語』には『ちんぼう・しぢんぼ・ちんこ・べべ・ぼぼ・へのこ・まら:今俗に男の陽を「ち」の言をもって唱へ、女の陰を「べ」の言して云は、本陽を「ち」といひ、陰を「べ」といひし故にあらん。』とある。突起物を凸(とつ)と言い、『突く』と言うのもルーツは一緒の可能性がある。現代では陰茎は『珍宝』だとも『小さい』だとも言われるが、もとは、陽としての突起したものの意味だっかかもしれない。『凸(とつ)』に通じる。
これによれば、陽としての「ち」は『火・日・芯・地』にも通じる。『突っ張る』にも通じる。
一方、陰としての『へ』は、『辺・方』(へ・べ)に通じ、なるほどと思わせる。しかし、男根にも『へ』が当てられていることからら、もともと男女の陰陽説のほかに、男女共陰部を『へ』と言った流れの可能性もある。つまり『へ』とはもともと影や裏を指し言い換えれば『凹(へこ)』である。『凹(へこ)』とは『凹んだ拠』即ち影の場所の意味であろう。現代『陰部』と呼ぶのに繋がる。
陰門を表すもう一つの言葉に別に『ほと』『みと』がある。『へ』『ほ』『み』に音通し、『と』とは『戸・門・処』の意味だとすれば解り易い。『ほと』には『山の窪んだところ』の意味もある。『処』の意味も考えられる。東北では臍を『へっちょ』と言うのも『凹んだ処』の意味かもしれない。
例え語としての方言を除くと、背頭語としての場所を表す『ま〜』(間、真)があるようにも思える。また接尾語として『〜こ、〜ちょ、〜へ、〜べ』(拠、所、辺)が多いと思われる。
歴史を考えれば、古い時代の政治の中央が関西だったから、関西言葉の『おめこ』は『女の拠、女の処。』の可能性が高く、関東では、接頭語が中心を意味する『真』や股の間を指す『間』の意味なのかも知れない。
しかし、日本全国に存在する女性器の方言の言の豊かさには驚かされる。
大半はその形状表現にするだろう。しかし、中には学術表現のようばな場所を表すものがあったり、尻に準じた表現であったり、演技の『万』に準じたり、『女』を示す『め』が中心となったり千差万別であるが、汚い場所として蔑視する言葉もある。広辞苑には『古代の和語で性器を意味する「美斗」(みと)。まんこ、めこともこれよりの派生であるとの説。ただし本来は男性器、女性器問わず、性器全般に対する言葉。中国語の「門口」発音は「メンコゥ」正式な日本語訳は出入口。』とある。
ウィキペディアでは『一部の地域(大阪等の関西圏)で「性交する」ことを「おまんこする」、「おめこする」とも言う(名詞の動詞化)。男性の運気を上昇させる女性のことを「あげまん」、逆に下降させる女性のことを「さげまん」と呼ぶが、この場合の「まん」は「運」を意味する言葉(「まんが悪い」などの用法で知られる)であり、本来は性的な意味は含まれない。しかしながら、最近は誤解されることが多いため、同様な意味でちんちんを用いて男性のことを「あげちん」「さげちん」と表現したりする誰とでも気軽に性交を行なう女性に対して、「ヤリマン」ということがある。これは、性交するという意味の「やる」と「マンコ」を合わせた言葉である。『性的なことば』によれば、従来もちいられてきた「サセ子」と言う単語が、あくまで性行為をさせると言う受動的なものであるのに対し、「ヤリマン」との言葉は女性側が能動的・主体的に性行為に臨むと言うニュアンスを与える、女性の社会的地位向上を象徴する単語である可能性が有る。なお、同様の男性を指す「ヤリチン」という言葉もある。』と解説されている。
あかあわび:島根。
あっ:山形。
あっ:山形。
ちょ:山形
あんちょ:栃木。
あんび:秋田。
:青森。
うちまた:富山。
えっ:青森。
:青森。
おえど:神奈川。
おかあわび:島根県
おかいちょ:[岡山県:岡山市
おかま:群馬・和歌山。
おかんちょ:福岡。
おかんのんさま:福岡。
おさね:神奈川。
おそそ:福岡・京都。
おたから:新潟。
おちょま:石川。
おちんこ:幼児語:神奈川。
おつび:神奈川。
おかいちょ:岡山。
おしり:高知。
おそそ:北海道・滋賀・三重・京都・奈良・鳥取・徳島。
おだいじちゃん:三重。
おたべ:三重。
おちゃこ:四国。
おちゃんこ:四国。
おちゃんぼ:四国。
おちょこ:埼玉・静岡・岐阜。
おちょちょ:京都。
おちょんこさん:京都。
おちょんちょ:静岡。
おちんちん:山口。
おはこ:熊本。
んちょ:東京。
おべんちょ:山梨・岐阜・愛知。
おまんこ:千葉・栃木・東京・新潟・群馬・東京・神奈川・和歌山・高知・鹿児島。
おまんこー:山梨
おまんじゅ :青森・秋田
おまんち:神奈川。
おまんちょ:北海道・岩手・秋田・山梨・茨城県
おめこ:神奈川・滋賀・三重・京都・大阪・兵庫・鳥取・岡山・広島・山口・香川・徳島・福岡・大分。
おめちょこ:愛媛。
おめっこ:広島。
おめっちょ:広島・大分。
おめんちょ:島根県。
かしわもち:東京奥多摩
からげ:無毛症:岩手。
さね:神奈川。
さまん:アイヌ語。
しー:沖縄。
しじこ:山形庄内。
しり:八丈島。
しんのこ:八丈島。
じんじんばんば:神奈川。
スクラップエンジェル:栃木県。] ※おまんこの上品な言い方。
だっ:山形。
だんべ:北海道・青森・秋田。
ちゃこ:徳島・四国。
ちゃん:石川。
ちゃんこ:山形・新潟・長野。
ちゃんべ:富山・石川・福井。
ちゃん:富山・石川・福井。
ちゃんま:和歌南部。
ちょこ:和歌山。
ちょぼ:高知中西部。
ちょるぼっけ:アイヌ語。
ちょんこ:千葉九十九里。
ちょんち:静岡。
ちょんちょん:北海道釧路・新潟・富山・福岡・佐賀。
ちょんべ:長崎。
ちょんぼ:高知西部。
ちんちん:山口・福岡。
つび:埼玉・神奈川・愛知・奈良・岡山・広島。
つーび:東京。
つみ:神奈川。
つんび:静岡・岐阜。
つんびー:静岡・岐阜・愛知。
とべら:熊本県(不潔な女性器を指す蔑称)
とろろんちょ:八丈島。
はだけ:富山。
ばっ:秋田・山形。
はま:埼玉。
ひー:鹿児島・沖縄。
:沖縄久高島。
ひーな:熊本。
びった:岩手盛岡市。
びったこ:岩手盛岡。
ふー:沖縄。
べっけぁー:岩手平泉。
べった:秋田河辺町。
べっちゃ:山形・新潟。
べっちょ:青森・秋田・宮城・山形・福島・群馬・神奈川・長野北部。
っちょ:山形・東京。
べっちょー:山形。
べっちょこ:宮城・山形・福島。
べっ:宮城。幼児語。
へっ:北海道・岩手。性交の意味としても使う。
:山形。
:秋田。
べべ:青森・東京多摩・富山・山梨・徳島。
ぺぺ:山形。
へへ:山形。
べべこ:宮城。
べべっちょ:神奈川。
へのご:宮城。
べんちょ:長野・岐阜・愛知。
:沖縄。古語『ほと』。
ぼたもち:東北。
ほと:古語。凹んだ場所の意味。
ぼぼ:山形・神奈川・福岡・長崎・宮崎・熊本・鹿児島。
ぼぼじょ:長崎。
ほーみ:沖縄。
ほーみー:沖縄。
ほーみん:沖縄。
ぼんぼ:熊本。
まっちょ:山形。
まめ:鹿児島。
まんこ:元東京。
まんじゅ:北海道・青森・秋田・新潟・宮崎・鹿児島。
まんじゅー:青森・鹿児島。
まんじゅっこ:青森。
まんじょ:新潟南蒲原群田上町。
まんじょこ:新潟南蒲原群田上町。
まんず:鹿児島。
まんちょ:元の使用地域は不明。北海道・岩手・秋田・茨城・山梨。
まんちょこ:千葉・鹿児島。
まんず:鹿児島。
まんちょこ:新潟。
まん:秋田。
まんまん:新潟。
みーとーま:沖縄。
めこ:香川。
めっちゃ:山形。
めっちょ:広島県。
めぼ:三重。
めめ:静岡・三重。
めめこ:大分。
めめさん:福岡・熊本。
めめしゃん:福岡。
めめじょ:熊本。
めめこ:福岡。
めめしゃん:福岡。
めめじょ:福岡・熊本。
めめんちょ:静岡。
めんちゃ:鳥取。
めんちょ:鳥取・島根。
めんちょ:鳥取。
もっちょ:鹿児島奄美地方。
ももんがー:神奈川。
やち:大阪。
よしこ:北海道。
だんべ(北海道)
まんじゅ(青森県)
まんじゅう(秋田県)
びった・まんちょ(岩手県)
おぺこ・アベチョ(山形県)
べっちょこ(宮城県)
べっちょ・ペッペコ(福島県)
まんじょこ・べっちゃ(新潟県)
おめんちぃ(茨城)
おまんこぉ・おべっちょ・おまんちょ(山梨県)
おちょこ・つんびー・あいべっかい(静岡県)
ちゃんぺ(石川県)
おべんちょ(愛知県)
ちょんちょんと(三重県)
めんちょ(滋賀県)
おそそ(奈良県)
めんちょ(鳥取県、島根県、山口県)
おそそ・おちゃんこ・おちゃこ(香川県)
おちゃんぽ・おちゃんこ(徳島県)
おめこ・めっこ(愛媛県)
ちょぼ・おまんまん(高知県)
まんじゅ(宮崎県)
ちょんべ(佐賀県)
めこんす・おめしゃん(長崎県)
めめじょ・ぼぼ(熊本県)
おぼぼ・めっじょ(鹿児島県)
ホーミー・ぼぼ・ひーあー(沖縄県)

しらが、白髪 しな:青森。
しり、尻、 けづ
けづたぶ
けづたぼ
けづ
けづびだ
けづ
けっ
けづ
けつ
けづっ
しりかぶ
しりっかぶ
しりこぶ
しりこぶた
しりこぶたん
しりっこぶ
しりっ
しりっ
しりっべだ
『しりっぺた』『しりこぶた、しりたぶら、しりたむら、しりべた』とも言う。
あかべ:石川。
いきみ:岩手。
いじび:肛門:宮城。
いしき:埼玉・兵庫・広島。近世語。
いど:岡山・島根・香川・徳島・愛媛・大分。
いどす:香川・愛媛・高知。
げす:福島。
けつ:神奈川。
けっつ:山形・鹿児島。
けつっ:神奈川。
けつっ:神奈川。
けつでんぼ:神奈川。
しいたびら:鹿児島。
したびら:鹿児島。
しちべ:島根。
しっ:神奈川。
しりっ:福島・神奈川・長野。
しりっ:神奈川。
しりべた:福島。
すぼ:和歌山。
ずべ:大分。
たなっけつ:神奈川。
たんべ:島根。
たん:島根。
づび:沖縄。『つび』なら陰門の古称。
つぺ:山口・四国全域。
でんぼ:神奈川横須賀。
なぜけつ:神奈川。
まり:鹿児島。
(その他)
たなっけつ:でっちり:神奈川。
しんぞう、心臓 いすご:神奈川。
(人体語の不思議) 人体の部位を示す日本語には、何故単一語が多いのだろうか。この謎は、きっと簡単なのだろうと思う。
なぜかと言えば、日本語の起源、言い換えれば言葉の起源に関るからである。現代語でも、胃、手、歯、肝、脾、目、身、背等がある。古語に遡ると、足(あ)が代表的である。
これらは、古代語の名残と思われ、日本語の原点は、体の部位と人の行為から生まれた動詞を原点に生まれたと思われる言葉が多い。
じんましん、蕁麻疹 ほろし
ほろせ
うるしかせ:神奈川。
うるしかぶれ:神奈川。
かいかい:神奈川。
かいかいびょー:神奈川。
かざうるし:神奈川。
かぶれ:神奈川。
ただれ:神奈川。
ばり:神奈川。
ふきで:神奈川。
すね、脛 すねっぱぎ
すねっ
すねっ
すねぱぎ
ここで、『脛(はぎ)』とは『臑・脛(すね)』のことで同義ともいえるが、ふくらはぎは、膨らんだ部分を言い、脛とは全体を言う。
すねから:青森。
すねっ:神奈川。
すねっ:神奈川。
すねんぼー:静岡。
:東京。
せいえき、精液 いんすい
かる
せき、咳 いぎ
いき
しゃぶぎ
せぎ
こせ:神奈川。
こせばらい:神奈川。
つだみ:長野
せきり、赤痢 しぎりびょー
しきりびょー
せぎれ
せきれ
せぎれー
せきれーびょー
さが:鹿児島。
しきれびょー:福島。
せきれー:静岡。
むしやん:赤痢患者:鹿児島
せきをする、咳をする 『称呼』には『咳をせくと関東にていふを関西にてせきをせたといふ。播磨邊にてせきをたといふ。阿波にてはせきをこづくと云。中国にて咳をこつるといふ。「神代巻」にいざなぎの尊たぐりす 金山彦の神となりたる云云。又東国にて咳ばらひしゃぶきするなといふは 咳(しわぶき)のちぢみたるしにて通称也。』とある。
せなか、背中 せなが うなじ:岩手・静岡。
しなが:宮城。
へなが:青森。
へなか:岩手。
せのひくい人、背の低い人 . ちく:神奈川。
ちくだま:神奈川。
せぼね、背骨 どしょうぼね
ぼね
そばかす、蕎麦滓、雀斑 しぶかー
しぶかし
しぶかす
しぶっかす
広辞苑に『蕎麦滓:(「雀斑」と書く) 人の顔面などにできる茶褐色の小斑点。蕎麦滓に似ているのでいう。夏日斑(カジツハン)。雀卵斑。』とある。
そばっかす:神奈川。
ゆめんざ:鹿児島。
だいちょう、大腸 おーわだ うふわた:鹿児島。『おおわた』。
だいべん、大便 いんこ
えんこ
おんこ
げす(排泄されたもの)
:福島。
あっ:埼玉・新潟・石川・福井。
あっ:福島。
あぼ:福岡・佐賀。
おんこ:福島。
げす(排泄されたもの):神奈川。
だいよー:神奈川。
はこ:鹿児島。『筥』。
ばっこ:福島。
べっち:糞(幼児語):鹿児島。
べっちょ:糞(幼児語):鹿児島。
べべ:糞(幼児語):鹿児島。
だっちょう、脱腸、ヘルニヤ だっちょ かいほー:岩手。
たん、痰 たん たっ:山形。
たんこせ:福島。
たんけつ:広島・山口・愛媛。
たん:宮城・山形・福島。
たん:埼玉・千葉。
だんせいき、男性器 いぢもづ
おちんちん:子供の陰茎。
きんたま
さお:陰茎。

だらんきょ:成人性器。
ちんちん:子供の陰茎。
ちんぼ:子供の陰茎。
ちん:子供の陰茎。
ちんぼー:子供の陰茎。
ちん:子供の陰茎。
ちん:子供の陰茎。
へのご
へのこ
まら
むすこ
『おちんちん・ちんちん(幼児語)・ちんぽ(幼児語)・ちんぼ・ちんこ(幼児語)・ちんぼこ(幼児語)・魔羅[まら]・一物(いちもつ)・ぽこちん』などがある。もともとは『珍宝』(ちんぼう・ちんぽう)とする説がある。
鎌倉時代には『ちうぼう』(古今著聞集)と言ったという。『稚棒』の意味の可能性もある。
古語では主に陰茎を指して『さお・玉茎・玉物・はせ・おはせ・はぜ・陽鉾・へのこ』などがある。『はせ・おはせ・はぜ』は動詞『爆ぜる・罅ぜる:果実などが熟しまたは熱せられて裂ける。裂けて開く。はじける。』に由来するのだろう。
『まら』とは広辞苑に『まら【魔羅・摩羅・末羅】(梵語):@仏道修行を妨げ、人の心を惑わすもの。仏伝では、釈尊の成道(ジヨウドウ)を妨げようとした魔王の名。魔。A(もと僧の隠語) 陰茎。〈霊異記中訓釈〉』とある。
『俗語』には『ちんぼう・しぢんぼ・ちんこ・べべ・ぼぼ・へのこ・まら:今俗に男の陽を「ち」の言をもって唱へ、女の陰を「べ」の言して云は、本陽を「ち」といひ、陰を「べ」といひし故にあらん。』とある。突起物を凸(とつ)と言い、『突く』と言うのもルーツは一緒の可能性がある。現代では陰茎は『珍宝』だとも『小さい』だとも言われるが、もとは、陽としての突起したものの意味だっかかもしれない。『凸(とつ)』に通じる。
これによれば、陽としての「ち」は『火・日・芯・地』にも通じる。『突っ張る』にも通じる。一方、陰としての『へ』は、『辺・方』(へ・べ)に通じ、なるほどと思わせる。しかし、男根にも『へ』が当てられていることからら、もともと男女の陰陽説のほかに、男女共陰部を『へ』と言った流れの可能性もある。つまり『へ』とはもともと影や裏を指し言い換えれば『凹(へこ)』である。『凹(へこ)』とは『凹んだ拠』即ち影の場所の意味であろう。
『へのこ』は、『陰核』と当てられ、陰茎と睾丸の双方を指す。英語の『penis』は元ラテン語で陰茎を言い、一方半島を『peninsula』と言うが、語源は同じと見られる。『pencil』も同じか。『penetrate:(光・音・弾丸などが)〜を突き通る、貫く 』『penetration(文化・経済などの)浸透(力):進出、 普及』もある。ただし、ネット検索した結果、類似説もあり、そうではないという説もあるらしい。
2010年沖縄普天間基地の移設先として社会問題になっている『辺野古』(地元ではヒヌク・ヘヌクと言う)地区は、半島状の地域で、先端は『辺野古崎』と言う。陰茎が先なのか半島が先なのかは不明であるが、いずれも突き刺すような『突起状の形』をしているのは確かであろう。
ただし、現代日本語の『へ』は一般に『へこむ』『へす』のように逆に凹の意味が強い。そうなると、陰としての『へ』に出入り口や端部を示す『こ』がついた『陰の戸』『辺の門』の意味なのだろうか。『古』とは仮名の『こ』の原型であるから古い意味ではなく、『辺野古』とは裏の出入り口、『辺の戸』すなわち首里城のある西側の港に対して、東側の裏の港の意味なのだろうか。東北にある『三戸・八戸』の地名も気になる。『戸』(へ)は『辺』に通じ、末端の意味で岬を意味しているとでは無いか。
広辞苑では『へ【辺・方】(ベとも):@ほとり。あたり。そば。A海辺。うみばた。Bその方。Cそのころ。』定義されれいる。『そば』は『そわ【岨】:山の切り立った斜面。がけ。きりぎし。そば。』でもあり、近い意味の他に物の端を言う言葉でもある。崖を表す『きりぎし』は『切れた端部』の意味だろう。『これっきし・これっきり』などというのは、『これが端=最後』の意味で現代では使っているのだろう。
これらから、古来は『へのこ』とは『端の端・端の門・端の窓・端の出入り口』の意味では無いかと推測される。
おちんこ:鳥取。
おてんさま:東京奥多摩。
がも:青森・秋田。
かも:秋田。
きんごろ:鹿児島。
きんだま:鳥取。
きんたま:島根・福岡・鹿児島。
けっ:青森。
さお:鹿児島。
すりこぎぼー:東京奥多摩。
すんず:岩手。
そどっ:鹿児島。
だんべ:富山。
だん(成人男性):新潟。
ちえ:アイヌ語。
ちえへ:アイヌ語。
ちょんちょこ:山形。
ちょんぼこ(子供):新潟。
ちんこ:山口。
ちんちん:滋賀・山口・鹿児島。
ちんぼ:新潟・富山・滋賀・愛知。
ちんぼ:幼児のもの:島根。
ちんぼこ:新潟。
ちん:北海道・石川・滋賀・鳥取・岡山・徳島・福岡。
つんたま:山形。
でっち:埼玉。
なんばんのこ:宮城。
ふぇのご:岩手・秋田。
ふぐりっくわ:鹿児島。
へのご:宮城。
へのこ:埼玉・愛知。愛知には、『へのこ祭り』なるものがあると言う。
ぼー:鹿児島。
まら:北海道・埼玉・東京奥多摩町・石川・山梨・福岡・鹿児島・沖縄。
むすこ:鹿児島。
ち、血 あがま:幼児語。
あかま:幼児語。
あがまま:幼児語。
あがまんま:幼児語。
あかまんま:幼児語。
あがめ:幼児語。
あかまんま:栃木。
:幼児語:神奈川。格助詞が一体化したもの。
ちち、乳 ちぢ 乳の古形は『乳(ち)』。今でも『乳飲み子』と言う言葉が残っている。
うめっこ:福島。
うんま:山梨・八丈島。
ちー:神奈川・大阪・沖縄。
つこ:宮城・福島。『ち』『つ』となり東北方言特有の接尾語『こ』がついたものだろう。
づづこ:宮城。
ちぶさ、乳房 おぢんぼ
ちんぼ
ちんぼー
ちょう、腸 ひゃぐひろ
わだ
ひゃくひろ:神奈川。
つちふまず、土踏まず あくとうら:土踏まず:富山。
ずつう、頭痛 ずつん:神奈川。
つば・つばき・唾 きたぎ:久慈郡・常陸太田市・結城郡
きたき:県下広域。千葉でも使われる。
きたげ:県下全域
きたけ:県下全域
くだぎ:県下広域
くだき:県下広域
くたぎ:東茨城郡・新治郡
くたき:県下広域
くだげ:県下広域
くたげ:県下広域
くたけ:県下全域
したき:北茨城市・那珂郡・東茨城郡
たばき:県北・県央部。
ちわき:県北部
ちわぎ:西茨城郡
つばぎ:県下広域
つわ:古い標準語:県全域。
つわき:古い標準語:県北部。
つわぎ:久慈郡・北茨城市・那珂郡・水戸市笠間市・西茨城郡。
つわげ:日立市。つわきの訛ったもの
つわけ:『つわき』の訛ったもの
ひたき:多賀郡・鹿島郡
ふたげ:土浦市
ふたけ:稲敷郡・龍ヶ崎市
以上をじっくり眺めると第3音が『き・け・ぎ・げ』に限られている。一見様々な言い方があるように見えるが、もともとは『つはき・つわき』なのだろう。
広辞苑には『(古くはツハ) 唾液(ダエキ)。つばき。』とある。さらに『つわ・つわき・つわっぱ・つわぶき』もある。また動詞の『つはく』がある。唾はもともと『つ』とも言うので現代語の『つばき』は『唾吐き』(唾を吐いたもの)であると誰でも考える。現代でも島根隠岐でよだれを『つ』と言う。
語源辞典によるとつばの語源は@『唾吐』(つばき)、Aツバ(口・舌・唇)キ(液汁)、Bツ(出ずの上略)ハキ(吐)が代表的である。
方言地図によると、茨城県下で最も多いのは『きたけ・くたけ』である。余談だが『くたげ』と濁音化するのは南部に限られ『きたげ』は掲載されていない。
関東の他県は『つば・つばき』である。
くたげ:千葉。
くたけ:福島・千葉。
したき:福島。
したけ:福島。
たっ:岩手・山形・宮城・福島。
たん:岩手。
たん:岩手・秋田・山形・宮城。
ちたき:栃木。
ちばい:千葉。
ちゃ:和歌山。
つだき:八丈島。
つず:島根・山口・九州・鹿児島。
つど:島根。
つばい・つばえ:千葉。
つばぎ:千葉銚子。
つばけ:静岡。
つばひ:千葉。
つべ:三重。
つわ:福島。
つわき:福島。
つんべー:沖縄。
どろ:鹿児島。
ねっ:宮城。
ふたげ:千葉銚子。
ふたけ:千葉。
つまさき、爪先 つまさぎ
つめさぎ
つむじ、旋毛 うずまぎ
うずまき
つむち
つもじ

まぎめ
まきめ
うず:神奈川・大分。
うずまき:神奈川。
うるけ:兵庫。
じんじら:神奈川。
つもじ:東京・神奈川・静岡。
まいまい:神奈川。
まきまき:静岡。
まき:神奈川。
まきむし:神奈川。
まきめ:神奈川。
まくめ:神奈川。
つめ、爪 つみ:鹿児島。
つんぼ みみきんか がんぼ:山形。
きんか:岩手・宮城・東北・新潟。
みみきんか:宮城。
みんつん:鹿児島。
つんぶ:鹿児島。
て、手
てって:幼児語
てて:幼児語
てで:幼児語
ちょっかえ:山形。
できもの、出来物、吹き出物、腫れ物 でぎもの
でぎもん
はさっこ
ぎす:静岡。
できもん:神奈川。
でっょー:千葉銚子。
でんど:大阪。
でんば:広島・香川。
でんぼ:滋賀・京都・大阪・兵庫・和歌山。
ねぶいち・ねぶち:佐渡島。
ねぶつ:静岡。
ねんぶり:静岡。
はざこ:神奈川。
ばざっこ:静岡。
もの:鹿児島。
てくび、手首 てっくび
てさき・ゆびさき、手先・指先 てびしょ:神奈川。
てぶし:神奈川。
てのこう、手の甲 こーた:神奈川。
てのひら、手の平、掌 てっ
てっ
広辞苑に『手の平・掌:手首から先の、内側の面。手のうらたなごころ。』とある。『たなそこ【手底・手掌】』とも言う。
類似語に『手の窪:てのひらを内側へ軽く曲げてできる窪み。』がある。
おてのくぼ:山梨。
たなぞこ:東京。
てのこぼ:神奈川。
てのはら:鹿児島。
てんねんとう、天然痘、疱瘡 ほーそー

広辞苑には『疱瘡:法定伝染病の一。痘瘡ウイルスが病原体で、高熱を発し、悪寒・頭痛・腰痛を伴い、解熱後、主として顔面に発疹を生じ、あとに痘痕(アバタ)を残す。感染性が強く、死亡率も高いが、種痘によって予防でき、一九八○年 WHO により絶滅宣言が出された。疱瘡。天然痘。』とある。
昭和30年代までは、天然痘は『ほうそう』と呼ばれていた。
ほそ:鹿児島。
どう、胴 :鹿児島。
どもり :東京南島。
おじくり:福島。
ままなき:宮城。
ままなく:どもる:宮城。
トラコーマ・トラホーム とらふめ:鹿児島。
とりはだ、鳥肌 あっつぁげ:北茨城市。全国的にも珍しい言葉。
けはだ:東茨城郡・筑波郡。
さむげぼーさま
さむさいぼ
さむさぼーず
うざきたかる:鳥肌が立つ:神奈川。
うぞたかる:鳥肌が立つ:神奈川。また古い言葉に『うぞふるう【うぞ震ふ】(ウゾはオゾの転。ウソフルウとも) おそろしさに身ぶるいする。』がある。
かいかり:広島。
きーぶる:沖縄。きーぶるだっちゃ:鳥肌が立つ。
ささらいぼ:宮城。
さぶ:高知。
さぶいぼ:福島・千葉・岐阜・関西・兵庫・鳥取・愛媛。
さぶこ:岐阜。
さびさいぼ:長野。
さぶさぶえぼ:長野。
さぶつぶ:岐阜。
さぶぶ:兵庫。
さぶぼろ:岐阜。
さぶもの:香川。
さむいぼ:岩手・宮城。
さむえぼ:福島。
さむげいぼ:東北。
さむさいぼ:長野。
さらいぼ:宮城。
さらさいぼ:宮城。
さむ:静岡。
さむこ:岐阜。
さむさいぼ:山形・長野。
さむさむいぼ:宮城。
さむつぼ:岐阜。
さむぼろ:愛知。
さむも:岐阜。
さらいぼ:宮城。
さらさらいぼ:宮城。
ぞぞ:愛知。
ぞぞけ:岐阜。
ぞんぞ:島根。ぞんぞがさばあ:鳥肌が立つ。
ひやいぼ:長崎津島。
ないぞう、内臓、はらわた くそぶぐろ:糞袋
ぞーもづ
ぞーわだ
はらーだ
はらわだ
わだ
はらばた:神奈川。
なかゆび、中指 ながいび
ながゆび
広辞苑には『中指:五本の指の中央にある指。たかたかゆび。中の指(オヨビ)。』とある。
なみだ、涙 なだ:江戸時代の奴言葉。 万葉集には、『なみだ・なみた』がある。『なんだ』とも言った。語源には諸説ある。
なだ:岩手・宮城。
みなだ:沖縄。
めつる:岩手。
めなだ:八丈島。
にきび、ニキビ ちー
にぐも
にくも
あずり:静岡。
あすり:静岡。
いろいぼ:福島。
:千葉。
ちー:静岡。
ちいぼ:長野。
でっょー:千葉銚子。
にくみ:鹿児島。
にくん:鹿児島。
ねきび:秋田。
にっしゃびょう、日射病、暑気あたり かぐら
かぐらん
かぐら・かぐらん』は、主として江戸時代に使われた『霍乱』の転。慣用句で『鬼の霍乱』(普段丈夫な人が珍しく病気にかかること)が残っている。また、江戸時代には訛って『はくらん』と言い、むしろこの方が多く使われたという。
ねしょうべん、寝小便 ねしょんべ
ねしょんべん
いびたれ:ところかまわず大便・小便をすること:神奈川。
いびったれ:神奈川。
ねーつ:神奈川。
ねーつばり:神奈川。
ねーつばれ:神奈川。
ねしょ:神奈川。
ねしょーたれ:神奈川。
ねしょんべ:神奈川。
ねしょんべんこ:神奈川。
ねしょんべん:神奈川。
ねつー:神奈川。
ねつばり:神奈川。
ねつばれ:神奈川。
ねびたれ:神奈川。
のど、喉 いぎめど
おど
おど
のぞ
のど
のどめど:喉・咽頭
語源は『飲み門』。 古語『頤(おとがい)』。
おど:山形。
おと:東北全県・千葉・長野・山梨・大阪・奈良。
おとがい:鳥取・島根・広島・山口・大分・沖縄。
おとゃー:八丈島。
おど:宮城・福島。
おど:喉仏:青森。
のぞ:群馬・静岡。
のどんべー:神奈川。
のどちんこ、喉ちんこ、口蓋垂 のどこ
のどっこ
のどびご
のどびっこ
『喉彦(のどびこ)』とはのどちんこを言う。
は、歯 :幼児語。格助詞が一体化したもの。
はーは:幼児語。
はーは:幼児語:神奈川。
ばいどく、梅毒 ばいどぐ
べーどぐ
なばんがさ:沖縄。『南蛮蒼』の意味とされる。
なん:壱岐・鹿児島。
はいびょう、肺病 へあぇびょー:福島。
はぎしり、歯ぎしり
はぐき、歯茎
はぐぎ

:千葉。
:山形。
ねち:静岡。『根歯』か。
:東京。
:長野。
はんき:神奈川・静岡。
はげ、禿、はげあたま、禿げ頭 きんかんあだま
きんかんあたま
きんかあだま
きんかあたま
だま
たま
だまやろ
たん
ちゃびん
ちょびん
ちょっ
っちょ
っちょろ
きんか:静岡。
ちゃか:山梨。
ちゃっかり:山梨。
ちんちょ:鹿児島。
はいすべり:禿:東京多摩。『蠅滑り』。
はげたん:鹿児島。
ちょ:福島。
っちょろ:ところどころ芽などが揃わない作物:神奈川。
っちょろ:静岡。
んとーろく:静岡。
はんんとーろく:静岡。
ひっかり:山梨。
びんかー:静岡。
びんこー:静岡。
びんた:禿げ頭:静岡。
はしか、麻疹 かざうるし:静岡。
はしょうふう、破傷風 かちふ:鹿児島。
くゎちほ:鹿児島。
はな、鼻 はな
はなど:鼻の穴を意味する。
はなど:福島。
はな、洟 はな
はなちゆ
はなちゅゆ
はなぢゅゆ
はなつゆ
はながけ:鹿児島。
はなしっつ:鹿児島。
はなじ、鼻血 はなぢ
はなち
はなっち
はなちじる
はなのあな、鼻の穴 はなめど はなんす:鹿児島。
はら、腹 はら
ひかがみ、膕 広辞苑に『ひかがみ【膕】:(ヒキカガミ(引屈)の約) 膝のうしろのくぼんでいる所。うつあし。よぼろ。よほろ。よぼろくぼ。内脚。』とある。
つと:静岡。
つとっこー:静岡。
ねがき:鹿児島。
ひっか:神奈川。
ひげ、髭 :神奈川。
ひぎ:鹿児島。
:神奈川。
:神奈川。
:静岡。
ひざ、膝、ひざがしら、膝頭 しじゃかぶ
ちゃんこ
ちゃんぼ
ちゃん
ちゃん
ひざかぶら
ひざっかぶ
ひざっかぶら
ひざっこ
ひざっこぶ
『称呼』では『(ひざ):豊州にてつぶしといふ。中国にてはひざのさらといふ。薩摩にてひざつぶしと云。奥州南部にてひざかぶと云。越後にてぶしやかぶ(ぶしゃかぶ)といふ。』とある。
『俚言』には『かぶら:「東雅」今俗には蕪菁の根のみかふらといひぬれと古にはしかはあらず。蕪菁の根をも?の根をも又海藻根のごときをもかぶらとはいひけり。(中略)脚腓をこむらといふも、かふらといふが如し。かぶらといひこむらといふは転語なり。愚按、かぶら一にかぶといふ。 は助辞也。(中略)「色道大鑑名目」蕪、初心なるものをさして云也。瓦智に比していへり。物を食するに味なき物を蕪を喰う様等云詞にて知るべし。』とある。
広辞苑を調べると、『蕪・蕪菁』は、『@かぶ。A(遊里語) 初心者。』の意味。『鏑』は、『@木・竹の根または角(ツノ)で蕪(カブラ)の形に作り、中を空にし、数個の孔を穿って矢の先に付けるもの。A鏑矢の略。』の意味。『根茎』は、『植物の茎の下部のふくれた所の称。株。』の意味。いずれも読みは『かぶら』である。
うり:膝頭:愛知。
おぼーさま:膝頭:山梨。
おぼさん:膝・膝頭:長野。
しざ:神奈川。
しざかぶ:福島。
しじゃかぶ:宮城・福島。
しゅじゃかぶ:秋田。
ちゅぶし:鹿児島。
つぶし:徳島・愛媛・大分・福岡・長崎・壱岐・対馬・鹿児島・種子島・奄美大島。
つぶす:沖縄八重山。
つんし:沖縄。
つんす:沖縄八重垣島。
つんぶ:鹿児島。
つんぶし:鹿児島。
ねんぼ:静岡。
ひざがした:鹿児島。
ひざかぶろ:八丈島。
ひじゃかぶ:宮城。
ひざかぶ:福島。
ひざこぞー:静岡。
ひざこどー:静岡。
ひざこんぼー:静岡。
ひざざら:膝の関節・膝頭:静岡。
ひざっかぶら:静岡。
ひざっこぞー:神奈川。
ひじゃ:宮城・八丈島。
ひじゃかぶ:山形・宮城・福島。
ひだ:静岡。
ひだこどー:静岡。
へざ:静岡。
へざっこぞー:静岡。
へじゃかぶ:岩手。
へんじゃかぶ:青森。
へんじゃかんぶ:青森。
:静岡。
:静岡。
むこぼし:石川。
ももっこぞー:膝頭:神奈川・山梨。
ひじ、肘 ひじこぎ
ひじっこぎ
ひじっこき
ひじつり
ひじっつり
ひじっつる
しじこき:福島。
ひじちり:山形。
ひじんづ:鹿児島。
ひんち:鹿児島。
ひんぢい:鹿児島。
ひんちし:鹿児島。
ひんちり:鹿児島。
ひたい・おでこ、額・おでこ したい
したえ
してー
なずぎ
なずき
ひたえ
ひてー
ふてー
ふてぇー
したい:静岡。『額口』は『ひたいのさき』の意味。
してー:神奈川。
してぁー:静岡。『額口』の意味が転じたものか。
して:長野。『額口』の意味が転じたもの。
してこび:宮城。
してーこび:宮城。
すてこび:宮城
でな:岩手・山形・宮城・福島。
でなずき:青森・岩手・福島。
でんび:岩手・宮城。
でんび:(広い)額・(出ている)額:宮城。
とどこ:青森。
なじき:福島。
なずぎ:青森。
なずき:青森・山形・岩手・宮城。
なずぢ:宮城。
なつき:福島。
ひたい:千葉・神奈川他。『額口』の意味が転じたもの。
ひてー:神奈川。『額口』の意味が転じたもの。
ひてこび:宮城。
ふたい:静岡。
ふたい:静岡。『額口』の意味が転じたもの。
ふたえ:静岡。
ふて:鹿児島。
ふてぁー:静岡。『額口』の意味が転じたもの。
むけんばち:富山・石川。
むこづら:大分・長崎・熊本。
びていこつ、尾てい骨 かめのー
かめのお
びでーごづ
びでーこづ
『亀の尾』。
かめの:千葉。
かめのお:神奈川。
でな:福島。
なんずぎ:秋田。
ひとさしゆび、人差し指 ひとさしいび 古称『ひとさしのおよび』
あらあらゆび:秋田。
ひとみ、瞳、瞳孔 ほどげ
ほとけ
ほどげさま
めぼどげ
『俚言』には『目仏:瞳子をいふ。』とある。長く課題にしていた言葉。ついに近世語である事が判明した。
こぼとけ:八丈島。
めぼとけ:静岡。
めのほとけさん:島根・佐賀。
皮膚病 『瘡掻き』(皮膚病にかかった人。特に、梅毒患者。)とも言う。
かさばち:鹿児島。
かさばっちょ:鹿児島。
がんべ:青森。
ひゃくにちぜき、百日咳 せいれしゃぶき
ひゃぐにっぜぎ
ひゃくにっせき
くちきり:神奈川。
くちむき:神奈川。
くちめきかぜ:神奈川。
しいれ:神奈川。
せーしゃぶき:神奈川。
びん、鬢 こーびーんちょ
んちょ
広辞苑に『小鬢:鬢。鬢に関するちょっとした動作にいう語。』とある。
こびんた:長野。
びんちょー:静岡。
ひよめき、顋門・泉門 ひよむき 広辞苑には『ひよめき:(ひよひよと動く意) 幼児の頭蓋骨(トウガイコツ)がまだ完全に縫合し終らない時、脈搏につれて動いて見える前頭および後頭の一部。泉門。おどり。おどりこ。しんもん。そうもん。』とある。
ひしょめぎ:山形。
ひょーひょーめきど:神奈川。
ひょーひょーめっき:神奈川。
ひょーひょーめっくり:神奈川。
ひょーめぎ:山形。
ひよめくぼ:神奈川。
ふくらはぎ、脹脛・腓(こむら) ふくらっ
ふぐらは
ふくらぱぎ
ふくらっは
漱石の『坑夫』に『凸凹(でこぼこ)の登りを膨(ふくら)っ脛(ぱぎ)が腫(は)れて』がある。
『俚言』には『こむら:腓を訓り。「東雅」和名抄に釈名を引て、箭(や)の足を鏑(かぶら)といふと見えたり。腓をこむらという、かふらといふがごとし。かふらといひこむらといふは転語也。愚按。こむらかぶらも助語也。箭の足をかぶらといふは、箭の根といふがごとし。木の根を木の株ともいふ。』とある。
『称呼』には『こむら:東国にてふくらといふ。信濃にてたはらっと云。中国にてひるますぼといふ。讃岐にてすぼきといふ。伊予にてふくらと云。』とある。
ここで、『脛(はぎ)』とは『臑・脛(すね)』のことで同義ともいえるが、ふくらはぎは、膨らんだ部分を言う。
つと:静岡。
ひーりすぼ:島根。
ふくら:兵庫・高知・大分。
ふくらっ:神奈川。
ふくらっ:神奈川。
ふけ、フケ、雲脂・頭垢 うろこ
かす
ふげ
広辞苑には『雲脂・頭垢:皮脂腺の分泌物が乾燥し、皮膚に灰白色の鱗状となって付着するもの。頭部に多く生じる。いろこ。うろこ。』とある。実態は、その他の頭皮病が生む瘡蓋を指しているのではないかと思われるが、鱗のように剥がれることから例えた言葉と考えられる。
この言葉は日本の南北の端にあり『方言周囲論』を証明するものである。
方言地図によると『あが・あか』があるが、東北・新潟に散在するだけである。宮崎南部・鹿児島で『いこ』、宮崎北部・種子島で『いりこ』、島根・山口では『きい』、熊本の一部に『ねむし』、神奈川の一部・佐渡の一部・岐阜の一部・高知の半分・鳥取西部・島根東部で『くけ』、高知・鹿児島・宮崎の一部で『こけ』と言う他は、フケはほぼ全国共通語である。
『語源』には『@フケ(浮垢)の義。Aフケ(陳化)の義か。Bフルアカムケ(古垢剥け)の義。Cフコ(鮒甲)の義。Dコケ(苔)の転。』とある。
あが:青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・新潟。
あか:新潟。
あたまのかす:宮城。
いこ:鹿児島。
いら:大分。
いらこ:鹿児島。
いりき:沖縄。
いりけ:奄美大島。
いりこ:宮崎北部・種子島。
いりね:沖縄。
いれこ:宮崎。
いろこ:岩手・秋田・宮城・福島。
うるこ:秋田・種子島。
うろこ:青森・岩手・秋田・宮城・茨城・島根県隠岐・宮崎・鹿児島。
うろご:宮城・山形。
おろこ:宮城。
かす:宮城。
きい:宮崎北部。
くけ:山形・神奈川の一部・佐渡の一部・岐阜の一部・高知の半分・鳥取西部・島根東部。
こけ:高知・鹿児島・宮崎の一部。
ねむし:熊本。
ふげ:青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・千葉・栃木。
ぶす、容貌の醜い女性 もともと『ぶす』とは無愛想の意味であるが、何故神奈川にだけこのように女性の顔を罵倒する言葉が多くあるかは解からない。
おっしゃんこ:神奈川。
おばんだい:神奈川。
かぼちゃのうらなり:神奈川。
しゃっくれ:神奈川。
たにまのさくら:神奈川。
ちんくしゃん:神奈川。
どてしゃん:神奈川。
ぶすったれ:神奈川。
ふたえまぶた、二重目蓋 ふだいまぶだ
ふたいまぶた
ふたかわめ:二重瞼の目:東京。
ふたっかわ:静岡。
ふところ、懐 ひとごろ
ひところ
ふとごろ
しところ:静岡。
つくら:鹿児島。
ひとこ:山梨。
ひところ:神奈川・静岡。
ふつくら:鹿児島。
ふところで、懐手 てぶつくり
てぶづくれ
てぶっくれ
てぶづぐろ
てぶつくろ
てぶつころ
てぶどごろ
てぶところ
和服がほとんど使われなくなった今、死語と言える。
いれぶところ:宮城。
てずくみ:岐阜。
ぬきらそで:静岡。
ぬくらそで:静岡。
ねくらそで:静岡。
むくろで:和歌山。
ふとったひと、太った人 どたうす:神奈川。
へそ、臍 へちょ:幼児語。
へっちょ:幼児語。
古称『ほぞ・ほそ』
:幼児語:神奈川。
ちゅ:幼児語:神奈川。
へそっこ:岩手。
へそんぼ:神奈川。
へちょこ:青森。
へっそ:青森。
へっちょ:青森。
へそのお、臍の緒 へそのー ほぞのお:東京。
へど、反吐 げれっ
げれっ
げれぼ
げろ
げろぼ
げろっ
げろっ
げろっ
げろっ
げろっ
げろばい
げろーい
おたき:静岡。
こった:岩手。
べんぴ、便秘 おんこつまり
くそづまり
へんぺいそく、偏平足 もぢあし::青森。
ぼうずあたま、坊主頭 あおぼーず:短く切って青く見える坊主頭
ぼーず
ぼーずあだま
ぐり
がぐりあだま
あおたん:短く切って青く見える坊主頭:神奈川。
あおたんぼーず:短く切って青く見える坊主頭:神奈川。
あおぼーず:短く切って青く見える坊主頭:神奈川。
がぐりぼーず:毛の短い坊主頭:神奈川。
かちりあたま:栃木。
がんがんぼーず:毛の短い坊主頭:神奈川。
くりくりあたま:毛の短い坊主頭:神奈川。
ぐりぐりぼーず:毛の短い坊主頭:神奈川。
ほお・ほほ、頬 ふー
ふーけーあーい
ふーたぶ
ふーたぶら
ふーた
ふーたぶろ
ふーたぼ
ふーた
ふーたんぼ
ふっ
ふーっ
ふーっ
ほしたぶら
ほーたぶ
ほたぶ
ほーたぶら
ほーたぶろ
ほーたんぼ
ほーっかい
ほーっけ
ほっけ
ほったぶ
ほーっ
ほっ
ほーっ
ほーとぶら
ほー
ほーべた
ほーへた
ほー
よご
標準語では『ほほ、ほお、ほっぺ、ほっぺた、ほおべた(死語)・ほほべた(死語)』と発音されるが、茨城弁のバリエーションは驚くほどある。実際、方言地図を見ても一つの県下でこれだけ多くの言葉があることは少ない。また、茨城弁にしか無い言葉はなく必ず日本のどこかに同じ方言があるのも不思議である。
これらの大半は、標準語の変形したものか、古い標準語の『〜こぶら、〜たぶら、〜たぼ、〜たむら、〜むた』形に由来することは明らかである。さらにこれらの訛りの形式を応用すればさらにバリエーションは増えて今でもどこかでこれら以外の言葉が語られているのは確かだろう。
また、オ段音がウ段音に収束するのは、沖縄方言では原則的なルールである。これに、イ・エ段音が識別できない方言としての茨城方言と、エ段音がイ段音に収束する沖縄方言との類似性が見えて来る。
『へた』は『はし。へり。特に、波うちぎわ。海べ。』の意味で万葉集12に『淡海の海辺(へた)は人知る沖つ波、君をおきては知る人も無し』がある。
うすたぶら:福岡。
くたぶら:鹿児島。
びんた:静岡。
:鹿児島。
ふた:鹿児島。
ふたん:鹿児島。
ほた:鳥取・島根。
ほーた:岐阜・愛知・鳥取・島根。
ほーたー:島根。
ほーたっぼ:島根隠岐島。
ほーたね:長野・静岡・愛知。
ほたぶ:宮城・山形。
ほーたぶ:岩手・福島。
ほたぶら:新潟・熊本。
ほーたぶら:新潟・佐渡・高知。
ほーたぶる:愛媛。
ほたぶろ:香川。
ほーたぶろ:徳島・香川・高知。
ほーたべ:山梨。
ほたぼ:島根
ほーたぼ:岐阜・徳島・香川。
ほーたん:富山・石川・静岡・長崎。
ほったぶ:宮城・山形。
ほったぶら:栃木・鹿児島種子島。
ほったぶろ:栃木。
ほったん:大分。
ほっ:山形・福島・神奈川。
ほーっ:神奈川。
ほーびんた:静岡。
ほーびんたー:静岡。
:青森・秋田。
ほー:静岡。
ほほべた:長野。
ほほたぶ:福島。
ほほっ:長野。
ほほ:福島。
よこびんたー:静岡。
ほくろ、黒子 ほぐろ
ほごろ
ほころ
ほぞび
ほそび
ほはい
広辞苑には『皮膚に点在する黒色または暗褐色の小斑で、母斑(ボハン)の一種。毛を生じることもある。ははくそ。ほくそ。』とある。
『語源辞典』には、『母体からの不純物の意でハハクソ(母糞)ができたという。ついで色から語源が再解釈され、ハハクロになった。これ以降音韻上の変化が、ハワクロハウクロホークロと続き、ホクロに至ったという。』とある。
『広辞苑』には『ふすべ(贅):@瘤(コブ)の古称。A黒子(ホクロ)。転じて、無用の物。』とある。
あざ:岩手・秋田・新潟・兵庫・島根・香川・愛媛・九州。
はーくろ:長野・静岡。語源を伝える方言。
くすび:静岡。
くすべ:東京大島・山梨・長野・愛知。
くすんべ:静岡。
ふすべ:群馬・長野・岐阜・愛知。
ほころ:東京・神奈川。
ほそび:宮城・山形・福島・茨城・栃木・千葉北東部。
ほやけ:広島・徳島・九州。『火焼け(ほやけ)』とは江戸時代の言葉で火にやけたようなあざのこと。
ぼんのくぼ、盆の窪 どんのくど
どんのぐぼ
どんのくぼ
とんのくぼ
どんのごぶ
どんのこぶ
どんのごぼ
どんのこぼ
ぼんのご
ぼんのごぶ
ぼんのこぶ
ぼんのごぼ
『ぼんのくど。ぼのくぼ。』とも呼ぶ。
『俗語』のよると『ぼんのこ』はうなじを指したという。当時、大人たちが様々な言い方をしていたので混乱したことを覚えている。
そもそも『盆の窪』とはどういう意味なのだろう。
どんのぐぼ:山形。
ぶんのくど:神奈川。
ぶんのごど:宮城。
ぶんのごど:後頭部:宮城。
ぶんのごと:宮城。
ぶんのごと:後頭部:宮城。
ぶんのこど:襟首:神奈川。
ぼのこ:青森。
ぼんくど:神奈川。
ぼんのくど:福島・東京・神奈川。
ぼんのくと:宮城。
ぼんのくどー:岩手・神奈川。
ぼんのくび:長野。
ぼんのご:青森。
ぼんのこど:神奈川。
また、股 まだ よろた:青森・秋田。
まつげ、まつ毛、睫毛 ほことりけ
ほことり
まづげ
標準語の睫は、『目の毛』に由来する。『弄槍・矛取(ほことり)』とは、広辞苑に『@槍をさまざまに取り扱いもてあそぶ散楽の雑芸。A武技で、槍をしごくこと。』とあり、槍の形に由来すると思われる。
ばちばちげ:鹿児島。
ます:岡山・徳島・高知。
:熊本・鹿児島。
まばたき、瞬き まばだぎ
めたたき
めばだぎ
めはたき
標準語は、『はたく』『たたく』を用例に応じて特化してしまった。さらに、方言を見ると、『落とす』『弾く』が使われている。
まおとし:大分・長崎。
めっ:山形。
めはじき:山形・福島・鳥取。
めばち:宮城・福井。
めまじ:山形・宮城・福島。
まゆ、まゆげ、眉、眉毛 こーのけ:北茨城市。
まい:県広域。
まいめ:土浦市。
まえ:土浦市。
:県南・県西部。
:県全域。
:東茨城郡・稲敷郡。
:竜ヶ崎市・北相馬郡。
まみ:県全域。
まめ:筑波郡。
まめ:岩井市・稲敷郡。
まめん:岩井市。
まや:県南部。
まゆみ:那珂郡。
やま:新治郡・稲敷郡・竜ヶ崎市・行方郡。
やま:県南部。
やまけ:県南部。
広辞苑に『眉:目の上に横に連なって生えた毛。まゆ。まい。まよ。』『眉の毛。まみ。まゆ。』とある。また『まみ、まみえ』とも言う。
『目辺毛』の意味と思われる。また、『い』は『ゆ』と音通する。
茨城には音位転倒したがあるのが面白い。
『称呼』によれば、江戸時代、関西でまゆげ、東国でまみあい、奥州でこうのけ、常陸・上総でやまと呼んだという。江戸時代に東北で使われた『こーのけ』が茨城に残るのは興味深い。また、茨城南部と千葉だけが『やま・やまけ』と言うのが興味深い。これは、『まゆげ』の音位転倒語とも考えられる。
こぬけ:山形。
この:青森・岩手・福島。
こーのけ:福島。
まい:長野。
まい:東京・静岡。
:八丈島。
まひ:大阪・奈良・和歌山・兵庫・岡山。
まみ:静岡。
まみえ:東京・神奈川・山梨・静岡。
まみえー:神奈川。
まみ:福島・神奈川・八丈島・静岡。
まみや:東京多摩・神奈川・佐渡島・山梨・静岡。
まみやい:静岡。
まみやえ:山形。
まみやぇー:静岡。
まめや:神奈川。
まやー:静岡。
みゃー:静岡。
めぁい:福島。
めげ:鹿児島。
めのけ:鹿児島。
めんげ:鹿児島。
やま:千葉。
やまけ:千葉。
みけん、眉間 まみあい:神奈川。
むけん:静岡。
みずおち、鳩尾 みずおどし
みずおとし
みぞおち
みぞおぢ
みぞーぢ
みぞおどし
みぞおとし
むなおぢ
むなおち
広辞苑には『(「水落ち」の意) 胸骨の下の方、胸の中央前面のくぼんだ所。みぞおち。むなもと。』とある。『みずおち』は全国の半分に及び、『みずおとし・みぞおとし・みぞとし』の地域の裏返しの関係にある。
『みぞおち』なら標準語の中の訛で『みずおち』の地域と一致する。『みずおち』が逆行同化によって『みぞおち』に変化したと見られる。
『みずおとし』は東北と九州南部に顕著で、『みぞおとしは関東では茨城と群馬の一部に、全国では、東北南部と九州西南部に偏在する。
『俚言』には江戸で『みぞおち』が使われたとある。
みずおち・みずこぼれ:分水嶺:神奈川。
みずおとし:北海道・東北全県・茨城・栃木・群馬・千葉北部・静岡の一部・佐賀・宮崎・熊本。
みぞおち:群馬・東京。
みぞおとし:岩手・秋田南部・宮城・山形・福島西部・千葉北部・群馬・静岡・佐賀・宮崎・熊本・鹿児島。
みぞとし:九州の一部。『みぞおとし』が訛ったもの。
みつあみ、三つ編み あみさ えんば:神奈川。
みみ、耳 みみ
みみっこ
みみっちょ
みん
みん
みんこ
みんみ
めめ
みん:長崎・鹿児島。
みんみ:静岡。
みみあか、耳垢 みみあが
みみかす
みみくそ
みみ:和歌山・広島・山口・長崎。
みみたぶ、耳たぶ みみたぶら
みみったぶ
ほだれ
きくら:神奈川。
みみこ:岡山・広島。
みみったぶ:神奈川。
みみったぼ:神奈川。
みみのは:九州。
みんちゃば:鹿児島。
みんなば:鹿児島。
みんにゃば:鹿児島。
みみだれ、耳垂れ みみだれ あほだれ:宮城。
めほ:宮城。
みみのあな、耳の穴 みみめど みみのす:九州。
むこうずね、向う脛 ますね:山梨。
むなぐら、胸座・胸倉 むな むな:静岡。
むね、胸 むないだ:胸板。
むねーだ:胸板。
むなぇーた:胸板:静岡。
むねいた:胸板:神奈川。
むねーた:胸板:神奈川。
むねねた:静岡。元『胸な板』か。
むねやけ、胸焼け むなやげ
むねやげ
広辞苑に『胸焼け:食道内に灼熱感の起ること。胃内の酸の増加に伴う酸性のおくびに原因する。主として胃液分泌過多・胃潰瘍などに現れる。むなやけ。そうざつ。そうそう。』とある。
むねこび:山梨。
むもうしょう、無毛症 かーらげ かーらけ:神奈川。
かわらげ:山形。
ちゃわん:広島。
め、目 まなぐ
まなく
まなご
まなこ
まなまな
めんめ:幼児語。
まなぐ:青森・岩手・山形・福島。
まなく:福島。
めんめ:神奈川・静岡。幼児語。
めくら、盲・瞽 めぐら めっけー:静岡。
めじり、目尻 めくじり:神奈川。
めっ:山形。『目つ尾』か。
めっ:山形。
めだま、目玉 まなぐだま
めのくりだま
めんたま
めっくりだま:神奈川・山梨・静岡。
めのくりだま:神奈川。
めのこだま:新潟・奈良・山口。
めんくりだま:静岡。
めんたま:静岡。
めんのくだま:山梨。
めやに、目脂
めや
めやり
あほだれ:宮城。
めほ:宮城。
めやね:鹿児島。
めより:青森・秋田・福島。
もうこはん、蒙古斑 あお
あおけづ
あおたん
ものもらい、物貰い・麦粒腫 めかい
めかい
めか

めーか
めけー
めけーぼ
ものもれー
『方言地図』によると、地域によって明確に分かれる珍しい言葉。
多くは『目』に関係することは明らかだが、
いんのくそ:九州・大分・熊本。
おひめさん:福岡・熊本。
のみ:岩手。
のめ:青森・岩手・福島・山梨。
ばか:岩手南部・宮城全域・山形東部。
ほいと:秋田・鳥取・兵庫。
みいんでえ:沖縄。
めいぼ:滋賀・京都・山口・四国・九州東岸。
めかい:栃木南部・群馬南東部・埼玉北部。
めか:栃木西部・群馬全域・埼玉西部・長野東部。
めかんじん:静岡。
めこじき:長野・岐阜・静岡。
めっ:静岡。
めっ:新潟。
めばちこ:大阪湾沿岸地域。
めぼ:宮城・京都・兵庫・広島・香川・愛媛・高知。
めぼいた:鳥取西部。
めぼいと:兵庫西部・島根・広島北部。
めっ:新潟。
めっ:北海道。
めほ:宮城。
めぼし:神奈川・山梨。
めまんじゃ:隠岐。
めね:千葉北部の一部。
めもらい:富山・石川・福井・九州北部・宮崎南部。
めんぼ:岐阜南部・愛知北部・三重北部
ものもりゃー:神奈川。
ものもれー:神奈川。
よのめ:青森。
もみあげ、揉上げ、鬢 びんこ
びんちょ
広辞苑に『はえさ【生え下り】:襟足(エリアシ)や揉上(モミアゲ)などの髪が生えさがること。また、その髪。おいさがり。』とある。
はえさ:山梨・愛知・大阪・岡山。
びんちょ:神奈川。
へーさ:神奈川・山梨。
もみさ:山梨。
もも、腿、太腿 もも
ももた
ももたぶ
ももっこ
ももった
ももったぶ
ももたんぼ
ももね
うちあわせ:高知。
ももいた:群馬。
ももた:東北・宮城・長野・石川・岐阜・静岡・愛知・三重・長崎。
ももたぶ:山形・福島・東京。
ももたぶら:和歌山・島根・岡山・大分・長崎。
ももっこ:山梨。
ももった:埼玉・静岡。
ももっけた:神奈川。
ももっけつ:股の付け根:神奈川。
ももったー:東京。
ももったね:股の付け根:神奈川。
ももったば:静岡。
ももったぼ:神奈川・静岡。
ももね:福島・長野・静岡・愛知。『股根』の意味。
よった:青森。
よろた:青森。
やえば、八重歯 やいば うそば:奈良。
やけど、火傷 やげっ
やけっ
やけっ
やげっ
やげっ
やけっ
やげっつり:火傷のあとのケロイド
やげづり:火傷のあとのケロイド
やけつり:火傷のあとのケロイド
やげばだ
やげ
やげ
やけ
やげ:幼児語。
かん:火傷。火傷のあとのケロイド。
かんば:火傷。火傷のあとのケロイド。長野ではあばたを『がんば』と言う。
おびんかー:火傷のあと:山梨。
かんかぢ:福島。
かんかち:福島。
かんちゅ:福島。
かん:傷跡・部分的なはげ:沖縄。
ちゃかぶくれ:火傷の水泡:神奈川。
ちゃかんぶくれ:火傷の水泡:神奈川。
ちやけ:火傷のあとのケロイド:神奈川。
ちんくぶくれ:火傷の水泡:神奈川。
でっか:火傷のあと:秋田。
ひっつり:火傷のあと:静岡。
ひっつり:火傷:静岡。
びんかー:火傷のあと:山梨。
びんたく:火傷のあと:山梨。
びんとー:火傷のあと:山梨。
やかた:香川。
やけち:福島。
やきつり:愛知。
やきはた:広島・徳島・高知。
やけ:岩手・秋田。
やけじゅ:鹿児島。
やけじょ:鹿児島。
やけっつり:火傷:群馬・山梨・静岡。
やけっつり:火傷のあとのケロイド:神奈川。
やっけつり:火傷のあとのケロイド:静岡。
やけつり:群馬・千葉・長野・三重。
やけっ:福島。
やけはた:兵庫・鳥取・愛媛・福岡・大分。
やけま:静岡。
やせたひと、痩せた人 いぼかっきり
かな
かなぼら
かなぎぽ
ほそっ
ほそっ
ほそっ
:神奈川。
:神奈川。
っちょー:神奈川。
ひっちょか:神奈川。
ほそっ:千葉・神奈川。
ゆび、指 いび
りび
古語では『および』。
いび:神奈川。
よこづら、横面 よごづら
よごっつら
よこずっ:神奈川。
よこずっ:神奈川。『横外方』。
よこっ:神奈川。
よこびんちょ:神奈川。
よこびんとー:神奈川。
よこはら、横腹 どでっ どてっぱら:神奈川。
よだれ、涎 いだれ
ゆだれ
よだり
古形『よだり』
えだり:長野。
びる:青森。
びろ:青森。
びろかげ:涎掛け:青森。
びろかだ:よだれのあと:青森。
べろ:青森・岩手・秋田。
ゆだれ:福島・神奈川。広域方言。関東・東北・九州に顕著。
よず:新潟・島根。
よど:長野・静岡・愛知。
よんだれ:静岡。
よりめ、より目 普通、斜視とは異なる。
けーらめっけ:神奈川。
らいびょう、らい病、らい病患者 かったいぼー
かってぼー
かってーぼー
どす
どーす
なりっ
なりっ
なりぼー
なりんぼ
なりんぼー
なれんぼ
『乞丐(かたい)』。この言葉は古来乞食と癩病またはその患者を指す。『片飯』すなわち飯が不足している人の意味も含まれると思われ、今では死語である。
過去の悲惨な歴史の中で、癩病患者は食うものも食えない環境に陥り、やがて『乞食』と言われたことを思わせる。
『方言学概論』では『「書言字考」にくっちゃみ(癩病)、「易林本節用集」にくつち(癩狂)、慶長の日葡辞書に「くつち」とある。今、島原半島で「たっじもち」又は「くつくつ」と言ふ。』とある。
『方言学概論』には『どす(癩病):東北全県・北陸道全県・長野・岐阜・愛媛。「どうす・そうすっ・どうす・どし・どすんぼ・どっす」とも。乞食を「道心」と言ふ所がある。それから来たろう。九州では癩病をこじき(乞食)といふ事を考へ合わすべし。かったいにも乞食と癩病両義ある。何れも一種の忌み言葉である。』とある。
かったいぼー:福島・神奈川。
かってー:神奈川。
かってーぼー:神奈川。
かてんぼ:神奈川。
くくつ:沖縄。
くじき:奄美大島。
くつくつ:長崎。
くんきゃ:沖縄八重山。
くんきゃー:沖縄都島。
くんちゃ:沖縄。
くんちゃー:沖縄。
こじき:長野・種子島・福岡。
こーじき:長崎。
こしき:鹿児島。
こしきゃんめ:鹿児島。
こしっ:宮崎・鹿児島。
さんびょー:鹿児島。
たっじもち:長崎。
どす:宮城・福島。
どーす:岩手・山形。
なりんぼ:福島。
りんぱせん、リンパ腺、リンパ腺炎 いな
いね
いねがねまる・いねまる:リンパ腺が腫れる。
ぐりぐり
左記の方言は文献には無いので、土浦付近の限られた方言と見られる。
私の祖母は、若い頃唾液腺に『野毛』が入り、数々の病院を回ったあと、千葉大学病院でやっとその原因が解り手術で摘出した。当時の茨城方言は古語が色濃く残り、『異な子』なのか、『稲子』なのか今となっては不明である。恐らく、当時の農作業の中で、様々な雑菌が入り、リンパ腺が腫れることが多かったのではないかと思われる。私も一度だけ足の付け根にぐりぐりができたことがある。普段は痛みはないのだが、触ると痛いのである。現代では、無菌生活だから、聞いたことが無い。
山梨のいぬ、千葉の『いん、千葉・静岡の『いんのこ』はそのまま『犬の子』を思わせる。
『俗語』によれば、江戸時代には、子供が怯えたとき、『いんのこいんのこ』と言ってなでたといわれる。また怯える子供には犬の字を書いて寝かせたと言われる。
広辞苑に『いんのこ【犬の子】:(イヌノコの音便)@邪を払うために子供の額に「犬」の字を押すまじない。A子供がおびえた時などに唱える呪文の詞。』とある。これらを総合して考えると、茨城方言の『・いな・いねは『犬の子』の変化したものと考えられる。茨城では現代の格助詞『の』古形『な』(「なる」が転じたもの)が今でも残っているからである。
その場合、リンパ腺炎になった時、江戸時代の風習が転じて、リンパ腺炎の場合も同じように呪文をとなえた可能性があり、それが残ったとしか考えられない。
広辞苑に『ぐりぐり:@(肘ヒジなどで)人の体を強く押えるようにして回しながらもむさま。A皮下の脂肪腫やリンパ腺腫脹などで、外部からかたまりとして触れるもの。』とある。
いぬ:山梨。
いん:千葉。
いんのこ:リンパ腺:千葉・静岡。
ぐり:神奈川・静岡。
ぐりぐり:神奈川・静岡。
りんびょう、淋病 ぢんびょ:鹿児島。
ろっこつ、肋骨 ろっこづ
わきが、腋臭 わぎ
わくさ
あいくさ:新潟。
あい:和歌山・兵庫・四国・大分・宮崎。
うえ:鹿児島。
ゑこ:鹿児島。
べこ:鹿児島。
わき:岩手・長野・和歌山・香川・長崎。
わくさ:神奈川・八丈島。
わくせー:神奈川。
わっくさ:神奈川。
:岡山・広島・山口・愛媛。
 本茨城弁集は、昭和40年前後の茨城方言を中心に茨城県全域の江戸時代まで遡る言葉を集めたものです。他県の方言との関係を重視し主要なものについては他県の方言も紹介しています。また、近年使われなくなってきた標準語や語源考察、また昭和30年代の風俗・文化等を紹介するために、合わせて標準語も掲載していますのでご注意下さい。
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