◆読書感想◆

無趣味のすすめ

村上 龍(著)
価格:\1,260(税込)
評価:★★★☆☆
 ステレオタイプな表現が巷に溢れています。本書はそこに著者の解釈を交え、箴言を展開します。タイトル作の「無趣味のすすめ」は象徴的で、「趣味を持つこと」を美徳とする社会風潮に一石を投じます。村上龍自身は作家のみならず、キューバ音楽のプロデュースなど、多彩な趣味を持った人に思えますが、本人は「それらは『仕事』であり、自分は趣味を持っていない」と書きます。

 「趣味の世界には、自分を脅かすものがない代わりに、人生を揺るがすような出会いも発見もない。心を震わせ、精神をエクスパンドするような、失望も歓喜も興奮もない(無趣味のすすめより)」

 文章が読みやく、説得力はあります。ただ、不思議なほど言葉が残りません。かって、渡辺淳一の「鈍感力」を読んだときの感覚に似ています。良くも悪くも人気作家が手を抜いて書いたエッセーです。(2009/08/05)

◆読感履歴◆
最新、危ないコンビニ食
あの歌がきこえる
風に舞いあがるビニールシート
食育入門
脳が若返る30の方法
ドラママチ
ステップ
忌野旅日記
魔性ホテル
廃墟建築士
ゴハンの丸かじり
ひな菊とペパーミント
村上ラヂオ
肩ごしの恋人
ペネロペこわいゆめをやっつける
強運の持ち主
葡萄が目にしみる
その日のまえに
町長選挙
怪盗ジバコ
「朝に弱い」が治る本
ブランケット・キャッツ
きんぎょ
最悪
ラン

◆過去ログ◆
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