◆読書感想◆

ステップ

重松 清(著)
価格:\1,680(税込)
評価:★★★★★
 娘が1歳半のときに妻を亡くした夫と娘の成長物語です。重松清の十八番といえる「せつない家族小説」です。不幸な感覚はありません。死んだ妻の両親は面倒見がよく、夫に対しても息子にように温かく接してくれます。夫は残業の多い営業職から、勤務時間が決まった総務職に落ち着きます。妻がいなくとも幸せな家庭環境が維持される様、周囲が配慮しています。

 しかし平和だからこそ、母親の抜けた家庭の寂しさがクローズアップされます。パパと娘が二人三脚で悩みを共有し、成長していく姿が年単位で描かれます。ラストで娘が中学生になる様子の描写に心打たれました。表紙の絵も素敵な作品。(2009/07/04)

◆読感履歴◆
忌野旅日記
魔性ホテル
廃墟建築士
ゴハンの丸かじり
ひな菊とペパーミント
村上ラヂオ
肩ごしの恋人
ペネロペこわいゆめをやっつける
強運の持ち主
葡萄が目にしみる
その日のまえに
町長選挙
怪盗ジバコ
「朝に弱い」が治る本
ブランケット・キャッツ
きんぎょ
最悪
ラン

◆過去ログ◆
#226〜270
#181〜225
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

ほんのほん
かっての読書遍歴

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