◆読書感想◆

スイッチを押すとき

山田 悠介(著)
価格:\620(税込)
評価:★★★☆☆
 2008年、政府は青少年の自殺を抑制するため、全国から無作為に選ばれた子どもを高ストレス環境に置き、精神構造の解明を試みます。子どもは5歳で心臓手術を受け、10歳で親と強制的に引き離され、施設に監禁されます。そこでいスイッチのついた箱が渡されます。その箱を押すと、その子どもは瞬時に命を絶ちます。

 わたしは活字を追いながら、いまいち感情移入が出来ませんでした。「なんでそんなありえない政策が行われるの?akn?」と、頭のなかが謎だらけだったのです。この気持ちは同作家のデビュー作で、映画化された「リアル鬼ごっこ」で繰り広げられた、全国の佐藤さんが捕まえられるというのと似ています。

 勿論、これはゲームを活字にしたモノと割り切れば、どうでもいいことでしょう。事実、ストーリーそのものは面白いのです。一応、最後に意外性も用意され、ちょこっと?ですがジーンウルッと来ました。

 しかし、ゲームとしても「たちが悪い」ことは事実で、このような作品に多くの若い方が、共感を抱いたとしているとしたら、何か寒々しい未来を予感します。(2009/03/31)

◆読感履歴◆
やめたら
40-翼ふたたび
卒業
つみきのいえ
あぁ、監督
図書館の神様
超・殺人事件
かつどん協議会
アフターダーク
星に願いを
なぜか人生がうまくいく「悟り」のススメ
マドンナ
チョコレット・オーガズム
コーヒーとサンドイッチの法則
超高層ホテル殺人事件
流れ星におねがい
螺鈿迷宮
ガール
アーモンド入りチョコレートのワルツ
みんな、どうして結婚してゆくのだろう
40歳から伸びる人、40歳で止まる人
疾走
まんがで読破・資本論
空中ブランコ
イニシエーション・ラブ
心まで盗んで
ドラッカーさんが教えてくれた
ショート・トリップ

◆過去ログ◆
#226〜240
#181〜225
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

ほんのほん

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