◆読書感想◆

40―翼ふたたび

石田 衣良(著)
価格:\660(税込)
評価:★★★★☆
 「40歳は人生の転機」――そんな言葉を象徴するような、最近よく目にするアラフォー小説。本書は40歳で会社を辞め、プロデュース業を始める男の物語です。ひとつひとつのエピソードが簡潔にまとまっていて、読みやすい娯楽作品に仕上がっています。

 主人公はブログをトリガーとしてビジネスを展開します。難点は余りにも簡単にクライアントをゲットする辺り。イマイチ現実感がありません。世の中はそんなに甘くないことを現実の40歳は知っているでしょう。

 そういったマイナス面を差し引いても、同世代は共鳴する作品だと思います。「余計な荷物を全部捨ててしまっても、人生には残るものがある。それは気もちよく晴れた空や、吹き寄せる風や、大切な人のひと言といった、ごくあたりまえのかんたんなことばかりだ。そうした『かんたん』を頼りに生きていけば、幸せは誰にでも手の届くところにあるだずだ。(ふたつの恋が終るとき)」――この本を通じて著者が一番伝えたいことだと思いました。(2009/03/24)

◆読感履歴◆
卒業
つみきのいえ
あぁ、監督
図書館の神様
超・殺人事件
かつどん協議会
アフターダーク
星に願いを
なぜか人生がうまくいく「悟り」のススメ
マドンナ
チョコレット・オーガズム
コーヒーとサンドイッチの法則
超高層ホテル殺人事件
流れ星におねがい
螺鈿迷宮
ガール
アーモンド入りチョコレートのワルツ
みんな、どうして結婚してゆくのだろう
40歳から伸びる人、40歳で止まる人
疾走
まんがで読破・資本論
空中ブランコ
イニシエーション・ラブ
心まで盗んで
ドラッカーさんが教えてくれた
ショート・トリップ

◆過去ログ◆
#226〜240
#181〜225
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

ほんのほん

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