◆読書感想◆

疾 走

重松 清(著)
価格:\1,890(税込)
評価:★★★★★
 表紙に書かれた絵を見て、4歳になる息子が「怖いね〜ガーン」とひとこと。作品は表紙のイメージどおりです。暗い語りが続きます。陰湿な社会集団の中で壊れていく人間の物語です。

 憂鬱な内容にも関わらず、わたしは夢中で読みました。どこかで何かの救いを期待していたのかもしれません。

 残念ながら、最後まで救いはありません。ただ、本当に小さな夏の光景が、暗さのなかに、一輪のヒマワリの如く、望みを与えるだけです。しかしそれを感じたとき、わたしは溢れる涙を抑えることが出来ませんでした。

 なお、本を読んだ後、わたしはツタヤに走り、映画版(SABU監督)をレンタルしました。そしてまた泣きました(笑)。映画版は原作のエッセンスを忠実に再現しています。ここでは中谷美紀が扮する大阪弁のアカネが妙にはまっていると思いました。(2009/01/02)

◆読感履歴◆
まんがで読破・資本論
空中ブランコ
イニシエーション・ラブ
心まで盗んで
ドラッカーさんが教えてくれた
ショート・トリップ
私の奴隷になりなさい
堕ちた山脈
こころの処方箋
食堂かたつむり
責任に時効なし
宇宙のみなしご
カカシの夏休み
トコトンやさしい風力の本
床下仙人
上杉鷹山の経営学
思考のボトルネックを解除しよう!
イン・ザ・プール
レンタル・チルドレン
これで光触媒のすべてがわかる!
ララピポ

◆過去ログ◆
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#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

ほんのほん

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