◆読書感想◆

螺鈿迷宮(上)

螺鈿迷宮(下)
海堂 尊(著)
価格:\1,000(税込)
(上・下合計)
評価:★★★★☆
 螺鈿迷宮――らでんめいきゅうと呼びます。読みにくいタイトルですね(笑)。

 もしもあなたが「チームバチスタの栄光」を読んでいないならば、本書を読む前に「チームバチスタ」を読むべきでしょう。何故なら海堂作品の源流はすべて「チームバチスタ」に行き着くからです。バチスタを読むことで、登場人物の背景を知ることが出来ます。

 但し、本作は白鳥は登場するものの、田口は殆んど登場しません(最後まで登場しないと思っていました)。そういった意味で、海堂作品の本流から若干外れています。決して独立した作品として読めない訳ではありません。

 本書も「チームバチスタ」同様、エンターテイメント溢れる作品です。しかし「終末医療」という、重厚なテーマを扱っていることもあり、作品のトーンは暗い感じです。心なしか白鳥節も穏やかに感じます。

 終末医療施設で患者が次々と死んでいく――自然なことのように思えますが、そこに殺人性があったら!?――何を以ってそれを立証するのでしょうか!?――医療のあり方について考えさせられる佳作です。(2009/01/24)

◆読感履歴◆
ガール
アーモンド入りチョコレートのワルツ
みんな、どうして結婚してゆくのだろう
40歳から伸びる人、40歳で止まる人
疾走
まんがで読破・資本論
空中ブランコ
イニシエーション・ラブ
心まで盗んで
ドラッカーさんが教えてくれた
ショート・トリップ
私の奴隷になりなさい
堕ちた山脈
こころの処方箋
食堂かたつむり
責任に時効なし
宇宙のみなしご
カカシの夏休み
トコトンやさしい風力の本
床下仙人
上杉鷹山の経営学
思考のボトルネックを解除しよう!
イン・ザ・プール
レンタル・チルドレン
これで光触媒のすべてがわかる!
ララピポ

◆過去ログ◆
#181〜225
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

ほんのほん

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