◆読書感想◆
密閉山脈
森村 誠一(著)
価格:\700(税込)
評価:★★★★★
赤岳で自殺を図った湯浅貴久子を助けた影山と真柄。2人は貴久子の美しさに惹かれます。やがて貴久子は影山に心を寄せます。そんな折、3人で北アルプスK岳へ登山を企画します。しかし真柄は出張を理由にキャンセルします。そのため、影山が単独で山頂に登り、そこからふもとの山荘で待つ貴久子に愛の灯火信号を送る計画となります。
しかし山頂から送られた信号は影山の遭難信号でした。
山を舞台にした殺人トリックです。読み始めたら一気に読まずにはいられません。山岳ミステリーは森村誠一の十八番ですが、本書はそのなかでも最高傑作です。
「山が好きな人に悪人はいない」という思い込みが、事件の解決を遅らせます。人間は欲の固まりです。それは未踏峰の山を制するというポジティブな目的に昇華することもあります。一方、嫉妬・憎悪といったネガティブな感情にもなります。そんな人間性に触れることも本書の面白さだと思います。(2008/02/21)
◆読感履歴◆
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ママの神様
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点と線
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