◆読書感想◆

ジャンピング☆ベイビー

野中 柊(著)
価格:\1,365(税込)
評価:★★★★☆
 3年前に愛猫、ユキオを失った主人公の鹿の子。ユキオの命日に元夫のウィリーと共に、江ノ電の「腰越」にあるペット霊園に行きます。鹿の子もウィリーも既に新しい家庭を築いています。でも新しい結婚生活も上手くいっていません。

 本書は鹿の子の心情を綴った物語です。ユキオやウィリーとの過去の思い出がフラッシュバックされます。しかし上手くいかない結婚生活の思い出ですので、モノクロームのようなどんよりした雰囲気です。

 そんな雰囲気が変わるのが、鹿の子が横浜にあるウィリーの新しい妻の住むマンションに行ったときです。そこで鹿の子は生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこします。赤ちゃんが鹿の子の腕のなかで失禁したときに、鹿の子は新しい生命の息吹を感じます。

 この物語は小さな出来事しか起きませんが、何となく生きる意味を考えさせられる作品です。(2008/02/18)

◆読感履歴◆
偽装国家U
アヒルと鴨のコインロッカー
ずーっとずっとだいすきだよ
永遠の出口
生物と無生物のあいだ
死神の精度
つきのふね
舞姫通信
「温暖化」がカネになる
人のセックスを笑うな
朝2時間早く起きれば人生が変わる!
誉生の証明
日常で役立つ化学
水曜の朝、午前三時
子作り爆裂伝
成長の限界
海の見えるホテル
白馬山荘殺人事件
ママの神様
オレたちバブル入行組
点と線

◆過去ログ◆
#136〜150
#91〜135
#46〜90
#1〜45

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