◆読書感想◆
アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂 幸太郎(著)
価格:\680(税込)
評価:★★★★★
初めに映像(瑛太他出演)で作品を見ました。とても感動しました。その余韻を引きづったまま、原作を読みました。そして映画が原作に忠実であることが分かりました。
本書はミステリーです。ですから、映像を見た後に本を読んでもネタバレです。普通ならば面白みは半減します。しかしそんな些細なことは気になりませんでした。物語を包む不思議なトーンにわたしははまったのです。映画に負けず原作も魅力的です。
では映画と原作のどちらに軍配を挙げるか?――難しい問題ですが、わたしは映画をより評価したいと思いました。その理由はボブ・ディランです。物語の伏線にディランがあります。しかし小説におけるディランは記号でしかありません。ディランという言葉だけで、音楽と場面を重ねることは困難です。これは文章の限界です。
しかし映像のディランは光っています。この作品はディランのざらついた声が合っています。恋人や友を失い、絶望の底にある若者の耳にディランの歌は救いの神となるのです。(2008/02/13)
◆読感履歴◆
ずーっとずっとだいすきだよ
永遠の出口
生物と無生物のあいだ
死神の精度
つきのふね
舞姫通信
「温暖化」がカネになる
人のセックスを笑うな
朝2時間早く起きれば人生が変わる!
誉生の証明
日常で役立つ化学
水曜の朝、午前三時
子作り爆裂伝
成長の限界
海の見えるホテル
白馬山荘殺人事件
ママの神様
オレたちバブル入行組
点と線
◆過去ログ◆
#136〜150
#91〜135
#46〜90
#1〜45
戻る