◆読書感想◆

イン・ザ・プール

奥田 英朗(著)
価格:\500(税込)
評価:★★★★★
「父はケータイを取りあげ、リビングのソファに投げつけた。その数分後だった。雄太の左手が勝手に震えはじめた(本作に収められたフレンズより)」。
 今の時代、誰もが携帯電話を持ち、いつでも知人に連絡が取れます。ほんの10年前に比べ、凄く便利な世の中だと思います。

 しかし人と人との意思疎通が発展したかというとそんな感じはしません。むしろ、時間に追われる刹那的な感覚が心を支配します。

 心の病を抱える人が多くいるように感じます。わたしの周りにも何人もいます。なかには、長期に渡って、まともに仕事が手につかない人もいます。

 本書は滅茶苦茶面白い娯楽小説ですが、現代の病をシュールに投影していて、立ち止まって考えたくなる作品だと思いました。(2008/10/10)

◆読感履歴◆
レンタル・チルドレン
これで光触媒のすべてがわかる!
ララピポ
不祥事
循環型社会入門
空腹力
蟹工船・党生活者
ああーん、あんあん
空の中
家日和
リズム
西の魔女が死んだ
マグマ
東京空港殺人事件
偽善エコロジー
その女(ひと)の名は魔女
非情人事
BPMがビジネスを変える

◆過去ログ◆
#196〜210
#181〜195
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

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