◆読書感想◆

バスジャック

三崎 亜記(著)
価格:\1,365(税込)
評価:★★☆☆☆
 著者のデビュー作「となり町戦争」は斬新でした。初めはその斬新さに違和感を覚えながらも、読み進めるうちに快感を覚えました。「となり町戦争」は思考性に富んだ名作だと思いました。

 同じ作者による「バスジャック」は、長さが異なる7つの作品集です。どの作品も斬新さを深化させたようです。70年代の筒井康隆のSF風ですが、もっと現実と非現実の垣根が薄くなっている感じです。

 しかしひとつの作品が短すぎるのか、斬新さ以上の感動を覚えません。どの短編も読みやすいのですが「となり町戦争」の感銘は受けませんでした。

 作者は様々なパターンの作品を描くことで、何かの実験をしているように思いました。将来、この小説群は作者の作家生活の転機として位置づけられるかもしれません。(2008/04/11)

◆読感履歴◆
きよしこ
あぁ、阪神タイガース
スカートの中の秘密の生活
ちょい太でだいじょうぶ
カラフル
パパの極意
オロロ畑でつかまえて
だから、あなたの会社の「SCM」は失敗する
雪煙
となり町戦争
小さき者へ
ロハスビジネス
感情教育
歪んだ複写
幽霊
夢をかなえるゾウ
忘れないよ!ヴェトナム
密閉山脈
ジャンピング☆ベイビー
偽装国家U
アヒルと鴨のコインロッカー
ずーっとずっとだいすきだよ
永遠の出口
生物と無生物のあいだ
死神の精度

◆過去ログ◆
#151〜165
#136〜150
#91〜135
#46〜90
#1〜45

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