◆読書感想◆

さがしもの

角田 光代(著)
価格:\460(税込)
評価:★★★★★
 角田光代さんはストーリーを書くのが上手いと思います(小説家なので当然ですが)。どの作品も読んだ瞬間に、話の世界に入り込めます。そして最後まで飽きさせません。ただ、ストーリーに描かれていない部分(+α)に、乏しい印象があります。それがなんなのか上手く説明できませんが。ただ、それが気持ち悪く、余り角田作品と向き合って来ませんでした。

 本作品も同じ印象があります。しかし、本をテーマにした作品ということで、いい感触で完読しました。収められた9つの短編は、すべてが本にまつわる素敵なお話です。読書が好きな人であれば、必ず気にいる内容です。そして、本を読むことがますます好きになるはずです。

 個々の作品のなかでピカイチなのが「ミツザワ書店」。今では風化してしまった、商店街に佇む寂れた個人書店が舞台です。ノスタルジーを感じながら、本の魅力を余すところなく伝える傑作だと思いました。(2009/11/19)

◆読感履歴◆
高層の死角
ミッキーマウスの憂鬱
めがね日和
DIVE!!
東京奇譚集
魔法のポン・ピュン・ラン♪
時をかける少女
ぼくは勉強ができない
サラリーマンよ悪意を抱け
五分後の世界
ブルーベリー
しがみつかない生き方
子どもが育つ魔法の言葉
新・新幹線殺人事件
ショージ君の「サラ専」新聞
太陽の塔
終末のフール
数学物語
◆過去ログ◆
#286〜300
#271〜285
#226〜270
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かっての読書遍歴

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