◆読書感想◆
終末のフール
伊坂 幸太郎(著)
価格:\660(税込)
評価:★★★★☆
本書は8年後に小惑星が地球に衝突。人類は滅亡することが確定し、5年が経過したという場面設定です。まるで映画「アルマゲドン」はたまた「ディープ・インパクト」を思わせる作品!!――かと思いきや、間逆です。5年の歳月により、人類は滅亡する事実を受け入れています。ですから、物語はフツーに進行します。この辺りが伊坂幸太郎の普通でないセンスだと思いました。
現時的には小惑星が地球に衝突する確率は無でしょう。人類が数年後に滅亡することを予め人類が知ることも無いでしょう。しかし「ガイアの復讐(ジェームス・ラブロック)」では、地球温暖化の進行によって人類が滅亡する可能性を示唆しています。もしも自分たちが滅亡することが分かっていれば、人と人とはもっと絆を深め合い、前向きに生きていけると考えました。それは皮肉に思えますが、死を意識するからこそ、生きることの大切さを実感するというのは事実かもしれません。
天才的な作品です。ただ、本作は8編のストーリーが収録されていますが、これは多すぎると思います。ひとつの作品を長くして、3作程度で収めた方が飽きないと思います。(2009/09/01)
◆読感履歴◆
数学物語
兎の眼
東京物語
極楽カンパニー
牛乳には危険がいっぱい?
無趣味のすすめ
最新、危ないコンビニ食
あの歌がきこえる
風に舞いあがるビニールシート
食育入門
脳が若返る30の方法
ドラママチ
ステップ
忌野旅日記
魔性ホテル
廃墟建築士
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