◆読書感想◆

リビング

重松 清(著)
価格:\580(税込)
評価:★★★★★
 重松清のいい作品は何冊もあります。本書もいい作品です。全12編の家族をテーマにした短編集です。重松清の家族小説といえば、直木賞を受賞した「ビタミンF」が有名です。本作は「ビタミンF」と同じ時期に書かれたものですが、「ビタミンF」よりいいと思いました。どの作品もあっさりしているのに、深さがあります。

 12編のうち4編は「となりの花園」と題された連作です。他の短編はこの作品の合間にはさまっています。この面白い構成からわたしは、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」を連想しました。

 「となりの花園」には2つの家族が登場します。ディンクスとして夫も妻も仕事を持つ家族。庭にお花をいっぱい飾り、バーベキューをする家族。この2つの家族の対比が絶妙です。(2008/06/02)

◆読感履歴◆
日本以外全部沈没
いつかパラソルの下で
眼の壁
続・未来からの警告
マンボウ恐妻記
優しい音楽
恋愛不安
夕凪の街桜の国
殺人の花客
ドミノ
なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか
半パン・デイズ
安全な温泉あぶない温泉
生き地獄天国
バスジャック
きよしこ
あぁ、阪神タイガース
スカートの中の秘密の生活
ちょい太でだいじょうぶ
カラフル
パパの極意
オロロ畑でつかまえて
だから、あなたの会社の「SCM」は失敗する
雪煙
となり町戦争

◆過去ログ◆
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45

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