スペイン通信などによると、スペイン北東部のカタルーニャ自治州政府は9日、作家の村上春樹さんに今年のカタルーニャ国際賞を授与した。村上さんはバルセロナでの受賞スピーチで、福島第一原発事故について「(日本では広島・長崎の原爆投下に続く)2度目の核の惨事だ」と指摘。「我々日本人は原子力エネルギーを拒否すべきだった。安易に効率を優先する考えに導かれるべきではなかった」と述べた。(読売新聞/2011.06.10)
●スローなコメント
村上春樹さんのスピーチは決して、流暢ではないのですが、真摯さが伝わります。そして端的な言葉で本質を突いています。余り氏の文芸作品は読んでいないのですがスピーチを見ると「読んでみようかな」と思います(2年前のエルサレム賞授賞式のスピーチでも同じ感想を持ちました)。
村上さんは日本の原発問題を「効率」を優先した結果起こしたものとしています。これは政府や東電といった特定の組織に対してだけではなく、日本人全体に突きつけている言葉です。
その効率が他ならぬ、自らの国を汚染し、人が住みにくい場所にしてしまうのは、とても悲しいことです。
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