「浜岡発電所のすべての原子炉の運転停止を要請した」。菅直人首相が6日夜、発表した決断に静岡県内の現場や関係者は混乱した。浜岡原発には前日、海江田万里経済産業相が視察し、中部電力側に厳しい指摘をしたばかり。揺れ続ける原発の安全性とエネルギー政策のなかで地元の自治体からの反応は、歓迎と困惑が交錯した。(朝日新聞/2011.05.07)
●スローなコメント
「浜岡原発の停止要請」という突然の菅総理の発表にはとても驚きました。しかし、これは大英断だと思います。
原発の停止に伴って、いろいろな疑念・問題があると思います。「夏の電力供給は大丈夫なのか」「何故、他の原発は稼動しているのに、浜岡のみ停止するのか」「原発を停止する判断基準はどこにあるのか」「日本は今後、どのようなエネルギー政策をとろうとしているのか」「浜岡で働いている人はどうなるのか」・・・こうした想定される様々な問題があったとしても、いま間近に迫っている最も大きな危機――東海地震の影響を考えれば、一刻も早く浜岡原発は停止させるべきです。
東海地震が起きる確立は、今後30年で87%――30年後かもしれないし、もしかしたら明日かもしれません。いずれにせよ破滅のカウントダウンです。日本には54基もの原発がありますが、浜岡は、リスクのトップです。この原発の停止が、日本における「脱原発」への契機になればと思います。
●こちらもどうぞ
原子炉時限爆弾
広瀬 隆
危機は刻々迫っている!世界各地で頻発する大地震は何の予兆なのか?クリーンエネルギーとして推進されている原発は本当に安全か?「原発震災」がもたらす日本壊滅の危機に警告を発する。
読書感想
●バックナンバー
●過去ログ
戻る