小沢鋭仁環境相は17日未明の就任会見で、二酸化炭素(CO2)の排出量などに応じて課税する「地球温暖化対策税」を4年以内に導入する方針を明らかにした。「(地球温暖化対策税導入は)マニフェストで、総選挙で掲げた。そういう思いでやっていきたい」と語った。(朝日新聞/2009.09.17)
●スローなコメント
 鳩山総理は世界に向けて、対90年比で25%のCO2削減を発信しました。これは国内の経済団体からは批判の声があるものの、欧州を中心に好意的に受け止められています。アメリカのオバマ政権も環境問題に熱心に取り組んでいます。

 就任会見で小沢鋭仁環境相が話した「地球温暖化対策税」の導入により、CO2排出が多い、化石燃料の消費が節約され、結果的にCO2の排出が抑制される効果が期待出来ます。具体的な税率や課税対象は記事からは読み取れませんが、仮に家庭で税が導入されれば次の様な効果を生むと思います。

 こうした行為はエコ商品の消費促進に寄与し、経済にプラスに働くはずです。日本は化石燃料資源がありません(石炭の埋蔵量は多いのですが、採掘のコスト面から産業が衰退しています)。化石燃料消費が抑制されることでの、経済的マイナスは小さいと思います。むしろ、化石燃料の輸入量を減らすことが出来れば、輸送にかかるCO2の削減効果も期待出来るでしょう。

 温暖化は地球環境問題の大きな課題であり、この課題解決なくして経済発展は見込めません。いち企業やいち消費者の論理で考えると税への否定もありますが、問題を地球規模で考えることはとても大切だと思います。


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