師走の東京でまた一つ、昭和を感じる場所が消える。修学旅行など団体旅行客が減る中、東京タワー内「タワー大食堂」が51年間の営業に幕をおろす。(朝日新聞/2009.12.30)
●スローなコメント
タワー大食堂に限らず東京タワー自体が昭和の遺物に思えます。例えばタワー大食堂に隣接する水族館は、大水槽を売りにする現代の水族館と比較すると、時代に取り残された侘しさを感じます。また東京スカイツリーがオープンすれば、本来的な役割である電波塔としても意味をなさなくなるでしょう。
しかしわたしのようなおじさんにとっては、こうした”侘び”こそノスタルジーを感じる癒しのスポットです。タワー大食堂も「残してもらいたいなぁ〜」というのが本音です。
実際、タワー大食堂は、小さな子どもがいる家庭や、グループ観光客にはとても使い勝手がいいと思います。フットタウン2階のフードコートはゴチャゴチャして寛げません。中華や和食の専門店では、子どもは喜びません。勝手に自分の好きな場所に陣取り、荷物を開いた椅子に置くことが出来、洋食・中華・和食・喫茶と個人の好みに合わせて注文が出来、何時間大声でだべっても誰にも嫌な顔をされないレストラン。――魅力的とは思いませんか!?
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リリー・フランキーの同名小説を、オダギリ ジョー、樹木希林主演で映画化した、母子の絆を描いた感動作。昭和の筑豊の炭鉱町で育った主人公・ボクが、平成の東京タワーの下で母・オカンを看取るまでを描く。
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