八ッ場(やんば)ダムの建設中止で揺れる群馬県長野原町。前原国土交通相が21日、「住民との対話」を掲げて建設中止手続きの「先送り」を表明した後も地元住民の反発は収まらず、「中止を決めてからの話し合いではおかしい」と、23日の前原国交相との意見交換会に出席しないことを決めた。(読売新聞/2009.09.23)
●スローなコメント
 八ッ場ダムの建設中止は民主党の政権公約です。そしてこの課題は、古い政治のあり方から脱却する一里塚のように思えます。

 そもそも首都圏の利水、治水を目的としたダム建設から50年も経過しています。この異常ともいえる経過年数は、目的が空洞化している要因となります。そして、ダムを利用することではなく、建設そのものが目的化しています。

 このようなハコモノ作りの政治から脱却することが、新たな政治の方向性だと思います。そしてその方向性は、ストック型経済を必要とするグローバルな観点からも正しいと思います。

 しかし地域住民にとっては政治に翻弄された50年であることは間違いありません。民主党が自民党がという問題ではなく、政治として地域に対する誠意ある対応を望みたいものです。
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