◆読書感想◆
温室デイズ
瀬尾まいこ(著)
価格:\1,365(税込)
評価:★★★★★
◆読書感想◆
いい小説の条件は様々な要素があると思います。本書は出だしです。
「教室に紙飛行機が飛びはじめる。始まりの合図だ。もうすぐ崩れだす。でも、教師はまだ気づかない。日本の平和ボケは、学校の場でも存分に発揮されている。生温い方法では、もう追いつかなくなってしまうのだ」
初めからクライマックスを感じる秀逸なオープニング。これで強引に読者を引き寄せます。「学級崩壊」という深刻な状況に、どうやって主人公が立ち向かうのかハラハラさせます。しかし最後まで具体的な解決が示されることはありません。始まりは強烈ですが、終わりはあっさりしています。
ソリューションは、読者ひとりひとりに委ねられているといいたいのかもしれません。どのようにも解釈出来る小説の奥深さを感じる傑作。
読 感 (目的別)
◆読感履歴◆
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