読 感

どくとるマンボウ回想記

北 杜夫(著)
価格:\1,575(税込)
評価:★★★★☆
◆読書感想◆
 北杜夫はわたしがもっとも思い入れのある作家です。小学5年生のとき読んだ名作童話 − 船乗りクプクプの冒険』を皮切りに『木精』『少年』『白きたおやかな峰』そして多数の『どくとるマンボウ○○○』。中・高時代はとにかく読み漁りました。

 しかしここ20年はめぼしい新作もなく、まともに読んでいませんでした。そんななか、本書『どくとるマンボウ回想記』は久々の北杜夫らしい会心のエッセーだと感じました。そして思いました。スローライフ・ムーブメントがおきるはるか昔から北杜夫はスローな人だったのです。

 「好きな文学の道を歩いてきて、何とか暮らせたのもやはり幸せと言ってよかろう。さしてこれと言った仕事もできなかったが、それ以上をべつに望むことは全くない」(本書:「序にかえて」より)

 この肩の力の抜き加減が文章に見事に表現されます。特にプレッシャーな生活を送っているとき、北杜夫を読むとこころが安らぎます。そういえば高校受験の真っ最中、わたしは『南太平洋ひるね旅』を夢中で読んでいたのを思い出しました。
読 感 (目的別)
◆読感履歴◆
ナイフ
家事する男の作り方
メリーゴーランド
恋より仕事!
ガイアの復讐
ラジオは脳にきく
空飛ぶタイヤ
ふたりのLOVEマッサージ
会社人間が会社をつぶす
低度情報化社会
学校が学習塾にのみこまれる日
自分の小さな「箱」から脱出する方法
ソフトランディングの科学
チェンジ・ザ・ルール!
できる男の顔になるフェイスビルダー
仕事は楽しいかね?
食品のカラクリ
あなたが世界を変える日
男の子を伸ばす母親は、ここが違う!
企業とは何か
アンチエイジングでいきいき長生き
チョコレート・ダイエット
見える化
楽しいナショナリズム

◆過去ログ◆
#16〜30
#1〜15

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