◆読書感想◆
早春物語
赤川 次郎(著)
価格:\500(税込)
評価:★★★★★
17才の女の子――きっと微妙な年頃だと思います。わたしの同世代では、河合奈保子が「17才」という曲のなかで「大人でもない、子供でもない、だから愛もゆれるんです」と、その心を象徴する歌詞を歌います。森高千里
も、全く異なる曲ですが、同名のタイトル曲を歌い大ヒットしています。
そして赤川次郎は、17才の主人公を取り上げた本作を「早春物語」と命名しました。このお話は原田知世の映画によって広く知られることとなります。
しかし、映画以上にこの作品は、よく出来ています。河合奈保子が歌う歌詞がピッタリくる内容、危うい展開、衝撃の結末。読みながら、呼吸するのを忘れてしまいそうになる位、没頭しました。
赤川次郎は多作家です。ヒット作も多いのですが、内容が薄い作品が多く、文学的には余り評価されていないと思います。しかし、この作品は本当に素晴らしく、永遠の青春小説として、残しておきたい一作です。(2011/09/10)
◆読感履歴◆
◆過去ログ◆
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