◆読書感想◆


パイナップルの彼方

山本 文緒(著)
価格:\504(税込)
評価:★★★★★
 本書は山本文緒が児童文学から、大人向けの文学に転進をはかった記念碑的作品です。――テーマは女性の生き方。わたしは90年代半ばにこの本を読みました。児童文学の特徴である「わかりやすさ」「ドキドキ感」を残しつつ、女性の内面をえぐったいい作品だと思いました。

 あれから15年、書棚にうずくまっていた本書を再読しました。そして、以前は感じなかった感覚を持ちました。それは作品全体から漂うバブルの香りです。90年代半ば、既にバブル経済は崩壊していました。しかし、その余韻は残っていました。当時は本書を読んでも、バブルを感じることはなかったのでしょう。

 今はあの頃より世知辛い世の中です。ここに登場する3人の女性(深文、なつ美、月子)は、現代では下流に向かう人々でしょう。しかし本書では、あくまで中流に属しています。そして、そこから一歩抜けたいと、もがきます。そこに、一億総中流と呼ばれた平和な時代のなごりを感じました。(2010/03/20)

◆読感履歴◆

American Pie
図解でわかるSaaSのすべて
The Adventures of Captain Underpants
The Deadly Dungeon
Alone in His Teacher's House
あなたがここにいて欲しい
Is He a Girl?
The Absent Author
かいじゅうたちのいるところ
The Lucky Lottery
絶対泣かない
Bad Girls
死者の学園祭
Lizzie Zipmouth
バッテリー
Matilda
100円のガムをトヨタ生産方式でつくる!
Encyclopedia Brown, Boy Detective
あ~ぁ、楽天イーグルス
Someday Angeline
ヘッテルとフエーテル
◆過去ログ◆

#316〜330
#271〜315
#226〜270
#181〜225
#136〜180
#91〜135
#46〜90
#1〜45
ほんのほん
かっての読書遍歴

戻る