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文部科学省は15日、小中学校の学習指導要領改定案を公表した。主要教科(国語、算数・数学、理科、社会、英語)と体育の授業時間を約1割増やしたほか、学習項目など内容も理数を中心に約40年ぶりに増やした。(毎日新聞/2008.02.15)
●スローなコメント
 今回の学習指導要領の改訂案の肝は、理数系科目の授業時間増加にあります。子ども理数離れが深刻化しているなかでの対策に思えます。

 よく理数系科目は「計算力、論理志向力を使う」科目と言われます。しかし、わたしは違うと思います。たしかに計算や論理志向も重要ですが、もっと根本にあるのは、物事をイメージする力だと思います。理数科は自然科学と言われるとおり、学習する対象は自然です。ですから、自然をどこまで頭のなかでイメージできるかで、理数系科目への好き嫌いが分かれると思います。

 今回の改訂要綱では、円周率が3から3.14になるとのことです。わたしはこのことに関して、賛成と懸念があります。確かに円の面積をイメージすれば、半径×半径×3では明らかにオカシイと思います。ですから円周率が3というのは変な教え方です。しかし3.14という細かいレベルはど〜でもいいように思えます。円の面積を考えれば円周率は3を超えて4よりも小さいことまではイメージ出来るはずです。枝葉末節にこだわる余り、理数系科目に対する誤った認識を持つ人々が増えることを懸念します。

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