◆読書感想◆
失われた町
三崎 亜記(著)
価格:\750(税込)
評価:★★★☆☆
読んだ人によって、好悪は分かれると思います。ただ、凄い作品であることは確かです。作者の持ち味である不条理さが如何なく発揮された作品です。
三崎亜記の代表作とされる「となり町戦争」を読んだとき、新種のSFだと思いました。一方、本書はSFを超えています。安部公房を彷彿とさせる前衛的純文学に近いと感じました。
ただ、問題なのは真剣によむと、疲れることです。途中で投げ出したくなる思いもしました。やや長すぎます。
作品は混沌とした暗さをベースとしながらも、ラストは感動的です。言葉の意味を深く考えず、文章の語感を楽しむことで読みきってしまうことをお奨めします。(2011/01/08)
◆読感履歴◆
◆過去ログ◆
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