◆読書感想◆


新しい環境問題の教科書

池田 清彦(著)
価格:\420(税込)
評価:★★★★☆
 作者を有名にした「環境問題のウソ」を読んだとき、CO2削減に取り組む人々をやたらと「バカ」呼ばわりしている表現に嫌気が指した記憶があります。

 しかし本書では挑発的な表現が抑えられています。CO2削減についても「省エネの指標になる」点では、認めています。そのことで、作者に対するイメージは良くなりました。

 その印象で本書を読むと「なるほど」という部分があります。複雑系の科学である「環境問題」に対して、現実感のある提案かもしれません。ただ、究極的な問題解決は、経済発展を止め、人口を減少させることでしかない様にも捉えられます。そして、それは人間が生息する限り、無理に思えます。

 環境問題を知る上で良書です。しかし、その解決は困難であることを知る一冊です。(2010/12/04)

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