◆読書感想◆
幼な子われらに生まれ
重松 清(著)
価格:\600(税込)
評価:★★★★★
1996年に出た本。重松清は1999年の「ナイフ」が出世作と言われます。本書は、それほどメジャーでなかった頃の重松作品です。しかし、何て感動的で素晴らしい小説なんだろう!!ラストは感涙極まりました。
バツイチ同士の夫婦、血のつながらない父と娘、父の実娘は前妻に育てられています。そこに初めて「夫婦の子」が誕生しようとしています。その事実に、それぞれの立場にいる人たちが、複雑な想いをはせます。その描き方が抜群に上手いのです。難解な家族関係にも関わらず、せつない状況が、脳裏に焼きつきます。
家族の本質は、血のつながりだけではないことを伝えるかくれた名作。(2010/10/10)
◆読感履歴◆
◆過去ログ◆
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