◆読書感想◆


重力ピエロ

伊坂 幸太郎(著)
価格:\660(税込)
評価:★★★★★
 「春が二階から落ちてきた」――作品全体の雰囲気を印象づけるなクールな出だしです。様々なエピソードが日常離れした言葉で語られます。その言葉にどれだけの意味があるのか!?単なる言葉遊びなのか!?――伊坂ファンは言葉の裏側を推測することに快感を覚えるはずです。

 しかし、本書はクールなだけではありません。名作に相応しい感動があります。ラストで父が息子(弟)に放った言葉はいつまでも脳裏に残ります。その言葉は息子の心を開放する強さがあります。

 本書は連続放火事件を取り扱ったミステリーですが、家族の絆を描いた素晴らしい人間物語でもあります。(2010/11/21)

◆読感履歴◆


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