米写真用品大手イーストマン・コダックは22日、1935年に世界初の市販カラーフィルムとして発売され、以後世界中で愛用され続けてきた「コダクローム」の製造打ち切りを発表した。(産経新聞/2009.06.23)
●スローなコメント
近々、来日するサイモン&ガーファンクル。その片割れであるポール・サイモンの名曲が「僕のコダクローム」です。サイモン&ガーファンクルが有名過ぎることもあり、ポール・サイモンのソロ活動は少々影が薄い感があります。しかしソロアルバムは素晴らしく、個々のアルバム毎に世界各地の音楽紀行をしているかの如く、魅力的なサウンドが詰まっています。なかでも「僕のコダクローム」が収められた「ひとりごと(There Goes Rhymin' Simon)」というアルバムはアメリカ南部の雰囲気を醸し出す楽しい一品です。「僕のコダクローム」の最後に”mama don't take my Kodachrome away”を繰り返す辺りは、まるで早口言葉をまくし立てているようで、聞いているだけで気分がウキウキします。
フイルム写真はデジカメに比べ、利便性に劣ります。でも一枚一枚の写真に込められた思い出は深いと思います。夏の緑のいい感じを映し出す名品が姿を消すことに一抹の寂しさを感じます。
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There Goes Rhymin' Simon
1973年にリリースされた傑作セカンド。ステイプル・シンガーズのヒット曲「アイル・テイク・ユー・ゼア」のサウンドに惹かれ、アラバマにあるマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオまで赴き、現地のミュージシャンをバックに録音したトラックが約半分ある。サイモンのアルバムの中では最もソウル・ミュージックに接近した作品といえるだろう。
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