日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は4日、東京・国技館で記者会見し、力士らの八百長疑惑を受け、6日の臨時理事会で、春場所(3月13日初日、大阪府立体育会館)の開催見送りを検討する考えを示した。6日に予定していた春場所の前売り入場券の発売は延期した。新たな発売日は未定という。(朝日新聞/2011.02.05)
●スローなコメント
わたしは相撲に詳しくなく、この八百長問題に対しても大した見解はないのですが、八百長メールのやり取りは随分、生々しいと感じました。そして、これは大相撲そのものの根幹を揺るがす大事件だと感じました。
しかし、大相撲の八百長については、かなり以前から指摘され、度々、記事に取り上げられてはいつの間にか消えていく経緯がありました。わたしも7勝7敗で千秋楽を迎えた力士が、勝ち越しを決めていく状況をテレビで見ながら「これは出来レースだな」と感じました。ただ、それに怒りを覚えることはなく、ある種の「大人の事情」と解釈していた感じです。
ですから、今回の問題についても「八百長そのものが問題」というよりも、八百長していた事実がメールというカタチで白日に晒されたことが問題と考えています。
今後どうなってしまうのでしょうか!?――公益法人である日本相撲協会が、解散してしまったら、大相撲そのものが消滅してしまうのでしょうか!?――それこそ、日本の伝統文化を消すことになるように思えます。いずれにせよ、この問題の解決は本当に難しいと思います。
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