経営再建中の大手アパレルメーカーのレナウンに対し、中国の繊維大手、山東如意集団(山東省)が出資を検討していることが22日、わかった。出資金額は数十億円とみられ、株式の3分の1超を取得して筆頭株主になり、グループ傘下に入れる方針だ。(朝日新聞/2010.05.23)
●スローなコメント
 日本企業が中国企業に買われる時代になったことを象徴する記事として興味深く感じました。

 レナウンといえば、日本のアパレルにおける草分け的な会社です。1960年代に発表されたイエイエは日本のマーケティング文化に革命をもたらしました。わたしの少年時代(70年代)は、パラソルのロゴ(アーノルドパーマー)に、大いなる憧れを抱いていました。

 しかし、アパレル企業の競争が激化した今は、同企業はメーカー色の強さが目立ちます。優れた製造技術を持つ反面、商売への弱さが衰退への道を辿っていったように思えます。日本の製造は中国にやられました。そして、やられた日本企業が中国企業の傘下に入っていくことに、現実の厳しさを感じました。
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