東京、神奈川で2月1日から私立中入試が一斉に始まる。大手進学塾によると、今年の中学受験は不況の影響で併願校数を絞る傾向が出ているものの、受験者数は「昨年並みか微増」(日能研)となる見通し。(産経新聞/2010.01.31)
●スローなコメント
 これだけ経済が悪いにもかかわらず、私立に行かせたい親は増えているようです。親の収入が減っているなか、受験にかけるお金も減っているはずですが、それでも私立への志向は変わりません。即ち、学校教育における私立志向は教育構造の根本的な方向性であるということです。

 首都圏に住む小学校6年の17.8%が中学受験をするとのことです。おそらくこの数値はまだまだ増えるでしょう。ちなみにわたしも30年以上前に中学受験をしましたが、今となってはそのことが人生において何か影響を与えたとは思えません。

 受験をするには学校の授業よりも先取りした学習が必要です。それは学校の授業を無力化することにつながるでしょう。受験生にとって学校での授業時間は、聞き飽きた念仏を聞かされているようなものです。そして、お金のかかる塾で、意味のある授業に触れます。わたしは中学受験そのものは悪いとは思いません(選択の多様化という意味で)。しかし受験を取り巻く授業のあり方には問題を感じます。
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