かつて子どもたちのあこがれだった百貨店の屋上遊園地が、次々とその姿を消している。家族連れの買い物の場が郊外型の大規模商業施設に移っていることで、屋上遊園地は減りつつあったが、近年の施設の建て替え・増築ラッシュが追い打ちをかけ、いまや絶滅寸前となっている。(産経新聞/2009.02.19)
●スローなコメント
 百貨店の売上は毎年減少を続け、いまやコンビニエンスストアよりも小さな業態となりました。わたしは屋上遊園地の衰退が百貨店の衰退を象徴しているように思えます。

 百貨店の魅力は「買い物」だけではなかったはずです。百貨店に行くことそのものに、ワクワク感がありました。屋上遊園地や大食堂など買い物以外の楽しみが百貨店の魅力でした。

 わが家の近所にある百貨店の屋上には芝生が植えられ、自動噴射機が10分おきに水を発射しています。子どもは自動噴射機から出る水を浴びて楽しんでいます。屋上緑化――それはエコで微笑ましい光景です。ただワクワク感を感じるものではありません。
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