論 題
●気になるニュース
12日公示された参院選は、年金記録の消失問題に象徴される「将来不安」に、政治がどんな処方箋(しょほうせん)を示すのかが問われる。景気が上向いても、所得や地域間の格差に苦しむ人も多い。(朝日新聞/2007.07.12)
●スローなコメント
 安倍政権は「美しい国」「戦後レジームからの脱却」という難解で抽象的なスローガンを掲げています。この意図するところを自分なりに解釈すると「モノからココロの豊かさへの変換」だと思います。有名なマズローの欲求五段階説にたとえるなら、レベル5―『自己実現の欲求』です。一方、国民は「年金記録」「ワーキングプア」といった現実的な問題解決を望んでいます。この意図するところは「安心して暮らせる社会基盤作り」です。またしても欲求五段階説にたとえるなら、レベル2―『安全・安心の欲求』です。総括すれば日本はレベル2の欲求を満たさないのに、レベル5の欲求実現を掲げるヘンチクリンな国(足下を見ようとしない国)といえます。
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ワーキングプアの反撃
雨宮処凛/福島みずほ

家出とリストカットを繰り返し、若者の雇用や自殺について考える、元右翼にして作家の雨宮処凛に、常に弱き者に寄り添う弁護士・福島みずほが訊く、若者の「生きづらさ」と「ワーキングプア」を生み出す格差社会の構造。
美しい国へ/安倍晋三
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