●気になるニュース
米ホワイトハウスは15日、ブッシュ大統領が16日に地球温暖化問題について演説し、温室効果ガス排出削減に関する「米国の長期目標、および現実的な中期目標」を発表することを明らかにした。(読売新聞/2008.04.16)
●スローなコメント
 アメリカという国は良くも悪くもルールに厳密な国だと思います。「あの国は善であの国は悪の枢軸だ」みたいな二極論で物事を考える癖があります。

 温室効果ガス削減についても「経済発展に悪影響」という前提に立てば、京都議定書で削減数値目標を定めたにも関わらず、離脱を表明します。しかし「温室効果ガスの削減」が、恩恵をもたらすとあらば「削減目標」を厳密に定義づけようとします。

 ヨーロッパでは「排出権取引ビジネス」が活性化しています。きっとアメリカは「温室効果ガスの削減」という大義名分が、新たな経済価値を生み出すことに気づいたのでしょう。

 曖昧さを重視する日本はいい意味でも悪い意味でも、西洋諸国の戦略に振り回されるでしょう。
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北村 慶

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