１９８１年（昭和５６年）、（株）久米設計に入社し、最初はインテリア設計に携わりましたが、間もなく建築意匠設計に配属。住宅（塚田邸）の設計・監理に始まり、１２万�uの国の庁舎である新中央合同庁舎第２号館の設計・監理ををもって、組織設計事務所での活動に終止符を打ち、この１０月に事務所を設立しました。その間、アールデコ洋式の世界的にも２〜３件しかないと言われる朝香宮邸の改修（東京都庭園美術館）、南洋諸島のリゾートであるホテルニッコーサイパン、県の警察本部庁舎、２０世紀の国内最大の開発と言われた恵比寿ガーデンプレイス、大学キャンパスや体育館、アリーナ、高校の教室棟、製薬会社の超ハイテックな研究所、３０００�uのテナントオフィスビル、そして都筑の家。こうして整理してみると、住宅から超高層、新築と改修、家具から都市再開発、デザインからコンピュータソフト開発支援、設計者としての現場常駐監理２件等、広範囲、多種分野、ローコスト物件から高品質の業務に携わって来ました。また、組織事務所の統合力、組織力、マネジメントの経験通じて、組織のパワーを体験してきました。

今、建築業界のみならず、社会全体が大変厳しい環境にあります。ニューヨークの世界貿易センタービルのテロは、衝撃的でした。それを震源に国境を超えて世界中に余波が伝わっています。しかし、そのような社会であってこそ、バブルの時代には無かった、環境に配慮した社会性の高い建築が実現できるのではないかと考えています。

門屋総合設計は、開設したばかりです。しかしこの１年間、意匠設計、構造設計、設備設計、土木設計、レンダリング、不動産鑑定等のコンサルタント会社と交流を持ちました。また組織事務所に所属したときに協力をいただいた様々なコンサルタント会社との繋がりががあります。その方々とのＩＴを利用したネットワークによって、組織事務所に匹敵する体制ができると確信しています。 　当面は、住宅を中心に活動して行きますが、建物用途を敢えて絞らず、官公庁物件や福祉施設等にも積極的にトライして行きます。