●気になるニュース
政府の教育再生懇談会が、小中高校の教科書の質と量の充実を図るためにまとめた教科書改革の素案の全容が26日、明らかになった。これまで一般的だった教室での使用を主目的とした分量の薄い教科書から、「自学自習にも適した教科書」に性格を変えようとするのが特徴だ。(読売新聞/2008.07.27)
●スローなコメント
 教育再生なる言葉が使われます。ただこの記事にあるとおり、教科書の量や学校の授業時間など教育の一部についてのみ再生の検討をしています。

 児童・生徒の視点から見れば教科書は勉強する道具のひとつに過ぎません。書店に行けば分厚い参考書が山積みされています。勉強時間を増やしたければ、深夜まで授業してくれる学習塾が腐るほどあります。

 日本の教育は教科書や学校の授業だけで構成されません。教育系出版社による参考書や問題集、学習塾、通信添削、家庭教師など、様々な教育産業との相互補完によって成り立ちます。

 そこからどのような教育カリキュラムを選択するかは、子どもや家庭の教育方針に委ねられています。

 教育を考える際は、日本の教育の全体を考えた上で、学校教育という部分を考えるのがあるべき姿です。今のやり方では、教育そのものの進化にはつながらないでしょう。

 教育再生なるムダな検討会は廃止した方がエコだと思います。
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