北杜夫
10月24日に作家の北杜夫さんが死去されました。
わたしがはじめて読んだ北杜夫の作品は「船乗りクプクプの冒険」です。小学校5年生のときでした。この本は当時、本嫌いであったわたしを本好きに変えた、画期的な出会いとなりました。作品に出てくる皆がナマケモノでした。そして魅力的でした。これは今のスローな生き方に通じるものがあると思います。北杜夫さんはわたしがスローに共鳴するきっかけをくれた作家なのかもしれません。
その後も北さんの作品を多く読みました。残念ながらその多くの読書は、30年程前の記憶ですので、今は作品の中味を思い出すことが難しい状況です。しかし、読んだときの情景は覚えています。
高校受験の真っ只中「どくとるマンボウ航海記」に夢中となって、勉強が手につかなかったこと。学校の図書室で「白きたおやかな峰」に取り付かれ、夜遅くまで残っていたこと。「どくとるマンボウ青春期」での、著者の赤裸々な表現にビックリしたこと。
どこかでかっての作品をもう一度、読み返したいと思います。(2011/10)
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