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 2002年10月2日
   住宅に関するQ&A集/エアコンのカビ
メール等で問い合わせのあった内容等を紹介します。表現については、多少変えていますので質問者の方はご了解下さい。


Q1.築21年の高層テナントビルの改修を1年前に行いました。その際窓際のファンコイルユニットを全数2000台のうち約半分の1000台を交換しました。工事は、入居しながら今も続行中です。ところがそのうちの6台が臭いがするというクレームが入居テナントからありました。調べてみるとコイル部分に黒かびが大発生していました。今後の対処もあるので、注意点があったら教えて下さい。ちなみにその6台は、しばらく空室になっていました。
2002.10.2
 注)エアコンのカビは、アレルギーの原因になるばかりでなく臭いを伴います。今回の質問は、東京都心の高層ビルの改修に伴う質問ですが、住宅でも充分あり得ることなので、参考にまとめてみました。
 ファンコイルユニットは、水配管を伴うために最近はあまり使用されなくなりましたが、20年前は、オフィスの窓廻り空調(ペリメータゾーン)の主流でした。直接外気に面する部分や断熱材部分の欠陥等で結露に伴い、カビが発生することがあります。適切な断熱が不可欠ですが、稀に工場での保管状態が悪いために断熱材部分で集中発生するようなケースもあります。
 今回のケースは、コイル部分でのカビの発生だとうかがっていますので、ゴミ等が付着した部分が、長期の未運転に伴う夏季の湿潤状態にあり、それで発生したものと考えられます。常時運転の場合はあまり考えられません。
 工事後1年で1000台中6台とのことですから、設備業者に交換させても良いのではないかと思います。ただし、今後も発生しないとは言えませんので、専門業者に委託して、洗浄の上防カビ剤等を塗布する処置が必要になります。特に、夏季に長期に渡って使用されない箇所は注意が必要です。


Q2.御社ホームページの『照明計画』の欄を拝見し、部屋毎に明るさの推奨値があるのを知りました。電球や蛍光灯には、沢山の種類がありますが、単純に30W2灯と60w2灯は同じ明るさになるのでしょうか。
2002.10.20

 照明の灯具をベースに、照度計算を行う場合、一般にお問い合わせのような単純なことにはなりません。照度は、照明器具がもつ光束(ルーメン)がまず重要になりますが、実際は360度均等に光りを放つものではないので、配光曲線(照明の中心軸にそって垂直方向に切断した場合の照度の分布図)を勘案して決定することになります。その際、灯具の数、光源からの距離も重要な要素になりますから、灯具の平面・垂直の設置位置、壁の反射率も考慮しなければなりません。また、場所によって、照度のばらつきが出ることを知っておく必要があります。
 ビルやホテルのような施設では、コンピューターを使って照度計算を行います。住宅の場合は、最も簡易な方法として、部屋の広さで器具が選べるようなガイダンスもカタログにありますから参考にして下さい。また、照明器具メーカーでは、簡易な計算ソフトを無料で配信していますから、1度トライすることをお薦めします。
 照明計画で重要なことは、その部屋で行われる行為に伴い、必要な照度を得る(全般照明)ことだけではなく、求める照明の質(色、分布=明暗等)を設定し、様々な演出や見え方(局部照明)を予測することです。行為は一定ではなく、全般照明に頼るだけでなく、全般照明を複数にして点滅可能にしながら、様々な補助照明を合わせて考えていきます。時には、壁を明るくしたり、間接照明とすることも考えましょう。
 結論から申し上げれば、その室で行われる生活のバリエーションを設計者に良く伝えれば、それに応じた照明設計をしてくれるはずです。
本ページは、作成者が20年間の建築設計監理の業務を通じて得た情報と経験をもとに作成したものですが、不具合やご意見・ご要望がございましたら、お手数ですが下記までご連絡下さい。
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