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 2005年3月
   廊下の作り方


1.廊下の機能

 ただの廊下かと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、建築のプランニングでは、廊下は背骨とも言える重要な要素です。水平の背骨が廊下とすれば、垂直の背骨は階段になります。
 もっと大きな建物になると、設計段階で通路部分に色をつけ、動線チェックを行います。客の動線、従業員の動線、物の動線等。
 また、廊下の環境が悪いと風通しの悪い住まいと考えて間違いありません。



2.廊下の作り方


1)巾と構成

 以前の木造住宅は、壁芯で900または909が一般的でした。そのため、廊下の巾は80cmを少し切った寸法でした。その場合突き当たりの部屋がドアだったとすると扉の内法は、なんと70cm。実際の有効巾はそれよりさらに5cmは少なくなります。
 そうした理由から最近では有効90cm程度はとることが多くなりました。くの字に曲がってしまった廊下も気をつけましょう。家具が通らなかったりするからです。

2)光と風の道としての廊下を作る

 昼間から暗い廊下があります。中廊下にしてしまった場合です。やむを得ず中廊下形状になったてしまったら、部分的に外部に面するスリット状のスペースや、欄間等を利用し、換気や採光(2階の場合はトップライト)対策を施します。
 廊下のプランは、風の入り口と出口を設けるようにすると風の道になります。。

3)遊びとゆとりの廊下を作る。

 廊下は短い方が、無駄のない間取りになります。動線も短くなります。しかし、徹底的に無駄をはぶくと、中央奥に階段があり手前にに玄関、左右に居室があるというどこかで見たことのあるプランになってしまいます。
 そうならないために、プラスアルファの廊下を考えましょう。ちょっとしたふくらみを作って、縁側のような場所にしたり、壁に本棚を作って読書コーナーを設けたり、様々なアイディアが浮かびます。
 中廊下の解決策に、2階の廊下をブリッジ状にしたり、トップライトから光を入れる方法があります。

4)廊下を有効に使う。

 廊下は、通行の空間だけではありません。特に小規模住宅で収納スペースがとれない場合に、廊下に収納を作ると、大量の収納スペースが出来ます。なぜかというと、納戸や書庫を作ってもそこには人の通る余分なスペースが必ず必要になるからです。そのスペースが廊下になったと思えば良いわけです。

5)造作と備品

 前項の収納飾り棚ピクチャーレール、バリアフリー対応の壁手摺等が考えられます。

6)設備機器

 照明は、ダウンライト等の天井照明が良いでしょう。飾り棚を設けた場合はスポットライト、掃除用のコンセント、夜間対応のフットライト、BGMを導入する場合は天井スピーカー、ホームセキュリティを導入する場合は空間センサー等が考えられます。


3.廊下の無い住宅
 廊下には、前項までの様に積極的に利用する場合とは反対に無駄なスペースとして排除する方法があります。
 無駄なスペースとして排除する場合は、1階をリビングアクセスとし、2階の階段に面して何らかの室を設けるのが一般的です。書斎や、物干し場、子供のプレイルーム、ファミリーリビング等が考えられます。
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