☆4月号(No.1 2006年4月1日)

3月26日、日曜日、都筑ひよこ保育園では3回目の卒園を祝う会が行われ、元気いっぱいのくじらぐみ24人が卒園しました。今月中はまだ登園してくる子どもが多いとはいえ、式の途中であたたかい涙を流す子どもがいるかと思えばいつもとまったく変わらずひょうきんな笑顔でおどける子がいて、いつものくじらぐみさんらしい卒園を祝う会となりました。それでも、ひとりづつ前に出て卒園証書を受け取るときには、今まで見せたことのない(!)きりっと引き締まった顔になり、手渡すこちらも自ずと厳粛な気持ちにさせてもらいました。ひよこ保育園らしい素朴で暖かな良い式でした。

 毎年4月、新学期になり1クラス進級すると、子どもたちは急激な変化を見せるようになります。特に年長のくじらぐみはひよこで1番大きいおねえさん、おにいさんという自覚が芽生え、よくも悪しくも幅を利かせる様は兄弟の大勢いる大家族のようです。おとなの視点から見るとけんかばかり、弱いものいじめ、などと取られがちなことでさえ、当の子どもたちは自分を成長させる糧にしてしまう力を秘めていますし、保育者は保育園の中で子どもたちが経験するあらゆる事柄をすべて子どもたちの成長に役立てるために心を遣いたいと願っています。

 この3年間の保育では、子どもたちは暗くなるまで園庭で汗まみれ、泥だらけになって遊び、けんかしては大声で泣き、転げまわって笑い、廃材を使って自由気ままに製作し、お腹いっぱいにご飯をほおばり・・・自分の思いをありのままに出して、毎日をめいっぱいに過ごしました。そしてひよこの子どもはとても子どもらしくきらきらしている、と外の方からよく言われます。うれしいことです。

 ひよこ保育園の4年目、これからは今までの保育に加えて、身の回りの整頓など面倒なこと、したくないことでもがんばってチャレンジする力も年齢に応じて付けていかれるよう、保育のあり方を見直していきたいと思っています。



☆5月号(No.2 2006年5月1日)

 汗ばむ日があるかと思えば、上着の必要な肌寒い日もあって体調を崩し、ぴよぴよぐみをはじめとして高熱を出す子どもが増えています。3月いっぱいで横浜市の病後児保育事業から都筑ひよこ保育園独自の園内方式の病後児保育に切り替えたのですが4月は利用する園児が毎日のようにいました。新年度が始まり新しく入園してきた子どもはもちろんのこと、継続の子どもたちにとってさえ、担任が代わったり、保育室が変わったりすることはストレスになるのでしょう。1ヶ月を経て、子どもたちの様子も落ち着いてきたようですが、きりんぐみなどはまだまだはじけた姿で保育士たちをてんてこ舞いさせてくれそうですので階段周りなど特に危険箇所には注意して保育にあたりたいと思います。保護者の方々も階段で遊んでいる子どもをみかけたら声をかけてくださると助かります。    

 4月28日は初めての美術指導の日でした。きりん、いるか、くじらと時差をつけて行ったのですが、どのクラスも「これがあの○ぐみ?!」と驚くほど静かに、熱心に、集中して取り組めました。「やれば出来るじゃん!」と思ったり、「日頃の私たちの保育も見直さなくっちゃ!」と反省したりです。        

 5月からは慣らし保育を終えて本格的な保育になりますので、子どもたちが元気に保育園生活を楽しめるよう、この連休はあまりハードスケジュールにせず、ゆっくりと過ごしていただければ良いかと思います。



☆6月号(No.3 2006年6月1日)

  「五月晴れ」には程遠かった5月、子どももおとなも楽しみにしていたひよこまつりは残念ながら中止になってしまいました。ヨーヨー作り、すいかの購入など、または当日の要員としてお申し出下さった方、本当にありがとうございました。保護者の方が一緒になって準備するとき、子ども達は大喜びですから、そのこと自体で行事の楽しさが倍増するようです。

 ミニシアターなどいろいろ準備をしていますし、子どもたちの喜ぶ顔見たさにお天気と相談しながら6月2日に「ミニひよこまつり」を行う予定です。ご都合のつく方は保育参加がてらいらしてくださいね。
 保育園での1年間はとても盛りだくさんです。ひなまつり、こどもの日、たなばた、クリスマス、節分など四季折々の日本の伝承行事につながる行事や運動会、みんなのわくわくステージなど子どもの成長・発達を確認・保障する行事、ひよこまつり、芋ほりえんそく、バーベキュー大会、おとまり保育など子どもたちのワクワク感を最大限に引き出すもの、親子遠足、懇談会など保護者の方々との連携をふかめるもの・・・
まだまだいろいろありますね。
 保育園は元気いっぱいの子ども達とすごす毎日がじっくりと観ていると、本当に刻一刻と「創り出す日々」なのだなぁと実感しています。外から見た子どもの姿だけでなく、保育士とのかかわりの中で、心の中までもゆっくりと変化していきます。戦争、天災、犯罪・・・めまぐるしく落ち着きを失った世の中、みんなが気ままに過ごす規範の薄れた現代だから、じっくりとした単調な生活時間がとっても大事なのだなぁと子どもたちの伸びゆく姿を見るにつけ実感します。同時に子どもたちの本当の発達の願いに即したいろいろな行事を計画して、子ども達と一緒にたのしみながら、子どもたちとの信頼関係を築ければなぁと思うのです。



☆7月号(No.4 2006年6月1日)
 
  この所ちょっとしたブームになっている小説『ダビンチ・コード』。世界中のキリスト教会を巻き込んで、時代がかった言い方をするなら「侃々諤々、喧々囂々(カンカンガクガク、ケンケンゴウゴウ)の騒動」という所でしょうか。ミーハーな私は誘惑に勝てず最近小説を読破し、こっそり映画まで見てしまいました。「娯楽」と割り切っているものには非常に面白く文庫本3冊を一気に読んでしまいましたが、キリスト教関係者にとっては不愉快極まりない事態なのでしょう。小説や映画の不買運動が起きているということです。

 大筋はキリスト教信仰の要である「イエス・キリスト」が神であること、十字架という極刑を目前に12人の弟子たちと食した「最後の晩餐」で使用したとされる「聖杯」の行方と意味をさまざまな伝説や史実を交えながら謎解きしていくストーリーなのですが、思わず「なるほど」と唸ってしまう論理性と歴史舞台のスケール性が読み手を最後までひきつけています。
 世界中で勃発している戦争、殺戮、天災、テロリズム、加えて拉致問題など毎日のように新聞やテレビで報道されていますから、知らず知らずのうちに人の心を暗くして憂鬱な気分にさせていますし、日本でも立て続けに少年による犯罪で家族の命が奪われる悲惨な事件が起こっているので、子育て中の多くの親たちが多かれ少なかれ、わが子の行く末について案じ、深刻に考える機会が増えていると思います。
                    
 真剣に考え、悩んでもすぐには解決できない難問や、真実が見えなかったり、白黒をはっきり出来ないもどかしさが世界中に充満している折、『ダビンチ・コード』というスケールの大きな謎解きが、読み手を混沌とした現実世界を離れて、過去と未来にかかわる広い空想の世界へと導き出すナビゲーターの役割を担って、多くの人々を魅了することになったのかな、と言う気がしています。
 保護者の方々におかれては、毎日仕事と育児の間で奮闘されてお疲れの事とお察しています。そこで1つ提案ですが、私たちの日常の中にも本当に不思議なこと、謎がたくさんあるんですよ。ためしに昔子どもだったころの自分に戻って周りを見てみませんか。平凡な日常が突然輝きだすかもしれませんよ。

               ☆★☆  発達の謎  ☆★☆  
 ☆その1  赤ちゃんが2本の足で立つようになるころ、小さいものを親指と人差し指の2本の指で上からつまめるようになる。

 ☆その2  赤ちゃんが人差し指で1本さしをするころ、言葉を1つ(一語文)を発するようになる。

なんと!美の根源であるという「黄金比1.61803」にも匹敵する謎だと思いませんか。このほかにも保育園の中にはたくさんのすばらしい謎が隠されているんですよ。



☆8月号(No.5 2006年8月1日)

 7月号のひよこだよりで「ひよこ保育園の中には多くの謎が隠されている」と書きましたが、それについて。去る7月15日に、ひよこ保育園でくじらぐみのおとまり保育が行われました。親から離れて一人でよそに泊まるのは初めて、という子どもはだいぶ前から不安と期待で落ち着かない様子がみられましたし、まだまだ夜のおねしょの心配もあったようで親子共々どきどきはらはらで過ごしたようです。

 子どもたちの中ではどきどきの原因の1つとして代々語り継がれている「魔女」の存在があったことは確かでした。「月出松公園」の木立の奥深くに住み、いつもひよこ保育園の子どもたちを見守っていてくれる魔女くらら。夜になると空を飛んでまわり、ひよこ保育園にはたびたび遊びに来てくれているようです。

 そんなくららは普段は子どもたちの前に姿を見せないのですが年に1回おとまり保育の夜だけは子どもたちのあまりに楽しげな様子に我慢できず、ちょっとだけみんなの前に姿を現すのです。

 今年も姿を現したくらら。青白く光るランプを下げ、ゆっくりと子どもたちを見渡す姿はとても不気味で保育士たちも思わず後ずさり・・・。「あっ!くららだ!あそびに来てくれてありがとう」と大声で叫んだ子ども。「こわーい!!!」と泣きじゃくった子どもも何人かいました。でも、くららから勇気のブレスレットをプレゼントしてもらい、ひと回りおおきくなった子どもたちなのでした。年はいくつなのか、どんな顔なのか、私たちにもわからないくららの謎です。



☆9月号(No.6 2006年9月1日)

  月遅れのお盆をピークに夏休みしていた子どもたちが徐々に戻り、再び十分過ぎるほどの活気ある日々がはじまりました。8月中は保育士など職員の夏季休暇取得にご理解いただきましてありがとうございました。 

 ひよこ保育園は1人暮らしの保育士が多いのですが、久しぶりに実家に帰ってゆっくり家族や友人と会い、リフレッシュさせていただきました。さわやかな気分で保育の第3期(9〜12月)を迎えられます。

 夏は乳児も幼児も文字通り湯水をたっぷり使い果たし、思う存分プール遊びに興じました。他園と比べて圧倒的なダイナミックさを自認していますが、水道料減免措置が段階的に廃止されている状況の中、子どもたちの水しぶきと歓声や保育士の「ひよこの子ってしあわせだよね」というつぶやきを複雑な思いで耳にしています。外気温が低めの時にはプールの水温をお湯の温度で調整するなどきめ細やかな取り組みで、多少涼しくてもほとんど毎日実行しました。幼児の中には泳げるようになった子どもも多かったそうです。

 秋は運動会など行事も盛りだくさんですが、日々の保育の中ではじっくり遊びこむ体験をどの年齢でも積み重ねてほしいなと思っています。水や土、草木など自分の手で思い通りに自然の素材をいじりまわす経験、夢中になって遊びに没頭する気ままな時間、こんな単純なことを十分に保障することが今の保育園に一番求められていることなのだと思います。

 子どもがじっくり遊ぶときのまなざしは真剣そのものです。土や水、昆虫、人形・・と向かい合って心の中の自分(自我とも言える、人間を人間足らしめる大切な部分)と対話しながら遊んでいるのです。おとながその時をとらえ、騒がしいことばを控えてそっとして置くだけの度量を持ち合わせたなら、どんなにか子どもは満ち足りた表情で居られることでしょう。

 若年者による犯罪が報道されるたび、どんな幼年時代を過ごしてきたのだろうか、と思います。子ども時代の過ごし方については親だけに責を負わすのでなく、関わるすべての大人が振り返ってみる時なのだろうと思います。

 「冥王星」が惑星の座から「降格」させられて、「矮惑星(わいわくせい)」になったという記事が新聞紙面をにぎわわせました。大人ってなんて勝手な存在なんだろう、と噴出してしまいましたが、当の「冥王星」は、「それだってぼくは、いままでと同じようにこれからもいっしょうけんめいかがやいているよ」といっているのでしょうね。



☆10月号(No.7 2006年10月1日)

   都筑区内小学校の運動会ラッシュが一段落して、いよいよ都筑ひよこ保育園の運動会が間近になりました。

小学生のお兄ちゃん、お姉ちゃんのいる子どもたちはすっかり運動会づいて、今度は「自分たちの出番」と張り切って練習しています。「運動会」のことばも知らない乳児たちは毎日の練習(?)自体が楽しい遊びですが、年齢が上がるにつれ競争意識がはっきりして、かけっこでは負けて悔しがる様子が見られます。
  
 卒園児が多く通学している都田西小学校と川和東小学校の運動会を見せていただきました。団体競技やリレーではどの子も真剣な表情でしっかり取り組んでいて、体格も6年生ともなると遠目にはおとなと見まがうほどに立派ですが、1年生がとても幼くみえるのは不思議な感覚です。ひよこ保育園では最年長としていっぱしに振舞っていたのに・・・子どものあたまとこころは本当にやわらかいのですね。

 「子どもの暴力全国最多」とのニュースが先日流れました。04年度以来、神奈川県内の公立小中学校、中でも横浜市内の小中学校で際立って暴力行為やいじめが増えているということです。横浜市教育委員会では原因について正確な調査をするとしていますが、調査以前に子どもをめぐる現実の過酷さについて認識してほしいと感じています。紙面によると学校内で子ども同士の暴力、器物破損についで教師への暴力が大幅に増えているとしています。また家庭内での親、兄弟に対する暴力事件や放火殺人など、こうして保育園のおたよりに載せることさえためらうような文字が毎日のように目に飛び込んでくる昨今、おとなと子どものつながりを初めの一歩からリセットしたくなってしまいます。

 保育園は人生のはじまりに子どもが自分の力で親以外のおとなや仲間とのかかわりを築く場所です。幼稚園や学校と違って毎日過ごす時間はとても長く、かかわりはとても深くなります。それだけに、どんな保育を受けて過ごしたかが人間としての根っこの部分をきめることになると思っています。地域的には有名小学校の受験に躍起になる幼稚園があるという話を耳にします。反面、保育園はなぜか教育的でないとして低い評価に甘んじている節もあります。たかが保育園、されど保育園。保育園での教育的側面がもっと高い評価を受けることで、保護者の信頼を受け、子どもたちが皆、赤ちゃんのときから仲間とふれあい、育ちあって、暴力のない豊かな少年期を創っていってほしいなと思います。 



☆11月号(No.8 2006年11月1日)

  「ちんぷく まんぷく あっぺらこの きんぴらこ じょんがら ぴこたこ めっきらもっきら どおんどん」。ひよこ保育園で人気のある絵本「めっきらもっきらどおんどん」の中で主人公の少年「かんた」が唱える呪文です。深い鎮守の森でかんたがこのことばを唱えると轟音と共にどこからともなく愉快な3人の妖怪があらわれ、跳んだり跳ねたり、かんたを仲間にまきこんで時を忘れて遊びほうけるのですが、「おかあさん」という禁句をかんたが口にしたとたん、3人の妖怪たちは姿を消してしまうのです。

 絵本ではありますが、おとなにもファンタジーの世界で泳ぐことの心地よさを十分に味わわせてくれ、ずいぶんと遠くなった子どものころの感覚を思い出させてくれる絵本として保護者の方にもお勧めです。


 先日、芋ほり遠足に行き、いるか、くじらは帰り道、四季の森公園に足を延ばして楽しんできました。芋ほりを終えマイクロバス2台で向かったのですが、どういうわけか後発のいるかの乗ったバスが道に迷い(??)なんと到着予定時刻に30分以上も遅れてしまったのです。先発のくじらは公園の広場で楽しみのお弁当を前に我慢して待ち続けてくれていました。(子どもたちの中から「まっててあげようよ」という声が出たそうです。)やっと公園に着いたいるかの子どもたち、遠くにくじらの子どもの声を聞きつけ(多くの団体の中からよく聞き分けたなぁと感心しました)、「おーい、くじらさーん!いまきたよー!!」と遠くから呼びかけたり、くじらのこどもたちも「あっ!いるかがついたよー!」と大喜びする姿があり、保育園児ならではのほのぼのとした子どもたちの姿に心がほんわりと暖かくなりました。

 四季の森公園はかんたの森のようにうっそうとしている上、ところどころに『まむし、ちゅうい!』だの『すずめばち、ちゅうい!』の看板があって、誰からともなく「魔女が出てくるんじゃない?」という声が上がるほどスリルと冒険心を味わうことが出来たようでした。

 1日中、体を動かして遊びまわって、大満足した様子の子どもたちにけんかが少なかったことは「子どもたちに満足いくまで遊べる時間と空間を保障する」、「子どもたちの自発的な行動の本質と要求を見極める」という私たちの保育観に示唆が与えられ、日々の保育の現状を見直すよい機会となりました。 



☆12月号(No.9 2006年12月1日)

  先日、区役所で行われた都筑区内保育所職員を対象に開催された「不審者侵入に対する防犯対策」講習会に参加しました。都筑警察署生活安全課と神奈川県安全防災局安全安心まちづくり推進課の指導員から横浜市で起きた事件の事例紹介と保育所での危機管理(リスクマネージメント)のあり方を教えていただきました。平成13年に大阪の池田小学校で起きた児童8名が犠牲となった事件は、多くの教訓をその後の学校や幼稚園、保育園に残していますが、大掛かりなことでなく日常の取り組みでほとんどの事件の発生を阻止できるということです。手立てとしては@門・窓の施錠、A外部からの訪問者に声をかけて挨拶する。「何か御用ですか?」、B受付(事務所)の前を通らないと中に入れない建物の構造、C死角となる場所の安全対策(防犯カメラの設置)D子どもたちへの危険を回避する力の育成指導など、ひよこ保育園においてもすぐに取り組むべきことと思いました。

 さらに、地域全体の見守りもとても大きな力になるようです。子どもたちが散歩に出る先々での近隣の方々とのふれあいや、ひよこまつりなどの地域活動によって保育園の存在を知っていただくことは、「いざ!」というときにとても役立つと思います。

 「子どもを守る」ことが、大上段に構えて行う事なのではなく、日頃の地域とのコミュニケーションや、保護者と保護者、職員同士、保護者と職員というような縦横の関係の中でもっとも有効に実現されるというのは簡単な事のようであって一番時間をかけるべきこととして肝に銘じることが必要なのだと感じています。



☆1月号(No.10 2007年1月4日)

  あけましておめでとうございます

例年に比べて、とても暖かな年末年始でしたね。実家に帰って家族や親類と久しぶりにあって話をしたり、自宅でテレビとお友達の生活をしたり、ゆっくり過ごされリフレッシュされた方も多いのではないかと思います。(年末年始こそ仕事が大忙しだった!という方には本当に申し訳ありません)

 今日4日、朝早くから久しぶりに登園してきた子どもたちの表情がみな、とても柔らかくてご家族とのんびりと楽しい時間を過ごした余裕が感じられ、普段は、幼いながらに時間に追われているんだろうな、と思わされたことでした。都筑ひよこ保育園は子どもが目覚めている時間のほとんどを過ごす場所ですので、屈託無くありのままの自分を表現し、友達と深く関わって楽しく過ごせる所にしていきたいなぁと改めて思いました。

 「みんなの大きなお家」というフレーズが意味する所を保育実践しながら深めていきたいと思っています。
今年4月には、保育を始めて5年目に入ります。「もう」なのか「まだ」なのかどちらとも言えないという気がしていますが、保育所の担う責任と仕事の量が年毎に増えているなぁと言う実感ははっきりあります。横浜市の園長会での横浜市保育運営課とのやり取りからこのことは独りよがりではないと感じています。

 昨年は子どもを取り巻く悲惨な事件が後を絶ちませんでした。報道に触れるにつれ、自分のことのように胸を痛めた大人たちは大勢いたことでしょう。特に今の時代に保育を仕事とする大人たちはなんともいたたまれない思いでいます。「子どもを守ること」について、大きなところには手が付けられなくても身近なところで、今できることからとりあえずははじめたいと思っています。

 そんな思いから、今年度、福祉サービス第三者評価を受審することにしたのです。開所以来、みんなで力を合わせて「よい保育を」、「子どもたちの健やかな発達保障を」と、歩んでまいりましたが、独りよがりになってはいないか、不足している所がないか点検すること、それ以前に都筑ひよこ保育園の良さを外部の方に評価していただいて、これからも職員たちが自信と誇りをもって保育にあたりたいとの思いからです。

 何やかやと多少の試練を乗り越えながら「保育って本当におもしろい!」と分かりかけてきた都筑ひよこ保育園を今後も丸ごと受け止めていただいて、今年1年伴走していただければと願う次第です。
 今年もよろしくお願いいたします。



☆2月号(No.11 2007年2月1日)

 ♪春は名のみの風の寒さよ♪ 
『早春賦』の一節です。少々古い方(今どきは「人生経験を重ねた方」、というべきでしょうか)にしか歌われなくなった感がありますが、日本の原風景を讃えて歌詞、曲とともに名作の1つに数えられています。冬から春への自然の変化は神秘的ながら、光に満ちていてとてもすてきですね。

 2月4日は暦では立春、と言っても、今までが暖冬だった分、寒さがこたえる日があったり、インフルエンザの発生が危惧されている折、お子さん、保護者の方とも、体調管理にはくれぐれも気をつけて下さい。
  
 今月は節分の会、みんなのわくわくステージ、たまご座公演、など子どもたちにとって楽しいこと満載の月間です。大人にとっても第三者評価訪問調査、クラス懇談会など大切な取り組みがあり、保育者はいつもの事ながら風邪を引いてもいられない、というのが実感です。

 3月に入ると新年度を意識して新しい保育室や保育士になれるために、日によっては保育士が入れ替わった
り、他の保育室で過ごしたりと工夫をしながら日々の保育を進めて行くためクラスの雰囲気がすこしづつ変わります。そういう意味からも2月は保育をまとめる作業に入る月となります。1年近く同じクラスで過ごした保護者の方と保育士とが、懇談会ではご家庭や保育園での子どもたちの様子を語り合い、成長を喜び合えたら
次のクラスに進級するにあたって大きな保育のヒントを見つけ出せることでしょう。

 卒園、進級を控えたこの月何かとばたばたしながら過ごす日も多いのですが、大きな怪我などないよう注意しながらに保育にあたりたいと思います。                               


                                              園 長 川上 初代





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