サステナブル
 環境問題がクローズアップされるに従い、企業は環境負荷の少ない製品を開発するようになりました。また、NPOや企業がCSRの一貫として、エコ活動を促すイベントも行われる様になりました。このような場合「地球にやさしい○○」と、耳障りのいいキャッチフレーズを掲げます。

 エコに向けた取り組みが加速化することはいいことです。しかしその活動を「地球にやさしい」と表現することに、懸念を覚えます。「地球にやさしい」という言葉には、人間が地球を支配しているという前提が感じられます。そのことで、環境問題を過小評価する可能性があります。

 果たして人間は地球を支配しているのでしょうか!?――少し考えれば、うぬぼれだと分かります。ガイア理論で有名なジェームズ・ラブロック博士はこう指摘します。

 「地球規模の危機といっても、ガイア(地球)はこれまでと同じ営みを続けるでしょう。危機に瀕しているのは、むしろ私たち人類です。ガイアは、人類がいなくても、生き続けることができます」。

 人間は、絶対に地球を支配出来ません。たとえオゾンホールが拡大し、空から大量の紫外線が降り注ぎ、皮膚がんが多く発生しても。地球温暖化により海面が上昇し、人類の住むべき場所がごく僅かになっても――地球そのものには何の影響もありません。わたしたちは、自分たちの生活を豊かにする為、多くの商品やサービスを生みました。しかしそのことが、他ならぬ自分たちの生命を脅かしているという認識を持つ必要があります。

 地球の資源は有限です。限りある資源を有効に活用する為には、サステナブル(持続可能)の発想が大切です。地球環境を維持しながら、それを持続的に利用して発展する考え方です。いまのライフスタイルや事業活動を見直し、持続可能な社会を目指すことが必要です。

ズウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」

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ESD
環境家計簿

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