全体最適

全体最適はビジネス用語として頻繁に使われます。

「調達から生産・物流・販売に至る業務の流れを全体として管理し、過剰在庫や機会損失を極小化して経営効率を高める考え方」

これは例えばある企業で生産管理業務を最適化するといった個別最適と相反する考え方とされます。

また全体最適を情報システム化によって実現しようとすることをERP(企業資源計画)と呼びます。代表的なERPパッケージ製品としてはドイツSAP社のR3があります。

ERPは企業の情報システム導入において革命的なムーブメントを起こし、いまや大企業のみならず中小企業もERPパッケージの導入に積極的な姿勢を示しています。

反面、全体最適という言葉の曖昧さから、業務の要件定義場面にてしばし混乱を起こし「導入の失敗事例」も多く見かけます。

地球温暖化問題もERPと同様、解決に向けての取り組み方は困難です。経済的、文化的、思想的に違いのある国々の人たちが同じ考え方を共有するのは並大抵の努力で出来るものではありません。

ERP:Enterprise Resource Planningの略。企業資源計画。元々存在した生産管理における資材所要量計画(MRP)を企業経営全体に発展させた手法。なおSCMはサプライチャーン全体の最適化を目指す考え方。


SAP社:1972年ドイツにて設立。1992年に出荷したSAP R/3が爆発的な革命を起こし全世界に導入が広がる。2004年には中小企業向けERPパッケージSAP Business Oneを日本国内で出荷。
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