読書遍歴
(1990~1999)
経営の神様
社会人になると推理・サスペンスの幅を広げるようになりました。大学時代からの継続で松本清張や森村誠一の作品は読みあさりました。また1990年前後、シドニー・シェルダンの超訳が話題になり、その簡易な文章から、何冊か読みました。また、乃南アサや宮部みゆきなど人気女性作家のミステリーも読みました。しかし、学生時代ほど文芸書に夢中にはなりませんでした。
文芸書に代わり、ビジネス書がわたしの読書の中心となりました。わたしは社内SEとしてメーカーに就職しました。そこで生産管理システムの導入や運用改善に携わっているうち、会社の仕事に興味を持ちました。業務知識をつける為の多くの本を読み漁ると共に、会社経営に関わる本も沢山読みました。
特に読んだのはPFドラッカーや渥美俊一です。PFドラッカーは「経営の神様」と呼ばれ、膨大な著書のなかに幾つもの名言が散りばめられています。わたしは名言を見つけては、それを反芻するのを楽しみにしました。因みに、書店ではドラッガーの名言を集めた企画本もあります。そうした本を読むよりは、著作のなかから名言を見つける方がはるかに面白いと思います。
2010年に「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著)という長いタイトルの本(もしドラと訳されます)が出版され、ロングセラーとなりました。ドラッカーは、既に他界していますが、その言葉は、様々な人を介して、今も生きつづけている証といえます。
渥美俊一はチェーンストア経営の理論的支柱ともいうべきカリスマです。今日において渥美俊一の理論は古いという意見もありますが、わたしはそう思いません。渥美俊一が提唱している理論に対して、現在のチェーンストアはまだ発展途上にあると思っています。それほど、この人の理論は完璧で奥深いと思います。わたしの机上の小さな本棚には、未だに渥美俊一の単行本が数冊鎮座しています。いちからこれらの本を読み返す機会は少ないと思いますが、ふとした時にページをめくってみたくなるマーケティングの教科書に思えます。
経営者の条件
/PFドラッカー
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